八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・?   作:ちゅんちゅん丸

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こんばんわ!戦争編!本当に戦争編突入です!

長かった!ここまで長かったよチクショウ!

という訳でここから先はちょいちょいオリジナル要素が増えていきます。
割と原作沿いにしていきますが、細かい部隊配置や敵のあれこれをいじっていますので、なんとなく雰囲気で察して下さい。

ついでに敵の数とかあれこれも割と雰囲気です。なんとなく察して下さい(懇願)
という訳で真・戦争編です。


比企谷隊の戦争17 ついに始まってしまいました・・・

「朝か・・・・」

 

ちゅんちゅん、まるまる・・・という小鳥さん達の声にまどろんでいた意識を覚醒させる。

普段であればまだまだごろごろして、愛しの天シスターである小町が起こしに来るまでは寝ているものだ。それからお兄ちゃん朝だよー、うぅ、後5分・・・、もう、しかたないなーっていう千葉の兄妹らしい朝の一幕をするまでがルーティーンなのだが、今日は不思議と目が覚めていた。

 

「ふむ・・・・・」

 

「むにゃ・・・・はふぅ・・・・」

 

上半身を起こしながらなんか空気重ない?って思っていると布団の中から聞こえてくる聞き方によってはちょっとエロい声に布団をめくる。するとどうでしょう!中には北上が俺に抱き付きながら眠っていたのでした。

つまりあれだ、なんも不思議もなく、北上がいたから目が覚めたんか・・・とか思っていると北上を起こしてしまったようだ。

 

「はふ・・・・・ん・・・・・」

 

「よう、北上。おはようさん」

 

「ん・・・・おはよ・・・・・・」

 

目をくしくししながら覚醒した北上はそのまま俺の胸に顔をうずめながら抱き付いてくる。

北上のような美少女が布団の中にいて、しかも抱き付いてくるとかそれなんてエロゲ!?って展開である。

だが、不安そうな表情で俺に抱き付いて来ている為当然のように俺のお兄ちゃんスキルが発動していた。北上が落ち着くまで優しくポンポンと頭を撫でておく。

 

 

しばらくすると北上が落ち着いて来たので2人でリビングに行くと、そこではすでに小町と大井が起床していて一緒に朝食を作っていた。

ちなみに、別に北上と大井と一緒に住んでいるとかではないのだ。ちょくちょくいろいろあれこれしてたらたまにこういう事になったりするのだ。全然説明になってないな。

まあ俺達比企谷兄妹も北上、大井も両親が他界しているという面で一緒な為、ちょくちょくこんな感じで朝食やら夕食やらを一緒に過ごす事は多いのだ。

 

小町と大井にそれぞれ朝の挨拶をしつつ、北上をリビングの椅子に座らせてから俺は部屋に戻って朝の準備をする。当然のように俺から離れないようにしている北上を何とかなだめて、なるはやで準備したのは当然であろう。

顔を洗って準備完了!とリビングに戻ると北上がすぐさま俺のそばに寄ってきて「ん・・」と言いながら再び抱きついてくる。どうも相当不安になっているようだ。

 

「大井、北上のこれって、あれか?」

 

「はい、おそらくは・・・」

 

あれと言うのはいわゆる女性的なアレではない。まだセクハラで捕まりたくは無いのだ。

あれと言うのは、北上のサイドエフェクトとも言える第六感的な奴である。ちなみに俺の超不幸体質とか気配の薄さとかハチザムとかをサイドエフェクト認定されそうになったこともあったりしたため、俺達は決してこれらの事をサイドエフェクトと言わないようにしている。

そう、北上のはただの野生の勘で、俺のは世界が悪かったり、シスコンだったりしているだけなのだ。だけなのだ。

つまり、北上がこれほど不安を感じるという事は、そういう事なのだ。

大井に確認すると、夜中に北上が唐突に嫌な感じがすると言い出し、不安だという事で、急遽うちに来ていたらしい。そんで、不安な気持ちでいっぱいだった北上は夜中の内に俺の布団に侵入していたとの事。

 

北上と大井にはうちのカギを渡してあるので夜中にうちに来た事自体は問題ないのだが、女の子としてどうなん?という視線を大井に向けると、大井も不安だったらしく、大井は小町を抱きしめながら寝ていたらしい。なるほど?いや、答えになってないよ?

