八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・?   作:ちゅんちゅん丸

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こんばんわ、戦争編21話です。

今回は八幡サイドではなく、大井と小町サイドのお話。
それぞれアレな感じになっていますが、先に言っておきます。ごめんなさい。

ちょいちょいネタに走りつつ、まじめに書いてた戦争編ですが、今回はネタ回とでも思ってください。
きよひーは次回って事で、ひとつ。

それでは戦争編です、どぞー。



比企谷隊の戦争21 生命以外の危険を感じる

ー 基地南部 大井 SIDE -

 

「北上さん、残りのトリオンはどのくらいですか?」

 

私と北上さんは八幡さんの指示のもと、新型と人型により劣勢となっている南部にむかい市街地を駆け抜けています。

ひふみお姉さまのヴェーダによると、南部は人型と新型に完全に翻弄されており、しかもいくつかC級の反応が消えてしまっているとのことで、2人で急いで向かっているところです。

新型は強固な装甲と、恐るべきパワーを誇る強敵なので、通常トリガーやC級では対応が厳しいので、私達で出来るだけ対応する必要があるのですが、問題は・・・・

 

「う~ん、のこり2割くらいかなー?タンクが無いとあんまり戦えないかも?」

 

そう、問題は、この戦いが始まってから節約しながら戦闘していたとはいえ、非常に燃費の悪い北上さんのトリガーです。

もともと、ボーダー内でもトップクラスのトリオン量を持っていた北上さんですら、全力照射を4発以上撃てないというのだからその燃費にの悪さが伺えます。6000ccくらいのエンジンを積んでる車でももう少し燃費が良さそうですね・・・。

そういうわけで、各所に設置してあるトリオンタンク、八幡さん曰く、プロペラトタンクをなるべく使用しながら戦闘しているとはいっても、もはや残りのトリオン量は危険域に突入してしまっていました。

 

「わかりました。タンクを確保するまではなるべく私と付近のB級とで対応しますので、北上さんは最低出力で確実に頭部の破壊をお願いします」

 

「わかった!ごめんね?大井っち」

 

トリオン切れ寸前になってしまったことを申し訳なく思っているのか、北上さんが謝罪をしてきますが、その表情がとても可愛らしくて、このような事態でありながらもかまわず抱き付いてしまいそうでした、もちろん寸前で止めましたが。

 

「北上さんはなにも謝る必要はありませんよ?むしろ新型の撃破ランキングだって北上さんがぶっちぎりでトップですし。そもそも北上さんが南西部の新型を一掃してくれたので、今こうして南部に援護に迎えてるんですよ?ですから、北上さんには感謝しかありません」

 

「大井っち・・・うん!がんばるよ!!」

 

フンス!と息巻いている北上さんに、がんばりましょうね?と答えながら、心の中ではこれなら今回の論功行賞は頂きですと考えている事は言わないで置きました。これで来月の生活はバラ色ですとか思っても言わないのです。

北上さんがやる気になっているところに無粋な事は言いませんとも、ええ。

 

「では北上さん、人型に東さん達が足止めされている以上、私達で新型を撃破していきます」

 

「うん、まっかせてよ!」

 

「C級の救助が最優先事項になりますので、ヴェーダから送られてくる情報を元に、マーカーのついた新型を狙っていきましょう」

 

「それじゃあ、最初はあっちだね!」

 

エイ、エイ、オー!とこぶしを振り上げる北上さんに続いて私もこぶしを上げながら最初のターゲットである新型に向かって走っていきます。

残りのトリオンは2人とも心もとないですが、不思議と負ける気はしません。そう、北上さんと私なら、最強ですからね!

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・はい、先ほどのセリフをいってすこし経ちましたが、困りました。

最強です、最強なのです・・・・トリオンが残っていれば、ですが・・・・・。

 

はっきり言いましょう、ピンチです。とてもピンチです。

どれくらいピンチかと言うと、あれから何体かの新型を撃破して、C級を何人か救助して、結果、北上さんの残りのトリオンが1割を切ってしまいました。最強は燃費が悪いのです。しかもそれだけではありません。

 

「見つけたぞ・・・シールド使いの女・・・・」

 

なぜか東さん達が包囲していたはずの人型が一直線に私達のところにやってきてしまったのです。しかも口ぶりからして狙いは私のようですし・・・。

なぜ狙われているのかは全くの不明ですが、とにかくピンチです。

私はまだ余裕がありますが、北上さんがピンチです。つまり圧倒的な火力不足によるピンチです!なぜか生命以外の危険も感じているのですが、とにかくピンチなのです。

しかもこの人型、包囲していた東さん達を完全無視して空を飛んできたので、援軍もすぐには期待できそうにもありません。これはあれですね、本格的にピンチです。

 

