野蛮な男の生きる道(第3話までリメイク済)   作:さいしん

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外伝とは物語の本筋から外れ派生した、裏話や逸話といった作品である。
本編の世界観や時間軸との差異、一種のパラレルワールドや架空の別作品の物語を外伝と呼ぶ。




第参話 準備肝要マジ肝要

「.......ふむ」

 

修学旅行前日、一夏達は恭一の部屋を訪れていた。

箒は恭一の身体に巻かれた包帯をゆっくりと外していく。

今一度、彼の傷の具合を確かめるために。

 

恭一はわざわざ確認する必要は無いと言ったのだが、誰も聞く耳を持ってくれなかった。

今回の騒動に関しては完全に彼の無茶無謀が原因なので、自業自得である。

 

「胸の辺りはまだ少し傷跡が残っているが、どうだ?」

「そうだな......」

 

恭一は軽く身体を動かしてみる。

 

「歩き回る程度には支障は無いっぽい」

「そ、そうか!」

 

誰ひとり欠ける事無く、修学旅行へ行ける。

恭一の回復も間に合った事で、その場にいる皆にも笑みが浮かんだ。

 

「あっ、そうだ」

 

ラウラが何やら恭一の元へトテトテやって来る。

 

「恭一殿にプレゼントを持って来たぞ!」

「おっ、回復祝いってヤツかね?」

 

可愛らしい小包を渡され

 

「今、開けて良いのか?」

「うむ!」

「何が出るかな~っと」

 

ガサゴソと。

 

「これは.......眼帯か?」

「うむ!」

 

左眼の部分はまだ包帯で隠している恭一。

身体の具合が良くなったら、何れ買いに行こうかと思っていたのだが。

 

「恭一殿もずっとそのままにしておく訳にもいくまい? 私とお揃いのヤツだが、良ければ着けてほしいぞ」

「......そうだな、早速着けてみっか」

 

猛将夏侯惇しぶちーの出来上がりである。

 

「どうだ? 漢っぷりが上がったかね?」

 

闘いの傷は恥では無く、男の勲章。

悲しむモノでは無く、称えるモノ。

恭一はそう思っている。

故に、恭一は下を向かない。

 

「おう! 更に強く見えるぜ、恭一!」

 

同じ男であるからこそ沈んだ声では無く、いつも以上に明るく歓迎する。

恭一の想いを汲んだ、一夏による一声に

 

「そうだろう、そうだろう! うわはははッ!!」

 

恭一も大いに笑った。

 

 

________________

 

 

 

「.......あ」

 

皆も帰った後、修学旅行のしおりを見ながら明日の用意をしていた恭一。

 

「カメラ用意してねぇ」

 

生徒会長として、皆の旅行風景を写真に収める仕事を受け持ったは良いが、色々ゴタゴタがあったせいで、カメラの存在を忘れていた事に気付く。

 

どうする?

旅行先で買うか?

いや、新幹線の様子とかも撮る可能性はある。

 

「うむむ.......どうすんべ」

 

そういや千冬さんがカメラ持ってたっけか?

 

先日行われたレクリエーションにて、最後に写真を皆で撮った事を思い出す。

あの時、カメラを持って来ていたのは千冬だった。

 

「千冬さんに借りるか」

 

恭一は部屋を出て、寮へと歩き出す。

お腹もそこそこに空いてるし、その後は久々に食堂へ顔を出すのも一興か。

 

(今夜は何の肉を食べるかな~)

 

道中、そんな事を考えながら千冬の元へ向かう恭一だった。

 

.

.

.

