魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー   作:ダラケー

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hunting 26

シグナム「リュイ…」

 

リュイがいなくなって、すでに3日が過ぎていた。

 

この3日間、休まずに駆けずり回り続けたのか、流石のシグナムにも疲労が出ていた。

 

シグナム「どこに行ってしまったんだ…リュイ…」

 

疲労している体に鞭打ってリュイを捜そうとするシグナムだったが、足を滑らせて倒れてしまった。

 

シグナム「くっ…リュイ…」

 

立ち上がってシグナムは捜そうとするがフラついてしまう。

 

シグナム「くっ……」

 

フラついたシグナムはまた倒れてしまった。

 

そんなシグナムを建物の上から見る人物がいた。

 

?「旨そうだな…」

 

倒れているシグナムの体を見て舌鼓をうつと人物は建物から飛び降りて着地した。

 

シグナム「何者だ?」

 

自身の前に着地した人物から感じられるただならぬ気配にシグナムは警戒する。

 

?「ひ…ひひひ…ひひひひ…」

 

不気味に笑いながら人物の姿が変わっていく。

 

体が膨らみ脱皮でもするかのように姿を現したのはガーゴイルのような姿で背中の左側は悪魔、右側は天使の羽が付いた怪物だ。

 

シグナム「アマゾン?…いや、違う…アレはまさか!?」

 

現れた怪物をアマゾンと思ったシグナムだが直ぐに違うと判断した。

 

?「キシャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

雄叫びを上げた怪物はシグナムに接近する。

 

シグナム「レヴァ…くっ!」

 

レヴァンティンを出そうとしたがリュイを捜すためにろくに休んでいなかったので疲労で出せなかった上に膝を着いてしまった。

 

?「キシャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

動けないシグナムに怪物は接近してくる。

 

シグナム「主はやて…リュイ…」

 

ここまでかとシグナムが思ったその時だった、後ろから空き缶が飛んで行き怪物の顔面を直撃した。

 

?「ギギャッ!?」

 

空き缶に当たり、怪物は怯んで足を止めた。

 

シグナム「いったい誰が…」

 

空き缶が飛んで来た方を振り向くとそこにはワタルが歩いてきていた。

 

ワタル「大丈夫か、お嬢さん」

 

シグナム「お前は…」

 

ワタル「ただの通りすがりだ」

 

シグナムに聞かれてワタルはそう答える。

 

ウルバ『ワタル、コイツただの素体ホラーだよ。成長する前に討滅したほうがいいよ』

 

ワタル「みたいだな」

 

ウルバに言われたワタルは跳躍すると陰我を喰らう怪物『ホラー』の前に着地すると持っていた刀を鞘から引き抜いたのと同時に首を斬った。

 

ワタル「この程度なら、鎧を召喚するまでもないな」

 

首を斬り落とし、黒い霧のようになって消滅したホラーを見てワタルは言う。

 

ワタル「ちょっと聞きたいんだが“しぐまま”って知ってるか?とあるガキが呟いていたことなんだが」

 

ホラーを倒したワタルは刀を鞘に納めてシグナムに聞く。

 

シグナム「まさか…リュイを知っているのか!?」

 

ワタルからその言葉を聞いたシグナムは聞き返した。

 

ワタル「どうやら当たりみたいだな」

 

聞き返してきたシグナムの言葉を聞いてワタルは笑った。

 

ワタル「ついて来い、そのリュイってガキは俺の知り合いの所にいる」

 

ワタルはそう言って歩きだした。

 

シグナムは疲れていたハズだが、リュイの居場所が分かるかもしれないという気持ちに押されて立ち上がりワタルのあとをついていったのだった。


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