魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー   作:ダラケー

16 / 109
hunting 14

シグナム「ん?なんだ?腕がしび…!?」

 

翌朝、寝ていたシグナムは腕に妙な痺れを感じて目を覚ますとリュイがシグナムの腕を枕にして気持ち良さそうに隣で眠っていた。

 

シグナム「な…なぁ!?」

 

驚くシグナムだがリュイを起こさないように動かないようにしていた。

 

シグナム(な、なぜリュイがここに!?確か自分の部屋で寝かせたハズだぞ!?)

 

昨日のことを思い出すシグナム。

 

昨日はリュイを迎える為のサプライズがあって疲れてしまったリュイを用意されたリュイ用の部屋に連れていき寝かせて、自身も自室で一人で寝た…そこまで覚えている。

 

リュイ「しぐ…なむ……」

 

寝言を言いながら寝ているリュイの息がシグナムの顔に当たる。

 

はやて「シグナム~?朝や…って何しとるん?」

 

そこへはやてがシグナムを起こしに来て現状を見た。

 

シグナム「あ、主はやて!こ、これはその…」

 

慌てて起き上がってしまうシグナム。

 

リュイ「う~ん…」

 

シグナムが起き上がってしまい浮かび上がり布団に叩きつけられたリュイが目を覚ました。

 

はやて「あ、リュイ。おはようさん」

 

リュイ「おは…よう…はや…ぱぱ…」

 

シグナム・はやて「「ん?」」

 

目を擦りながら言ったリュイの言葉にはやてとシグナムは硬直した。

 

はやて「り、リュイ…今、なんて言うた?」

 

リュイ「?」

 

首を傾げるリュイ。

 

そして…

 

リュイ「はや…ぱぱ…」

 

はやて「ぱ…ぱ…パパァ!?」

 

明らかに無垢な瞳で『パパ』と言われてはやてはあんぐりと口を明けて、膝から崩れ落ちた。

 

シグナム「あ、主はやてー!!」

 

リュイ「??」

 

慌てて駆け寄るシグナムとよく分からないようで首を傾げるリュイであった。

 

 

アギト・ヴィータ「「あははははははは!!」」

 

リビングで、ことの顛末を聞いたアギトとヴィータの笑い声が響いた。

 

はやて「2人とも笑いすぎや!!」

 

相当ショックなのか、爆笑する2人にはやては言う。

 

ヴィータ「悪い悪い。でもはやてがパパって可笑しくて…ぶふっ!」

 

アギト「無垢な瞳ではやパパ…ぷっ…」

 

壺にはまったのか噴き出しそうになるヴィータとアギト。

 

リイン「因みに私はなんて呼ぶんです?」

 

少し興味津々にリインがリュイに聞いてくる。

 

リュイ「りー…ねえね…」

 

リイン「ね、ねえね!?」

 

今まで小動物に近い扱いをされていたリインにとって嬉しい一言だった。

 

ヴィータ「なら私は!?」

 

アギト「私はなんだ!?」

 

リインが姉と呼ばれてヴィータとアギトが聞いてきた。

 

リュイ「びー…ねえね…あぎ…ねえね…」

 

ヴィータ・アギト「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」

 

2人もまた姉と呼ばれて嬉しくなり叫ぶ。

 

シャマル「じゃあ、私は?」

 

リュイ「……」

 

シャマルが聞くがリュイはプイとそっぽをむいた。

 

シャマル「あ、あれ?おーい、リュイくーん」

 

リュイ「……」

 

リュイはシャマルに顔を合わせまいとまたそっぽをむいた。

 

はやて「諦めりぃや、シャマル」

 

シャマル「はう………」

 

ガクりと項垂れるシャマルであった。

 

ザフィーラ「私はなんだ?」

 

リュイ「ワンワン…」

 

ザフィーラ「やはりそれか…」

 

リイン「それならシグナムはなんて呼ぶんです?」

 

リュイ「しぐ…まま…」

 

『!?』

 

シグナム「!?」

 

リュイの一言に全員に衝撃が駆け巡った。

 

何の戸惑いもなくシグナムのことを『ママ』とよんだのだから。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。