八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・?   作:ちゅんちゅん丸

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こんばんわ!新章突入です!!

これよりランク戦編に突入します!ちなみに戦闘描写はあまりありません!あくまでもランク戦に向けての話がメインとなりますので!






第3章比企谷隊の挑戦編
比企谷隊の挑戦1 ランク戦が始まる詐欺


ー 比企谷隊 隊室 -

 

「えぇ~、ごほん!ついに始まります!」

 

とある日のボーダーにて、小町にメールで呼び出された八幡、大井、北上は個人ランク戦以外に特に予定がなかったため比企谷隊の隊室に集まっていた。

隊室に入り北上と大井が仲良くソファーに座り、八幡が各員に飲み物を提供した後にいつも通りに床に正座したのを確認した小町はおもむろに切り出していた。ちなみに八幡の席もあるのだがいつの間にかこれが普通になってしまっていた。

なんの主語もない単語だが、北上には伝わったらしく

 

「はじまっちゃいますね~♪」

 

ラジオかよっ!って言いたくなるような北上のセリフだが、大井はついに始まりますか・・・とつぶやいていた。どうやら思い当たる事があるらしい。八幡は何のことかわからないけど嫌な予感しかしないため、とりあえずいつでも土下座できるように準備していた。

 

「そうです!始まっちゃうんです!!」フンス!

 

「ついにこの時が来てしまいましたか・・・・」ゴクリンコ・・・・

 

何を話しているか理解していないがすでに正座しながらやや手を前に出し始めてゆっくりと土下座を始めようとしている八幡を置いてけぼりに小町と北上と大井の話は盛り上がっていた。

 

「いや~ついにこの時が!って感じだね~」ニコニコ

 

「フフン♪私と北上さんが組めば最強です!!」フンス!

 

「おお~♪頼もしいですね~♪ね?お兄ちゃん?・・・・・・・・ってなんで土下座してんのさ・・・・」

 

そう小町が声を掛けるとそれはそれは綺麗な土下座をしている八幡がいた。

その土下座はただの土下座では無かった、見る人すべてに何かを考えさせるような・・・謝罪のためだけの土下座ではない、まるで芸術か、もしくは生き様か、そんな八幡の人生を掛けた男のDO・GE・ZA!だった。

 

とりあえず何かやるらしい→大井と北上と小町が張り切ってる→これ絶対他の隊員達も絡んでくる奴や→あ、これあかん、絶対メンドイやつや→とりあえず許してもらおう。←今ココ

 

そんな感じで思考をしていた八幡は小町、大井、北上が仲良く話している間に体中のトリオンをチャクラのように練りこみ、すべてのトリオンを燃焼させながら土下座を放っていた、イメージ的には。

 

そんな八幡の全力の、まさに全身全霊をかけた土下座を見た三人はかなり引き

 

「八幡さん・・・・まだ私たちは何も言っていませんが・・・その未だかつて見たことがないほど完成された全力の土下座はなんですか?」

 

顔は笑顔を浮かべて入る大井だが、明らかに怒っているのがわかるくらいひきつった笑顔だった、土下座中の八幡にはもちろん表情は見えないがその声に恐怖し、ビクゥッ!!っとわかりやすくうろたえていた

 

「い、いや・・・しょの・・・・」ダラダラ

 

土下座を出すのが早すぎたことに気づいた八幡だが、今更辞めるわけにもいかず、土下座したまま言い訳しようとするも、なにを話していたか不明なためひたすらにオドオドしていた。

 

「なにか後ろめたい事でもあるんですか?正直に言ってください、絶対に許しませんから」ニコ

 

許す気はないらしい・・・

 

「許してあげないんだ!?」

 

「ん~?大井っち~許してあげよー?」

 

「仕方ないですね・・・今日のところはこれで許してあげましょう、北上さんに感謝してくださいね?」

 

一瞬で意見を覆す大井、基本的に北上イコール正義である。先ほどまでの絶対許さないオーラが一瞬で引っ込んでいた。

 

「はっ!ありがとうございます!!」ドゲザー

 

