八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・?   作:ちゅんちゅん丸

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こんばんわ。番外編です!

さて、ついに復活しましたね!ワールドトリガー!!
まってましたよ!!待ってましたとも!!

来年からは週刊じゃ無くなるみたいですが、おめでたいものです。

そんなうれしさから今回も軽く暴走します。そう、軽くね!!
風邪ひきシリーズ!全員やるのは面倒なんで、ちょっとだけね!




比企谷隊の番外編4 風邪を引くとシリーズ

とある日の事だった。

その日もいつものようにボーダーにて過ごしていたのだが、小町のある一言が引き金になり、とてもめんどくさい状況になった時の話をしよう。

 

 

その日、俺がいつものように段ボールの机に書類を広げてひたすら処理をしていた時の事。

え?なんで段ボールの机かって?そりゃあれですよ、ベイルアウト外した罰だそうで、しばらくはまたコイツの世話になる事になったのだ。久しぶりだな、相棒・・・。

それはそうと、今日もダンボールのダンちゃんと仕事にいそしんでいる俺に小町が話した内容、思えばこれが原因でフラグがたってしまったのだろう。

 

「お兄ちゃん、なんか最近風邪が流行っているんだって。気を付けてね?」

「まじか、わかった」

 

このセリフだけ見ると、純粋に心配してくれてそうなのだが、副音声で、小町に移されるとこまるから。という声が聞こえてくるのは俺の精神が病んでいるせいだろうか?

だがまぁ、当然妹スキーな俺が風邪を引くなど許容できるわけもないし、なんなら北上スキーな大井も体調管理は万全だしで、めったな事では大丈夫だろうと思っていたんだ。

 

この時の俺は油断していたのだろう。大規模侵攻が終わり、清姫さんも承認され、三雲達も良いスタートをきれていて、端的に言うと、調子に乗っていたのだ。だからこそ、この事件は発生してしまったのだろう。

 

「兄さん、兄さん。カツカレー、カツカレー」

「はいはい、ちょっと待ってくださいね・・・・どうしてこうなった・・・・・」

 

ちょっと前の事を振り返りながら考える俺の服の裾をちょいちょいとつまみながら目をキラキラさせて単語を連射する風間さんに返事をする。

そう、風間さんだ。今回の事件はなんと風間さんが起こしていた。

 

つまり、今回は、あれだ。

風邪をひくと性格が変わるあれシリーズなのだ。まじかんべんである。バイプスだだ下がりである。

 

なんでこうなったかは今更あれだが、困ったことには変わりない。

 

「兄さん、兄さん」

「はいはい、今度はなんですかー」

 

適当に風間さんの相手をしながら何がいけなかったのかを考える。

通路を歩いていた俺を唐突に兄さん呼びしながら風間さんが走ってきたときには一体なにが起きたのかと驚愕した。

んで、何を聞いても兄さん、兄さんで。俺は比企谷ですと何度説明しても聞いてもらえず、諦めた結果が現在である。

とりあえず、あれだな、風邪ひいたんだな、って気づくのに驚愕過ぎて時間がかかってしまったが、なんのことはない。

よくある風邪を引いて性格が変わり、幼児退行しただけだった。・・・・とんでもなく大変な事態だった。

 

小型高性能な風間さんから高性能部分が取れたらそれってただの小型生物って事で、つまり風間さんの危機である。

風間さんのイメージ的に無表情で車のおもちゃをぶーぶー言いながら動かしてるとこなんて見せられるわけが無いのだ。似合ってる気がするが、ぶっぶーなのだ。うまいこと言った。

 

「兄さん、兄さん、ほら、スカイツリー」

「はいはい・って、すげぇ!!え、マジで!?」

 

そんな事を考えてる俺をよそに、風間さんはのんきにスコーピオンでスカイツリーを再現していた。すげえ再現度で思わず叫んでしまった。いや、まじですごい完成度だ・・・・。

 

いやいや、そんな事より、早く寝てくれませんかね?早く治さないと、こんな風間さんの姿、見せられないよ・・・。

もうさ、ぱっと見は普段とあんま変わんないし、話してもカタコトだったり、口数は少なくて、ああ、風間さんって昔からこんななんか。とか思ったけどさ、さすがに変身ベルトを装着してポーズをとるのはダメだと思うんだ。イメージ的に。・・・・・ほんと似合ってるけど。

