八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・? 作:ちゅんちゅん丸
今回もネタを入れまくりな回です。
そろそろ原作に突入するかなーと思います。
ワートリ1巻は冬のお話なのであとちょい教導編やったら少し時間を飛ばして原作突入します。
別に文化祭編とかいらないですよね?もう俺ガイル勢は出せないよ・・・・
そんなこんなで教導編10話です。
三雲に訓練を付け、その後にわくわく顔の電と響に特別訓練を施してから数日がたった。俺が泣いてしまった訓練をにこにこしながら電と響がこなしているのを見てドン引きしたのは内緒だ。
三雲は俺が話した通りに現在は生身の肉体を鍛えつつ、時折戦術の勉強を俺が教えたりしている。
そんなこんなで教導隊らしくC級の訓練をしつつ、俺自身の訓練もしていた昨今、今日は試作トリガーの試験運用のために開発部のタヌキさんのところに来ていた。おっす、おら八幡!
タヌキさんの元で試作トリガーを受諾した際に小町はいないのかとがっかりしているタヌキに小町のモノマネをしてドン引きされた。小町小町と言うからやったのに理不尽である。次はもう少しクオリティを上げよう。
俺はその後本来ならスナイパー用の訓練室の、いや、この場合は訓練フィールドというべきか、その10フロアぶち抜きの奥行360mのボーダー施設内で最も広い部屋で俺は開発室の作成した試作型トリガーのテストにタヌキと大井と北上とやってきていた。
今回の試作型トリガーの特徴、それはー
「誇り高き戦士よ、森の射手隊よ。押し寄せる略奪者を前に弓を取れ」
その特徴は、詠唱による威力上昇ーらしい。
なぜ詠唱が必要なのかは一切不明だが、おそらく作った開発部のやつがオタクかバカなのだろう、つかコレめっちゃトリオン持ってかれるんすけど・・・胸がきゅんきゅんしちゃうくらいトリオンが消費されていくのを感じている間もそんな益体もないことを考えながら詠唱を続ける。
「同胞の声に応え、矢を番えよ」
集中、集中、集中・・・・このトリガーのポイントは高火力とコントロールの難易度、燃費の悪さだ。
平均的なトリオン量ては発動すら出来ないのだ。最近の俺はトリオン量が成長期らしく、ちょっと自慢できる位になっていた。それでも出水や二宮さんには劣るのだが。
「帯びよ炎、森の灯火。撃ち放て、妖精の火矢」
そして詠唱するのは今年最も熱いヒロイン(俺的)であるレフィーヤたんの魔法である。ちなみに二番手はスーパーエターナルヒロインのクトリたんである。
目の前にある広大な空間には複数の、いや大量のターゲットが設置されていた。
「雨のごとく降り注ぎ、蛮族どもを焼き払え!!」
そして最終詠唱が終わるその瞬間、俺の周囲に山吹色の魔法円が展開される。
無駄に凝った演出だな・・・僅かでも気を抜いたら暴発してしまいそうになるトリオンのコントロールに細心の注意を払いながら開発部の余計な遊び心に笑ってしまう。
「ヒュゼレイド・ファラーリカ!!!」
解放したそのトリガー、その広域攻撃型の火炎の豪雨がボーダーの地下内に爆音と共に降り注いでいく。
次々と降り注ぐ攻撃にフィールド上のターゲットが次々に破壊されて・・・あれ?なんか壁とかにもめっちゃ穴あいてね?あれぇー?
