魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー   作:ダラケー

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小さな狩人と野生の狩人
hunting 77.5


ある日の夜の街、点滅する街灯の下にガンマは傷だらけで今にも倒れそうな体に鞭打って立っていた。

 

?「随分と持ち堪えるな。流石は特別なアマゾンだな」

 

ガンマの前には真紅の体色をして、エメラルドグリーンの目を持ったアマゾンライダーがいた。

 

ガンマ(こいつ…つよ…すぎる…にげ…なきゃ……)

 

圧倒的な力の差で自分をここまでのダメージを与えてきた真紅のアマゾンライダーにガンマはシグマほどではないが心の奥に恐怖心が根付き始めていた。

 

?「いくぞ」

 

アクセラーグリップを握り、捻ると上空高くジャンプした。

 

《バイオレント・ストライク!!》

 

?「ウラアァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

上空高くジャンプしてからの急降下ドロップキック版の【バイオレント・ストライク】を繰り出してきた。

 

ガンマ「くっ!!」

 

逃げ出したかったガンマだが逃げれないと判断してアクセラーグリップを捻った。

 

バイオレント・パニッシュ!!

 

ガンマ「ウオォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

右腕のアームカッターを大型化させ、バイオレント・パニッシュを繰り出したガンマは真紅のアマゾンライダーのバイオレント・ストライクに対抗する。

 

ガンマの右腕と真紅のアマゾンライダーの足がぶつかった時、何かがアマゾン特有の黒い体液を撒き散らしながら空を舞う。

 

ボトリと地面に落ちたそれは…ガンマの腕であった。

 

ガンマ「…!?」

 

落ちた腕を見てガンマは自身の右腕を見た。

 

そこには本来あるべき右腕は無く、傷口からアマゾン特有の黒い体液と赤い鮮血が流れていた。

 

ガンマ「う、うぅ…」

 

今まで見たことのない傷にガンマの恐怖心が加速する。

 

 

 

リュイ「うわああぁぁぁあぁぁぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」

 

悲鳴を上げながらリュイは飛び起きた。

 

シグナム「どうした、リュイ」

 

飛び起きたリュイにシグナムも起きて聞いてきた。

 

リュイ「うぅ……」

 

赤いアマゾンライダーがよほど怖かったのかリュイは今にも泣きそうな声でシグナムに抱き着いた。

 

シグナム「ど、どうしたというんだ、本当に」

 

リュイ「う~…」

 

急に抱き着かれて驚きながらもシグナムは聞くが、リュイは恐怖で一杯なのか、何も言わずにシグナムの体に顔を埋めて答えようとはしなかった。

 

 

 

男性「っあ~…」

 

ある世界にあるとあるアパートの一室に1人の髭を生やし、野性味溢れた男性が起き上がった。

 

女性「どうしたの?」

 

隣で寝ていた女性が起き上がった男性に聞いてきた。

 

男性「んー?ちょっと夢でアイツに似たアマゾンと戦ってた」

 

女性「アイツって、前に連れてきたあの子?」

 

男性の言っている"アイツ"が誰なのか心当たりがあるのか女性は聞く。

 

男性「あぁ…それにしても、よく似てたな…」

 

女性の問いに答えながらガンマを思い出して男性は言う。

 

女性「また会ったらどうするの?」

 

男性「決まってんだろ。アマゾンは一匹残らず殺す。この俺がな」

 

七羽「仁らしい」

 

仁「ふっ…お前に言われるといい気分だ」

 

女性【泉 七羽】に言われて男性【鷹山 仁】は少し嬉しそうにしていたのだった。


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