八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・?   作:ちゅんちゅん丸

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こんばんわ、戦争編16話です。

次回から戦争編、本格的に突入します。今までのはあれです、戦争編と言う名の原作突入編と言いますか・・・・へへ、さーせん。

ほんとはサクッとやってこの半分くらいの話数で突入するつもりだったのですが、後から後から書きたいものが増えてしまって仕方ないのです。是非もないのです。

という訳で、大規模侵攻突入前の、あいだの話です!


比企谷隊の戦争16 キャラが違うでしょー!?

三雲と風間さんのエキシビションから時間は流れ、正式入隊日もすいすいと進み無事完了する事ができた。めでたしめでたし。終わっちゃうのかよ。

 

ジオンコールで新たなトラウマを生産しそうになったり、空閑が意味不明なタイムを叩きだしたり、雨取がボーダーの壁を破壊したりとかしたけど、おおよそ順調に進んだと言えるだろう。大問題だらけだけど大丈夫、問題ない(フラグ)。

しかしそう考えるとあれだな。B級上がりたての三雲が10連敗したとはいえ、その後1勝を風間さんからもぎ取ったという事が本当はめっちゃすごい事なんだがかすんで見えるな、本人的にはまったく気にしてないだろうけど。逆に注目されて無くて良かったとか思ってるかもしれん。

 

んで、その後の話。

 

俺が木虎に対してお兄ちゃんスキルを発動させたのがばれたらしく、なぜか那須にめっちゃ詰め寄られていました。という訳で、俺は現在、我が隊室で絶賛正座中なのです。いつもの事なのです。泣きたい。

 

「聞いてる?いくら小町ちゃんと同い年の子とはいえ、烏丸君という思い人がいる木虎ちゃんの頭までなでるのは良くないと思うの、そもそも~~」

 

「はい、すみません。はい。はい・・・・。申し訳ございません」

 

と、このような状況だ。

いや、まったくもって那須の言う通りなので、こちらもクレーム対応中の社会人のような感じになってしまう。

 

しかしだな・・・俺にも言い分というか、言い訳というかはあるわけで。

それはね?実はこのスキル、オートで出るんすよ・・・・言い訳くるしすぎ?

普段からC級のやつらやら第六駆逐隊やらとやたら妹みたいなやつばかりで俺も感覚がマヒしてしまっていたかもしれん。

これは確かに反省しないとだな・・・・セクハラで訴えられたらシャレにならんし。

そういう訳でこれからは気を付けようと思い、いまだにくどくど言っている那須に真剣なまなざしを送る。

 

「~~という訳、わかった?」

 

「ああ、すまない。これからはあのスキルは小町専用にする。暴発しないように気を付けるわ」

 

正直途中の説教はほとんど聞いていなかったので、とりあえず謝罪。俺の社畜適正が上限知らずな件について。とか思ったら、那須がぷるぷるしてらっしゃる。ど、どしたん?

 

「ちがう!そうじゃないでしょ!?私の頭も撫でて欲しいの!」

 

「あぁ、わかった・・・・・・え?」

 

あえ?話違くない?そう思ったものの、どうも那須の不満はそれだけではないようだ。

 

「いい?まず、頭を撫でていいのは小町ちゃんと更生委員会、あと君のファンクラブの子達だけ。わかった?」

 

「あ、お、おう?・・・うん?」

 

なにやらプンプンという感じで超至近距離まで詰め寄ってくる那須に思わず少しのけぞってしまう。近い。

正座している俺の正面で同じく正座をしている那須だが、今は思いっきり体を乗り出してきて俺に詰め寄ってきているのだが、あ、あの那須さんや?これ、俺がちょっと状態を起こすとキスしそうなんすけど?

まぁ、当然そんな事言えないわけで。

 

「本当は私だけ、って言いたいけど、そこはさすがに我慢します。でもだれかれ構わずっていうのはダメ、ぜったい。わかった?」

 

「あ、お、おう?」

 

「返事が弱いよ?」

 

「イエス、マム!」

 

「よろしい。」

 

ダレデモハダメ。ハチマンワカッタ。

那須の言ったセリフに少し引っかかるが、とりあえずは那須のご機嫌を取るのが先決だ。

そう思って俺がしっかりと答えると、那須はむふーと息をついた。どうやら満足したようだな。安心だ。

 

それから俺達は2人でソファーに座った。でも座った場所が超となりで超近くて超いい匂いであわわわわ!ってしてしまう。だが、俺の内なる紳士力を盛大に発揮して必死に隠しながら入隊日の事を話す。

 