 

「ふぅ、しかしそうなるとあれだな・・・・」

 

「そうですね、幸い私達の今日の予定は欠員の出た部隊の代わりでの防衛任務です。早期の対応が出来ますね」

 

「ん~じゃあ、みんなにも注意したほうがいいかな?」

 

「そうだな・・・」

 

大井の言う通り、本日の予定は防衛任務から始まるのだ。なんという偶然!とか思うけど、つまり、最初から最後まで頑張れよ!っていう事だ。どことなくセクハラエリートの影を感じるが、流石に気にしすぎだろうか?

そんな俺に小町がみんなにも注意喚起すべきかと確認してくるが、ふむ・・・まだ来るのは確定じゃないし、どのタイミングでくるかも不明なんだよな・・・しかも小町の言うみんなっていうのはオペレーター全員って事だろうからあれだ。万が一なにもなければただひたすらに警戒で疲れさせるだけになるだろうしな・・・・。

 

「いや、注意と言うよりも、万が一の時は落ち着いて対応するように話すくらいでいい。一応A級と忍田さんには北上が警戒している事だけ伝えとけばいいだろう。いつ来るかわからん相手だ、警戒させ続けるんじゃなくて、いざという時にすぐに行動に移せるように話しといてくれ。」

 

「りょうかいであります!」

 

「では私はC級に班分けと非難誘導と警戒の再確認をするようにだけ通達しておきますね?」

 

「頼む。・・・・北上も頼むな?お前の火力が頼みだ」

 

「うん・・・・うん!大丈夫!ギッタギタにするよ!」

 

「おう、期待してる」

 

とそれぞれに対応を指示した後、いまだに胸で顔をうずめている北上を見る。

未だに不安そうにしている北上の頭をそっと撫でながら声を掛けると北上も何かを吹っ切ったのか、うんと力強くうなずいて腕で力こぶを作ろうとして非常に頼もしい事を言ってくれる。まぁ、まったく力こぶは出来ていないのでとても可愛らしい感じになっているのだが。

実際に大規模侵攻となった場合、北上のビームキャノンは一撃で戦況を動かすことの出来る装備だ、使用回数は限られてるし、防御も大井任せではあるが、イルガ―のような大型が複数出てきた場合、俺や大井では火力不足な為、まんま言葉通りの意味で北上が頼りだったりする。

 

そんな事を考えながら北上と大井を見た後、小町の方を見ると、何かを期待したような、でも不安な表情で俺を見ていた。

今までの俺であれば、小町には危険が及ばないように今日の防衛任務で作戦室に詰めてもらうように言うだろう。だが、小町もまた俺達と共に戦えるようにと必死に頑張って来たのだ。だからこそ、俺は小町に言う。

 

「小町は作戦室でオペレートでは無く、戦闘員として行動してくれ」

 

「お兄ちゃん・・・・りょうかいであります!」

 

俺のセリフに嬉しそうな気持で一杯の了解を返してくる小町。今でも戦闘に参加させたくないという気持ちはあるが、それでも、俺は小町が俺達と一緒に戦いたい、守りたいという思いをくみ取った。

 

「あぁ、でもあれだぞ?ここぞという時まで新型は禁止な?」

 

「わかってるよ!大丈夫!!」

 