 

「あー、しぶちー会長だぁ!」

「む......そういう君は、のほほんさん」

「そうだよ~、のほほんさんだよーう」

 

寮の入口でばったり本音と遭遇。

 

「かんちゃんから聞いたけど.......色々お疲れ様だよう!」

 

本音は一般生徒とは云え、更識家に携わる者。

当然、恭一が休んでいた本当の理由を知っている。

敢えて左眼の事に触れず、肩をポンポンと叩くのは、彼女の優しい人柄故だった。

 

「明日からの修学旅行、楽しみだね~♪」

「おうよ!」

 

それから2、3話して本音は去って行った。

何やら、食堂でぷちイベントがあると言い残して。

 

「ぷちイベント.......ぷちトマト食べ放題かな?」

「何を言ってるんだ、お前は」

 

背後から声を掛けてきたのは

 

「おう、さっきぶりだな箒」

「さっきぶりだ、恭一。どうした? 身体慣らしの散歩か?」

「まぁそれもある」

 

箒も箒で何やらこれから用事があるらしく、食堂に向かっているのだそうだ。

 

「俺も用事あっから、またな」

 

そう言ってその場から離れようと

 

「恭一!」

「ん?」

「きょ、京都へは新幹線で行くらしいな!」

「?.......そうだな、流石にバスじゃキツいだろ」

 

ちなみに座席は自由な訳で。

更に言えば、一年の何人かは男子2人の隣りを狙っている訳で。

 

「そのだな......もし私が隣りだったら恭一はう、嬉しい......か?」

 

中でも箒は恭一の隣りを狙っている訳で。

 

「お前が隣りなら、移動だけでも一層楽しいモンになるだろうな」

「っ......そ、そうか! うむ、頑張ってくるからなッ!」

「お、おう?」

 

(何を頑張ってくんだろう)

 

疑問に思いつつも、猛々しく食堂へ向かう箒の背中を見送る恭一だった。

 

.

.

.

 

「ふむ。そういう事なら私のカメラを使うと良い」

 

千冬の部屋の前で事情を話し、カメラを無事ゲット出来た恭一。

 

「ついでだ。これも持っていけ」

「これは......」

 

カメラと一緒に受け取ったのは一枚の写真だった。

既に恭一以外も千冬から貰っている。

 

「やっぱ俺だけ変な顔じゃねぇか」

 

涙で頬を濡らす恭一を真ん中に、皆が笑っている思い出の写真。

 

(.......これが俺の居場所だ)

 

愚痴ってみせる恭一の口角は自然と上がっていた。

胸ポケットに其れを仕舞った処で

 

「......ラウラと同じ眼帯か」

「うっす。似合ってますかね?」

 

いつものノリで、お調子良くポーズをキメてみせるが

 

「ああ、とてもな」

「あーっと......そうですよね! あ、あははは!」

 

優しい笑みで返されると妙に恥ずかしい。

最近、精神的包容力が半端無い千冬を前に、思わず目を背けてしまった。

 

「お前が照れた顔を見せるのも久しぶりだな」

「そ、そうっすか?」

 

確かに最近までひたすら激闘の連続で、穏やかな時を過ごすのは中々に久しいモノがある。

ここの処、千冬の目に写っていたのは傷を負いながらも、不敵な態度を崩さない大人びた姿の恭一だけだった。

 

「そんな顔を最後に見たのは......」

 

何を思い出したのか、すすすと恭一に近寄り

 

「私と愛し合って以来、だな」

 

耳元で妖しく囁いた。

 

「っ......なっ.....なななな......!」

「ククッ、動揺するな馬鹿者」

 

(するに決まってんだろ! いきなり何言うんだこの人はッ!!)

 

ちなみにワールド・パージ以来、千冬と恭一はそういう事は致してない。

千冬は普通に致したいと機会を伺っているのだが、当人が怪我しまくりの日々を過ごすものだから、タイミングが中々訪れてくれないのだ。

 

結局、なんだかんだで箒にもまだ恭一との初体験を自慢出来てないし。

 

(顔色も良いし、この様子だと完治間近と言った処か......そうかそうか)

 

何やらまじまじと見てくる千冬。

先程までの母性溢れる彼女は何処へ行ったのか。

明らかに恭一を見る目が猛禽類の瞳に変わっていた。

 

「そ、それじゃ......俺はこれで」

「ああ。明日に備えて今夜は早めに寝るように」

「ういっす!」

 

恭一を見送る千冬は何処までも閑やかに

 

(......ゴム買っておこう)

 

