魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー   作:ダラケー

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hunting 73

シグナム「リュイ!」

 

ツバメアマゾンの巣となっていた家から出てガンマを捜す。

 

?「うわあぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

シグナム「今の声は!?」

 

響き渡った雄たけびのような声を聞いてシグナムはその方向へ走り出した。

 

雨も降りだし、地面がぬかるんで足がもつれるがそれでもシグナムは走る。

 

声がした場所に着くとガンマが空に向かって声を上げていた。

 

シグナム「リュイ!」

 

ガンマを見つけてシグナムは向かう。

 

ガンマ「しぐ…まま……」

 

こっちに来るシグナムを見てガンマは変身を解いてリュイに戻った。

 

リュイに戻るなり、シグナムの方へ走り、抱きついた。

 

シグナム「どうした?どこか怪我でもしたのか?」

 

シグナムの問いにリュイは首を横に振って答える。

 

シグナム「じゃあ、どうしたんだ?」

 

リュイ「……わかんなく…なった………」

 

シグナム「なに?」

 

リュイ「にんげん…わかんなく…なった…どっちが…ほんとうの…にんげん…なのか…わかんなく…なった…」

 

ツバメアマゾン(雄)に言われた言葉で少し涙声になって言う。

 

"人間はいすれ裏切る。今は家族として接していてもいつかは裏切る生き物なんだ"…主にシグナムたちのような自分がアマゾンと知っていても優しく接してくれる人しか知らないリュイにとって、その言葉は大きな重みとなっていた。

 

リュイ「しぐまま…しぐままも…ぼくが…ようずみに…なったら…いままでの…あまぞん…みたいに…ころすの…?」

 

ツバメアマゾン(雄)に言われたことを気にしているのかリュイは顔を上げてシグナムに聞く。

 

他のアマゾンのように人を食いだしたら殺してほしい、でも正気があるうちに殺されるのは嫌だとリュイは思っていたからだ。

 

シグナム「リュイ……」

 

そんなリュイをシグナムは手をまわして抱き着いた。

 

そして片手でリュイの頭を優しく撫で始めた。

 

シグナム「大丈夫だ。誰が何と言おうとお前は私たちの家族だ。リュイがリュイであるうちは殺したり、ましてや物扱いしたりしない。もしもそのような輩がいたら、私がリュイを守ってやる。約束だ」

 

リュイを見ながらシグナムは撫でていた手で小指のみを立ててリュイに見せながら言う。

 

リュイ「やく…そく…?」

 

シグナム「あぁ。約束だ」

 

シグナムの言葉を聞いてリュイはシグナムとは反対の手の小指を出してシグナムの小指と絡めた。

 

リュイとシグナムの親子の約束が交わされたのだが、この約束は敵わなくなる日が訪れる日はそう遠くないことはこの時の2人はまだ知らなかった。

 

 

 

とある管理外世界にある研究施設のような場所に【仮面ライダーアマゾン シグマ】こと【ネバ―】はいた。

 

ネバ―「頃合いか…さあて、楽しませてくれよ…人間どもよ」

 

腕の感覚を確かめながらネバーは不敵に笑うのだった。




帰り道、変身後の反動で眠ったリュイを背負ってシグナムは現場となった家へ戻っていた。

家の周囲ではシグナムの部下の局員やこの地域の警ら隊が現場検証と拉致されていた子供たちの健康をチェックしていた。

少女「あ、あの!」

シグナム「ん?」

呼ばれたシグナムが声の方を見るとそこにはツバメアマゾンたちに食べられそうになった少女がいた。

少女「あの、その子、死んじゃったんですか?」

シグナムの背中で眠っているリュイを見て少女は心配して聞く。

自分を庇ってくれたリュイを何かと心配していたのだ。

シグナム「大丈夫だ、少し疲れて眠っているだけだ。ケガもしていない。安心してくれ」

少女に微笑んでシグナムは言う。

少女「そうなんだ。よかった……」

シグナムの言葉を聞いて安心する少女。

少女「あの、この子が起きたら伝えてくれませんか?"助けてくれて、ありがとう"って」

シグナム「あぁ、伝えておく」

少女に頼まれてシグナムは了承するのだった。

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