魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー   作:ダラケー

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hunting 51

その日、シグナムは困り果てていた。

 

理由は……。

 

シグナム「リュイ…そろそろ離してくれないか?」

 

リュイ「やっ!」

 

困っているシグナムの理由、それはシグナムの制服を掴んだリュイであった。

 

シグナム「頼むから、離してくれ…」

 

リュイ「やぁー!!」

 

離すように言うシグナムだがリュイは頑なに嫌がる。

 

実ははやてたちはいつものように出勤だが…1名を除いて。

 

その1名がリュイの金髪に恐怖を抱かせる根源となったシャマルであったのだ。

 

シグナム「分かった。今日は出来るだけ早く帰ってくるから今日だけは我慢してくれ。約束だ」

 

リュイ「やく…そく…」

 

シグナムに言われてリュイは頷く。

 

シャマル「大丈夫よ、シグナム。私がついてるから」

 

シグナム「いや、お前だから心配なんだろ…?」

 

シャマル「うっ…」

 

トラウマの原因であることを否定できず、シャマルの心に何かが刺さった。

 

リュイ「はやく…かえって…きて…」

 

シグナム「分かっている」

 

リュイの頭を撫でてシグナムは出勤した。

 

 

 

朝はリュイが気に入っている番組があって大人しくテレビを見ている間に、シャマルは洗濯などの家事を済ませてい。

 

シャマル「リュイく~ん…ってアレ?」

 

お昼時を少し過ぎて自身の残念料理を何とかした後、リュイと遊ぼうとしているシャマルだがリュイの姿は無かった。

 

シャマル「ど、どこに…」

 

キョロキョロと辺りを見回してリュイを捜す。

 

リュイ「……」

 

シャマルがキョロキョロしている時、リュイはソファーの下に隠れて息を潜めていた。

 

シグナムが帰ってくるまでの間、シャマルから逃れるために隠れているのだ。

 

シャマル「み~つけた!」

 

リュイ「みぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

シャマルに見つかりリュイは悲鳴を上げてソファーから抜け出して逃げはじめた。

 

シャマル「あ、ちょっと!!」

 

逃げ出したリュイを追いかけるシャマル。

 

家でドタバタと走り回るリュイとシャマル。

 

いろいろ壊れる音がしていたがお構いなしに2人は追いかけっこする。

 

ト〇とジェ〇ーみたいとは言わないでください。

 

リュイ「!?」

 

逃げていたリュイは行き止まりの所に来てしまった。

 

シャマル「や、やっと…お、追いついた…」

 

追い詰めたがかなりお疲れのシャマルは言う。

 

リュイ「ひっ…」

 

アマゾンとの戦闘ならどうてことはないリュイだがシャマルにだけはどうしてもだめであった。

 

リュイ「ひぃ!!」

 

ここまでと思ってリュイが身を屈めた時、壁に飾られた絵が落下してきた。

 

シャマル「危ない!!」

 

落下してくる絵に気付いてシャマルはリュイに覆いかぶさった。

 

リュイ「?」

 

何が起きたか分からないリュイは落ちてる絵と自身に覆いかぶさっているシャマルを見て大体の状況を理解した。

 

シャマル「大丈夫?リュイくん」

 

リュイ「あ…あり…が…とう…」

 

シャマル「どういたしまして」

 

リュイの頭を撫でてシャマルは言う。

 

 

 

シグナム「帰ったぞ、リュ…イ…」

 

夕方になって他の面々より先に帰って来たシグナムはある光景を見て驚いた。

 

それはリュイとシャマルが寄り添って寝ていたのだ。

 

シグナム「これで少しは仲良くなれたか」

 

一緒に寝ている2人を見てシグナムは微笑んでそう言うのだった。




リュイ「ん…」

シャマル「あ、起きたみたいね」

リュイ「おは…よう…しゃまばあば…」

『!?』

リュイの一言に全員に衝撃が走った。

シャマル「わ…私って…おばあちゃん扱いなの…」

おばあちゃんポジションにシャマルはショックを受ける。

シャマル「でも…悪魔よりましかな…」

悪魔から昇格してシャマルは少し喜んでいた。

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