君の名を再び。 α版本編完結/番外編&β版執筆中   作:ぽっぷ

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ぽっぷです。
ついに最終回を迎えました。
なんとかここまでこれた事を
みなさまに感謝しております。


果たして瀧、三葉そして糸守の運命は、、、




α版
最終回30話 君の名前を再び


ハッとして

俺は目が覚めた。

そこは自分の部屋だ。

携帯の時計を見ると

2016年10月5日、、、。

確か昨日は奥寺先輩とデートをして

散々な結果になってしまったんだっけ、、、。

 

 

あれ、おかしいぞ。

いまさっきまで他に大事な事が

起きていたのにそれがもう

霞んでしまってなにも思い出せなく

なってしまっている。

だけど、霞んでいく記憶の中に

大切な人の後ろ姿だけは

残っている。

 

 

誰だ。誰だ。君は誰なんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は突然真っ暗になった世界にいる。

だけど、私の名前を呼ぶ男の子の声だけが

ずっと響いている。

その声は懐かしく

その声の主に何度助けられたのだろう。

しかし、その人の事を思い出せない。

必死でその声に反応しようとした瞬間、

その世界から目を覚ました。

 

 

四葉「お姉ちゃん、お姉ちゃん。

良かった、、、、。

死んでるのかと思って心配したわ。

いきなり倒れるんだもん。」

 

 

四葉は泣きながら私に抱きついてきた。

一体私どうしちゃったんだろ。

 

 

三葉「四葉、私どうして倒れちゃったの?

私以外に誰か一緒にいなかった?」

 

 

まったく思い出せない記憶を

四葉に聞いてみた。

 

 

四葉「お姉ちゃん、居間でお婆ちゃんとお父さんに

必死で秋祭りを文化祭の後に学校でやってとお願い

しているのかと思うと急に倒れちゃったの。

その時に「絶対に神社でやったらダメ。

じゃないと、、、」と言って倒れちゃった。

大丈夫?

なんかすごい必死で言っていたから

お婆ちゃんもお父さんも

わかった、わかったと言って

いま必死に場所の変更する為に

走りまわってる。

 

それと倒れる前お姉ちゃん1人だよ。

まだ夢でも見てるんじゃないの?」

 

 

どうしてだろう。

なんで秋祭りを学校にしてとお願いしたのだろう。

あの男の子の声は誰なのだろう。

さっきまでずっと一緒だったはずなのに

すごい大事な人なのに

どうして思い出せないの、、、、。

一体あなたは誰なの。

ねえ、誰か教えて。

 

 

 

今日は秋祭り当日。

私の住んでいる小さな町

〝糸守″

なにもない田舎で

いつか東京という都会に出て行きたい

と思うほどこの町はなにもなく狭くて濃い。

電車は2時間に1本

コンビニは夜の9時には閉まる

本屋も歯医者もない。

そのくせスナックは2件もある。

その中にひときわ際立つ存在である

宮水神社、、、。

そこの巫女である私。

神事の舞の意味なんて

江戸時代の火事で

わかんなくなってしまった。

それが今日すべての意味を教えてくれた。

 

 

その日は私の高校の文化祭の2日目

 

 

昨日までの事が思い出せないのだけど

幼なじみのさやちんとテッシーが

おとといの前夜祭から付き合い始めたと

幼なじみとしてすごい嬉しいのに

どうしてそれも思い出せないのだろう。

さやちんとテッシーにも

聞いてみたけど

あの人の事はわからないみたい。

 

 

 

そして昨日私が倒れる前に

お婆ちゃんとお父さんに必死になって

お願いした秋祭りの場所を

お婆ちゃんとお父さんが氏子の人と役場に

掛け合ってくれて会場が高校のグラウンドに

なった。

お父さんが役場で

放送担当のさやちんのお姉ちゃんに

今日の秋祭りは町のみんな全員で

楽しもうと呼びかけてくれたので

秋祭りの時間には町のみんな全員が

高校のグラウンドに揃った。

そうだ今日はティアマト彗星が

最接近する日だ。

すごく綺麗なんだろうな。

 

 

 

 

そして、、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ティアマト彗星の一部がこの糸守に落ちた。

町のほとんどが消滅するという

大災害に見舞われたのだ。

しかし、

高校にいたすべての糸守の人たちは

少しのケガ人は出たものの

誰も犠牲になる人が居なかったという

奇跡が生まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから私たちは

大変な毎日だった。

住む場所を失い、

とりあえず岐阜市内の

仮設住宅に移り住み

私は岐阜市内の高校で

卒業をして

東京の大学へと進学した。

憧れていた東京でしたけど、

 

 

糸守にくらべると人はたくさん

街にはなんでも揃っていて

毎日がお祭りみたいな

感じだった。

 

 

 

それから2年が経ち

21歳になった私は

ようやくこの街にも馴染めてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はモヤモヤしながら

学校に向かった。

受験生なのにまったく授業に身に入らず

珍しく先生に注意を受けた。

 

 

昼休み

いつもの屋上で親友の司と高木で

昼食をとった。

 

