八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・? 作:ちゅんちゅん丸
やべぇ、戦争編が全然戦争にはいらねぇ・・・やべぇ・・・。
さて、今期も始まりましたね、期待してるのは当然ガンダムのわけで。
「ビルドダイバーズ・・・ほぅ、今度は海か?つまりゴックか?」
とか謎の期待をしていた自分。しかし始まってみたら、全然違くて、あれです、フルダイブなわけでして・・・・いや、普通そう思うよねって話。こんなこと思ったのは自分だけかしら?
そんなこんなを見てたら先週投稿出来なかったのです、是非もないよネ!
『おい、ツイン、10秒でいいから出水を足止めしてくれ』
『いやなんですかそれ、オレの名前は佐鳥ですよ!ツインスナイプの『やれ』・・・・はいはい』
ツインじゃなくてツインスナイプの佐鳥なのに・・・とかぶつぶつ言ってるが、そんなんスルーに決まってる。
なんかあるたびにツインスナイプがうんぬんとかメンドくさすぎるっつーの。
最近では省略してツインツインとかツインとか、そんな感じで呼んでいる。その都度訂正してくるこいつもなかなかメンドい性格の持ち主と言える。
そんなツインに出水を攻撃させるのは、もちろんこの後の行動を邪魔させないためである。
・・・つうかさ、いろいろ考えて、自分を無理やり納得させようと思ってたけどさ、これ絶対おかしくね?
迅さん=風間隊と太刀川さんの相手→すげえけどわかる。未来視のサイドエフェクトにブラックトリガーだし?
嵐山さんと時枝=三輪と米屋→わかる。それぞれ同じA級だし、同じ隊だし?連携しやすいよね?
俺とひふみん先輩=出水と奈良坂と小寺と当真さん→は?意味わからん。
え?ツイン?・・・・あれは全体のフォロー的な位置だからなぁ・・・一応メインで俺のフォローに入ってるらしいが、不安だ。
さっきはなんとなく会話の流れで受けちゃったし、ひふみん先輩のフォローもあるし、スナイパーの対応も得意だしで行けるかな?って思ったけど、おかしくね?いくらなんでも俺にウエイト偏りすぎでしょ?
そうは思ってみたものの、すでに迅さんは向こうでどんぱちやってるし、嵐山さんと時枝もなんか俺待ちな顔をしてるし・・・・えー・・・・。
まぁ、しょうがない、倒すのが目的じゃないから出来るだけやってみよう。
「んじゃまぁ、行きますかね?ふぅ。ファンネル起動、スラスターモード!」
俺はメインにファンネル、サブにアイビスを展開する。
アイビスを構えた俺に対して警戒態勢に入る出水だが、そこに佐鳥からの狙撃が入る。
「おっと、佐鳥見っけ」
佐鳥の狙撃をフルガードではじいてニヤリとする出水。意識が佐鳥に向いた瞬間に俺はアイビスを出水に放ちながら、ファンネルのスラスターモードで垂直に上昇する。
俺の射撃は当然出水に回避されるが、その間に上昇しながらひふみん先輩の展開する戦術トリガーヴェーダから送られてくる位置情報をもとに、順に当真さん、奈良坂、小寺へアイビスによる攻撃を開始する。どどーんとね。
「アイビス!・・・からのぉ、神回避!!ひやぁぁぁーー!」
当然それぞれからの反撃が入るものの、ヴェーダによる狙撃アラートと俺の必死の回避により直撃を回避しつつ、ジグザグに飛行しながら狙撃手達に攻撃をする。一瞬、ほんの少しでも回避が遅れれば、その瞬間頭を撃ち抜かれる、さっきから髪が何本か持ってかれてるしね、そんな確殺スナイプに必至に回避するものの、当然長く続かないわけで。
・・・・あ、もう無理。
それぞれに2発ずつ攻撃したところで、出水からも攻撃が飛んできたため、俺は急降下しつつ、建物の影に隠れるのであった。し、死ぬかと思った・・・。
ひふみん先輩に確認すると、うまい具合に狙撃手3人と、出水のタゲを取る事に成功したようだ。俺を囲むようにしてそれぞれが展開している。当然だよね、俺を落とさないと上空からアイビスやらファンネルが飛んでくるし。
そして出水への攻撃で位置が割れた佐鳥を攻撃するべく三輪と米屋が移動をしているが、当然そこには嵐山さんと時枝が対応して、その隙に佐鳥は移動したようだ。
『ふぅ、第2ラウンド開幕戦もとりあえず及第点ですかね?』
『そだねー。・・・なん、ちゃって・・・』
『・・・っすね。それじゃあこのまま俺は出水と狙撃手のタゲ維持に努めますから、綾辻とリンクしてうまい事誘導頼んます』
『・・・・・はい』
ちょっとしゅんとしてるひふみん先輩。くっ!やはり反応するべきだったか!?しかし俺もいっぱいいっぱいなんす!