なにやらチンピラに絡まれた時のやり取りをやっている各員、八幡的にはまことに不満で、遺憾の意だが、これが比企谷隊の日常だった。

そんな日常の一コマ的コントも終わり大井が改めて仕切りなおす

 

「それじゃあそろそろ本題に戻りますが、八幡さん、なんの話か理解していますか?」

 

「・・・・・・て、定期テスト・・・の話・・・だろ・・・・・・・?」

 

先程の会話から推察して話す八幡、まったく自信が無かったうえにまったくもって不正解だった。

 

「はぁ・・・・これだからごみいちゃんは・・・・・」ヤレヤレ

 

「さすがハッチーさんだねぇ~」ニコニコ

 

「まったく・・・最近少し良くなってきたと思っていましたが、やっぱり八幡さんですね・・・正解はチームランク戦です!」

 

ドッギャーン!!とばかりに胸を張り宣言する大井、効果音付きで堂々と宣言していた。

ようやく本題に入る彼ら彼女ら、話が進まないことに定評のある比企谷隊だった。

 

「おぉ・・・そうか、そろそろそんな時期だったな・・・・そういやうちって何位だっけ?」

 

まったくもって忘れてた八幡の質問に小町が14位だよ~と答える、前期のチームランク戦はまだ北上と大井が比企谷隊に加入する前のため、八幡一人で戦い抜きながらもB級の中位に入っていたのだ。

そもそも小町のお義姉ちゃん候補探し兼八幡の友人作りをさせるために、味方増やせよ!と言わんばかりに小町が無理やりチームランク戦を八幡一人に参戦させていたのが前期のランク戦である。

その結果なんだかんだと紆余曲折して今期は大井と北上という超大型新人も入っているため、上位を狙えるだろうとテンションアゲアゲな三人だった。それに対して八幡は

 

「なるほど・・・よし、今期の方針は中位キープでいこう!」

 

「その案は却下です」

 

日和まくっている八幡の提案を即座に却下する

 

「やるからには上を目指します、A級です!固定給です!!」

 

あれ?こんなキャラだっけ?って思わせるような大井の発言と目のお金マークだが小町は腕を組みながらウンウンと無言でうなずいていた

 

「いや、確かにA級の固定給は魅力的だが・・・」

 

「だがじゃありません!B級でも生活は出来ますが、私達は皆両親がいない以上防衛任務で稼がなくてはなりません!可能な限り防衛任務に参加してはいますが、こうも生活リズムが不安定では健康によくありません!北上さんと小町さんの!!」

 

お金が理由と見せかけてやはり北上第一の大井にホッとしながらも、確かに、とうなずく小町LOVEの八幡。大井も八幡も基本的に自分より北上、小町が優先のため、その彼女達の健康を言われてしまってはうなずくしかなかった。

 

「いや、しかしだな・・・A級に上がるって言っても今の俺たちじゃ難しいぞ?」

 

「ん~っと、今のポイントが、お兄ちゃんがスコーピオンで5500、バイパーで5700、アイビスで6500ってなにこれ・・・・先月より下がってるじゃん・・・・・たしか6000ちょっとくらいあったよね?てっきりたくさん訓練してたから7000以上あると思ってたんだけど?」ジトー

 

「あ~・・・・その、それはだな・・・・」

 

大井と小町のジト目に言い訳を始める八幡。こないだまで八幡更生委員会の働きにより、強化月間にはいっていた八幡だが、その訓練相手はシューター最強のジンジャーエールマン二宮と戦闘狂にしてアタッカー最強のダメ男太刀川、更には風間や東とボーダー最強のメンツに訓練を付けてもらっていた。

 

「んで、その内容が基本対戦形式で本数が50本とかやってたんだよ・・・あんな人達相手にむしろポイントの減少をこれで済ませた俺をむしろ褒めてあげたいくらいだ」

 

実際に勝てない場面でも相打ち狙いをしたり、勝ち越すことが出来ないながらもB級隊員としてはかなり善戦していただろう八幡。その努力は理解しているため大井は仕方ないな、とため息をついていた

