ポケットモンスター The Rebellion of fate 作:天羽々矢
OP:oath sign/LiSA
管理室を後にし、次は大砲の発射台を目指すアルト達。
砲火は要塞の上部から見えた事を頼りに梯子を伝い上部に上っていく。
広い踊り場まで上って来たアルトを待ちかまえていたのは、1人の男。
「・・・トレーナー。つまり砲台はその先か、通してもらう」
静かに男の素性を言い、警告するアルトに男は静かに腰に差している曲刀を抜く。
「貴様らは侵入者か?いや、どうでもいいか。賊に関する者は全て斬り伏せる」
男の言葉にアルトは後ろ腰の剣を抜く。
更に男はモンスターボールを2つ放り、その中から「ストライク」と「キリキザン」が出現する。
「・・・ジュプトル、フカマル、今回は俺の指示無しで戦え」
静かなアルトの指示にジュプトルとフカマルは頷く。
バトル開始の合図代わりにダッシュで接近し斬りかかる男の剣をアルトが弾く音で開始される。
キリキザンとジュプトルはメタルクローとリーフブレードの打ち合いとなり、フカマルはとにかくストライクのれんぞくぎりを回避していく。
アルトは男の剣術を体術を織り交ぜた我流の剣技でいなしていくが、ジュプトルとフカマルは芳しくない。
ジュプトルは使える技の殆どはキリキザンと相性が悪く、フカマルも疲労からストライクの速度に対応できなくなってきている。
だが、フカマルが対応できず目を回し始めた時に、偶然避けたストライクのれんぞくぎりがキリキザンに直撃したのだ。
その事でストライクに腹を立てたキリキザンがメタルクローを、何故かストライクへ放ち、2体は喧嘩へと発展してしまう。
その様子をジュプトルとフカマルは固まった様子で見た後、フカマルが充填を始める。
そして、充填を終えたフカマルが強力なエネルギー弾を2体へ放つ。
爆発の煙の中からダメージを負ったストライクとキリキザンが現れるも、瞬間ダッシュしたジュプトルがリーフブレードを急所に打ち込む。
ストライクとキリキザンは苦悶の表情を浮かべ、静かに倒れる。
アルトの方も男に回し蹴りを喰らわせ膝をつかせる。
そして剣先を向ける。
「誰から剣術を習った?」
「・・・聖導協会、クロガネ シグレだ」
“シグレ”。その名が出た事にアルトは反応。顔は険しくなり柄を握る手に血が滲み出るほど力が入る。
それを見たジュプトルが男に接近しバック転蹴りで顎を蹴り上げ気絶させる。
その様子にアルトは目を見開き驚いた様子を見せたが、ジュプトルが静かに右手を、血が滲み出ている手に添え静かに顔を横に振る。
怒りに飲まれるなと言いたげなその行動にアルトは冷静さを取り戻し、静かに剣を収める。
「・・・ありがとう」
「ジュルィ」
「カフ!カフ?」
ジュプトルに続きフカマルも返事を返すが、その直後にフカマルの身体が光り出す。
その光はオルディンでジュプトルが発していた物と同じ。即ち・・・進化。
徐々にフカマルの身体が大きくなり、その姿は小型の肉食恐竜のような物になる。
「・・・ガバ」
フカマルが進化し変化したそのポケモンは・・・「ガバイト」。
その様子に小さく笑みを浮かべアルトはガバイトの頭を撫でる。
「ガバ」
ガバイトは一声鳴き笑みを見せる。
軽くガバイトを撫でた後、アルトは直ぐに表情を引き締め、砲台への扉をくぐる。
案の定中にも警備がいたが、ジュプトルと進化したガバイトがすぐに片付けた。
そして少ししてアルトが戻ってくる。
「ガバ、ガバ?」
ガバイトはどうやらどうやって砲台を潰すのか分かっていないようだが、アルトは最初から方法を決めていた。
「大砲の火薬を爆弾代わりに仕掛けた。手っ取り早いからこれをあいつらへの狼煙代わりにもする」
アルトの言うあいつらとは、船で待機しているラティアスとラティオスの事だろう。
一行が砲台から出て梯子を下る最中、頭上で爆発が起こる。
これで最後にやるべきことは、要塞の海門を開ける事だけ。
海門の位置は既に把握している。一行は最初に入った監視塔に戻り、鍵の掛かっていた重厚な扉を開ける。
あとは外の道を進み梯子を上る。丁度海門の真上に当たる位置に窓を発見した為、そこが海門の管制場所だと認識したアルトはその場所を目指す。
そしてたどり着いた。周りにはジュプトルとガバイトが待機しアルトの手には既に黒剣が握られている。
「・・・行くぞ」
「ジュル」
「ガバ!」
2体の準備完了の声を聞き、アルトが管制室の扉を蹴破る。
突然の事に職員達は混乱し、瞬く間に管制室は一行に制圧された。
「これか」
アルトは窓際にある管制装置にある並んだ2つのレバーを発見した。どうやら海門の開閉装置のようだ。
それを握り、一気に手前に引く。少しすると仕掛けの駆動音が聞こえ出す。
どうやら無事に海門は開いたようだ。残るは船と合流し要塞を突破する。
船着き場の位置を確認する為ジュプトル達を連れ要塞の屋根部分へ上る。
要塞全体を見渡し、船着き場を見つけそこへ向かおうとした時だった。
「あーっ!見つけたーっ!!」
ED:オラリオン/やなぎなぎ
今回も今回とて描写が下手くそですね・・・。