八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・? 作:ちゅんちゅん丸
ついについに、戦争編も終盤にはいってきました。
なるべく原作の流れを踏襲しつつ、オリジナル要素を絡ませてたら、ちょっとこんがらがってきた昨今、いかがお過ごしでしょうか?
いつもどおり、細かい事はかるくスルーしつつ、なんとなく読んでもらえればと思います。
俺TUEEもチートも無いよと言いつつ、大規模侵攻の戦功をかっさらいまくりな比企谷隊ですが、細かい事はスルーなのです。
という訳で、戦争編です、どぞー
ー 基地南西部 八幡 SIDE -
ふう・・まずは現状の確認だな。
「えぇと・・・ひふみ先輩?どうです?」
『ちょっと・・・まってね?』
少し前に本部内にてブラックトリガーの撃破報告があったのでひふみん先輩に通信をつなげて現状の確認をする。
ひふみん先輩によると、北西、西部は天羽が一人で無双して、東部はB級合同と太刀川さんが担当と。
南部は同じくB級合同と3バカ、大井、北上で人型を撃破。その後B級合同がC級の護衛、3バカと大井と北上は玉狛の援護と。ふむ。
南西部で清姫さんを相手にしていた俺はいつの間にかそれなりの距離を移動していたらしく、玉狛から少し離れた場所にいた。とりあえず俺も玉狛に合流しようかの。
つい先ほど本部内に侵入していた人型を小町とひふみん先輩とおっきーと忍田さんで倒したようで、これから小町とひふみん先輩もこちらに合流するため移動しるようだ。小町が無事でなによりである。
そうなると、ふむ・・・東部と南部にいまだ新型が居るみたいだが、こちらはB級合同部隊で問題なさそうだな。
となると、問題は残りの人型か。
『玉狛・・・人型・・・・3人・・・・疲れた・・・・』
大規模侵攻が始まってからしゃべりまくりなひふみん先輩の通信が雑にもほどがある、もう少し頑張ってくださいと何とか励ます。いや、一応通じるけどさ・・・。
がんばって!もう無理、そこを何とか、とやっていたらいつの間にか今度好きなだけコスプレに付き合う約束をさせられていた。あれー?と思うものの、ひふみん先輩のナビが無いとなので、これくらい必要経費として黙認する。大丈夫、ひふみん先輩にもコスプレしてもらうからね!って、そうじゃない。
話すのが疲れたひふみん先輩の代わりにヴェーダから送られた情報によると、玉狛が相手にしている人型は2人、うち一人がブラックトリガーのじいさんで、レイジさんがやられている。現在は空閑が対応しているようだ。おそらく今回の敵の中で最強の相手だろう、なかなかにキツそうだ。俺なら1分くらいで死ぬかもしれん。援護に行きたいのはやまやまだが、レイジさんのやられた映像を見る限り、俺も足手まといになりそうな気がする・・・。やばない?アフトの国宝とかやばない!?
んで、もう一人が磁力使いのイケメンで、こちらは迅さんが対応中。うん、こっちはもう援護はいらないだろう。
そんで、おそらく撤退やら援護要員のゲート使いの美女がどこからか増援を送ったり、なんだりしているようだ。正直このゲート美女が一番厄介な気がする。美人には気を付けろってじっちゃが言ってた!那須とか加古さんとかで学習済みなのだ、俺の実体験的にも美人には注意なのだ。おっと、何やら悪寒が・・・もしかして那須かな?まさかぁ・・・。
という訳で、危険な人型はそれぞれ空閑と迅さんが対応して、相手の狙いであるところの雨取とC級達を守りつつ、本部基地に撤退戦をしているのが、三雲と烏丸。
現在は3バカが合流して撤退戦を援護しているようだ。大井と北上はもう少しで合流するというところか?