 

「ふむ・・・ならば今回はゆるしてあげましょう、感謝してくださいね?」

 

「はっ!ありがとうございます!」

 

大井の指示で二宮や太刀川と対戦させられていた八幡は、それに気づかず大井に感謝していた。マッチポンプだった。

 

「ん~アタシと大井っちが5000くらいだから・・・あれ?マスタークラスっていくつだっけ?」

 

「8000ポイントですよ~♪」

 

「いやこれ無理でしょ・・・・」

 

イケイケムードだった先ほどとは変わって部屋には沈黙が発生していた・・・ポイントがすべてではないものの、目安にはなる、そのポイントの差がA級の壁の高さを物語っていた。

そんな沈黙のなか、ぽんと手をうちながらそういえば、と小町が話し出す

 

「あ、そういえばお兄ちゃん、この後会議室行ってね、なんか呼んでたから」

 

「は?なんでだよ・・・」

 

「さあ?とりあえずそろそろ時間だから行ってきなよ?ランク戦の事はまた後ででいいからさ」

 

事前告知なしで突然宣告する妹に若干イラっとさせられながらも、ごめんねっおにいちゃん♪と言われてすぐに気分を持ち直し行ってくりゅ!と言いながらスキップで向かう八幡であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、やってまいりました〜会議室です・・・・なにやら重い空気がドア越しに感じられますが、いったい八幡選手は何をしてしまったのでしょうか〜?」

 

会議室に着いた八幡だが、ドアから感じる空気に現実逃避気味につぶやいていた。

 

「えぇ~・・・・これ絶対怒られるやつじゃん・・・・・逃げていいかな・・・・?」マワレミギ

 

ガチャ

 

「ダメです、さぁ、比企谷君、入りなさい」

 

逃げようとした八幡の声が聞こえていたかの如くタイミングよくドアが開き、やはり聞こえていたのか八幡のつぶやきを即座に却下した沢村本部長補佐に右腕を掴まれ死刑宣告を受けた八幡は冷や汗を大量にかきながら入室した

 

「し、失礼しましゅ・・・・」ダラダラ

 

八幡が噛みながら入室すると、ボーダーの司令である城戸や本部長の忍田、支部長の林道や他にも鬼怒田、唐沢、根付などのボーダーの上層部がそろっていた

 

「来たか・・・座りたまえ」

 

まさに指令!っといったポーズで着席を促すのは司令である城戸政宗である。気の弱い人が睨まれたら死にそうな、そんな強面な城戸からの指示に、ボーダー最弱と言ってもいいくらい(言い過ぎか)気の弱い八幡(ある意味最強のメンタルの持ち主だが)は全身から冷や汗をかきながら携帯のバイブレーターのごとくガタガタ震えながら着席していた。

 

「あ、あにょ・・・・じ、自分は・・・その・・・・なんで呼ばれたんでしゅかね・・・・?」ガタガタ

 

ここでもし隊務規定違反でクビだ、と言われてしまったら小町を養えなくなってしまう、つかマジでなんで呼ばれたん!?と恐怖している八幡。

そんな八幡に死神の鎌を振りかぶるかのように城戸が告げる。

 

「比企谷隊員、八幡更生委員会とは何かね?」

 

「す、すみませn・・・・・・・は?」

 

とっさに謝罪をしようとした八幡の耳に届いたのはおおよそ八幡の予想とはかけ離れた、むしろ八幡的に聞きなれてしまっていた単語だった。

 

「ふむ・・・・もう一度聞こう、八幡更生委員会とは何かね?」

 

「・・・・・・・・・は?」

 

こうして比企谷隊のランク戦は始まろうとしていた・・・・・のか?

 




というわけでランク戦が始まるよ詐欺です!さてさて、今回は何話で第一試合が始まることやら・・・・あくまで日常回(八幡いじり)がメインですので激熱バトル展開は期待しないでください・・・・・え?知ってる?デスヨネー・・・・

そんなこんなでこれからもよろしくお願いします!!

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