そしてすべての砲撃が終わった後にはターゲットは残らず、すべて破壊されていた。それどころか地面には複数のクレーターと壁には複数の穴が開いていた・・・やっべぇ・・・・。
これやばくね?もしかしてすげえ怒られちゃう?俺の頭がくらくらするのは損害額に関してか、トリオンを大量消費したことによるものか・・・。
「「「・・・・・・・・」」」
「おぉー・・・・すごいねー」
その惨状の一部始終を見ていた大井と鬼怒田室長、やった本人である俺は沈黙し、北上はパチパチと手を叩きながら気楽に感嘆の声をあげていた。
俺や大井やタヌキさんが沈黙するのもやむなしで、広大な空間に起きた惨状はすさまじく、壁も地面も目も当てられないくらい穴だらけな状態に冷や汗がいっぱいだった。
「が、がはは!勝ったな!!想像以上の威力だわい!!がははっ!!はぁー・・・・やっべぇ・・・どうしよ・・・」
「いやこれ威力ありすぎですよ、俺のトリオン量でももうほとんど残ってないとかどんだけ燃費悪いんですかこれ、あとなんで詠唱?狙いも付けられないですし」
ひとしきり笑ってから後始末に頭を悩ませるタヌキじじいに、ですしおすしと突っ込む、確かに威力はすごいけど、市街地の防衛を主な任務としているボーダーにおいて残念ながらこのトリガーの出番はないだろう、広域すぎて細かいとこ全然狙えないし。つかそれなら天羽にでも任せたほうがよっぽどいいだろう。
「うむ,やはりそう思うか!雷蔵が今の旬はこっちだと言っていたのだが、やはり詠唱といえばドラグスレイブじゃろ!!」
いや、そこじゃねーから!思わず心の中で突っ込みながらもまぁメンドイからいいや、とその後は適当に受け答えしながら開発室の手伝いは終了した。
詳細はあとでレポートを作成することにして俺達は訓練場を退出した。
「いや、しかしあれは無いな、なぜに広域殲滅型のトリガーを作成したんだ?どこかに侵略でもするつもりなのか?」
「どうでしょうね?天羽さんのブラックトリガーのような戦力が必要になることも考えてだとは思いますが・・・」
「すごかったねぇ~?」
そんな話を大井と北上としながら通路を歩く俺達だが、正直に言おう。たぶんあれはアニメの影響だろう、と。
なぜなら先に受け取っている資料を見たところ、今後の試作予定のトリガー一覧があり、そこには今回のヒュゼレイド・ファラーリカ以外にもエアリアルやウィンフィンブルヴェトルやドラグスレイブ、ガイアクラッシャーとかガドウィン直伝竜陣剣とかメガンテとかエクスプロージョンとかマテリアルバーストとか・・・おい、最後の方ほとんど災害クラスの威力じゃねぇか・・だいたい効果が同じだし。もっとこうあるだろう?エアリアルは普通に使い易そうだけどさ?しかもガドウィンって誰も知らねぇだろうが。他にはほら、なんだ?万象一切灰燼となせてきなやつとか?あれ?これも同じか・・・難しいな。
そんな事を考えながら大井と北上と他愛もない会話をしながら歩くと通路の向こうからなんか黒いオーラを放ちながら歩いてくる乙女がいた。あ、これあかんやつや、逃げたい。
・・・が、明らかに彼女の瞳は俺をタゲっていた。俺が何をしたって言うのさ・・・ぐすん。
「よ、よう那須・・・どうしたんだ?」
「・・・・来て?」
ちょっと那須のオーラにビビったけどなるべくにこやかに話しかけた俺にちらりと視線を向けただけで那須は一切取り合ってくれなかった。
大井と北上にはにこやかに「八幡君、借りるね?」と有無を言わさないオーラを放ちながら告げる。正直後ろのオーラが怖い。そんな那須のオーラに当てられた大井と北上は何も言えずにただただ首を縦に振るだけであった。涙目でうなずく2人がちょっと可愛いと思ったが、その直後に那須ににらまれてしまった、サーセン。
大井と北上がうなずくのを確認した那須は俺の手を掴んでそのままずかずかと来た道を戻っていく。あの、そっちはランク戦ブースだよ?あとさ?大井と北上には聞いて俺には何も確認してくれないんすかね?あ、無しっすか、そうっすか。またもちらりと睨まれた俺はおとなしくついていくしか選択肢が無いのだ。しかし、これは・・・
「・・・・なんかあったのか?」
「・・・・大丈夫。でもちょっと訓練に付き合ってほしいの」
「・・・了解だ」
何かがあったのだろうが・・・・言いづらいのか?・・・ふむ、ならばここはいつも訓練に付き合ってもらってる事だし、那須のストレス発散に付き合いますかね?
別に、ハチの巣にされればいいのだろう?・・・全然かっこよくないな。俺にはアーチャーのようなイケメンになる才能はないらしい。まぁ知ってたけど。そもセリフが残念すぎるな、オラこんなアーチャーいやだ。
「ごめんね?」
「ん?まぁ問題ない。これも訓練だしな」
「ふふ、ありがとう。あ、今日は例の試作トリガーで戦って欲しいんだけど大丈夫?」
ほう・・・?俺のロマントリガーとの対戦をご所望とな?良いのかい?
先日俺のロマン力が一定以上の経験値を積みレベルアップした結果、我がファンネルは見事、霊基再臨を果たしたのだ。
それにより新しいスキルを覚えたのだが、早速それを実践投入して良いとおっしゃるのかね?この美少女は。あれ?那須ってよく見るとめちゃくちゃ美少女じゃね?まぁ知ってたけど。
さっきまでむすっとしていた顔も会話して少し気が紛れてきたのか朗らかに微笑んでいる那須を見て、俺は慌てて理性のシールドを強化していく。顕現せよ!ロォォォーーード、キャメロットォォォォォーー!!
那須は気づいていないのかもしれないがさっきから俺の腕に那須の胸がぎゅむっと当たっているのだ。大井とかひふみん先輩、姫ちゃんさんに比べるとささやかなサイズだが、それでもすごくやわらかい。女の子ってのはどうしてこうも柔らかいのか・・・いやいや、そうじゃなくて!