俺がフルフロンタルの恰好をしたせいで、嵐山さんがまじめにやってる横でジオンコールがフィーバーしてしまった事を話したときは那須もクスクスと笑って、空閑が戦闘訓練でトリオン兵3体を20秒くらいで倒した事を話すと可愛らしく驚いていた。うむ、こういう上品な反応はまさに深窓のお嬢様って感じでとても綺麗だ。なのになぜに時折どSな感じを発生させてしまうのか・・・・。

 

「ふふ、でも私も見たかったかな?じおんこーる?っていうの?楽しそう」

 

くすくすと手を口に当てながら笑う那須だが、正直こいつが微妙な発音でジオンコールをする場面が想像できないんすけど・・・・。

 

「やめてくれ・・・もうあの恰好はしない。あの後怒られはしなかったが、めっちゃ嵐山さんと木虎に小言いわれたし、綾辻にも仕事を大量に押し付けられて大変だったんだ」

 

「ふふ、よしよし、がんばったね~」

 

「・・・・・・」

 

にこにこと微笑みながら俺の頭を撫でてくる那須の笑顔に思わず俺の思考がフリーズしてしまう。

 

「うん?どうしたの?」

 

「・・・い、いや。なんでもない」

 

「そっか」

 

「ああ、そうだ」

 

那須の笑顔に見とれてました!なんて当然言える訳でもなく、なんでもないと言っておく。まぁ、なんかばれてそうな感じがしないでもないが、これまた気にしたら負けだろう。

 

しかし、こんな感じで話すのも久しぶりな気がするな。

最近では大規模侵攻に備えた訓練や、空閑の件、イレギュラーゲートやらと問題が続いていて俺の精神もそれなりに摩耗していたし、そんな時間もなかった。

 

今でも決して時間があるわけでは無いのだが、俺がかなりカツカツなスケジュールの元に対策を講じているのがばれてしまい、忍田さんの名のもとに休息を命じられてしまったのだ。

 

そういう訳で、俺は突発的に休息をとることになったのだが、その監視役として那須が派遣されていた。というのが今の背景である。さっきまで正座させられていたのはご愛敬という事で。そんな愛嬌いらないよばーにぃ・・・・。

 

んで、現在他のメンバーはというと。ひふみん先輩と小町は訓練に。大井と北上は新たに入隊したC級隊員に訓練を付けるためにランク戦ブースに出張中なのである。

 

迅さんの予知ではもうそれなりにはっきり見えているらしく。おそらく今月中には大規模侵攻が来るのではないか、と想定されている。

その為、先日入隊した隊員達に関しては主に避難誘導と、最低限の防衛を出来るような訓練を付けている。中途半端に戦い方を教えた場合、逆に危険にさらしてしまうからだ。

 

現時点で2000ポイント以下の隊員には主に避難誘導と、最低限の防衛をする為のスキルを身に着けさせるようにした。

逆に2000ポイント以上の隊員にはある程度戦闘もこなせると判断して、防衛戦に参加してもらう予定だ。

ただし、C級にはベイルアウトが無いため、積極的な戦闘ではなく、避難誘導をする際の殿を務めてもらう形とした。5人一組として、極力アタッカー2、シューターもしくはガンナー2、スナイパー1の編成になるように部隊編成をし、各部隊が孤立しないようにそれぞれ連携して撤退戦を行えるように訓練している。

当然、すべてのC級隊員にはベイルアウトが無いため、あくまでも撤退をメインとして、そのための自衛スキルであって、決して積極的に戦闘に参加しないように何度も注意している。これで人的被害は相当抑えられるはずだ。

それでも、だとしても、絶対の対策は無いし、敵側もある程度こちらの戦力は予想済みのはず、それでも仕掛けてくるという事は、向こうにも勝算があるという事だ。

 

そんな事を考えていたせいだろうか、横に座る那須がこちらをじっと見つめていた。

 

「大丈夫。私達も頑張るし、みんなも強くなってる。対策もいっぱいしてる。それに、危なくなっても八幡君が守ってくれるでしょ?」

 

「まぁ、出来る限り対策はしているが、それ、俺を信頼しすぎじゃないですかね?」

 

「ふふ、信頼してるよ?私の王子様?」

 

「・・ふ、ふぁい、守りましゅ・・・」

 

どんだけ信頼してんだよって感じの那須に思わずえぇー・・・となってしまうが、続く那須のあごクイからのイケメンなセリフに思わず赤面してかみかみになってしまう。

ぐぬぅ、相変わらずのイケメン力である。またもや俺の乙女心がドキンドキンと騒いでしまう。不整脈だと信じたい。いや、それはそれでだめだな。

そうこう那須とやり取りして、ちょくちょく赤面させられたりしていると、小町とひふみん先輩が帰還した。

 

「ただい・・・ま」

 

