魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー   作:ダラケー

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その日、シグナムは管理局の医療室に来ていた。

 

治療のためではなくリュイの検査結果を聞きに来たのだ。

 

シグナム「シャマル。リュイの結果はどうだった?」

 

シャマル「それがリュイくんは…その…」

 

リュイの検査結果をシグナムに聞かれシャマルは言葉を詰まらせる。

 

シグナム「何か異常が見つかったのか!?」

 

言葉を詰まらせるシャマルにシグナムは心配して詰め寄る。

 

シャマル「異常と言えば…異常よ」

 

リュイを心配するシグナムにシャマルは検査結果を見せる。

 

シグナム「これは…!?」

 

検査結果を見たシグナムは驚く。

 

そこにはリュイの体重が一般的な子供の平均体重の5kgも軽かったのだ。

 

シャマル「リュイくんはかなり痩せちゃってるわ」

 

シグナム「そう言えばあまり食事を食べないな…これ以外に何か異常はないのか?」

 

シャマル「えぇ、体重が軽いこと以外は健康そのものよ」

 

シグナム「そうか…ではリュイが野獣のように狂暴になったのはなぜだ?」

 

【アマゾンマンション】にて、一時的にリュイが自身にも攻撃するほど凶暴化したことを思い出しながら聞く。

 

シャマル「多分、リュイくんが野獣みたいになったのは自食作用(オートファジー)に似た現象だと思うわ」

 

シグナム「オートファジー?」

 

【オートファジー】と聞いて、シグナムは首をかしげた。

 

シャマル「人が飢餓状態になって生命の危機に直面すると自身の細胞を分解して一時的に回避することよ。リュイくんの場合他の生き物を食べようとしていたのかもしれないわ」

 

シグナム「一時的にアマゾンとしての本能が目覚めたのか…」

 

シャマル「えぇ。でもシグナムの話を聞く限りだと例え自食作用(オートファジー)が発動しても少なくともシグナム、貴女の言葉だけには反応するみたいだからね」

 

シグナムの声を聞いて元に戻ったことを聞いていたシャマルは言う。

 

シグナム「そうだな」

 

自食作用(オートファジー)で凶暴化していたとしても、母親(シグナム)の声だけは反応し、正気を取り戻せると聞いて、シグナムの中でリュイへの一層の愛情が芽生えた。

 

 

 

シグナムがシャマルと話をしている時、リュイは家のリビングでザフィーラと留守番をしていた。

 

リュイ「わんわん…もふもふ~…」

 

相変わらずザフィーラの体をもふもふしていた。

 

ザフィーラ「り、リュイ…流石にそこは…むぐっ」

 

犬で言えば1番触ってほしくない鼻辺りを触られてザフィーラは嫌がるがリュイは気にせずに触る。

 

リュイ「!」

 

ザフィーラを触られていたリュイは誰かの視線に気づいて窓から外を見た。

 

リュイ「?」

 

外を見たリュイだったが誰もいなかったので首を傾げる。

 

ザフィーラ「どうかしたか?」

 

リュイ「ううん…なんでも…ない…」

 

ザフィーラに聞かれてリュイはそう答えると再びもふもふし始めた。

 

 

 

?「アレが今の皇子…ただのガキか…」

 

リュイのいる家から数km離れた木の上で見ているスーツを着た男性がいた。

 

?「どれだけ俺を楽しませてくれるかな…この俺を…」

 

不適に笑いながら男性は言うのだった。


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