東方天邪録 転生したら天邪鬼 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
キャラ崩壊をスルーできる人だけ見てください。
目が覚めたら目の前に森がいっぱい広がってた。
.....なんだ!?ここ!!俺はこんな空気の美味しい場所に居た覚えはない!!
「ここを知っている.....いや、知らない。」
.....なんだか喋り方がおかしいぞ。
つい何時もの癖で考え事をする時に額をカリカリと掻く癖が出た。
カリカリ....カリカリ.....ん?
何か突起物の様な物が頭に生えている。
触って見ると、角が生えていた。
鬼みたいな角が生えていた。
「これを知っている......いや、知らない。」
角が生えていた事への驚きは表情に出ず、あくまでも冷淡な口調で言う。
内心オロオロしていたが。
とにかく同じ場所にずっと居るのもあれなので歩きながら考える事にした。
まず、ここがどこかだ。周りは森で木しか無い。
とりあえず歩き出した。
「........誰なのだー?」
「.........」
後ろを向いて歩き出したら目の前に何かが居た。
なんか浮いている何かが居た。
見たところ頭に赤いリボンを付けて両手を広げている金髪の可愛いょぅι゛ょだ。
「角があるってことは人間じゃないのかー?」
「違う.....いや、そうだ。」
とりあえずこのめんどくさい口調を直したい。
自分で言ったことを自分で否定するとか気持ち悪い奴だろ。
「怖い顔してどうしたのだー?」
「なんでもない。」
お、普通に喋ることもあるのか。
ならこの幼女にここがどこか聞こう。
「ここがどこか知っているか?」
「幻想郷なのだー」
......は?幻想郷?
あの、女の子TUEEEEの東方シリーズの舞台になってる?
「あ、もしかして新入りなのかー?」
「.....わからない。」
「そうなのかー。なら霊夢の所に行くのだー」
霊夢と言うと確か主人公だよな。
やべぇ、東方なんかほとんど知らないぞ!?
「霊夢の神社はここをまっすぐ行くのだー。私はチルノちゃんと大ちゃんと遊ぶからもう行くのだー」
ふよふよと去っていく幼女。
とりあえず指さされた方向に進む。
しばらく歩くと神社に着いた。
もう昼になってしまった。
そういえば、いつの間にか人間やめてたわけだが、それで強くなったりしてるのか?
......夢の見すぎか。恐らく弱いんだろうな。
「私は弱い.....いや、強い!!」
何言ってるんだこの口は!!
ほら、大声出すから鳥が一斉に逃げちゃっただろ!!!
「あのねぇ、私の神社の前でそんな禍々しい妖気出さないでくれる?」
巫女姿のめでたそうな色をした十代くらいの女の子が喋りかけてきた。
確かこれが主人公の博麗霊夢だっけ?
「はぁ.....昼から面倒な奴ね!!!」
すると急に札を投げてきた。
え、主人公ってこんなに血気盛んなの!?
それに凄いスピードと数、これは直撃ですわ。
「当たる....いや、当たらない。」
自信満々に勝手に動いた口からそんな言葉が出る。
するとお札は急に進行方向を変えて逆に主人公に向かっていった。
なんだ?もしかしてドッキリか?
「え!?何したのよ!!」
若干焦りながら自らの攻撃を避ける主人公。
演技力高いな。ドッキリと思わせない様な演技だ。
拍手しとこう。あと賛美も忘れず。
「大した物だ、なかなか面白かったぞ。」
またしても口調が変に。
自分の体なのに上手く使えないとか笑えるな。
「っ!?こいつぅ!!」
ん?なんで怒ってるんだ?
あ、もしかしてドッキリだと気付かれて悔しかったのか?
「何をそんなに怒る。私はただ純粋に褒めただけではないか。」
「舐めてるの?」
また怒られた。
ドッキリだと気づかれた位でこんなにムキになる人も居るんだな。
そんな話をしていると、主人公の後ろに何か裂け目の様な物が現れた。
中には色んな目がギョロギョロ動いている。
気持ち悪い!!
中から女性が出てきた。
「あら?見覚えのある妖気があるかと思ったら.....あなた、どうやってあの封印を解いたのかしら?」
一瞬驚いた風な顔をしたと思ったら凄い殺気みたいなのを放ってきた。
うわぁ、これだけで死にそう。
「.........」
「そう、喋る気は無いのね。」
気圧されていると何か勘違いした様だ。
いや、あの、怖くて喋れないんです。
「紫、あいつなんなの?」
「あれはね、昔に封印した天邪鬼よ。」
「天邪鬼?天邪鬼があんなに濃い妖気を出せるの?」
「あれでも鬼の端くれよ?それに、こいつの格が違うだけよ。」
なんか話し合ってるな。
もうめんどくさいから今のうちに逃げようかな.....
今の所何言っても聞いてくれなさそうだしな。
あんな危なそうのが本当に飛んできても怖いし。
よし、逃げよう!!
一言言ってダッシュで逃げよう!!
「では、これにて私は失礼しよう。
また会えると良いな。」
そう言い残して俺は猛ダッシュで逃げた。