魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー 作:ダラケー
シャマル「はい、もう大丈夫よ」
リュイ「う~…」
シャマルに言われてリュイはたくしあげていた服を戻してシグナムに抱きついた。
シグナム「よく我慢できたな。偉いぞ、リュイ」
いまだにシャマルを見ただけで嫌がるリュイに我慢したことを誉めるシグナムは頭を撫でる。
シグナム「それであk…シャマル。リュイは大丈夫なのか?」
シャマル「言い間違いかけたことは何も言わないでおくけど…そうね。貴女から聞いた話だけだとまだ何とも言えないわ」
"悪魔"と言われかけたことには言及せずに、シグナムから聞いたガンマの野獣のようになった原因について、シャマルは首を横に振って言う。
シグナム「そうか…」
野獣のように女王と兵隊アリアマゾンたちを襲いかかるガンマの姿をシグナムは思い出していた。
リュイ「しぐまま…はやく…ここ…でたい…」
もう限界が来たのかリュイは今にも泣きそうになる声で、訴えるようにシグナムに言う。
シグナム「あぁ、そうだな。ではシャマル後は任せたぞ」
シャマル「えぇ。任せて」
残りの検査をシャマルに任せて、シグナムはリュイを連れて診察室を出ていった。
はやて「それでマリーさん。うちの子が乗ってきたバイク…何か分かりました?」
魔導師の装備のメンテナンスなどを担当している時空管理局本局メンテナンススタッフの女性『マリエル・アテンザ』と通信でリュイが乗ってきたバイク―『ジャングレイダー』のことを聞いていた。
事件後、現場にリュイが忘れ物したと言い出してシグナムとはやてと共に現場に戻って持ってきたのがジャングレイダーだったのだ。
まだ10歳に満たない男の子であるリュイがバイクを使って爆走したことに驚いてしまいはやてとシグナムが動かそうとしたが反応しなかったがリュイが乗ると動き始めたので調査が進められることになったのだ。
マリエル『一言で言えばリュイくん…でしたっけ?その子にしか扱えないことしか…現に普通の人が動かそうにもエンジンすらかからなかったんですよ』
はやて「そうですか…。ありがとうございます、引き続い調査をお願いします」
マリエル『はい、分かりました』
調査を引き続き依頼したはやては通信を切った。
はやて「はぁ…」
通信を切るなりはやてはため息をついた。
ここ最近、人を食らうようになるアマゾンの数が増えていた。
今のところはなんとか対処出来ているがこのままでは対処出来なくなってしまう可能性があったからだ。
はやて「早くなんとかせなアカンなぁ…」
やれやれと言うように呟くはやての手元にある書類の中に【重要】と掛かれた書類があった。
その日の夜、とある森林地帯。
?「オラアァァァッ!!」
霧が立ち込める森林に気合いと共に黒い液体が木々を汚す。
コウモリアマゾン「アガ…ガアァァァァァァァァァァァァァァァ…………」
腹部を貫かれたコウモリ型のアマゾン―『コウモリアマゾン』が断末魔を上げとドロドロの黒い液体になって倒された。
?「ふん、ただのアマゾンじゃ1手で終わりだな。やはり…もっと強い奴と殺り合いたい…」
アマゾンズレジスターを拾い上げながらコウモリアマゾンを倒した銀色の体表面、わずかにオレンジ色に染まった胸部装甲、紫色の複眼を持つ人物―アマゾンライダーが言う。
?「そろそろアイツらがミッドに着く頃か…アマゾンライダーガンマ…お前は何手で潰してやろうか…」
アマゾンライダーは拾い上げたアマゾンズレジスターをグシャリと潰しながらガンマ―リュイのこと言うのだった。