八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・? 作:ちゅんちゅん丸
今回もいつも通り、無茶苦茶なことやっていますが、ヘーフーンって感じで頭を空っぽにしながらいただければと思います。
ー 学校のお昼休み べストプレイスにて -
とある日のお昼、いつものごとく八幡、北上、大井とプレシャスタイムを過ごすことしばらく、今回の騒動はその後の大井の一言から始まっていた。
「うふふ♪八幡さん、あ~ん♪」
「ふぇっ!?」
いつものように大井、北上、八幡はにこやかにお昼を過ごしていたのだが、今日の大井はいつもより数段機嫌が良く終始ニコニコしていた。どれくらい機嫌がいいかというとずっとニコニコしながら鼻歌歌ってるくらい上機嫌だった。
最近ではいつ怒られるのかとちょっとビクビクしていたため、今日の上機嫌な大井は八幡的にポイント高かったのだが、どうやら機嫌の良さが天元突破したらしく、普段なら北上以外には決してしないようなことを八幡にしかけるのであった。
「たまにはいいじゃないですか♪はい、あ~ん♪」
「えぇ~・・・・」
超ニコニコ、めちゃくちゃニコニコのにっこにっこにーな大井の笑顔は八幡の目から見ても何も裏の無い純粋な笑顔だっただけにその破壊力は格別の物だった。
具体的にいうと、ちょうかわいい。普段から正座させられ、説教され、縄で縛られ、タオルで発言を封じられ、基本的人権も危ぶまれるくらいの扱いを大井(八幡更生委員会)から受けている八幡だが、そんな大井がまるで北上のような純度100%な笑顔を振りまいているのである。これが噂のギャップ萌えである。
それはもう胸がきゅんきゅんするようなメインヒロイン級の破壊力だった。それと同時にあまりにも普段と違う大井に一体何が起きているのかと不安感でもきゅんきゅんしている八幡だった。
「・・・どうしたんだ?なんか今日はいつもと違うが?」
あまりの変貌っぷりに不安になったため、大井に問いかける八幡だが、強引なドリブルを開始した大井には無意味だった。
「あ~~ん♪」ニコニコ
「お、大井さん・・・?」
「あ~~~~~ん♪」ニコニコニコ
「あ、あの・・・・・・」
「あ~~~~~~~~~~ん♪」ニコニコニコニコ
「「・・・・・」」
「あ、あ~ん・・・・んぐ」
「ふふ♪おいしいですか?」ニコニコ
「お、おう、今日もめちゃくちゃおいしいぞ」
「ふふふ♪それは良かったです♪」ニコニコ
無駄な抵抗だぞ♪と言いながら八幡の頬を人差し指でつつく大井(ちょうかわいい)、八幡は抵抗むなしく、とても恥ずかしい思いをしながらすこぶる上機嫌な大井に食べさせられて顔が真っ赤になるのであった。先ほどからずっとこの調子である。ちなみに北上はすでに食べ終えてお昼寝モードに移行していたため、大井のストッパーはおらず(起きていたとしてもストッパーとして機能するかは別問題だが)やたらめったらかわいい大井が爆誕していた。完全にバカップルだった。
いったい何が起きているのか全く分からない八幡はただひたすらに大井に食べさせられながら、大井偽物説や二重人格説等考えながら大井の可愛さにきゅんきゅんしてそのまま昼休みは終わるのであった。
ー 放課後 ー
「ハッチーさん♪ボーダー行くよ~♪」
「ふふ♪捕まえました♪」
本日最後の授業が終わり、さて、今日もボーダーに行こうかね、と考えながら教室から出ようとする八幡の元に高速で飛来するやたら可愛い生物が飛びついてきた、北上と大井である。
いつも通りの天然ゆるふわパワーで八幡の左腕に抱き付く北上に八幡のクラスメイト達はまるで微笑ましいものを見るような目で見ていたが、続く大井のえいっ♪という掛け声とともに八幡の右腕に抱き付く姿を見て騒然としていた。
八幡のクラスメイト達にとって北上のゆるふわと大井のクールさはもはや見慣れたものではあったのだが、今日の大井は一味違っていたのだ。テンション天元突破なままにまさかのニコニコ笑顔からの腕ホールドである。普段のクールさなどカケラも感じられないその行為にクラスメイト達が驚くのも無理は無かった。
「ど、どうしたのかな?今日の大井さん随分機嫌がいいね?」
「むしろ良すぎませんか?」
