八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・?   作:ちゅんちゅん丸

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こんばんわ!番外編2話です。

今回は清姫さんのお話。ネイバーを入れるために八幡がいろいろと考えます。

あれですね、今期のアニメが始まりました。楽しみですね。
次に何を書こうかね、とか考えつつ、いろんなのを見ています。

魔法科高校に玄海さんとか入れたら楽しそうだな、とか。志々雄さんとかなんかの作品に入れたいな、とか。今期関係ねぇな・・・まぁ、一発ネタで終わりそうなので書きませんが。
書くならそれなりに長く書くつもりなのでいろいろと考え中なのです。まだ、こっち終わってないけどネ!!
それでは番外編2話です。どぞー



比企谷隊の番外編2 清姫さん、ボーダーに入る。

さて、小町が目を覚ましてからある程度の時間が経った昨今、俺はついに例の作戦を決行しようとしていた。

 

「ふぅー・・・ふぅ・・・ふぅ。ようし、逝ける!!」

 

だめ、逝っちゃだめぇーーー!!と思わず自分自身に突っ込んで気持ちを落ち着ける。

だいじょうぶ、おれならできる。たぶんできる。いける、いける・・・・。

 

そんな感じで精神を集中させている俺を隊室のソファに座りながら小町は覚めた目で見ていた。

 

「あのさ、お兄ちゃん。さっきからそればっかで楽しい?」

「ふぐぅ・・・・それは、あれだ・・・・な?」

 

そんな感じのやり取りをするのもかれこれ3回目くらいで、そろそろ行かないとなのだが、俺にはまだ、忍田さんの毛根を蹂躙する覚悟が持てなかった。

 

「でもさ、はやくいかないとだよ?」

 

わかっている、わかっているが・・・・・・。やはりここは小町に・・・

 

「だめ。今回のはお兄ちゃんが行くべきだよ。S級に戻すのは小町が説得したんだから、これはお兄ちゃんがやらないと」

 

まったくその通りで何も文句が言えません。というか、流石小町、さっきから俺の思考にドンピシャで答えてる。

流石千葉の妹。

 

「はいはい、小町だからね。それより、はやくいかないと」

「あ、ああ・・・。なぁ、小町?「だめ」・・・・行ってくる・・・」

 

こないだからなんだかちょっと冷たい小町に少しだけ寂しく感じる今日この頃。きっと照れ隠しダヨネ!?と思いつつとぼとぼと忍田さんの元へと向かう。

理由は、こないだの大規模侵攻で攻め込んできた敵側の一人、清姫さんが味方になってくれた件についてである。

 

なぜか、本当になぜかは不明だが、俺の事を安珍様と言い、こ、・・恋人だと言っているのだ。

もちろん、俺はそんな名前ではないのだが、戦闘時はブラックトリガーである清姫さんを撃破するのが困難だった。

そのため、那須が講じた作戦が、もう、味方にしちゃえよ作戦であった。そのため、俺は安珍様になり、清姫さんが味方になり、現在に至るのだった。はしょりすぎぃ!!

 

 

そんな事を考えつつ、昨日の事を振り返る。

とりあえず、一旦清姫さんは国に帰ったはずだったのだが、いつの間にか俺達の隊室にいたのだった。

何言ってるかわからないが、気づいたら清姫さんがいたのだ。

え?と思って、清姫さんの国に帰ったのでは?と聞いたら。

 

「はい、嫁入りどうぐをとりにかえっておりました」

 

と、可愛らしく微笑みながら応えてくれた。

嫁入り道具と聞いて、大井の表情が凍ってしまったが、とりあえず俺は質問を続けることにした。

そもそも、どうやって惑星国家間の移動をしたのかを聞いてみたら。

 

「はい、まだわたくしのいた国が近くにいましたので、えいやーっと」

 

え?

 

「はい、えいやーっとやったら、移動できました」

 

単独で?

 

「はい♪」

 

にこにこ、にこにことしながら応える清姫さん。あれー?惑星間の移動ってたしか莫大なトリオン量が必要になる筈で、単独でできないはずなんですけど?

とりあえず、これ以上聞いても俺には理解できない事がわかったので良しとした。逃げでも、諦めたわけでもないのだ。

それじゃあこれからは?