「なにか?」

 

なぜかすぐに攻撃してこない人型に警戒しながら、私は味方が到着するまでの時間を稼ぐために、人型の目的を訪ねます。

人型は、ゆっくりと歩きながらこちらに近づいてきます。

 

「俺の名はランバネイン。女、お前の名はなんだ?」

 

なぜか唐突に自己紹介を始めた人型の考えが不明です。しかもなんだかニヤニヤしていて、正直ぶっ飛ばしたいのですが、不利な状況ではうかつな事はできません。

 

「・・・・大井」

 

「ふむ、大井か・・・・・」

 

なんなのでしょう?相手の思惑がわかりません、私と北上さんは最大警戒しながら相手の反応を伺います。

ふむ・・・と満足そうにしていた人型、ランバ・・・・なにがしは、うむ、と満足そうにうなずいてこちらを見つめてきました。や、やりますか!?とババっと構えをとります。

 

「その強気な態度、それに戦闘センス、なによりもその胸!気に入った!!」

 

「ハウン・・・・・え?」

 

とりあえずハウンドで攻撃しようとしたのですが、聞こえてきたのは想像もしていない事でした。いえ、言ってる事はわかるんですが、理解できないと言いますか・・・・。

 

「その胸が気に入った!大井、お前には俺の女になってもらうぞ!」

 

ちょっと!?戦闘面とか態度とか消えて、思いっきり最低な感じになってますが!?当然そんなの拒否の一択です!

 

「・・・・・お断りします!」

 

「ははは!その意気やよし!強引にでもその胸、いや、お前を奪わせてもらおう!抵抗するのも一興だ、存分に抵抗するといい」

 

っははは!と何が楽しいのか不明なのですが、とても楽しそうに変態が笑っています・・・・ぶ、ぶっ飛ばして海の藻屑にしてやりましょうか・・・・・そう思って口を開こうとすると

 

「ダメだよ」

 

と北上さんが先に発言していました。思わず北上さん!と言いそうになる私でしたが、なにやら北上さんの雰囲気が・・・・あ、あら?

いつも太陽のように明るく微笑んでいる北上さんの表情が今はとても凍り付いているようで・・・も、もしかしなくても怒っている!?北上さんが怒っているのですか!?

 

「ふむ、少々胸がたりんが、お前もなかなか愛らしいな、いいだろう。お前も俺の女にしてやろう」

 

うんうんとうなずく変態ですが、どうやらこの人型は言ってはならない事と言ってしまったようです。

その証拠にこちらの会話を聞いていた八幡さんが通信ごしになにやらキャンキャンわめいています。いつの間に私と北上さんが八幡さんのになったのか、小一時間ほど問い詰めたいところですが、通信から野郎、ぶっ飛ばす!那須、ここはまかせ・・・え?だめ?デスヨネーとかやかましいのでここは無視です。それよりもまずやる事があるのです。

 

「ダメだよ、大井っちはあたしとハッチーさんのなんだから連れて行くのはダメだよ」

 

「そうですそうです。それに北上さんも私の大事な人ですからダメです、拒否です、不許可です!」

 

どうやら北上さんも私と同じ気持ちだったのか、本気で怒っています。北上さんのセリフに私もそうだとうなずきながら拒否の言葉を告げます。北上さんのセリフに少し気になる部分がありましたが、今はそれどころじゃありません。とにかくノーです。

 

「いいだろう、ならば力づくでいかせてもらう!」

 

そう言いながら攻撃態勢に入る人型、私と北上さんの貞操を懸けた戦いが始まるのでした。

 

 

 

 

 

 

ー 本部基地 小町SIDE -

 

本部についた小町とひふみお義姉ちゃんは解析班に藍ちゃんのトリオンキューブを渡したあと、戦況を整理するためにヴェーダから送られてくる映像を見ていました。サボってはいません、戦況分析なのであります。

その映像の中では、お兄ちゃんと那須お義姉ちゃんがブラックトリガーの綺麗な女の人と戦闘のような追いかけっこをしたり、愛の告白のようなものをされていました。

なにやってんの・・・と思いながら別の映像を見ると、そこでは大井お義姉ちゃんが空飛ぶおっさんに口説かれて、それから北上さんも口説かれて、そんでもってなんだかんだで戦闘に入っていた。

 

うん、小町も言っててなにがなんだかわからないけど、とにかく言えることは、お兄ちゃんと大井さんがなぜかネイバーにモテモテだという事です。やっぱり意味がわからないや・・・・・。

