東方天邪録 転生したら天邪鬼   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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.....これだけでなんとなくわかるだろーなーw

主人公ではなく主人公の体の子孫です。
うん、あの子だね。


第7怪 子孫

突然だが俺の能力に誤解があったらしい。

俺の能力は『拒絶する程度の能力』で、発現の仕方にパターンがある。

 

『私が〜』と付けるのは自分への暗示。例えば。

 

『私が弱い....?いや強い』

 

といった感じで、自分に関する事実を拒絶して否定させることができる。

一方で、普通に命令口調で物事を否定すれば暗示以外なら能力が発動すると思っていたのだが......。

 

この命令口調での能力行使、実は圧倒的な能力の差が無いと使えないことが判明した。

それだけでなく、命や生命の組み換え、書き換え等も命令口調では発動しないらしい。

 

これが判明したのはつい昨日。

黒犬が居たので、悪戯で白犬にしてやろうとしたのだが、命令口調だったせいか失敗したのだ。

それからヒントを得て、数々の実験をチルノ相手に菓子で釣って付き合ってもらっていた。

結果、以上のことが判明したのである。

 

「うーん.....難しいな.....。そしてややこしい。」

 

現在俺しか居ない館の自室で、自分の能力に関することを書くようにしている資料に書き換えを行っていた。

....久々のこの体に関することの進歩である。

 

「んー.....疲れたぁぁ....。」

 

書き換え作業のせいで少し目と腰が痛い。

少し散歩でもしよう。

そう思って玄関を開けてみると.....。

 

「うぅ....。み、水をぉぉ.....。」

 

少女がぶっ倒れていた。

え?なんで?

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず、少女を自室にしかないベッドに寝かせ、様子を見ていた。

目に見えてわかる程疲弊しており、心身ともに疲れきった様な顔だ。

だって、久しぶりにゆっくり寝れるとでも思っている様に安心した顔してるもの。

 

「そうだ、冷えピタ.....は無いから、濡らしたタオルでもおでこに乗せてあげよう。」

 

そう思いついて水桶に水を入れ、タオルを濡らして絞っておでこに乗せようとした。

前髪が邪魔だったのでかきあげると、2本の角が生えていた。

あれ、この子人間じゃないんだ。

まぁいいや。とにかく看病しよう。

 

それから、何度かタオルを替えたくらい......4時間くらいか?

それくらいして少女が目を覚ました。

 

「んん.....?ここは.....どこだ?」

 

「目が覚めたか。館の玄関前で倒れていたのでな。保護させてもらった。」

 

「そうか.....。」

 

喋れるくらいには復活したらしい。良かった良かった。

 

「あんた、名前は?」

 

「私の名は天木。天邪鬼だ。」

 

「あんた天邪鬼なのか!?

私はせい......ゴホン。わ、私は......ワタシハ....。」

 

どんどん声が小さくなっていくな。

もしや訳ありか?

 

「言いにくいなら言わなくて良い。」

 

こういう時は無理に言わせない方が後々めんどくさいことに巻き込まれないで済む。

 

「そうかい.....すまないね。」

 

謝られたが、別にいいと首を横に降っておく。

とりあえず、玄関前で言ってた様に水をあげた。

がぶ飲みしだした。よっぽど喉乾いてたんだな。

 

 

 

 

 

 

 

side:鬼人正邪

 

 

私は、追ってから逃げる為に全力で走っていた。

 

くそ!!幻想郷の奴らめ!!幻想郷が転覆しかけただけであんなにかっかするか普通!!

 

1回、私ら天邪鬼の御先祖様がやらかしたんだろ!?

 

対策くらいしとけってんだ!!

 

気力の続く限り走ってようやく巻くことができた。

 

もう、フラフラもいい所と言った感じだった。

 

両膝を付いて、息を整える。

 

整える度に喉が乾いていく。

 

水筒を開けてみると、空っぽだった。

 

ピンチだ。もはや立つことも出来ないくらい疲れている。

 

そのまま倒れ込んだ。

 

「うぅ.....。水をぉぉ.....。」

 

そしてついに、意識がぶっ飛んだ。

 

 

 

目が覚めると、知らない天井が広がっていた。

 

「目が覚めたか。館の玄関前で倒れていたのでな。保護させてもらった。」

 

知らない男が隣でそう言ってきた。

 

凄く驚いたが顔には出さなかった。偉いぞ私。

 

その男は、なんと天邪鬼らしい。

 

まさかこんな所に同族がいるとは思わなかった。

 

そのせいで本名を言いかけたが、既で思い留まった。

 

私の名前は幻想郷中に広まっている。

 

言うのは間違いなく悪手だ。

 

なんと名乗ろうか迷っていると、言いにくいなら言うなと言ってきた。

 

これは.....優しいな.....。

 

.....こういう奴は、騙しやすいこと極まりないんだよなぁ。

 

思わぬ幸運だ。

 

このまま騙して、搾り取れるだけ搾り取って逃げてやろう。

 

それまでは、ここで少しお世話になることにする。

 

と、水をがぶ飲みしながら考えていた。




なんだかキャラフワッとしたゲスロリだなぁw

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