 

「はい、これからはもちろん、安珍様と共に。そしてゆくゆくは、その・・・ふ、ふうふに・・・」

 

と、可愛らしく頬を染めながら言う清姫さん。かわいいなチクショウ・・・・。ブラックトリガー使って街を廃墟にしまくっていた少女と同一人物に見えないんだが・・・・。

 

それからいろいろと話した。

そもそも、清姫さんはなんと地球の生まれだとか、過去にネイバーへと偶然わたり、たまたまアフトに協力していたらしい。そして、俺に会ったためにこちらに帰って来たそうだ。

どうやら、世界を渡るサイドエフェクトを持っているのであろうと無理やり納得しといた。なんか清姫さん自身はOLが有給で海外旅行に行ったくらいの陽気さで話していて、そう思う事にした。

 

で、現在は帰って来た的な感じでいるらしい。どうやってここまで侵入したのか聞いたら、えいやっって答えられて、もうなんでもいいやってあきらめそうになった。

 

「それじゃあ、これからいろいろと辻褄を合わせよう」

「はいっ!」

 

そこからはさらにいろいろと話した。

そもそもネイバーの隊員がまったくいないわけでは無いのだ。

玉狛にもいるし、空閑もそうだ。清姫さんに至ってはこっちの生まれだ。

だから、問題なのはそこではないのだ。

 

「問題は角とブラックトリガーか・・・どうやってごまかすかな・・・・」

「・・・・?」

 

俺のつぶやきににこにこしながら首を傾げる清姫さん。・・・・ちょっと?この娘可愛すぎない?

おっと、またそれた、角に関しては、常時トリオン体で活動してもらえれば隠せる。履歴書もとりあえずごまかせるだろう。本名やら生まれやらは角を移植する際に記憶が無くなってしまっているようで、調べられなかったのだ。それはまた今度、時間をかけるとしよう。

 

「問題はブラックトリガーをどうするかだな・・・・」

「これはだめですか?」

「ダメっていうか、なんというかだな・・・」

 

どう説明するか・・・・正直に勢力争い的にバランスがブレイクするから手放してとか言えるわけないしなぁ・・・。

そんな事を考えていると、俺の横に座っている清姫さんがおもむろに服に手をかけて脱ごうとしていた。ふぁっ!?

俺はとっさに視線を明後日の方向に向けるが、それでも清姫さんの豊かな谷間がチラリとばっちり見えてしまい、今日も一日頑張ろうと思ってしまった。

 

「き、きよひめしゃん!?」

「では、これは安珍様に」

「・・・ほへ?」

 

ほへ、とか初めて素でいっちゃったよ。ていうか、清姫さんに渡されたものを見ると、俺の手にはネックレスが握られていた。蛇のような意匠をしたそれは、なんというか不思議なオーラのようなものが感じられた。

どことなくあったかいそれは、それは・・・あれだ、うん。ずっと清姫さんの谷間にあったから、あれだ。そこに気づいてしまい、俺の顔に熱がこもってしまう。

・・・って、そうじゃなくて!

 

「き、清姫さんや、これってもしかして・・・・」

「はい、ブラックトリガーです♪わたくしが安珍様といるのに邪魔なのであればいりませんので」

 

にこにこ、にこにこと話しながらさらっと告げる清姫さん。おおぅ・・・笑顔がまぶしいぜ。

 

「え?そんな簡単に?いいんですか?」

「はい。いりませんわ」

 

思わず小町も確認するが、清姫さんの笑顔は変わらずにこにこしていて、一切惜しむ様子がなかった。

むしろ、ガチャガチャがだぶったからやるよ、くらい軽いノリでビックリだった。

 

「ただ、気をつけてくださいませ」

「なにをです?」

 

いまだにネックレスのほんのりとした暖かみに気もそぞろな俺の代わりに小町が清姫さんに問い返していた。

 

「そのトリガー、適応しないと死んでしまうそうなのです」

「へー・・・・え!?」

「取り込まれるそうです」

「・・・・・・・」

 

その後の清姫さんの話は壮絶だった。

アフトでも適合者のいないトリガーだったらしい。これまでにも10や20ではきかないくらいの人数が起動させようとして命を落としていったそうだ。しかもその都度トリガーに取り込まれて暴走し、破壊の限りを尽くしていたそうな。

やっべぇ、まじやっべぇ・・・ちょっと興味本位で後で使ってみようかなとか思ってたよ・・・。さっきまでの清姫さんの谷間のどきどきが一瞬にして霧散してしまった。

 

「えぇー・・・、清姫さんはよくコレ使えましたね・・・・」

 

流石の小町もかなりびびっているようだ。冷や汗がすごい。

 

「はい、なんとなく使えそうでしたので」

「なんとなく、ですか・・・」

「えぇ、なんとなく、です」

 