 

どうしよう、確認されている残りの人型はなんかよくわかんない攻撃をしてくるブラックトリガーで、風間さんを倒した人がフリーになってるけど、万が一接敵して口説かれたら小町こまっちゃう!?とか思ったりして、まあそんな事はないよね!(フラグ)

そんなくだらない事を考えて現実になるのはお兄ちゃんだけだろうし(フラグ)、万が一そうなったとしても小町よりも綺麗でスタイルもいいひふみお義姉ちゃんがモテるよね(フラグ)

 

 

・・・・・だ、大丈夫。なんかすごい嫌な予感とかしてるけど大丈夫!小町はお兄ちゃんとは違うから大丈夫。

ひふみお義姉ちゃんと待機している現在、どうも少し前まで捕捉出来ていた風間さんを倒した人を見失ってしまったらしくて、緊急事態に備えているのであります。

正直帰ってくれたらいいなーとか思ったりして。

ブラックトリガーの相手どころか新型の相手ですら小町には荷が重すぎるので、是非とも太刀川さんのところとかに行ってくれるといいなあと祈ってみたり(フラグ)。

 

さっきからフラグ建てまくりな気がしないでもないけど、気にしたら負けだよね!!

そうやってむりやりポジティブシンキングをしていると、戦況を解析していたひふみお義姉ちゃんが小さくあ・・・とつぶやいていました。ん?なになに?どうしたんです?とひふみお義姉ちゃんの方を見ると、少し困ったような表情をしていました。うぅん・・・困った顔も可愛らしいとかずるくないですか?え?そういう場合じゃない?すみません。

 

「姫ちゃんが・・・・」

 

「刑部姫さんが?」

 

たしか、刑部姫さんは姫は最終兵器だからね!とかなんとか言いながら、本部に待機していたはずだけど・・・と小町が少し前の事を思い出してみる。お兄ちゃんならひふみお義姉ちゃんの今のセリフだけでだいたい理解できるだろうけど、小町にはまだ無理なのです。

根気よくお義姉ちゃんの表情を伺っていると、すーはーと深呼吸をして続きを言ってくれます。なんなんですかね、この可愛い生物は・・・そんな場合じゃないのは解るけど、抱きしめたい!

 

「姫ちゃんの・・・部屋に・・・・」

 

「刑部姫さんの部屋に行くんですか?」

 

小町がそう聞くと、ううん、と静かにクビを横に振るお義姉ちゃん、可愛すぎて小町ベイルアウトしそうだよ・・・。そんな事を思っていると、またもあ・・・と小さな声が聞こえて。

 

「おそ、かった・・・・・」

 

「ほへ?何がです?」

 

お義姉ちゃんがつぶやいて、小町が聞いたのと同じくらいのタイミングで、小町達の進行方向の通路がちゅどーーん!!とはじけとんだのでした。

 

「えぇーーーーー!?」

 

おどろく小町ですが、事態は混迷の一途をたどっていきます。なぜなら通路が爆発したその先から、先ほどから反応をロストしていた人型の人が出て来ていたのです!なんで!?と叫ばなかった小町は偉いと思いました。まぁ、爆発に驚いて叫んでしまいましたが・・・・。

 

「くっそ!どうなってやがる!」

 

ガッデェム!!!と叫んでいる人型さんですが、それはこっちのセリフだよ!と突っ込みたいです。いったいなにがどうなったら突然こんなところに出てくるのさ!?そう思っていたら、再度爆発が発生して、人型さんを吹き飛ばしていきます。

 

「どうしてくれんの!?どうしてくれんのよ!?!?プレミアなのよ!?もう手に入らないのよ!?」

 

状況についていけない小町を置いて、今度は爆発した人型さんを追いかけるようにして涙目の刑部姫さんが現れました。超怒っています、激おこです。カムチャッカです。

でも、お願いだから小町にもだれか状況を説明して欲しいのであります。どうしては今の小町こそ聞きたいのです。どうして突然人型さんが爆発しながら飛び出してきて、その後刑部姫さんが泣きそうになりながらくるのでしょうか?

 

「あぁ!?なんなんだよさっきから!ミデンのサルのくせに!!」

 

「ミデンじゃないの、プレミアなのよ!?今じゃ10万だしても手に入らないのよ!?辛気臭いコスプレ野郎のせいでおじゃんなのよ!?どうしてくれんのよ!?」

 

あ、把握。だいたい理解しました。

とてもくだらない理由だなーとか思ってしまうのは小町だけではないでしょう。

なんでお兄ちゃんのとこも大井お義姉ちゃんのとこも、それにここもですが、比企谷隊だけコントしてるように見えるのは小町の気のせいなのでしょうか?

