魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー 作:ダラケー
はやて『リュイがヴィヴィオたちの前で変身した!?』
サソリアマゾン襲撃から程なくして、なのはたちから連絡を受けたはやては驚いて声を上げた。
なのは「うん…」
フェイト「ノーヴェの話だとコロナちゃんを助けるために変身したみたい…」
はやて『そうか…でヴィヴィオはどないしとるん?』
なのは「ショックで部屋に引きこもってるよ」
なのはたちには予めリュイのことを言っといたためにあまり驚きはない。
しかし、ヴィヴィオにとっては相当なショックだったに違いはなかった。
はやて『なんや悪いことしてしもうたな…じゃあ今からにでもリュイを迎えに…』
フェイト「それが、リュイくんアマゾンを倒したあとどこかに行ったみたいで…まだ帰ってきてないの」
はやて『な、なんやてぇぇぇぇーーーーーーーー!?』
リュイがいなくなったっ聞いてはやての声が響き渡ったのだった。
リュイ「……」
一方でリュイはミッドの町を一人で歩いていた。
冷たい雨が体を濡らしている。
ヴィヴィオ『来ないで!』
リュイの中でヴィヴィオの言葉が突き刺さっていたがそれよりも堪えたのはヴィヴィオの敬遠をした目に堪えていた。
今までそんな目をされたことがなかったために悲しかったのだ。
そんなことを考えてるとリュイは誰かにぶつかった。
不良A「ってぇな。どこみてんだよガキ」
リュイがぶつかった相手は数人の不良だった。
リュイ「ごめん…なさい…」
不良A「あぁ、聞こえねぇよ!」
ぶつかられた不良がリュイの胸ぐらを掴んで持ち上げた。
リュイ「う…うぅ…」
胸ぐらを掴まれて息苦しくなるリュイ。
不良A「ちゃんと謝れよ!」
息苦しいと分かっていながらそう言う。
あとの不良たちは笑いながら見ていた。
周りの人は余計なことに巻き込まれたくないのか助けようとしなかった…一人を除いて…。
?「お前たち子供相手に何している?」
不良A「あぁん?」
肩を掴まれて振り向くと一人の男性がいた。
不良A「なんだよ、おっさん。邪魔すんなよ!」
リュイを離して男性に掴み掛かるが男性は掴んできた不良の腕を掴んで捻った。
不良A「いでででで!」
?「目上相手に対しての礼儀がなっちゃいないな」
不良B「この!」
見ていた不良の一人が男性に殴りかかってきた。
?「ふん」
男性は殴りかかってきた不良を蹴り飛ばした。
?「止めておけ。お前らと俺とじゃ実力の差がありすぎる」
不良を蹴り飛ばした男性は警告するように言う。
不良C「なんだとぉ!」
不良D「一斉にやっちまえ!」
一斉に男性に襲いかかる。
?「やれやれ…」
呆れるように言うと男性は捻っていた不良を離して蹴り飛ばすと襲いかかってきていた不良全員を殴り、蹴り飛ばした。
不良A「な、ななななな…」
男性の強さに最初の不良は驚いていた。
?「だから言っただろ…実力の差がありすぎるってな」
笑ってはいたが直ぐに不良を睨む男性。
『ひ、ひいぃぃ~~!!』
男性に睨まれて不良たちは蜘蛛の子散らす勢いで、一斉に逃げ始めた。
?「大丈夫か、坊主」
不良たちがいなくなって男性はリュイを見た。
リュイ「ありが…とう…」
立ち上がってお礼を言うと、その場を去ろうとした。
?「全く…ん?」
自身も去ろうとしたが倒れる音がして見るとリュイが倒れていた。
背中が真っ赤になり、雨の水により血が流れていた。
?「おい、坊主!?」
慌てて男性がリュイに駆け寄って抱き上げた。
リュイ「はぁ…はぁ…はぁ…」
抱き上げられたリュイは呼吸が荒れ、顔色も悪かった。
?『ワタル、この子毒に犯されてるよ』
『四十万 ワタル』に話しかける子供の声がして懐から手鏡のような形で中央に一つ目の模様がしたのを取り出した。
ワタル「ウルバ…この坊主は助かるか?」
『ウルバ』と呼ばれる手鏡にワタルは聞く。
ウルバ『さぁね。でも今ならまだ間に合うんじゃない?』
ワタル「だな。マスターの所に行くぞ」
ウルバ『分かったよ』
リュイを抱えて立ち上がるとワタルはどこかへ走り出したのだった。