邪心の欠片も無い表情だった。

 

 

________________

 

 

 

「ん、恭一じゃないか。寮まで歩いてきて大丈夫なのか?」

「おう、織斑か。旅行は明日だぜ? 今の内にちっとは歩いてねぇと、身体が鈍って仕方ねぇよ」

 

取り敢えず用事も終え、夕飯を摂りに食堂へ向かう途中、一夏と遭遇する恭一。

どうやら一夏も恭一と一緒で夕飯を食べに、出て来たらしい。

 

「なら一緒に行くか?」

「おう!」

 

食堂の入口に着いた処で

 

「なんだァ?」

 

何やら奥のテーブル席に人集りが出来ている。

しかも結構な数だ。

中には2人が見知った顔もチラホラと。

余程何かに熱中しているのか、誰も2人には気付いていない。

 

「ま、いいや。取り敢えず適当に座ろうぜ」

「そうだな」

 

.

.

.

 

「さっきから気になってたんだけどさ、何でカメラ持ってるんだ?」

「ああ、コレか? さっき織斑先生に借りたんだよ。明日からの旅行のためにな」

 

一夏も恭一が写真係である事を思い出したようだ。

 

「そういやそうだった。ちなみに恭一はカメラの撮り方は分かってるか?」

 

撮り方?

 

「大丈夫大丈夫! ヘーキヘーキ!」

 

確かに撮った事は無いけど、ボタン押すだけだろ。

 

「ちょっとワッーってやって、パパパッと撮って、オワリッ!って感じで「そんなんじゃ駄目だッ!!」うわっ!?」

 

バンッと勢い良くテーブルを叩き、立ち上がる一夏。

 

「確かに最近の写真はオート機能があるけど、それだけじゃ駄目なんだよッ!」

「お、おう? 急に鼻息荒くなったなお前」

 

何やら一夏にはこだわりがあるらしい。

 

「いいか恭一。適当に撮られた被写体は死人も同然と言われている」

「誰が言ってンだよ」

「いいから聞けッ!!」

「お、おう......続けてくれ」

 

こんな熱が籠った織斑を見るのも、久しぶりだ。

もしかしたら俺は思ってる以上に、重大な役割を担っているかもしれない。

ここは真面目に、コイツの講義を聞いた方が良さそうだ。

 

「写真に残すと云う事は、思い出を形に残すと云う事なんだ」

 

目を瞑り、拳を握り、熱く語り出す一夏。

 

「写真を見た時に、大切な思い出が台無しになってしまったら、元も子も失うだろ!」

 

言われてみれば、一夏の言葉にも一理ある。

適当な気持ちで撮った結果、背景がブレてたり、見切れてたりしたら、それこそ折角の思い出が台無しだ。

 

「写真を、被写体を、思い出を生かすも殺すも、キャメラを握るお前次第なんだ恭一ィ!!」

「成程な.......よく分かったぜ織斑」

 

キャメラという言い方に若干イラッときたが、今はスルーで。

 

確かに俺は甘く考えていたようだ。

たかがカメラ、されどカメラ。

生半可な覚悟で撮って良いモンじゃねぇって事か。

 

「なら教えてくれ。生かす撮り方ってヤツを......ッ!!」

「任せろッ!!」

 

最近の織斑は、やけに頼もしくなったもんだ。

俺も負けてらんねぇってな。

 

「キャメラってのは皆が思っている以上に奥が深いんだ。まずは―――」

「おう、まずは?」

 

「キャメラと心を通わす事だ!」

「........は?」

 

(何言ってだこの男?)