「となると、迅さんはいいとして、俺は空閑の援護か?いや・・・」
無理でしょー・・・あの爺さんの相手とか俺じゃ無理でしょー・・・。
とりあえず、本部に向けて撤退戦をしているので、北上と大井には本部付近で小町とひふみん先輩に合流してもらう。正直北上と大井の残りのトリオン量が1割では撤退戦は厳しいかもだしな。迅さん曰く、本部前が最後の未来の分岐になるようだしそこに集中しよう。
そうと決まればそこまでは3バカと烏丸、俺で本部前まで護衛しよう。
さっきまでは俺もトリオン量が心元無かったが、ブラックトリガーの力か?清姫さんと接触してからなぜかトリオンが回復しているのだ。半分近くまでトリオンが回復したのはありがたい。まさかのキスで回復するとは・・・思い出すと恥ずかしくて今日もふとんでバタバタする仕事が忙しくなりそうである。あと、このいろいろが終わった後の那須と大井からあるだろうお話が怖い。・・・ほんとこわい。
『ハチ・・・君!!いそ・・・いで!!』
「!!!わかりました。急行します!」
あぁー顔あついわぁー、あと怖いわぁーとか考えていたらひふみん先輩が慌てた声で俺に通信を繋いできた。
あわててヴェーダからの情報を確認すると、撤退戦をしていた三雲達にさらにブラックトリガー使いの人型が現れたらしい。もうやだ・・・。
瞬く間に緑川がベイルアウトさせられて、C級たちが何人かトリオンキューブにさせられてしまったようだ。ブラックトリガー来すぎぃ!!
レプリカ先生の話だと人型なんてほとんど来ないし、ブラックトリガーとか来ても一人か二人って話だったじゃないですか、やだー。
とりあえず、俺も急いで合流する。しまったー・・・こんな事なら露払いとかしなければよかったかもしれん。撤退戦をしやすくするために道中のトリオン兵を間引いていたのが裏目にでてしまった。
「スラスターは使う訳に行かないかな?ですよねー」
ひとりでそんな事をつぶやきながらも走る。大丈夫。道中のトリオン兵はある程度間引いてる。
なにやら最後の司令官ちっくな人型と新型が大盤振る舞いで来たようだ。
今は出水と米屋で抑えてるみたいだが・・・。
『おい!比企谷!まだか!?俺もう片足がふにゃふにゃで動けないんだが!?』
『新型と連携してきやがる!!』
おおう・・・出水と米屋からも苦情の連絡が・・・。今向かってる!と返事をしつつ、ひふみん先輩にも最優先で相手のトリガーの解析をお願いする。鳥がたくさん・・・トカゲ的なのとかもある、なるほど、動物の森か!
そうこう考えている間に、雨取のトリオンを使って戦っていた三雲だったが、動物の森によって雨取がキューブにされてしまったようだ。まずいー!
「三雲!雨取を守れ!基地に向かうんだ!!」
『ぼさっとすんな!基地まで行きゃまだ全然助かる!』
『走れ修!お前がやるべきことをやれ!』
俺、出水、烏丸にそう言われた三雲は僕の、やるべきこと・・・とつぶやく。おそらく自分のミスで雨取を危険な目に合わせてしまった事を後悔していたんだろうが、それは後だ。今は後悔ではなく、前を向く時だぞ!
ほんの少し、それこそ数秒と言ったところか、思いつめたような表情から一転、覚悟を決めたような顔をする三雲。そう、そうだ。それでいい。
ふん、少しはましになったんじゃない?って小南あたりが言いそうだな。
『基地に向かいます!サポートお願いします!』
『おー行け行け、人型には一発お返ししないと気が済まないぜ、それに、お前のサポートは比企谷がしてくれる』
そうだろ?と続ける出水に、三雲が先生!!と言ってくるので、俺はすぐ行く、それまで頼むぞ!と返しつつ走る速度を上げる。
これ完全に三雲が主人公ですね。うん。これが迅さんの見た未来なのだろうか?今が迅さんの予知でどのあたりなのかは不明だが、おそらくは未来の分岐点は基地まで。そんで、最悪の未来は三雲と雨取の死。
現状の戦況ではこちらが有利にも見える。相手の新型はさすがにもう頭打ちのはず。そして、おそらく指揮官であろう動物の森が出た時点で人型の増援も考えなくていい。これで実はまだ追加いましたー!とか言い出しらもう諦めるレベル。
迅さんが相手の人型を抑え、空閑が相手の最強の足止めをしてる今、俺達が指揮官を倒せば相手は撤退するはずだ。それが一番むずいのだが。
だからこそ、ここが正念場だ。相手の目的は雨取とついでにC級。これは雨取のトリオン量や敵の出現からまず間違いない。つまり俺の、俺達のやることは単純だ。
「もう少しだ!三雲、合流するまで耐えろよ!」
『はい!先生!』
立ち止まるな、基地はすぐそこだ。そう応援しながらヴェーダから送られてくる三雲の戦闘を見つつ、俺は三雲の元に急ぐ。
磁力攻撃をする新型と、空飛ぶタイプの新型に追われながらも必死に基地に向かって走る三雲が画面に見える。ファイトだよ!