とりあえず、ヴェーダの情報は綾辻にも送って、そこから佐鳥の誘導をしつつ、狙撃させればなんとかなるか?
向こうにオペレーターがいない以上はその辺の戦術ではかなり優位が取れるはず。
俺のファンネルがある以上、向こうの狙撃手は俺をまず第一に落とそうとするはず。そうなればこちらの行動は、タゲが他に映らないようにある程度反撃しつつ、回避に専念して、時たまスラスターで上空から攻撃すればいいだろう。これなら何とかなるかな?
そう考えながら、俺は出水にファンネルを放ちながら走りだしていた。
ー 同時刻 比企谷隊 隊室 -
「さて、藍ちゃん?正直に話してくれるかな?かな?」
「な、なんの事、かしら・・・?」
めずらしく、比企谷隊の隊室にて、その長である少年以外が正座をしていた。
少女の名は木虎藍。ボーダーに所属する中学生のA級隊員で、全身からエリートオーラを放つ広報部隊、嵐山隊のエースである。
そんな、ボーダーに所属している多くの隊員の憧れの存在が、正座をして、その胸には”私は隠し事をした悪い子です”と書かれたプラカードがぶら下げられていた。
(く、屈辱!なんという屈辱なの!?)
とか考えながら現状からの脱出を模索している木虎に、大井と小町から追撃が入る。その眼は、とても恐ろしく、笑顔なのに、空気が凍り付くようなプレッシャーだった。
「へぇ?しらをきるつもりなんだ・・・?面白いねぇ、ねぇ?大井お義姉ちゃん?」
「ふふ、ふふふ・・・そうですね、小町さん」
「ひぃっ!?」
「ねぇ、藍ちゃん。小町は藍ちゃんの事、親友だと思ってるんだけどな?」
「も、もちろんよ!私達はし、ししし・・親友・・・よ!」
エリート思考の強い木虎には仲の良い同年代の友達と言うのが小町が初めてであり、親友と言ってもらったことが嬉しかったが、自分で言うのは恥ずかしく、ちょっと、かなり噛んでしまった。
しかし、現状はそれどころではなかった。
「じゃあ、お兄ちゃんとひふみお義姉ちゃんはどこで何してるの?知ってるよね?」
「・・・・・・・あぅ」
「木虎さん、教えてもらえませんか?」
「・・・・言えないわ」
現在城戸派による玉狛襲撃とブラックトリガーの強奪、それにともなうネイバー空閑の殺害計画が進行中で、それに対抗するべく嵐山隊と迅、八幡とひふみでの合同部隊による、迎撃作戦中です。当然、かなり危険な任務です。
などと、この兄思いの親友と仲間思いの、それも八幡更生委員会とか言う意味不明の組織を立ち上げた少女に言えるわけが無かった。
そんな事を言ってしまえば城戸派とそれ以外の対立が過激化するだけでなく、この更生委員会とかいうふざけた組織が1つの勢力として過激化に拍車をかける事だろう。そんなのダメ、絶対。
状況次第では城戸派との全面抗争や、処罰もあり得る危険な任務中なのだ、しかも本来なら自分が行くはずだったところを、妹の警護、という名目で味方同士の抗争から外されていた木虎。
今後の情勢次第では最悪もありうる場面から、最愛の妹と、その周辺を守ろうとしている八幡の決意を理解しているからこそ、その詳細を伝えることは出来なかった。
・・・その結果、屈辱的な格好をすることになろうとも。
(・・うん、全然、大丈夫。親友の為だもの、これくらいの汚名、なんてことないわ・・・・くすん)
だが、当然それを許容する事の出来ないのが、小町と大井であった。ちなみに、北上は寝ていた。
あれやこれやと脅しまくった結果、結局、すべてを話す事になってしまった木虎であった。
無駄な抵抗であった。
(うぅ・・・もうお嫁に行けない・・・・!)