いやぁ・・・すごいなぁ、はははなんてコミュ力の塊である小町が乾いた笑いしか浮かべられないとか、やばすぎるでしょー・・。

いや、しかしそうなると、城戸さんに言うべきか悩むな・・・

 

「ちなみに、これに適合しそうとかは解るか?」

「はい、なんとなく。安珍様は大丈夫だと思いますが、小町さんは難しいかと」

 

ほうほう・・・・。これなら・・・・。

 

「他に適合しそうなのはいるか?」

「そうですね・・・・安珍様以外はダメです」

「俺だけ?」

「はい」

「・・・・・・」

 

これあれじゃね?清姫さんの補正が掛かってるよね・・・・これうかつに城戸さんとかにトリガー渡せねぇじゃん、適合者探しで人死にとか勘弁だ。

うむ、そうなるとあれだな、いろいろと暗躍が必要そうだな。

 

「よし、そんじゃこれはしばらく俺が預かっておく」

 

怖いけどね!うっかり起動して死ぬのとか勘弁である。

 

「そんで、これから清姫さんをウチに入れるためにちょいといろんなとこに働きかけるかね」

「ほいほーいい!小町は?」

「おう、小町も頼む」

「ではわたくしはお茶を・・」

 

と、昨日の話し合いはこんな感じで終わったのであった。

 

 

 

そんで、今日、これから忍田さんのところに清姫さんの加入の申し込みをしつつ、とりあえず挨拶がてらランク戦という名のストレス解消に付き合う予定だ。

最近はあまりストレスのたまる事がないらしく、今日のストレス発散は50本でいいと言ってくれていた。

もはや忍田さんがランク戦(ストレス発散)でなく、ストレートにストレス発散といったり、50本でいいとか言ってる事に涙が出そうである。

これ、清姫さんの事言ったら300本くらいになったりしないよね・・・・?

 

「失礼します。教導隊比企谷です」

 

内心のどきどきを必死に押さえつけながら指令室に入る。そこには城戸さんと忍田さん、沢村さんに複数のオペレーターがいた。

 

「あぁ、比企谷。それじゃあ殺るか」

「は、はい・・・・・」

 

しれっと忍田さんのセリフが物騒になってるのはきっと誤字だと信じたい。

なにやら舌打ちしてるのとかめっちゃ機嫌が悪そうに見えるのとかも気のせいだと信じたい。あれー?これ絶対何かあったやつじゃないですかやだー。

 

 

「くそっ!くそっ!」

「・・・・・・・・・」

「何が可能な限り対外秘だ!迎撃なんだぞ!?」

「・・・・・・・・・」

 

えぇー・・・これ言っていい奴なんですかねぇ?これ明らかにまたなんか来るやつじゃないですか、やだー。

しかも聞く限り対外秘とか言ってるけどめっちゃ俺に聞こえてるんですけど?えぇ、えぇ、もちろんその作戦に俺達が組み込まれるんですよね、わかってますよもちろん。

俺はファンネルが片っ端から切られていくのを無言で見ながら忍田さんとランク戦という名のストレス発散に付き合うのであった。

 

「ふぅっ!たすかった比企谷。大分すっきりしたよ!」

「えぇ、そりゃよかったです」

 

キラキラと汗を流しながらイケメンスマイルを浮かべる忍田さんに俺は力なく答える。

冷静に考えなくてもあれだが、教導隊の任務に本部長のストレス発散は含まれてないんだが、これなんか手当でないかな・・・・。ない?ですよね。

まぁ、ようやくストレスが発散できた忍田さんには申し訳ないが、もう少し付き合ってもらおう。大丈夫、もう100本くらいなら覚悟完了したからね!

 

「それでですね、忍田さんにお願いというか、承認してもらいたいと言いますか、そんな感じの案件があるんですが・・・」

「・・・・・・20」

「・・・・もちろんです」

 

俺の申し訳なさそうな態度からいろいろ察したのであろう。とりあえず聞くから言ってみろよ、とその数字が語っていた。聞くだけで20かよ!