ハチザム級な使用後のデメリットがある新型はなるべく使わないようにという釘はしっかりさしておく。ひふみん先輩にも後でしっかりと管理してもらうとしよう。

ちなみにここまでずっと今日大規模侵攻がくる前提で話しているが、実はいつ来るかはわかってなかったりする。

それでも北上がここまで不安そうになるなどそれ以外考えられないし、疑う気もない。それに、空気が乾燥している、というか少しぴりつく感じを俺のアホ毛が感じ取っているのだ。心なしか小町のアホ毛もしゅんとしているので俺のなかでは今日来るのが間違いないとすら思っている。

俺達のアホ毛はなんなのだ、という質問もあるだろうが気にしてはいけないのだ。すごい妖気ですとか感じたり、喜怒哀楽を表現したりと比企谷家のアホ毛は高性能なのだ。

さすがに俺達のアホ毛が反応しているので今日間違いなく大規模侵攻が来ます!とかは言えないので先ほどのようにいざという時に慌てないでね?っていう事を言うだけにしているが。

 

そうこう話をしながら比企谷家での朝は過ぎていき、俺達の長い一日が始まる・・・・。

 

 

 

 

 

 

「ねぇ?多ない?これいくらなんでも多すぎちゃう?」

 

朝の俺達らしい愛情あふれるやりとりからしばらく、防衛任務に入っていた俺達はそのまま当然のように大規模侵攻に突入していた。とびすぎぃ!

お、おかしいな・・・こういう時ってあれじゃないの?学校でいつも通りのやりとりしてたら事態が始まって、それからなんかヒロイン的な人とか親友的な奴らに「頑張れよな!」てきなやりとりしてなんならほっぺにちゅうの一つでも貰ってから始まるんじゃないんですかね?え?ヒロインいないだろ?親友もなwワロスwwwってか?その通り過ぎて泣きそう。そもそも学校に行ってない時点でそんな主人公的な流れは無いのだ。つまり前提から破綻していた。

 

「そんな事言ってる暇があったらさっさと削ってください!」

 

「うひー、結構倒してるけど全然減ってないねー・・・」

 

俺の愚痴に大井がぷんすかいいながらハウンドを射出して複数のトリオン兵を撃墜する。その横で北上もアステロイドにより同じく複数のトリオン兵を倒す。当然俺もファンネルを省エネモードで展開して上空に展開している飛行型トリオン兵を中心に迎撃している。がんばってるんだからちょっと愚痴を言うくらい許してほしいのだ。

 

「ふぅ・・・どれくらいたった?つかあとどんくらいいます?」

 

「迎撃開始から・・・20分経過。敵は西、北西、東、南、南西に分かれて市街地へ進行中、総数小型、中型を中心に・・・およそ5000体。西と北西に迅君と天羽君が展開、B級各隊が東と南に展開中・・・だよ?」

 

現状確認をすると、これまでにないくらいの長文でひふみん先輩が説明してくれる。つか5000て・・・。こっちA,B級隊員合わせて130人位なんすけど・・・・。

なるほど、迅さんと天羽が一か所ずつ担当して残りを分散したわけか、効率的である。でも気になる点があるんだが?

 

「あれ?・・・・一応確認しますけど、南西は?」

 

「・・・・がん・・・・ばろ?」

 

もしかしてー?とか思いつつひふみん先輩に確認をすると、ヴェーダを展開しているひふみん先輩が可愛らしくぐっ!と両腕を胸の前でやりつつ俺を応援してくれる。

つまりあれですね?

 

「ええと、つまり南西は俺達だけ・・・・ですか?」

 

「そう・・・だよ?」

 

「どうりで他の隊を見かけない訳だよコンチクショー!!」

 

はは、冗談でしょ?って感じでひふみん先輩に確認をしてみるも、ひふみん先輩はとても申し訳なさそうに俺に現実を突きつけてくる。あぁ、すみません!ひふみん先輩に怒ったわけじゃないので泣かないで!すみません!

しかし単純計算で1000対を俺達5人で対応しないとなのかー・・・・。なにそのクソゲー、倒しきったらお主こそ真の三国無双よ!とか言われんのかしら?