折角北上さんのおかげで今回のボーナスに期待できそうなのに、このままではむしろお兄ちゃんが怒られる未来しか見えないのですが・・・。そんな悲しい未来について考えている間も刑部姫さんと人型さんの知能レベルの低そうな言い合いは続いています。ばーかばーかと言い合いしているのを見て一周回ってちょっと楽しそうに見えるのは、小町が疲れているせいなのでしょうか?

 

「ふん、もういい!あんたをぼこぼこにしてそのトリガーをタヌキに売りつけて買い直すんだから!」

 

「は!面白れぇ!!ミデンのサルごときがやれるもんならやってみやがれ!!」

 

何気なく見ていた小町とひふみお義姉ちゃんは、ようやく展開が進むなーとか思っていました。ヘイワダナー。

 

「いくわよ!コマちゃん!ひふみん!」

 

「「えぇ!?」」

 

「ジェットストリームアタックよ!!」

 

さらりと小町とお義姉ちゃんも巻き込むあたり、相変わらず刑部姫さんは小物感が半端ないと思うのです。さらりと初めて聞くフォーメーションを要求してきますし。この後踏み台にでもされちゃうのかな?

折角綺麗でスタイルもいいのに、お兄ちゃんのお嫁さん候補に入れない要素が先ほどからチラチラどころじゃないレベルで見えています。残念美少女とは刑部姫さんの事をいうのかも・・・・。

 

 

「あぁ!?めぇ、卑怯だぞ!!」

 

「卑怯じゃありませんーーー!チームプレーですーーー!!コマちゃん、ひふみん!やっちゃって!!」

 

楽しそうだなー・・・・さりげなく押し付けようとしてる刑部姫さんに冷たい視線を向けます。どうやら悪い事をした自覚はあるのか、やや視線が泳いであ、あのね・・・・といいだします。

 

「ち、ちがうのよ?もちろん姫も一緒に戦うわよ?数々のグッズの恨みもあるし?でもね?ちがうの」

 

「・・・・・」

 

「姫はね?戦うのが苦手なの。だから・・・・ね?」

 

「ひふみお義姉ちゃん、小町達は南部の応援に行きましょうか?」

 

「あーーー!ごめんなさいごめんなさい!!さすがにブラックトリガーを相手に一人は無理なので手伝ってくださいーーーーー!!!!」

 

 

そんなやりとりを律儀に待ってくれているこの人型さんは意外といい人なのだろうか?とちょっと思いつつ、仕方ない、とひふみお義姉ちゃんと戦闘態勢に入る小町達。

 

・・・・うん、単純にあれだね、なめられてるだけだったよ。

にやにやしながらこっちをみる人型さん。さっきまで刑部姫さんが味方を呼んだ時にあんなにギャーギャー言ってたのに・・・。

 

「うるせぇサルどもだと思ったが、よくみりゃまぁまぁじゃねぇか・・・」

 

うわー・・・・キモイ。そう思ったのは小町だけではないようです。刑部姫さんも、ひふみお義姉ちゃんも見た事ないくらい冷たい表情をしています。

 

「ちょっとばかし体が発育しすぎだが、悪くねぇ・・・・・・」

 

そう言いながら人型さんが小町を見てきます・・・って、ぎゃー!!!この人、ロ〇コンだーーーー!!っていうか、その方向性で小町ピンチなの!?だいぶ前から迅さんに言われてた危険ってこれなの!?

ある意味ピンチだけど、なんか違う!!思ってたのと違う!!ピンチだけども!!

 

そんな、お兄ちゃん、大井お義姉ちゃんにつづいて小町までも生命以外の危険にさらされる戦いが始まるのでした・・・・。

 

 




というわけで、戦争編、大井、小町サイドでした。

戦争編を始める頃からこのネタがやりたかったと言っても過言では無いかもしれません。いえ、過言ですね、はい。

いや、まぁ、絶対ランバネインって、大井好きそうだなーって思ってたんす。あと、エネドラとおっきーって言い合いさせたら楽しそうだなーとか。きよひーに追われる八幡も楽しそうだなーと思ってみたり。

こういういろんな作品のキャラをぶつけられるのがクロスオーバーの楽しみですよね。まぁ、やりすぎてキャラがわからなくなるんですけど・・・もう、原作の八幡がどんな人だったのかわからないよバーニィ・・・・。
気にしたら負けかなって思いつつ、離れすぎないように気を付けますのでこれからもよろしくお願いしまっす!!

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