 

「独りで突っ走っても、コイツは決して振り向いてやくれねぇ」

 

コイツとか言い出した。

カメラの事、コイツとか言い出した。

 

「な・に・よ・り! 絶対に被写体を綺麗に撮ってやるんだという気持ちッ!!」

「.........」

 

「負けないんだって闘志が大事なんだよ! それを欠けちまったら、どれだけ回数を重ねようが駄目なんだ」

「.........」

 

「独りよがりのあいうぉんちゅ~「死ね」へぶぅッ!!」

 

取り敢えず、左頬をぶった恭一。

結構我慢した方である。

 

「な、何すんだよ!?」

「お前が何なんだ! あァ゛!? 精神面じゃなくて技術的な事教えろっツってんだよッ!」

「いやそれは.......」

 

 

ピキッ

 

 

織斑一夏、渋川恭一の『金剛』によりブラックアウト。

 

「.......飯、食うか」

 

少し冷めたステーキ丼を掻き込む恭一の耳に

 

「やりましたわぁああああッ! やぁぁぁってやりましたわああああッ!!」

 

聞き慣れたイギリス淑女の、溌溂とした華やいだ声が入ってきた。

 

 

________________

 

 

 

「チキチキ! あの人の隣りを掴み取れッ! 1/100に全てを賭けろ! サバイバルくじ引き対決~~~~~ッ♪」

 

 

「「「「 うぉおおおおおおおおッッ!! 」」」」

 

恭一と一夏が着く前の事である。

本音の主催で女子一同が食堂に集められていた。

そこには箒やセリシア達は勿論、かなりの数の一年生女子が集い、ギャーギャー騒いでる。

 

ルールは至って単純。

1~100の数字が記入されたカードがBOXの中に入れられている。

1が最低点、100が最高点だ。

順番にカードを一枚引き、皆に見せる。

見せ終わったカードは再びBOXの中へ戻す。

全員引き終えた時点で、一番点数が高かった者が優勝という訳だ。

仮に最高得点を引いた者が複数出た場合は、その者達のみで行われるサドンデスとなる。

 

優勝特典は新幹線での男子の隣り座席。

 

男子は恭一と一夏の2人居るので、最低2回行われる事になる。

 

ちなみに此処に集まったほとんどの女子の本命は一夏であり、恭一はまぁビックリマンチョコのシール的な存在と云った処か。

そんなシールの隣りを掴もうと燃える乙女が2人。

 

(恭一の隣りは私が貰うッ!)

(恭一さんの隣りは誰にも渡しませんわッ!)

 

バチバチと火花を散らしている箒とセシリア。

シャルロットもノリで引いてみたが、結果は『51』で敗退。

 

「んー、まぁいいけどね」

 

臨海学校の時みたいに、恭一を揶揄える場面が増えたら面白いと思ったけど、邪心が強すぎたかな?

 

「ラウラは引かないの?」

「恭一殿の隣りも捨てがたいが、私は教官の隣りに座るんだ~♪」

 

今からウキウキである。

ちなみに今の処、最高得点者はのほほんな本音が引いた『91』

どうやら彼女は運も良いらしい。

 

「次はセシリアの番だよ」

「分かってますわ」

 

BOXの前でまずは精神統一。

 

(高校生活での修学旅行は一生に一度の思い出になる筈です。恭一さんの隣りに座って、最高のスタートを飾らせて頂きますわッ!)

 

「......っ.....これですわッ!!」

 

高く掲げられたセシリアの右腕。

彼女の右手に掴まれたカードに記されたるは『99』

 

「きゅ、きゅーじゅーきゅーッ!? 此処に来てトップに躍り出ました~~~~ッ!!」

 

「「「「 おおおおおおおッ! 」」」」

 

ラスト2人という場面で、この得点。

これにはギャラリーも拍手である。

 

「やりましたわぁああああッ! やぁぁぁってやりましたわああああッ!!」

 

淑女を自負するセシリアも、これには両手を上げて大いにガッツポーズだ。

そしてラストを引く人物は

 

「.......まだ私が残っている」

 

セシリアの親友でもあり、ライバルでもある箒がゆっくりと彼女の横をすり抜け、BOXの前に立った。

 

(流石はセシリアと云った処か。だがな......私も譲る訳にはいかんのだッ!!)