しかし、言わなければ始まらないし、終わらないのだ。

 

「実は、うちの隊に入れたいメンバーがいるんですが」

「おぉ、なんだ!そんな事か、かまわないぞ!!」

 

俺のセリフに安堵したのか忍田さんは気楽に応えてくれる。それどころか、あの比企谷がメンバーを増やせて嬉しいぜって表情になっていた。

ほんと申し訳ない気持ちでいっぱいになりそうです・・・・。

 

「それで?誰を勧誘するんだ?」

「この少女です」

 

誰だろなーと楽しそうにしている忍田さんに清姫さんの書類を渡す。

 

「ふむふむ、清姫君か・・・・・。出身、たぶん日本?・・・・帰国子女(ゲートの向こうから来ました♡)・・・・・・趣味、特技、隠密的にすら見える、献身的後方警護・・・・・・その他、ブラックトリガー・・・・・・・比企谷?」

「はっ!」

「とりあえず後で100。それとこれは?」

「はっ!先日のブラックトリガーの一人であります!」

「プラス50」

「くっ!そ、それで、その後、こちらに取り残されていたところを我が隊が確保、調べたところこちらの出身と判明し~~」

 

つらつらといろいろとでっちあげた話を語る。

つまり、現在捕虜になっているヒュース?と同じように取り残された事にした。後はほんとのことだが、もともとこちらの出身だと思われるが、記憶が曖昧な事、こちらの味方になったこと、ブラックトリガーを手放す事も可能な事、ただし、そのトリガーが非常に危険な事を全て伝えた。

全てを語り終わった後、忍田さんを見ると、胃のあたりを抑えていた。ほんとさーせん。

 

「・・・わかった。清姫君の件は城戸司令にも伝えておこう。ただ、ブラックトリガーは紛失、奪われた、という事にしておく」

「・・・・すみません」

 

まぁね、城戸司令とタヌキのおっさんなら危険とわかっていても使おうとしそうだしな。ブラックトリガーなんて無かった。それが一番平和的だと俺も思う。ばれたら超やばいけど。

 

「だが、入隊の件は了解した。もともとこちらの出身であるならば問題ないだろう。城戸司令にも伝えておく、ただし、対外的にはその事実は伏せ、通常の入隊扱いとする。あとトータル300だ」

「はい・・・。もろもろ了解です。アリガトウゴザイマス・・・・」

 

 

その後、清姫さんは宇佐美謹製の角隠しトリガーを使用してC級に入隊が許された。

雨取程ではないものの、莫大なトリオン量を誇っていたらしい清姫さんの前にはすべてのC級達がまるで紙切れのように吹き飛ばされ続け、あっという間にB級に上がり、教導隊入りを果たすというスピード記録を樹立したそうな。

また、その圧倒的な火力から早くも一部の隊員がファンになったらしい。告白者も居たそうだが、清姫さんが全て無視したそうで、泣き崩れるものや、恍惚な表情を浮かべる者が後を絶たないそうだ。あらゆる意味でこの組織が不安になる。

 

そんで、忍田さんのストレス発散に付き合わされた俺はと言うと、訓練室で遥か虚空を見つめて倒れているところを発見されていたらしい。その時の記憶は俺には無く、気が付いたら保健室に寝かされていたのだった。

 

いろいろとあったが、今では清姫さんも無事に教導隊に加入を果たし、俺が訓練室で発見されてからなぜか小町と大井が俺に対して優しくなったり、忍田さんからストレス発散に付き合わされる事も減るのであった。

よかったよかった。空白の記憶が気になるものの、そう思う事にした。

 

 

~ここからは次回予告~

 

ある日の事・・・・

 

「ねぇ、お兄ちゃん、知ってる?」

「なに?まめしば?」

「違うし、なんかね、不思議なトリガーを使う美女が居るんだって」

 

小町の話にちらりと清姫さんを見るが、ニコリと微笑みながら首を傾げていた。かわいい。

けど清姫さんじゃないようだ。そりゃね、清姫さんのブラックトリガーは俺が持ってるからね!違うよね!

 

「不思議・・・・試作トリガーか?」

「たぶんね、でもその美女がすごく強いんだけど、見た事がない人なんだって」

「へー・・・・・」

 

その日の俺はそんな感じで小町の話を聞いているだけだった。それがまさかあんな事件につながるなんて、その時の俺にも想像できなかった。




という訳で、番外編でした。

ブラックトリガーの名前は特に考えていません。しいて言うなら転身ほにゃらら~になるのですが、まぁ、そこらへんは別にいいかなって思ってふわっとしておきます。
ただ、清姫さんのトリオン量はすさまじく、パラメーターで20くらいあります。ブラックトリガーを起動するとトリオンが60越えをするという。その為、アフトでも誰も清姫さんを止められなかったそうな。

次回、謎の美女のお話。舌打ちする謎の美女隊員に八幡が挑んでいくお話です。たぶん。
いや、これ書いてる最中ですが、上げないかもです。ちょっと暴走しすぎたかもです。まぁ、来週にご期待?ください。

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