「ただいまぁ~・・・うぅ、頭いたいぃ・・・・・」

 

おう、おかえりーと返そうと扉の方を見ると、小町がひふみん先輩にお姫様抱っこされていた。なにそれすげぇ羨ましい。俺もひふみん先輩に抱っこされたい。・・・だっこされる側かよ。

 

「あら、おかえりなさい、小町ちゃん、ひふみさん」

 

「お疲れ様です、ひふみ先輩。小町、大丈夫か?」

 

ちょっとあれな思考をしてしまったが、那須と共にひふみん先輩と小町を迎え入れる。

俺はひふみん先輩に感謝してから小町の様子を伺う。

 

「ううん・・・・だいじょばない・・・・かも。・・・でも大丈夫、小町頑張るよ」

 

「どっちだよ・・・本当に大丈夫か?無理はしてないか?」

 

そう確認しながらひふみん先輩から小町を受け取る。

訓練に付き合ってもらってありがとうございますと俺が言うと、ひふみん先輩もまか・・せて!と返してくれる。本当に女神のような人だ。結婚・・・・しよ?

 

「ううん・・・正直ちょっと辛いけど、でも本当に大丈夫。ひふみお義姉ちゃんにも見てもらってるし」

 

「そうか、わかった。でもとりあえず今は休んどけ。ほれ、マットんとこ行くぞ?」

 

「あいぃ~。よろしくぅ~お兄ちゃん・・・zzz」

 

試作トリガーの運用試験により疲労している小町は俺と会話している間にも眠ってしまった。

小町の試作トリガーは、ひふみん先輩のヴェーダとのリンクを前提として作られている。その為、作戦行動中は基本的に小町とひふみん先輩のツーマンセルが基本となる。さらにその使用には小町にそれなりの負荷をかけてしまう為、ある程度訓練するとこのようにグロッキーになってしまうのだ。

 

俺としては小町に無理をして欲しくなかったので、最初はこのトリガーを使うのは止めるように説得していた。

していたのだが、守られるだけは嫌!と涙ながらに言われてしまい、それ以降は極力無理はさせないようにひふみん先輩に注意してもらいつつ、小町の安全の為だと自分を言い聞かせていた。

 

「どうですか?小町の調子は?」

 

とりあえず小町を寝かせた俺はふぅと可愛らしく息をついたひふみん先輩に小町の様子を聞いてみた。

 

「いい感じ・・・・だよ?

 

「お、そうなんですか?」

 

ぐっ!とサムズアップしてドヤ顔してる(超かわいい)ひふみん先輩に俺も少し安心する。

するとそれを聞いていた俺の超至近距離に座っている那須もうんうんとうなずく。すげぇいい匂いが那須の首の動きに合わせてぶわって来たのは内緒である。思わず鼻呼吸を意識してしまう。

 

「うんうん、すごいのよ?このあいだなんて私とくまちゃんの2人係で倒せなかったの」

 

むしろ途中からは押されてたくらい。と説明する那須にそれはすごいな、と思わず関心してしまう。

元々そんなに戦闘の適正が無かったのと、トリオン量もそこまで多くは無かったため、オペレーターをしていた小町だが、どうも隠れて木虎や熊谷と訓練は継続して行っていたらしく、現在ではそれなりに戦えるようになっていたのは知っていたが、それでもまさか那須と熊谷相手でも問題ないとは・・・・。

 

「それは、すごいな・・・・・」

 

「うん、すごい・・・・よ?」

 

「小町ちゃんも強くなってる。だから大丈夫だよ?」

 

「そう・・・だな」

 

ひふみん先輩と那須のお墨付きならきっと大丈夫だろう。

2人の優しい笑顔をみて、俺も少し気が楽になった気がする。あれだ、ずるずるとネガティブな思考を引きずりすぎて軽くなってきたってやつだな。うん。

 

それからしばらくして那須は自身の隊室に戻っていった。ひふみん先輩はおっきーのところに行ってヴェーダの改良をするらしく、先ほど出て行った。

んで、北上と大井が帰還して、光の速さで北上が小町と同じマットに眠りに入り、それを俺と大井が写真に撮りまくってからしばらくたっていた。

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

無言、超無言である。

お互いにC級隊員達のデータを確認していたのだが、なにやら大井からチラチラと視線を感じたり、何かを言おうとしたりしているのだが、どうも踏ん切りがつかないらしく、無言が続いてしまっている。

いい加減おれから聞いた方がいいのか?と思った矢先に大井が口を開いた。

 

「あ、あの・・・・」

 

「ん?どした?」

 

「そ、そのですね・・・・・なんといいますか・・・・」

 

口を開いたものの、先ほどからなにやらモジモジとしている大井。ちょっと顔を赤らめながら両腕で自身の胸を挟んでモジモジする姿に俺も思わず赤面してしまう。あれね、立派な二つの膨らみがすげぇ強調されてすげぇの。

思わず大井の最終兵器に目を奪われてしまうものの、まじめに話そうとしている為俺もすぐに思考を元に戻して大井を見つめる。

そんな俺の視線を感じ取った大井はさらに顔を赤らめる。うそ?!俺がお胸様を見ていたのがばれただと!?