 

「っ......これだぁああああッ!!」

 

「「「「 おおおおおおおッッ!? 」」」」

 

「あ、あははは......何だか凄い事になってきたね」

「うむ! これは中々見応えのある戦いだな!」

 

気合と共に掲げられたカードが示す『99』の文字にギャラリーは総立ちである。

 

 

「......ごちそうさん、と」

 

ご飯を食べ終わった恭一は、テーブルにて温かいお茶を注ぐ。

一夏は依然、気絶したままだ。

恭一の方にも叫び声が聞こえてくる程度で、何をしているかは分からない。

ちなみに未だ、この2人には気付いていなかったりする。

 

 

「さぁさぁ! 此処からはセッシーとしののんの一騎打ちだよ~ッ! タイマンなんだよ~ッ!!」

 

主催者である本音の声も熱が入り、一層ギャラリーも湧き出した。

 

「一歩たりとも譲る気は御座いませんわよ」

「それは私も同じだ」

 

.

.

.

 

「さぁ、まずはセッシーからだよーう!」

「.......ええ」

 

(箒さんは既に恭一さんと恋人関係......私はまだ想いを一方的に告げただけ)

 

それでも、箒さんに対する劣等感は無い。

想いに早いも遅いも無いのだから。

 

「私の想いはッ!」

 

何という豪運の持ち主か。

再び掴み取った『99』のカードをたくし上げ

 

「決して貴女に引けを取っていませんわッ!」

 

箒へ向かって投げ放った。

 

「.......」

 

無言で其れをキャッチした箒はBOXの前まで歩み寄り、そのカードを

 

「私の想いは―――」

 

握り潰した。

篠ノ之箒、最高を除く最強カードをBOXへ戻す事を拒否。

 

「箒っ!?」

「な、なにやってんのよアンタ!?」

 

『99』の存在が無くなった今、延長戦の目は潰える。

 

引き分けは自ら絶った。

1から98を引けば私の負け?

 

それなら―――

 

「恭一をッ!」

 

(ん? 箒の声か.......?)

 

「愛する気持ちはッ!」

 

(っ!? っっ!?!??! ッッッ!!?!!)

 

「誰にも負けんッッ!!」

 

天高く翳された右腕に光る一枚のカード。

 

 

「「「「 ひょわぁぁああああああああッッ!! 」」」」

 

 

箒の勇み放った言葉とカードに記された3つ並んだ数字に、今夜最大の大歓声が食堂を埋め尽くした。

 

「っ.......箒さん......貴女という人は......!」

 

どうして私もはっきりと言葉に乗せなかった?

どうして私も彼女のように声高に叫ばなかった?

 

(観衆を前に恥じらい、恭一さんへの愛を語らう事を無意識に避けた.......私の―――)

 

拳を強く握り、下唇を噛み締める。

箒への妬みでは無く、自身への情けなさに。

 

「......セシリア」

「あー......っと」

「う、うむ......」

 

(何か気軽に声を掛けられる雰囲気じゃないよ!?)

(な、何でこんなマジな展開になってんのよ!? あたしも一夏のカード引く時あんな感じにならないといけない訳!?)

(私が分かる筈無いだろう!? くっ、こういう時は何と言えば良いんだ!?)

 

ヒソヒソ話し合う3人組。

上からシャルロット、鈴、ラウラの順である。

箒の元へ讃えに行けば良いのか、セシリアに何か声を掛ければ良いのか。

右往左往している3人娘を前に

 

「私の.......」

 

否、セシリアは顔を上げる。

 

「っ......次は負けませんわッ!!」

 

今夜は己の想いを恥じる事無く、号した箒さんの後塵を拝しましょう。

 

「うぉおおおおおッ! 私はやったぞぉおおおおおッッ!!」

 

箒は嬉しさのあまり、その場で咆吼した。

恭一は恥ずかしさのあまり、訳も分からずその場から逃走した。

一夏は気絶したままだった。

 

 





これ外伝ちゃうやんけ!
章タイトル変えときますねー(#゚Д゚)y-~~

外伝ネタはまだ思いついてないです。

本来の福音編にしぶちー飛ばしてみるかとも思ったけど没アンド没。
原作世界にいきなりこんな奴現れたら
全員と衝突するイメージしか沸かないもの( ´゚д゚)(゚д゚` )ネー

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