俺が逃げないようにするためか、最初はただ腕を掴んでいただけだった那須だが、いつの間にか腕を組み、そこから抱き付くような感じになっていた。正直ちょっと歩きづらいのだが、那須からの少女らしい甘い香りや柔らかな双丘に俺の意識が腕に持ってかれそうなのを必死に意識しないように理性のシールドで防ぐ。さっきからパリンパリン割れてるけど・・・その都度シールドを張り直すのだ。攻撃力高すぎぃ!
「お、おう。そういう事なら俺も試作トリガーの訓練したいから望むところだ」
俺が意識しないようにと必死になっているのを知らない那須は俺のその返答に再度ふふ、ありがとうね?と微笑みながら応えてさらに俺の腕をぎゅっとしてきた。
ふなっ!?と那須の表情を見ると少し顔を赤くしていて・・・ってこやつ、確信犯か!?俺の純情な反応を見て楽しんでいたのか!・・・ありがとうございます!ってそうじゃなくて。このどSさんめ!
恥ずかしいんだが?という意思を込めて那須をじとっと見つめていると、那須もそれに気づいたのかてへっとウインクしながら微笑んできて。それがもう可愛いのなんのって、思わず、ったく、しょうがねぇな。って思ってしまう。
結局その後も俺の腕を放してくれない那須と会話しながら歩いていくことになってしまった。もう一回宝具を使用したのは言うまでもないだろう。NPのチャージの速さには自信があるのだ。
「あ?なんだ、そんな事で怒ってたのか?」
「そんな事って、私の大事な八幡君がバカにされたら怒るよ」
そんなこんなで理性の宝具を連射しながら那須が怒っていた理由を話してくれていたのだが、そんなさらっと大事なって言わないで欲しい。勘違いしちゃうじゃないか。ん?でも前に好き的なこと言われたから勘違いでもないのか?いやでもどうなんだ?これ実は恋愛的なあれじゃなくて、大事なストレス発散対象的な意味合いじゃないよね?とか、そんな益体も無い事を考えて、そうか、とだけ答えてごまかしてしまう。
「あんな根暗のボッチより俺達の方が面白いぜ!って、どこがおもしろいの?って聞いたらつまらない自慢話をし始めてね?八幡君のほうが面白いのに・・・」
「そいつの言ってる事は正解じゃねぇか。ちょっとはお前らのおかげでましにはなったが、今でも根暗のボッチ体質だぞ?」
「まぁそうなんだけどね・・・?」
「そこは少しくらい否定して欲しかったよ・・・・」
「ふふ、そうだね?」
ふぅ・・・もういつも通りになったかな?後はお菓子でも差し入れしてやればオーケーかな?女子は甘い者が大好きだからな。キャンディー、クッキー、ロールケーキ!って羊に乗ってる風邪気味のサンタさんも言ってたしな。
結局そのなんちゃらゆう那須をナンパしたなにがし君は熊谷と那須にボロクソに言われて泣きながら帰ったらしいが、腹の虫が収まらないという事で俺を捕まえに来たらしい。ふむ、俺が原因ならしょうがないか・・・?
その後那須と腕組みしながらランク戦ブースに来たせいかやたら注目されていたが、大丈夫、最近の俺のスルー力はぱないのだ。このくらいヨユーヨユー。
ヨユーヨユーと自己暗示していたらいつの間にか那須と熊谷が合流していつの間にか那須、熊谷タッグ対俺という対戦が始まっていた。ワオ!まぁ俺のファンネルは一度に複数の相手を出来るから問題ないどころか、むしろありがたいくらいではあるのだ。
その後、那須、熊谷タッグとめちゃくちゃ対戦した結果、ファンネルの想像以上の軌道に翻弄された熊谷と那須には対戦が終わった後割と文句を言われた。理不尽な。
正直小南にスイスイ避けられてちょっと自信消失していたのだが、流石にB級の熊谷には普通に脅威だったらしく、うざいと真顔で言われた際には涙してしまった。それ俺の事じゃないっすよね?
そしてさらに数日後、俺と那須が腕組みしながらランク戦ブースに来た写真が撮られていてすげぇ大井に説教されたり、付き合ってるだのハーレムだのとメンドクサイ噂が流れたのはまた別の話である。
というわけで、10話でした!
いろいろ技名思い出していたら古い作品を思い出してしまった。ガドウィン・・・。
今回はそんな回でした。
まぁあいかわらずとくに何があるという訳でもない日常回?です。
いやはや、今期のアニメも続々と終わっていきますが、今期の一番はやはりあれですよね?ブレンドS。これです。自分も下げずんだ目でキタナイ・・・って言われたい。このゴミムシが・・でも可。あとはあれです、justbecause。うん、これだ。ラストが楽しみです。
という訳で次回もよろしくお願いします!