魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー   作:ダラケー

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hunting 09

男の子「ん…?」

 

エレファントアマゾンとの戦いの後、男の子が目を覚ますと病室のベッドに寝かされていた。

 

シャマル「あ、起きた?」

 

男の子「ひっ!?」

 

自身の視界にシャマルが映ると、男の子は涙目になった。

 

そして…。

 

男の子「ぴゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

シャマル「ちょ、ちょっと…べぶっ!?」

 

悲鳴を上げてベッドから飛び降り、シャマルの顔を踏んづけ、扉を開けて逃げ出した。

 

シャマル「ま、待って~」

 

くっきりと男の子の足跡が顔に付けたシャマルは涙目になりながらも後を追いかけた。

 

男の子「ひいぃっ!!」

 

自身の後を追いかけてくるシャマルを見て男の子は更に悲鳴と速度を上げて逃げる。

 

シャマル「な、なんで逃げるのー!?」

 

男の子が自身から逃げる理由が分からず、シャマルは叫ぶ。

 

男の子「ひっ!!」

 

しかしそんなシャマルの姿は男の子の視点では悪魔のような姿をした人物に見えていた。

 

 

はやて「はぁ…」

 

部隊長室にてはやてはため息を吐く。

 

理由は、自身の目の前にある大量の書類の山である。

 

全部さきのガンマとエレファントアマゾンの戦闘による被害報告書である。

 

?「大丈夫ですか?」

 

はやての横を小さな小ど…おっとと、小さく可愛らしい少女がやってきた。

 

はやて「大丈夫や。ありがとうなリイン」

 

微笑みながら小さく可愛らしい少女―『リインフォースⅡ』こと『リイン』に言う。

 

すると部隊長室のドアがノックされた。

 

はやて「入ってえぇよ」

 

シグナム「失礼します」

 

扉を開けて、部隊長室に入ってきたのはシグナムだった。

 

はやて「シグナム…どないしたんや?病棟での調査にいっとたんやないんか?」

 

病棟に調査へ向かったハズのシグナムが何故か部隊長室に来たのか聞く。

 

シグナム「主はやて、その…お話ししたいことがあります」

 

はやて「ん?なんや?」

 

シグナム「実は私が保護した子のことなのですが…」

 

はやて「あの子がどうかしたんか?」

 

シグナム「それが、あの子がアマゾンであることが分かりました」

 

はやて「そうか、やっぱりやね…」

 

シグナム「え?知っていたんですか?」

 

はやて「目撃や監視カメラに出とったからな。次の対策会議であの子の処遇を話し合う予定や」

 

エレファントアマゾンから看護師を救うために変身し、中庭で戦闘したために、変身する時の映像が監視カメラや周囲にいたスタッフたちに見られており、それがはやてにまで報告が上がってきていたのだ。

 

シグナム「そうですか…それとあの少年に付いてもう一つお伝えしたいことが…」

 

そう言ってシグナムはシャマルから受け取ったあの少年の検査結果の書類をはやてに差し出した。

 

はやて「これは?」

 

シグナム「あの少年の検査結果です。アマゾン細胞と同時にあの少年には人間の細胞も発見されました」

 

はやて「!?」

 

シグナムの話を聞いたはやては内心驚いた。

 

しかし驚きを顔に出さず、はやては冷静に書類を手に取って見た。

 

書類には確かにアマゾン細胞と人間の細胞のことが書かれていた。

 

はやて「これが事実って確証はあるんか?」

 

信じられないはやてはシグナムに聞くと、シグナムは頷く。

 

シグナム「はい…完全なアマゾンなら肉しか食べないハズです。しかし、あの子は出された食事を残さず食べてました」

 

はやて「なるほどな…」

 

シグナムから話を聞いて納得したはやて。

 

するとまた部隊長室のドアが開いた。

 

男の子「ぐすっ…」

 

ドアを開けたのは話の中心であった男の子が半泣きで入ってきたのだった。

 

男の子「うぅ…」

 

半泣きのまま、男の子はシグナムに近づいていくと抱きついた。

 

シグナム「ど、どうしたんだ?」

 

男の子「あく…ま…」

 

シグナム「悪魔?」

 

"悪魔"と聞いて、シグナムは首をかしげた。

 

すると部隊長室のドアが不気味に開いた。


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