 

そんなこんなでてんやわんやとしている事しばらく。ようやく風間さんが寝てくれた。

 

いや、マジで、まさか風間さんとおままごとする日がくるとか夢にも思わなかった・・・。とりあえず、今日の事は見なかったことにしよう。そう心に決めた八幡であったとさ。

 

 

 

 

 

おいおいおい・・・・今日はなんて厄日だってばよ・・・・。

 

ようやく風間さんが落ち着いて、意識を取り戻して、正気に戻ってくれたと安心してマイ隊室に戻ろうとしたら今度はこれかよぉぉぉぉーーーー!!!あ、ちなみに、風間さんは風邪の間の記憶が残っていないようでした。八幡安心である。ホント、おままごとの記憶とか無くてよかったよ。

 

「比企谷、行くぞ」

「へい・・・・・・」

 

そう、安心したのもつかの間、今度は二宮さんに捕まったとさ!!ホント今日のエンカウント運悪すぎぃ!!

自分のガチャ運の無さにがっかりしながら二宮さんの後ろを3歩下がってしずしずとついていく。

はぁ、小町か北上かひふみん先輩に癒されようと思っていたのになぁ・・・・。

 

「こっちだ」

「え?あれ?ランク戦ブースはこっちじゃ・・・?」

「いや、今日はランク戦はしない」

「え・・・?」

 

おや?ランク戦ではない?そしたらなんだ?

あれー?と考えながらも二宮さんに意見なぞできるわけもなく、ひたすらついていく。

時折フラリとする二宮さんだが、なんか今日は足取りが変だな?と思う程度だった。この時は。

 

 

そんな事を考えている事しばらく、気が付いたらよくわからん店に入って二宮さんにジンジャーエールを渡されていた。意味がわからん。

 

「あの・・・・二宮さん?」

「まぁ、飲め・・・・ここのジンジャーエールはうまい」

「は、はぁ・・・・」

 

ここのジンジャーエールは、とか言われてもジンジャーエールの違いとかわからんがな・・・。

産地が違うのか?とか二宮さんの謎の行動に首を傾げる。マジでなんだ?

 

「お、いたいた。すまん、まったか?」

「いや、今来たとこだ」

「・・・・・・・・」

 

二宮さんの奇行に戸惑っていると、新たな客が現れた!・・・・なんのことはない、ただの太刀川さんだった。

でも、八幡知ってる。このパターン絶対ダメな奴だ。間違いない。

 

「やぁ、比企谷。最近はどうだ?」

「・・・・えぇ、まぁぼちぼちです」

 

もうね、太刀川さんがやぁ。とか言わんもん。ナニコレ?

 

「まったく、そんな事じゃダメだぞ?おまえはもうS級隊員なんだ。これまでのようにぐうたらしながらじゃだめなんだぞ?」

「・・・・・・・・」

「ん?なんだ、急に鏡なんか向けて?顔にゴミでもついてるか?」

「・・・イエ、ナンデモナイデス、コレカラハキヲツケマス」

 

おまいう!?とか思ったのは俺だけなのだろうか?

まさか太刀川さんからこんな事を言われる日が来るとかショックなんですが・・・・。

そっと太刀川さんに向けていた鏡をしまいながら悔し涙を我慢する。正直、ぶっとばしたいです。

 

それからもつらつらと太刀川さんが説教のような、熱いトークをかましてくる。まじ帰りたいっす。

もう絶対太刀川さんのレポートは手伝うまいと決意をする俺をよそに太刀川さんの説教は続く、まぁ、大井の説教よりましだけどね?

