魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー   作:ダラケー

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hunting 12

男の子をザフィーラで少し落ち着かせ、リビングに案内していた。

 

はやて「改めて八神家へようこそ」

 

落ち着いた男の子にはやては改めて歓迎する。

 

男の子「やがみ…け…」

 

はやて「せや、あんたは今日からウチらの家族になるんや」

 

男の子「かぞ…く…」

 

あまりピンと来ていないのか、男の子は首をかしげる。

 

ヴィータ「そうだぜ。お前はアタシらの弟になるんだよ」

 

男の子「おとうと…」

 

アギト「あぁ。弟だ」

 

あまり実感がないのか、男の子は首をかしげたままだった。

 

はやて「今は実感が持てへんやろうけど、ゆっくりでえぇからウチらと仲良うしようや。な?」

 

はやてがそう言うと男の子はコクリと頷いた。

 

はやて「あ、自己紹介がまだやったな。ウチは八神はやてや」

 

男の子「はや…て…」

 

ゆっくりで小さくもはっきりと言った。

 

ヴィータ「アタシはヴィータだ」

 

男の子「びー…た」

 

少し発音が違うがヴィータを見ながら名前を確認する。

 

ヴィータ「そうだ、ヴィータだ」

 

間違いを分かっていながらも指摘するのはどうかと考えたヴィータは肯定する。

 

ザフィーラ「私はザフィーラだ」

 

男の子「ワンワン…」

 

ザフィーラ「いや、私はザフィーラだ。ワンワンではなく…」

 

男の子「ワンワン…」

 

はやて「もう諦めりぃザフィーラ」

 

ザフィーラ「むぅ…」

 

訂正してもらおうとしたザフィーラだったが、男の子の中で完全に「ワンワン」となってしまっていた。

 

はやて「そんで君が抱きついとるのが…」

 

男の子「しぐ…なむ…」

 

はやてが言うより早く男の子はシグナムの名前を言った。

 

はやて「知っとったんか?」

 

シグナム「そう言えば色々な人から私の名前を聞いていたからそれで覚えたんでしょう」

 

はやて「なるほどな」

 

シグナムの推察に納得する。

 

確かにフェイトやシャマル、はやてと出会ってきた相手からシグナムが呼ばれていれば自然と覚えてしまったのだ。

 

アギト「アギトだ。よろしくな」

 

?「……」

 

アギトの名前を聞いた男の子は首を傾げた。

 

はやて「聞き取れへんかったんかな?」

 

ヴィータ「じゃあ、ゆっくり言ってみたらどーだ?」

 

アギト「そうか、私はアギトだ。ア・ギ・ト」

 

?「……」

 

ゆっくり言ってみるも男の子は首を傾げていたが…

 

?「かめん…らいだー…?」

 

なんの迷いもなく男の子がそう言うと、聞いたアギトはずっこけてしまった。

 

アギト「違う!私は『目覚めろ、その魂』とかキャッチコピーにしてないからな!!」

 

平成2作目の仮面ライダーと勘違いされてアギトは慌てる。

 

?「ちがう…?」

 

アギト「違う違う!」

 

?「ふつうの…アギト?」

 

アギト「ふつうのって意味が分かんないけど仮面ライダーじゃないなら…」

 

?「とうの…」

 

アギト「今度はそっちかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

はやて「なんでこの子、ゲームに出る塔を知っとるんやろ?」

 

シグナム「さぁ?なぜでしょう?」

 

今度は某ゲームに出る塔に間違われてしまい叫んでしまったアギトに、塔のことを知っている男の子に疑問を持ってしまうはやてとシグナムであった。


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