魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー 作:ダラケー
その日、リュイは1人でお使いをしていた。
少しでも人と慣れてほしいのと社会勉強の一環ではやてが提案したのだ。
因みにお使いの内容は玉ねぎ、ニンジン、ジャガイモ、豚肉である。
野菜類は何とか買えたが最後の食材である豚肉だけまだである。
何故かと言うと…。
リュイ「どれ…かな…?」
豚肉の種類が多すぎてどれを買えばいいか分からなかったのだ。
まぁ、ぶっちゃけどれでも良いがリュイにはまだ分からなかった。
どれにするか悩んでウロチョロしていると誰かにぶつかって倒れてしまった。
?「あぁん?」
リュイ「ひっ!?」
ぶつかった相手である少女に睨まれてリュイは怯えてしまった。
?「り、リーダー!怖がってますよ!!」
?「あ!?しまった!!」
連れの少女に言われて睨んだ少女は慌ててしまった。
?「ごめんね、うちのリーダーが」
?「怪我とかない?」
他の2人がリュイを心配して聞いたり、手を差し伸べて来た。
リュイ「だい…じょうぶ…」
心配されたリュイは差し出された手に掴まって立ち上がると言う。
ハリー「わりぃな、いきなり怖がらせちまって。オレはハリー、ハリー・トライベッカ…って言わなくても知って…」
リュイ「しら…ない…」
インターミドルチャンピオンシップの上位選手の1人で『砲撃番長』の異名で呼ばれている『ハリー・トライベッカ』は名乗るがリュイはインターミドル自体知らないので首を傾げて言う。
ハリー「えぇっ!?」
リュイの一言にハリーはショックを受ける。
ミア「も、もしかしてインターミドル知らないとか?」
長身で、長い髪の少女―ハリーの妹分の1人『ミア』が聞く。
リュイ「?」
インターミドル自体知らないのでリュイは余計に分からなくなった。
ルカ「いやいやいや!?あり得ないでしょ!?」
リンダ「結構流行ってるのに知らないの!?」
サングラスを掛けた少女、ハリーの妹分の1人『ルカ』とマスクをした少女、同じくハリーの妹分の1人『リンダ』が詰めよって言う。
リュイ「うぅ…」
2人の迫力に押されリュイはまた涙目になり始めた。
ハリー「怖がってるだろ!!」
そんな2人にハリーは首根っこを掴んで引き離す。
その時、ハリーの両手に手錠がかかった。
ハリー「コイツは!?」
手錠に見覚えがあるハリーは振り向くと1人の少女がいた。
エルス「何小さい子を虐めてるんですか!」
短めツインテールの黒髪で、つるんとしたおでこに眼鏡を掛けている少女―ハリーと同じくインターミドルチャンピオンシップの上位選手の1人『エルス・タスミン』が言う。
ハリー「いや、虐めてたわけじゃ…」
エルス「問答無用!今のは誰がどう見ても虐めていたでしょ!!」
ハリー「話し聞け、デコメガネ!!」
手錠を破壊しながらハリーはエルスに言う。
エルス「誰がデコメガネですか!!」
こうなってハリーとエルスの喧嘩が始まってしまった。
ルカ・リンダ「「り、リーダー!?」」
慌ててルカとリンダが止めに入る。
リュイ「ねぇ…」
2人が喧嘩しているのをそっちのけでリュイはミアの服を引っ張った。
ミア「どうしたの?」
リュイ「これ…どれが…いいの?」
ミア「どれどれ…」
お使いの途中だと気付いてメモをミアに見せる。
ミア「あ、これはこっちがおすすめかな」
メモの食材を見て豚のひき肉を取って渡す。
リュイ「ありが…とう…」
ひき肉を受けるとリュイはお礼を言ってレジに向かっていった。
ミア(あ、あのチビッ子の名前…聞いてなかった)
名前を聞き忘れていたことに気付くミアだった。
リュイがハリーとぶつかって睨まれた時、少し離れた場所にシグナム、アギト、リインはいた。
リュイが心配でついてきたのだ。
シグナム「あの者、リュイを怖がらせるとは!!」
アギト「落ち着けシグナム!」
リイン「一般のお客さんもいるんですからレヴァンティンを仕舞ってください~!」
ハリーを斬り伏せようとするシグナムをアギトとリインは必死になって抑えていた。
このあとリュ詰めよったルカとリンダも斬ろうとしたために2人の気苦労は倍になったのだった。