そんな大井の豹変っぷりに綾辻と氷見も疑問を投げかけるものの、大井は全く気にしていなかった。ちょうニコニコだった。八幡の腕にスリスリしながら甘える大井と北上はそれはもうめちゃくちゃ可愛らしく、クラスメイト達ははふぅ・・と惚けていた。そんな周りの状況など気にしていない大井はニコニコ笑顔で絢辻に答える。
「ふふ♪そんなことありませんよ?さぁ八幡さん♪行きましょう♪」
「いこー♪」
いまだかつて大井がここまで音符が飛び交う会話をしたことがあるのであろうか?いや、無い。そう言えるほどに今日の大井のテンションは異常だった。
北上のゆるふわ天使パワーに勝るとも劣らないほどに癒しパワーを放ち続ける姿に逆にドンドン不安になり続ける八幡、この後一体何されるのか不安でしょうがなかった、それほどまでに普段の八幡の調教は進んでいたともいえる悲しい現象だった。
「「~~~♪~~~♪」」
北上と大井はちょうご機嫌な感じで左右から八幡の腕に抱き付きボーダーへの道を歩いていた。普段から北上と手を繋ぐことはあったが、2人で両サイドから八幡に抱き付いて歩くという異常事態に八幡の思考能力は大きく低下する。
幸せオーラを放ちまくる大井と北上、それに戸惑いながらひっぱれられている八幡を見て歩きづらそうだなぁ、でもいいなぁとか考えながら後ろを歩く綾辻達は苦笑しつつそんな姿を見ていた。
「んふふ〜♪」
ハイパーズのフィーバータイムが続く中、八幡は自身の左腕に当たる北上の控えめな夢と希望のささやかな柔らかさと、右腕を包み込んでいるたわわに実った大井の夢と希望による幸福感に精神をゴリゴリ削られながら歩いていた。それはもう大層素晴らしい感触なのだが、その素晴らしさがこれはあれか?この後死ぬのか?とそんなことさえ考えながら歩いていたのだ、ついでに周りの視線の痛さもやばかった。
ニコニコの大井と北上に冷や汗まみれの八幡、その3人の状況を見て後ろを歩く綾辻と氷見は八幡の幸せに慣れていない現状に涙しそうになっていた・・・あまりに不憫なその姿に今度からはもう少し優しくしようと心に決めるていたとかいないとか・・・・そんな感じでボーダーに向かう一行であった。
ー ボーダー 比企谷隊 隊室 -
「ハッチーさ~~~ん♪」
「ふふふ♪八幡さ~~~ん♪」
その後、上機嫌なままの大井と北上を連れていた八幡は綾辻、氷見と別れ自身の隊室にたどり着いていた。何とかたどりつくことが出来ていた。
その道中は大変だった、とにかく周りからの視線が痛かったのだ、ボーダー内においても大井のクールっぷりは有名であったために、今日の大井の上機嫌っぷりはまさしく晴天の霹靂と言えた。途中女たらしやリア王やらと謂れのない無い言いがかりをされまくっていた八幡は精神をゴリゴリと削られながらも何とか自身の城にたどり着き、ホッと一息ついたのだが、すぐさま大井と北上がじゃれついてきたのであった。
「いったい何が起きたんだってばよ・・・・」
「ふふ♪にゃー♪」「ふにゃー♪」
おいおい、めっちゃ可愛いなおい、そうつぶやきながらまるで猫のようにじゃれついてくる2人をあやす八幡、なんという幸せだ、この後死ぬかもしれん、本気でそう考えつつある現在であった。
「いったいなんなんだ?今日の大井はまるで天使のようだな・・・堕天していたのがまた光属性に戻ったのか?なんという癒し力なんだ・・・・ちょうかわいい」
頭を撫で、喉をくすぐり、にゃーにゃーと2人と戯れることしばらく、これ小町と滝本さん、電が加わったらもう世界から戦争がなくなるどころかネイバーも侵攻してこなくなるんじゃないかな?そんなくだらないようで、しかし一度は見てみたい、そんな事を考えることしばらくすると隊室に小町とひふみがやってきた。
「おおー・・・これは・・・すごい破壊力ですね・・・ゴクリンコ」
「か・・・かわいい///」
どこから持ってきたのか八幡が猫じゃらしをふりふりするとそれに猫パンチをしてみゃっ!と言いながらじゃれつく大井と北上の姿に早くもメロメロになる小町とひふみはハートをラブアローシュートされていた・・・わかるぞ、うんとうなずく八幡にサムズアップしながらその姿を記録に残さんと写真を撮り、動画を撮りとせわしなく動き始める。
「いいよ~かわいいよ~」
「・・・・・・・ふふふ♪」