何をされたのかは本人の為にも触れることは出来ないが、あえて言うならば、・・・・いつかの猫耳メイド服であった。
そして、木虎はその屈辱的な衣装を無駄に着こなしている上に、大井と小町の手には立派なカメラが握られていた。
何をされたのかは本人の名誉のためにも言えなかった・・・・。
「はぁ・・・・お兄ちゃんはこれだからまったく・・・」
「まったくです・・・・ちょっと行ってきますね」
そう言って、八幡の援護に向かおうとする大井を木虎は止めた。先ほどまでの空気は一切排除したA級隊員としての表情で大井を止めたのである。・・・猫耳メイド服で。イマイチ締まらなかった。
「ダメです。これは比企谷先輩からのお願いなんです。ここから行かせる訳にはいきません」
「でも!」
大井と一緒に行こうとしていた小町も納得がいかなかった。
木虎はドアの前に立ち、決して通してはくれず、あげく、大井と小町に頭を下げるのであった。
「お願いします、比企谷先輩との約束なんです。今は私に守られていた事にして下さい」
猫耳メイド服の木虎は八幡からお願いされていた。猫耳メイド服になれとはお願いされていなかったが・・・。
それは万が一にも大井と小町が参戦して、危険にさらされないように守って欲しい、と。
珍しく八幡からお願いされた木虎は親友の兄であり、ライバルである八幡のお願いを聞き入れていた。エリートして作戦から外される悔しさもあったが、それよりも八幡からの願いを優先させたのだ。
・・・・その結果、猫耳メイド服なのは本当に想定外ではあったが・・・・。
こうして猫耳メイド服の木虎の説得により、大井と小町は八幡の元に向かわず、信じて待つことに了承したのであった。
その代償として、木虎は大井と小町のストレス発散と言う名の着せ替え人形になるのであった。
そして、その写真が一部流出してボーダーメイド服セレクションとかいう意味不明な写真集が出るとか出ないとかでちょっとした騒ぎになるのはまた別の話。
ー 警戒区域 -
『小寺、奈良坂ポイント移動、推定ポイントに誘導開始、当真、5秒後射線通ります。』
「りょう・・・かいっ!」
出水との射撃戦をしつつひふみん先輩からの情報から移動と攻撃、それから回避をしていく。
すでに戦況はそれなりに推移しており、いつの間にか迅さんはプランAからBに移行して全員を撃墜するモードに入っていた。
当然俺にもそう指示が入っていて、「別に、全員私が倒してしまっても構わんのだろう?」とか言ってみたものの、当然A級の壁は厚い。
今だ撃墜には至らずに、むしろ俺の方が結構ピンチだったりするのだ、やはり狙撃手3人はキツイ。
それでも未だ生きているのはやはりひふみん先輩によるところが大きい。あとちょっとだけツイン。
スナイパー組はバックワームを装備してレーダーから消えているが、俺はスナイパーの注意を惹くためにバックワームを使わなかった。トリガーセットに入れてないとも言えるが。その為、一方的に位置情報を掴まれている、はずだった。
我らが女神ひふみん先輩のヴェーダにより、スナイパーの位置や移動先、攻撃モーションに至るまで、すべて筒抜けなうえ、戦術AIにより、建物等を利用した射線の管理により敵スナイパーから一斉に狙撃されることが無く、単発の狙撃と、それに合わせた出水の攻撃を防ぐだけで済むため、何とか落とされることなくここまで戦えていた。
あと、たまにツインからの狙撃が出水や相手スナイパーに言ったりして、地味に助かっていた。
今回の任務である玉狛の防衛はこの調子ならなんとかなるだろう。最悪小南とレイジさんに烏丸も居るし、なんなら空閑もいるし。
そして、迅さんのもう一つの目的である、風間隊と、太刀川さんの撃退も順調なようであった。すでに菊地原はベイルアウトしている。さっすがー!