 

司「瀧どうした。ボケーっとして。

昨日奥寺先輩とデートしたんだろ。

上手くいったからボケーっとしてるのか。」

 

 

司のツッコミがあったものの、

俺の感覚では奥寺先輩とデートした記憶が

かなり昔のような感じ。

でも司の言う通りなら

昨日奥寺先輩とデートしたはずだ。

 

 

 

頭の中でスゲー葛藤したけど

答えがまったくわからない。

 

 

瀧「それがさっぱり思い出せない。」

 

 

高木「はぁー、、、。

瀧お前大丈夫か?」

 

 

司「それより瀧、今日もあそこのカフェ行くか?」

 

 

返事をしようとしたその時

俺の携帯にメッセージが受信された。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

たーき君

お昼休みかなー?

今日人が足らないから

バイト入ってくれる?

あと、私の大学の友達が

今日からウチでバイトするから

瀧くんはその子の教育係りね。

 

じゃあ、夕方ヨロシク

 

 

奥寺ミキ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

瀧「わりー、今日バイト入った。」

 

 

司「仕方ないな。今度おごれよ。」

 

となんか憂鬱な気分のまま

午後の授業を受けて

バイト先に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バイト先のイタリアンレストランの前で

奥寺ミキと長い黒髪をかなり凝った髪型に

まとめている1人の女の子が

従業員用の入り口の前で

なにやらそわそわしていた。

 

 

 

???「ミキー、ほんと大丈夫かな。

私バイトなんてした事ないよ。」

 

 

奥寺「大丈夫だよ。

顔もスタイルも申し分ないんだし、

愛嬌あるんだから大丈夫。

それに教育係のコは

私の信頼する後輩くんだから

そのコの指示を聞いてたら大丈夫。

ただ、そのコ男の子だけど

すごい女子力が高いの。

でもそれはほんとたまにで

普段はすごい血気盛んで

見ているこっちが

心配させれるけど

ここぞという時すごい頼りになる。

心配なんていらないよ。」

 

 

???「うぅ、、、。ミキが大丈夫って

いうなら大丈夫かな、、、。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はいつも通りの時間に

バイト先に入って

更衣室で店の制服に着替えて

更衣室から出ようとドアを開けた瞬間

ドアの前を通り過ぎた人たちがいた。

1人は奥寺先輩だ。

あと1人は奥寺先輩の友達の人?

慌ててドアを開いたが

隣の女子更衣室に入って行く瞬間だった。

その時、

後ろ姿だけ確認できた。

その瞬間、俺はその人の事を

どこかで会ったような気がした。

 

 

違う。

気がしたじゃない。

朝ぼんやりしてしまった記憶の中で

唯一覚えているあの後ろ姿だ。

スゲー凝った髪型を紐で結っていて

その紐が踊るように揺れ動いている

その姿を。

いますぐ知りたい。

そう思った瞬間

後ろから先輩たちが来て

昨日奥寺先輩とデートとした事を

追求された上に

オープン前の掃除を押し付けられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奥寺「私の横空いてるから、

そこのロッカー使ってね。

って男たちが騒がしいわね。

あっ、瀧くんまたなにかヤラかしたな。

仕方ないねー。」

 

 

ドアの向こうで数人の男の人が聞こえてきた。

内容はわからないけど

何人かで1人を寄ってたかって

言ってるような感じだ。

言われている人は

すいません。と謝っているようだ。

あれっ。

どうしてだろう。

この声どこか聞いた事がある声だ。

いつだろう。

思い出せない。

けど忘れちゃいけない大事な声だ。

思い出した。

あの時私の名前を呼び続けたあの声だ。

私は慌てて着替えて

ドアを開けたけど、

そこにはもう誰も居なかった。

ミキもいきなりどうしたの?と

少し驚いていた。

結局その人には会えないまま

初のバイトが始まったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてオープン前のミーティングで

店長から新しい仲間の紹介がされた。

少し大人になった君の姿を見て

あなたの姿を見て

俺は私は確信を得た。

 

 

瀧「あのー、どこかでお会いしましたよね?」

 

 

突然瀧の発言に

まわりはざわついた。

それを無視するかのように

 

 

三葉「私もあなたとどこかでお会いしましたよね?」

 

 

もうお互いの世界に入っている

2人は息を合わせたかのように

せーので言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瀧、三葉「君の名前は?」

 

 

 

 

 

 




無事完結いたしました。
これまでみなさまからいただいた、
お気に入り数、感想、評価
ありがとうございました。


凝り性の飽き性なぽっぷが
初めて完結させた物語に
やり遂げた達成感を感じております。





また少し休憩したのち
まだ付けていない各話のタイトル
誤字脱字、加筆修正をしながら
幻の3話をベースにした
短編物語をまた書いていきたいと
思います。
こちらも見ていただいたら嬉しいです。




最後に新海監督ならびに
作品に関わったすべての人、
そして同じように君の名を。で
2次創作をしているみなさまに
感謝いたしております。





ぽっぷ


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