東方天邪録 転生したら天邪鬼 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
ティーカップを傾け、窓辺でゆっくり読書。
ここだけ見れば優雅なお昼だろう。
「アマキー!!暇ー!!」
「チルノか。たまにはこういうのも良いだろう」
「そうだよチルノちゃん。少しはゆっくりしようよ」
「△〇♪#!」
実際は結構騒がしいけどな!!!
「ところで大妖精」
「なんですか?」
「何故この妖精は私の頭に乗っているのだ?」
「.......さぁ?」
「♪」
俺の頭の上には、ドヤ顔で俺の頭にしがみつく妖精が居た。
気に入ったのか?
「とにかくアタイは暇なの!!」
「お菓子はいるか?」
「「いるー!!」」「ピロリピロピロ♪」
「なんだい騒がしいねぇ。ご先祖、どうにかならんかね?」
「無理だな」「分かってた」
のんびりしたいつもの日常。
俺はこういうのも好きだ。
1人で居るのも好きだが、こういう暖かい雰囲気も大好きだ。
「ごめんください」
そこに、いつもとは違う客人が来た。
「失礼いたします」
「あぁ、くつろいで行ってくれ」
来たのは3人。
銀髪のメイドが一人。
「へぇ、結構立派ね」
「それもそうだろう。私が建てたのだから」「えぇ!?」
日傘を差し、蝙蝠の様な羽根を生やした青髪の赤い目の少女が一人。
「あまきー!!」
「おぉ、久しぶりだな。フランドール.....で良かったか?」「フランが良い!!」
同じく日傘を差し、宝石の様な羽根を生やした金髪の少女が一人。
言うまでもなく、紅魔館の面子である。
「あなた、この前邸に無断で入ったんですって?」
「私だけか?あの白黒魔法使いはどうなのだ?」「グッ.....痛い所を......」
セキリュティガバガバである。
「まぁ、入られたこっちにも落ち度はあるわよね......主に門番に」
それでいいのか紅魔館。
良いのだろう。特に気にしてないようだし。
「今回来たのは、貴方が勝手に邸に入ったと言うことで、それなら私達も行ってやろうと思ったからよ」
ふんすっと威張る可愛い吸血鬼。
「そういえば、あのパチェリーと言った魔法使いはどうしたのだ?」「聞きなさいよ!!」
それを華麗にスルー。ああいうのは流すに限る。
「パチュリー様です。あの方は、持病の喘息で寝込んでいます」
「『お大事に』と伝えておいてくれ」「わかりました」
パチュリーだったのか......。
衝撃の事実である。
そういえば、フランちゃんはどこに.....?
「フランちゃん!!一緒に遊ぼー!!」「チルノちゃん居たんだ!!遊ぼ遊ぼ!!」「私も居るよ!!」「大ちゃーん!!」「ちょ、フランちゃん!!抱きつかないでぇ!!」「大ちゃん恥ずかしそー!!」
知り合いだったのか。仲が良さそうで何より。
しかし、急に一段と騒がしくなったなぁ。
家は広いから、鬼ごっこでもかくれんぼでも、狭いなら地下にでも広げればいいので、存分に楽しんで欲しいものである。
「フランが嬉しそうで良かった.....」
暖かい目でフランちゃんを見守るレミリア。
いいお姉ちゃんだなぁ。
「今回の訪問も、妹様が行きたいと仰ったからですものね。お嬢様」
「咲夜!!それ言わない約束でしょ!?」
「あら、申し訳ありません」「ぐぬぬぬぬ......」
楽しそうな主人と従者。
就職するならこんな職場が良いな。
「......入りたい」
正邪ちゃんの寂しい呟きが聞こえた。
入れば良いのに.....。
???side
ある妖怪に関することを書くように言われたので、聞いた情報を元に縁起に書き記している。
「で、できたぁ......」
膨大な量のデータを元に、ようやく書きあげることが出来た。
なかなかにいい出来である。
変な部分も無し。
疲れたので少し休むことにする。
天鬼
危険度:最悪
種族:天邪鬼
性別:男※1
特徴:天邪鬼の祖で、現在存在する天邪鬼の親の様な存在。
少し尊大な口調。しかし、能力(後記)のせいで見極めがとてつもなく困難である。600年程前に、1度妖怪の賢者の手によって封印されたが、それを破り、現在は湖の近くに館※2を設けているようである。
そこには、氷の妖精や大妖精。人喰い妖怪や彼の子孫である天邪鬼を招いているようである。
噂によると、少女ばかりを招いている所から、小児好き。※3
能力:拒絶する程度の能力
あらゆる事象や状態、生命までもを拒絶し、自分の勝手の良いように書き換えることができる。
もはや化け物である。
容姿:能力によって姿形を変えるので、不明。
※1男以外の姿になったことないことから、女にはなれないと思われる。
※2能力によって、そこに『館が無い』ということ自体を拒絶し、『館がある』という事実に書き換えた。簡単に言うと、無から有を生み出した。
※3確定したことではないので、注意されたし。
縁起に書かれてないなーと思ったので書かせました。
主人公はロリコンだった!?(違います)