 

「という訳だ、これからはもっと頑張るように」

「・・・へい」

 

ふぅ・・やっと終わった?そう思った俺は甘々だった。そう、この場にはもう一人いるのだ。

 

「比企谷・・・・・」

「・・・・・・へい」

 

太刀川さんが満足そうな表情で説教を終えて眠り始めた頃、今度は二宮さんのターンが始まってしまった・・。

 

「太刀川はああいっているが、良く努力したな」

「へい・・・・へ?」

 

今度は2時間コースで説教かな・・・とか思っていた俺の耳には想像とまったく違う言葉が降って来た。

へ?と思って顔を上げると、今まで見た事がないような優しい微笑みを浮かべた二宮さんがいた。

 

「たった一人の妹を守る為、お前が血反吐を吐きながら必死に努力してきたのを俺は知ってる。俺はお前ほど努力を積み重ねてきた奴を知らない。よく、がんばったな。えらいぞ」

「に、二宮さん・・・」

 

こないだもちょっとだけ褒めてくれたけど、今日はその比じゃなかった。

優しい笑顔で頭を撫でられながら二宮さんに褒められてしまった!思わず心臓の鼓動が早くなるのを感じる。今の俺はきっと顔を赤くしてしまっているだろう。

普段の俺なら死にたくなること間違いなしだが、今はそれを抜きにしても嬉しさがこみあげてしまう。

 

俺がボーダーで目標としている人は3人いる。まず、東さん、次に二宮さん、そしてレイジさんだ。

忍田さん?もちろん尊敬シテマスヨ?ストレス発散がなければ。

そんな尊敬している人たちの中でも最も厳しいのが二宮さんだった。いつか、二宮さんに認められたい。そう思っていた。

だからこそ、この言葉に、思わず涙がでそうになってしまう。二宮さんは俺の事を見てくれていたんだ、と。

 

「二宮さん、俺・・・・!」

「それに、毎日説教されててえらいぞ」

「これからもがんば・・・・え?」

「眼鏡も似合っててえらいぞ。腐った目もいい感じだ」

「あ、あの・・・・・?」

「二足歩行が出来てすごいな」

「・・・・・・・・」

 

・・・・・・きっと、今の俺は眼鏡越しでもわかるくらい目が死んでるんだろうな・・・・・。

そんな俺を二宮さんは褒めちぎっている。いや、死んだ魚の目がいいとか意味わからんがな・・・。

すげぇ褒められてテンションマックスになったとこからこの急転直下は精神的にキツイ。

 

その後も二宮さんは俺が箸を持てて偉いだのと小さな事を褒めまくった後、満足そうに眠ってしまった。

 

つまり、これあれだ。

太刀川さんも、二宮さんも風邪を引いて性格が変わってたって事だ。うん。気づいてた、気づいてたよ、もちろん。

 

たださ、こう、あれだよ?今までのギャップとかさ、あるじゃん?

わかってても、太刀川さんのはイラっと来たし、鏡見ろよ!って思ったし、二宮さんのは嬉しかったんだよ。思わずまふゆ先生かよっ!・・・とか言いそうになっちゃったけど、それでもめちゃくちゃ嬉しかった。

だから、2人が風邪を引いて性格が変わっているのがわかっていても、こう、突っ込みが後手に回ってしまったといいますかね?

 

そんな言い訳もそこそこに、俺はしょうがない、とつぶやきながらトリオン体に換装して2人を抱える。

太刀川さんと二宮さんを肩に担いでせっせとボーダーのそれぞれの隊室に放り込んで寝かしておく。

さっさと治ってくださいねー、あと、太刀川さんは今後絶対レポートは手伝いませんからねー。

 

それぞれを隊室に放り投げてから隊室に戻った俺は、ひどい一日だったと思いながら今日を終わるのであった。

 

 

ー 翌日 -

 

「小町ぃー小町ぃー」

「はいはい。まったくごみいちゃんはしょうがないなー、風邪を引くと甘えたがって大変だよ」

「小町ちゃん!次、私!私!!」

「その次は私です!」

 

風間さん、太刀川さん、二宮さんの風邪をばっちりうつされた俺が小町や、大井、那須、綾辻に甘えまくっている動画で脅されて、また新たな面倒事に巻き込まれていくのはまた別の話。

 

 

 

 

 

 




という訳で、風邪を引くと性格が変わるシリーズでした!!

勉強ができない!のまふゆ先生が好きです。あのポンコツ先生、ツボを押さえすぎでしょ・・・。という訳で、まふゆ先生ネタを拝借させて頂きやした。へへ。

次回はもしもシリーズです。たぶん。
ちょいとリアルが忙しくてなかなか更新できませんが、100話まではやりますので、もしよろしければお付き合いいただければと思います。
まぁ、ストーリーも何もない話なのであれですが・・・・。

という訳で、最近時間がかかり気味ですが、続きますので次回もよろしくお願いします。

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