 

「海の藻屑となりなさいな!・・・・ふぅ。でもさすがにこの物量には困りましたね・・・」

 

「うへぇ・・・・全然減らないー・・・」

 

「うーん、流石にこの数はキッツイですねー・・・」

 

俺達の後ろはもう少しで警戒区域外になってしまう、そのさらにうしろには三雲達の通う学校もあるしでこれ以上下がるわけにもいかないのだ。だが目の前に展開するボーダーが視えなくなるくらいのトリオン兵の群れにさすがの大井も困り顔である。そこに北上、小町と続いて、ひふみん先輩は無言で苦笑いしていた。

 

ちなみに現在の陣形としてはまず前衛に俺がファンネルで広範囲の敵を殲滅、ないしは足等を破壊している。当然このままではトリオン切れを起こしてしまうのだが、そこは困ったときのタヌキで、以前配置を依頼していたプロペラトタンクを使用しているおかげでトリオンの消費を抑えつつ、出来る限り広範囲の敵に攻撃を加えている。

んで、俺が撃ち漏らした敵を中衛の大井と北上が左右に展開しつつ撃破している状況だ。トリオン節約の為、北上にもプロペラトタンクを使用してもらいつつ迎撃してもらっている。さすがに小型がほとんどの敵にビームキャノンはオーバーキルすぎるので現在は通常のトリガーで闘っているが。大井は俺と北上と自身を守るように適時プラネイトディフェンサーを展開しつつ、ハウンドで迎撃している。俺と北上に比べてディフェンサーは消費トリオンが控えめなのでこちらはタンクを使用していない。まぁ俺達に比べれば、というだけで、通常トリガーよりは燃費が悪いので、大井は引き気味に戦闘している。

んで、ひふみん先輩は戦闘開始と同時にヴェーダを展開して俺達の後方から戦況をコントロールしてもらっている。通常展開ではなく最大範囲での展開の為、いつもより索敵の範囲は広がったものの、さすがに今回の大規模侵攻全域を見る事は出来ないが、それでも7割の戦闘区域をカバーできている。さすひふ!

んで、小町にはひふみん先輩の護衛をしてもらいつつ、俺達の迎撃を逃れたトリオン兵を倒すという遊撃をしている。完璧な布陣じゃないですかねー?ふはははは!とか笑いたい。まぁフラグにしか見えないのでやらんけど(フラグ)

 

「!!ハッチーさん!」

 

「ゲート発生!」

 

俺がそんな事を考えていると、北上が焦ったような顔で叫びつつ中空を指さすのと、ひふみん先輩の声が重なる。北上の指さす先にはここからが本番だと言わんばかりに複数のゲートが発生していた。

 

「まじか・・・・」

 

これなんてクソゲ?って現実逃避をする俺の前で新たなゲートから出てきたのは、見た事の無いトリオン兵だった。

 

「くっそ・・・・ここから第二ラウンドって訳か・・・・新型だ!全員けいひゃい!」

 

ここにきて俺の無能な口がシリアスに耐えきれなくなった。くそう・・・・。

うしろからぷっ、とかくすくす、とかあはは、とかふふ、とか聞こえるがキニシナイのだ。

そんな、シリアルな雰囲気を放ちつつ、割りと絶対絶命気味な俺達の防衛戦は第二ラウンドに入るのであった。

 

 

 

 

 

 




という訳で大規模侵攻開始です。

チート、TUEEはありません。ありませんったらありません。
単純に多数との戦闘においては比企谷隊はボーダー随一の対だからなのです。

トリオン量で言うと、加古とか出水クラスの八幡と北上、大井なので、火力が違うのですよ、火力が。
当然シューターメインの隊とアタッカーメインの隊では防衛できる範囲はまったく違う訳で、結果。こうなったわけです。つまり八幡の受難は続く。

次回もよろしくです~

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