 

「お、お願いが・・・・・あるんです」

 

「す、すまn・・・ん?お願い?」

 

どうやらばれていなかったようだ。ちぃ、安心。

思わず謝ろうとしてしまったが、はて?お願いとな?金は無いぞ?という視線を送ってみるが、違うと視線で返されてしまう。

ではなんぞ?という視線を送ると、ちょっと真っ赤になって涙目になりながらこちらを見つめて来ていた。

なにこの可愛い生き物。おかしくね?どしたん?最近のツンドラさんじゃなくて、これあれだ、なんか既視感あるなーって思ったら最初に出会ったころの大井の雰囲気に似てるんだ。そんな事を思っていると大きくすーはーと深呼吸をした大井が決意を込めた視線でそのお願いとやらを口にした。

 

「はい、その・・・・ですね・・・・。あ、頭を・・・・・ごにょごにょ・・・して欲しいんです・・・」

 

「え?なんだって?」

 

おかしいな、難聴系のスキルは持ってないのだが、普通に聞こえなかった。けっして意地悪で聞いた訳ではないのだ。

 

「その・・・・・して欲しいんです」

 

「その、すまん。良く聞こえなかったんだがもう一度言ってもらってもいいか?」

 

顔を真っ赤にしている大井に思わず俺のいたずら心がうずうずしてしまうが、決してわざとでは無いのだ。本当に聞こえないのだ。

そんな俺の紳士な訴えに、これ以上ないほどに真っ赤になった大井がすごい涙目でキッ!と俺を睨むとやけになりました!って感じで口を開く。

 

「だから!私と一緒に寝て下さい!それで、頭を撫でて欲しいんです!!」

 

「・・・・・え?」

 

今度は聞こえたが、理解できないと言いますか・・・・・え?

 

「その、不安で・・・。だからその、とても恥ずかしいのですが、私が寝るまででいいので傍にいて欲しいと言いますか、一緒に寝て欲しいと言いますか・・・・それで頭もできれば撫でていただければと・・・」

 

途中で自分が何を口にしているのか冷静になってきているらしい大井だが、ここまで来たら引き下がれんとばかりにトマトのように真っ赤になりながらそのお願いとやらを口にしていた。

 

「いや・・・その・・・・だな」

 

俺もなんて言っていいのやら、お前のキャラじゃないでしょー?とか思うものの、そう言えば最初の頃はこんな感じだったか?とか混乱中で、でもさすがにまずいと思った、思ったのだが。

 

「その・・・だめ、ですか?」

 

という大井の上目遣いからの涙目ウルウルにより俺は気が付いたら大井と同じベイルアウト用のマットに横になって大井の頭を撫でていた。

っべー・・・あれは無理でしょー・・・・・断れる訳ないでしょー・・・・・。

そんな俺の心の中とは打って変わって、大井はえへへ・・・と微笑みながら幸せそうに眠っていた。

だからキャラじゃないでしょーーー!?!?可愛すぎじゃぼけぇーーーー!!!!と叫びそうになったり、思わず大人の階段を上りそうになりながらも必死に耐えて過ごすのであった。

 

ま、まぁあれだ。大井も普段からかなり気を張っていたからな、その反動という事にしよう。今日のこれは俺の心の中にしまって墓までもっていく事を誓うのであった。

 

 

そんなこんなな日常を過ごしつつ、俺達は大規模侵攻に備えていく。

 

そして、それから数日が経過して、運命の日がやってくるのであった。

 

 

 




という訳で、次回から大規模侵攻突入します!

あれです!こっから原作5巻の内容はほぼ原作通りという事で総飛ばしします。

んで、久方ぶりに那須さんをヒロインして、大井のキャラ崩壊という名のこんな大井もいいよねっという自分の妄想を発動して、次回こそ大規模侵攻に入るのです。

しかしこの大規模侵攻編、単行本でいうと5巻の最後から10巻まであるわけで、果たしてこの戦争編が何話まで進むことになるやら・・・・予定だとそんなに進まないはずですが、書いてるといろいろ追加したくなるんですよね・・・・まぁ、気楽に読んで頂ければと思います。

それではまた、よろしくです!


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