Another story of your name(10/31をもちまして完結)   作:宮水 三葉(cv:こう)

10 / 14
こんばんは~。

今日も、瀧三いちゃいちゃ始まるよ(←今回はイチャイチャ少なめ)

ところで、UAがなんと、5000を突破しましたぁ!!ありがとうございます。
がんばっちゃおうかな~


さあ、特にリクエストがなかったので(泣)甘々ストーリーで行きますか

まぁ、こうには、甘々にできるほどの技能はないけどね。


瀧くん、「告白」するのでしょうか

それではお楽しみください。


第九話 告白

この温もり、なんなんだろう。

 

心臓の鼓動が耳にしっかりと届くほど静かな空間に

俺は三葉と二人きりで、ここにいる。

 

幸せ、というものを分からないが、

 

これを幸せといわず、なんというのだろう。

 

 

しばらく、このままでいたい。そう思った。思っただけでなく、つよく祈った。

 

でも・・・。

 

「瀧くん、ちょっとぉ。私仕事なの。遅刻しちゃうよぉ~」

 

心をグッと捉まれるような、口調で。

そして、上目遣いで。

そっと、やさしく、でも一語一句きちんと聞こえるような大きさで。

 

「三葉のばか・・・///そんなのずるいよ…」

 

俺は悩んで悩んで、ふと勝手に言葉にしてしまった内容が自分らしくないことにすぐに気づいた。

 

でも、言い直す気はない。だって、三葉といると、どこか懐かしさと心地よさを感じて離したくなくなるんだ。消えてしまいそうな気が、どこからか、して。

 

 

ゆっくりと、いつの間にか閉じていた瞳を開ける。

 

眼の前には、ただまぶしい日光が閃光の如く降り注いでくるだけだった。

 

あの、温もりはまだ残っている。

 

それだけで、十分だった。

 

*****************************

 

「ジィィィジィィィ--」

いつものうるさい重低音が俺の耳に入ってくる。

 

カラダは拒むが、脳は起きる。

 

違和感を少し感じて周りを見渡す。

狭い一部屋だが、夜間過ごすためだけなら十分な大きさである。

いつもは聞こえない、小鳥のさえずりが、わずかながら聞こえてくる。

 

「瀧くん、おはよう~。昨日はどうしてまったの?家に帰ってきたらまだいて驚いたねんよ(笑)気持ちよさそうに寝てたから、起こさなかったんやよ。」

 

あー。うん、と思ったら、唐突に攻めてきた

 

「昔から変わらないね、瀧くんの寝顔ってやっぱかわええなぁ・・・」

 

えっ、昔・・・?

三葉って俺の昔を知っているのか。

 

怖い。。

 

たぶん。俺は怖い顔をした。

鏡を見てないけれど、どんなに鈍感な人でも恐怖を抱いてるって

すぐにわかってしまうだろう。

 

眼の前の美少女がそうなんだから。

 

ポカーン、と開いたその口からは、なぜか甘い香りがした。

こいつは、小悪魔か!(笑)

 

「えっ、あ、そ、そだよね…。

どうして、昔って言葉が出てきたのかなぁ、おかしいなぁ」

 

三葉は首の後ろに手をそっとあてて謝ってきた。

けれど、ふざけた表情はどこにもない。

優秀な生徒だったからな、そんな適当なこと言わんよな。

 

ん?優秀な生徒だった・・・?

自分の口から発しているのに、自分の言葉でないような気がしてならない。

 

だって、俺、昔からここらへんにいたし、三葉なんていう女の子に会った覚えはない。

 

けれど、なにか、なぜか。

 

「「昔、一緒にいたよね。」」

 

三葉はにっこりと笑って組みひもを解く。

 

俺はハモって嬉しくて、少し頬が赤くなって、自分の左手を見つめる。

 

「僕は」

 

「私は」

 

同時だったけど、忘れないうちに消えないうちに、続けて言う。

 

 

「三葉          やよ」

「瀧くん  のことが好き、だ」

 

*******************

 

 

言ってしまった。あぁ、もう少しタイミングを考えるべきだったかな。

ちゃんと決まってた?笑顔だったかな、ネクタイとか襟とか平気だったよね…。

 

言ってまったぁ/// 瀧くんに、なんか、前も言われたような気がするんやけどなぁ。

ちゃんと返事できてなかったんやよね。

 

 

「あの、瀧くん・・・、ちょっとええかな?」

 

あ、うん、とも言わせるスキを与えてくれはしなかった。

 

「私も、ずっと、たぶん、瀧くんが好きだったの。でも・・・」

 

************************

 

三葉の頭の中で時計の針が逆向きに回り始める。

 

朝、電車に乗るときのホームでも、電車に乗っているときでも。

 

昼、ご飯を食べているときも、外を気晴らしに歩いているときも。

 

夜、家に帰って四葉と二人きりでいても。

 

気づけば、いつだって、名前を知らない誰かを追っていた。

 

「瀧くん」

 

この響きをどこかで聞いた覚えがある。

 

そして、愛を伝えようとした覚えがある。

 

今だ、今しかない。言い切るんやよ、私。

 

****************************

 

「なぜか、結婚はまだしたくないの。お付き合いはこれからもしたいんやけど。」

 

繋がったら、切れそうで怖い。

 

思いを伝えたら、結ばれたら。

 

「瀧くんが、瀧くんに消えてほしくないんやよ!!」

 

 

俺だって、三葉に消えてほしくない。ずっと、ずっと、一緒にいたい。

だから、

 

「俺に、キミを、三葉を、守らせてはくれないか」

 

彼女はうーん、とうねった後

 

力強く首を縦に振った。

 

 

そのあとに見せてくれた笑顔は、この世界の何よりも美しかった。

世界中が、歓迎しているかのように、太陽は僕らをチリヂリと照りつける

 

よく考えれば、大胆すぎることをしたな、俺(笑)

 

****************

 

気づくことはなかった。

 

過去の記憶を取り戻す代わりに、

 

「宮水一葉」が、治ることのない重い病気にかかるということを。

 

 

時空が拒んでいることを、瀧らはやっている。

幸せを手にすべく。




長くなりすぎましたぁ(笑)

瀧の気持ちになって書いていたらあっという間でした。

なんと、2000字ぴったりです(偶然か必然か?そんなの偶然・・・なわけないじゃん!)


告白回は内容も濃いです、ええ、すいません。こんなので濃いなんて言えませんよね(笑)

これからの展開を、あなたは予想できるだろうか!

コメントお待ちしてます。砂糖の入れ具合をお教え願う!

次回、「望月」

お楽しみにぃ  ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。