磁力タイプの攻撃には磁力が作用しないよう、離れた部分にシールドを展開して防ぎ、空飛ぶタイプにはレイガストのスラスターをうまく使って回避に専念している。
いいぞ、撃破ではなく、守りと回避に専念する事で、ギリギリのところでなんとかなっている。
トリオン量の少なさや、運動神経でハンデのある三雲だったが、良い感じに広い視野が持てているようだ、相手の先の行動を読み、それに対応できている。これなら俺が合流するまで何とかなるか?そう安心したのもつかの間、増援だぁー!
「!まずい!三雲!!」
ヴェーダから送られてくる情報から、俺はとっさに三雲に声を掛ける。俺の声にギリギリで反応できた三雲は追加で現れた3体目の新型からの砲撃を紙一重で回避する事に成功したが、その手から雨取のキューブを手放してしまった。
それを飛行タイプの新型が確保しようとするが、三雲は回避から着地すると同時にレイガストをブレードモードにして、スラスターを使う。
「させるかぁぁぁぁーーー!!」
スラスターで加速したレイガストが新型に突き刺さる。その隙に三雲は雨取のキューブを確保するが、今度は磁力タイプの新型がその磁力弾で三雲を拘束する。
今度こそ絶対絶命の状況だが、間に合った。
「ところがぎっちょん」
拘束した三雲に砲撃しようとしていた新型のコアに俺のファンネルがブレードモ―ドで突き刺さる。これでまずは一体。
「待たせたな、三雲」
「先生!」
スタッと三雲を守るように着地した俺、結構主人公っぽくね?とか考えながら三雲にうなずく。うむ。
俺に対して先生というだけの三雲にさらに声を掛けようとすると、再度磁力タイプの新型が攻撃を加えようとしてくるが、これは俺が対応する必要はない。
新型の磁力攻撃を大井のディフェンサーが防ぎ、その隙に北上のビームキャノンが新型を貫く。
この大規模侵攻が始まってから何度も見た勝ちパターンである。
「お待たせしました。八幡さん、三雲君。」
「おまたせ~っていっても、もう私達あんまり手伝えないんだけどね」
すずやかな声と共に降り立ったのは比企谷隊の誇る堕天した女神大井と天使北上であった。あ、すみません、大井さん、睨まないで。
「小町、参・上!」
「おま・・・たせ?」
大井に睨まれてひぃってなってる俺。そんな状況の中、最後の人型に小町が颯爽と登場しつつ、攻撃をするが普通に防がれてしまう。えぇーとなる小町に反撃しようとする新型にひふみ先輩のアステロイドが直撃して沈黙する。
ひぇーい!さすがはひふみん先輩だぜ!ヴェーダの展開のみに集中していた為、トリオンに余裕があったのと、新型からのマークが無かった為、あっさり撃墜していた。さすひふ!さすひふー!って言いまくっていたら顔を真っ赤にして恥ずかしがってた。かわいい。両手で顔を隠してもうやめて・・・とか可愛いらしく言われて、もう、結婚しよ?って思った。その後大井にはたかれたが。サーセン。
「ふう、比企谷隊、再び全員集合、だな」
「はい、皆さん無事で何よりです。」
「ふふ~ん♪よかったね~大井っち♪」
「お兄ちゃん!小町超活躍したよ!」
「よかった・・・疲れた・・・」
それぞれの無事を確認しあう俺達。いえーい!!
喜んではみたものの、北上と大井はトリオン枯渇寸前。戦闘状態に入れば数分でベイルアウトしてしまうとの事だが、B級合同部隊にチャージしてもらったため、北上のキャノンがフルチャージの3割、大井のディフェンサーがあと2分ほどシールドの展開が可能だそうだ。
いけるか?どうだろう・・・?そんな事を考えていると、すっかり存在をスルーされていた三雲がおずおずと発言する。あ、すまん・・・。
「先生、千佳が・・・」
「わかってる。お前が雨取を守るんだ。」
「はいっ!」
さぁ、基地まであと少し。最終局面だ。
俺、この戦いが終わったら、しばらく休むんだ・・・。
というわけで、戦争編25話でした。
再度合流とか時間的に厳しい感ありますが、いわゆるあれです。ワープしたのです。トリガー万能説!
比企谷隊活躍しすぎ疑惑がストップ高ですが、気にしないキニシナイ。
という訳で、次回もよろしくですー。