「ひふみ先輩、ツインを当真さんを狙撃できるポイントに誘導してください。出水と小寺と奈良坂はしばらくこっちで相手しますんで」
『わか・・・・た!』
嵐山さんと時枝も順調らしいし、迅さんも予定通り、ここで俺がつまずくわけにもいかないか。
幸い、当真さんが俺に掛かり気味になってツインへの警戒が薄くなっているし、うまい事出水と射撃戦しながら隙を作ればツインで落とせるかもしれん。そうなれば狙撃が減るしで、この絶望的な状況にも希望が見えるってなもんだ。
「ふぅ、よし、ファンネル起動!シールドモード!」
ファンネルをシールドモードに展開して、一気に出水に肉薄する。当然出水の反撃や、当真さんからの狙撃が入ってくるが、出水の攻撃を最低限の前面展開にして強度を高めたシールドビット2基で防御、いくらかダメージが入るが無視。
さらに右方向からくる当真さんの狙撃を残り8基のシールドで防ぐ・・・が、当真さんの狙撃はその展開された8基のシールドの隙間を縫ってくる。なので、俺はその隙間を避けるようにして変態スナイパーの狙撃を回避しながら接近していた。
これぞ、変態回避である。・・・・・なんか違うな。
「うぉ、まじか!」
「死ぬかと思ったぁーーーー!奥義、花鳥風月!」
俺の奇跡の回避に驚く出水、俺も当然驚いているのだが、このチャンスに近接攻撃を仕掛ける。こんなチャンスは滅多に無いし、さっきの回避なんぞ二度と通用しないので、しっかり、べったり、ねっとりと出水に絡みながらトリオン体を削りつつ、狙撃の盾にしてやる!俺のファンネルによる狙撃の誘導なぞ、あの当真さんにそうそう通用するわけないしな。
出水に絡んだ位では奈良坂と当真さんの狙撃は防げないが、普段より集中する必要がある。そして、そのちょっとした隙で十分だった。
『狙撃』
なんだかんだでA級スナイパーの佐鳥による攻撃で、ついに変態の一角である当真さんがベイルアウトしていく。ようし、これで負担がかなり軽減された!まだまだ油断できないが、希望が見えてきた。ツインじゃなかったのも八幡的にポイント高いゾ!
奈良坂と小寺が狙撃体制に入ったとひふみん先輩から可愛らしく言われたため、射線を切るべく後方に下がる。当然出水にはバラバラと適当に弾道をひいたバイパーをプレゼント。うぜぇ!とか聞こえるが、気にしてられるか!こちとら未だに劣勢なんじゃ。
出水からの攻撃はファンネルで防いで、その隙に俺のバイパーによる攻撃。射線が通らないように注意しつつ、ひたすらコレの繰り返しである。千日手である。
まぁ、その間に太刀川さんと風間さんにダメージが入って、歌川がベイルアウトしてるらしいし、迅さんの方はそろそろ決着だろう。
そうして、少しして主力である太刀川さんと風間さんがベイルアウトしていく光が見えた。
さっすがー!とか思ったら、俺の胸に穴が開いていた。・・・・ほへ?
『戦闘体活動限界、ベイルアウト』
な、なんですとぉーー!?油断したぁーー!?!?!?
いまのは奈良坂か?くそぉーーー!・・・まぁ、残りのメンバーで玉狛を落とせるわけもないし、俺の仕事は果たしたってことでひとつ。さーせん。
そんな事を考えながら俺はばひゅーんとベイルアウトしていくのであった。
ボスンッ!!
という音と共に自身の隊室のベイルアウト用のマットに帰還した俺。ただまー。
しかし、最近なんかやるたんびにベイルアウトしている気がするな・・・・死亡率100%とかになったら笑えないよ?ひぐらしかってなっちゃうじゃん?
「ふぅ・・・・」
「おかえり♪お兄ちゃん♪」
「おかえりなさい、八幡さん♪」
ビクッ!マットから起き上がりつつため息をついた俺の意識の外から小町と大井の、それはそれはご機嫌そうな声がかかった。・・・・表情はすげぇ笑顔だけど、いつもの目が笑ってないやつで、怖い。
「それで?お兄ちゃん、小町達に言う事、あるよね?」
「そうですね、ありますよね?八幡さん?」
ニコニコ、すげえニコニコと怒ってらっしゃるこの天使達。これはあれだ、木虎が言っちゃったやつですね?つまり、俺に出来るのはあれだ。いつも通り土下座して。
「す、すみませんでした」
その後、延長戦として小町と大井の説教が2時間追加され、その間に迅さんが本部に乗り込み風刃を差し出して空閑の入隊を認めさせたと、帰還したひふみん先輩に聞いたのであった。
という訳で、玉狛襲撃でした。
ちなみに迅さんサイドは原作どおりです。その後の処理も原作通り。
ここの八幡はTUEEではありませんが、逃げる、避けるは得意です。
なので、ヴェーダとひふみんにより建物で相手の射線を切ったり、逆にわざと撃たせたりして生きながらえた感じです。
つまり、出水には散発的に攻撃して、ファンネルで全力防御、他に行きそうなら空中狙撃を繰り返してヘイト管理をしていました。
そんなこんなで、玉狛襲撃編でした、次回は入隊の話。風間さんと三雲の戦いはさらっといきますよ!戦争までさくさくっといきたいなぁと思ってますよ!
という訳で、次回もよろしくです!