そんなこんなでしばらく撮影会が続き、満足したのか小町がおもむろに切り出す。今更すぎる感じではあるが今更な質問を八幡に投げかける。
「んで?お兄ちゃん、なんでこの2人猫化してるの?」
「かわいい・・・・ね?」
あまりの可愛さにトリップした小町とひふみは撮影途中から大井と北上に猫耳としっぽを付けてさらにテンションをアゲアゲしていたのだが、ようやく落ち着いたのか今更ながらにそんな質問を投げかけていた。ちなみに2人が隊室に入ってから30分後のことだった、それくらい大井と北上の破壊力はすさまじかった。
「わからん、今日は昼からやたらとテンション高かったんだが・・・ここに来た途端に猫化してな・・・」
そのあまりの可愛さに俺もトリップしてしまった・・・そう説明する八幡にそれはしょうがないね、とうんうんうなずきながら納得する小町とひふみであった。
「う~~ん・・・・でもなんか変だよね?」
いや、かわいいは正義だろ、とわけわからん返しをする八幡、少し前までの不安を吹き飛ばすくらいの可愛さがそこにはあった。
「・・・・・・・?」
北上と大井を微笑みながら撫でていたひふみ、だがある事に気づいていた。
おもむろに立ちあがり救急セットを取り出すひふみに小町は頭にはてなマークを浮かべ、八幡も何かに気づいたのかおもむろに大井と北上の額に触れる。ニコニコ笑顔な2人はにゃー♪と言いながら気持ちよさそうに目を細めるのだが、八幡の表情はちょっとほわっとしながらもしまった!という表情をしていた。
「熱があるな・・・・」
そうつぶやく八幡にえぇ!?と驚く小町、それも無理もない、北上も大井も顔色はいつも通りでむしろ普段よりも上機嫌なくらいである。ぱっと見では全く解らない状態であった。
まずは大井の体温を測り始めるひふみを見て小町も慌ててタオルやら薬を用意し始める。
「38℃・・・・熱・・・だね」
その後北上も38℃と熱があることが判明していた。
八幡、ひふみ、小町はあまりにもあんまりなその衝撃の?事実にええー・・・とそろってつぶやく。そんな3人の嘆息など全く意に介さずニコニコしながら八幡にじゃれつくハイパーズ達は熱があるにも関わらず意味不明なまでのハイテンションだった。
「まぁ、ちょっと、かなり信じられないが、これで今日の大井の上機嫌っぷりの原因が解った。いや、全く理解できないが理解した」
まったく納得のいかない表情で話す八幡に、すごい納得いかなそうだね、お兄ちゃんと返す小町。熱を出したらテンションが上がるなどそう簡単に納得のいくものではなかった。
「とりあえず・・・休ませよ?」
ひふみの提案にうなずく比企谷兄妹だが、問題はハイパーズのハイパーテンションだった。
今もニコニコしながらじゃれている2人をいかに休ませるか、それが目下の問題であった。
「まぁ、このまま、ってわけにもいかないしな、何とかやってみるさ」
キリッ!と決め顔をしながら八幡は言った。しかしその後、寝かそうとする八幡、小町、ひふみ対ニコニコ大井、北上の戦いが始まった。激しい戦いの末、八幡のお兄ちゃんスキルであるなでなでアタックとひふみの癒しオーラ、それとなぜか隊室にあったマタタビの力により大井と北上を寝かせることに成功する八幡、小町、ひふみ連合軍であった。8割くらいマタタビのおかげだったが、マタタビが有効だったことに納得のいかない八幡であった。
その後、体調が回復した大井と北上は猫化したあたりの記憶が抜け落ちていた。
ひふみと小町は回復した2人に安堵していたが、マタタビに反応したのが納得のいかなかった八幡が試しに大井に再度マタタビアタックを仕掛けたり猫じゃらしをふりふりしたのだが、それにムッとした大井に正座させられていた。
「あ、良かった、ちゃんと治ったんだな・・・・」
大井に正座させられたことでようやく回復を確認できた八幡はそうつぶやきながらほっ・・・と安堵するのであった。
と言うわけでハイパーズのターンでした。
この世界では、体調を崩すと性格が変わるという…今更ながら個別の話描こうとしたらトータル50話じゃあ全然足りないことに気づいてしましました…
そしてワートリ言いながらワートリキャラほとんど出てこないと言う安定の意味不明さに自分でも意味不明でした、次は那須さん書いてワートリ感出そうと思いましたまる。