ただの旅人と愉快な仲間達が異世界から来るそうですよ 作:神崎優
「いやお前がやってんだろ」
ユウ&ロウウィの会話でーす。
「この世界はとにかくとても面白くとても楽しい世界だってよ十六夜」
「何故黒ウサギのセリフを取るのですか!?」
「めんどくさそうに喋ろうとしたからだ」
「そ、そんな~」
「そうかそうか面白いならいいや」
「そ、それでは皆様ご案内致します!!」
「・・・あ!帰ってきたって、多っ!?」
「ジン坊っちゃんー!多いでございましょう!?でもとっても頼りになるんですよ!」
「そ、そうなんだ(汗)それで
「Yes!こちらの九名様がって、えぇー!?なんであの金髪で学ラン着てヘッドホン付けて全身で「俺問題児!」って言いそうなオーラを出している人と全身真っ白でせめて赤い帽子も白にしろよってツッコミたくなる摩訶不思議な人はどこ行ったのですか!!?」
「十六夜君ならさっき「ちょっと世界の果て見てくるわ」って言って飛んでいったけど?」
「ユウも「少し十六夜と出掛けてくるわ」と言って一緒に行ったけど?」
「どうして止めなかったんですか!?」
「止めてくれるなよ、って言ってたから」
「行かなきゃいけないんだ、って言ってたから」
「どうして黒ウサギに言ってくれなかったんですか!?」
「黒ウサギには黙っててくれ、って言われたから」
「大事な事なんだ、って言われたから」
「二人とも楽しそうだったから」
「最後のは信じたくありませんけど嘘です絶体嘘です!!皆さんめんどくさかっただけですよね!!!??」
「「「「「「「うん」」」」」」」
七名が一斉に頷いたから黒ウサギはガックリと半泣きしながら縮みこんだ。
「えっと・・・黒ウサギ?」
「・・・ジン坊っちゃん逝ってきます」
「漢字が違うよ!?」
「待ってなさい問題児様方!!!」
黒ウサギが蒼い色の髪を赤ピンク色に変えて颯爽と飛び去っていった。
「・・・では案内します」
「「「「「「「分かった」」」」」」」
「さてとお前に聞きたいことがあるユウ」
突然十六夜に呼び止められていきなり聞きたいことがあるって言われた。
「なんだ?俺に答えられるものならだいたい答えるぞ」
「じゃあさっそく・・・お前・・・人間じゃないな?」
「!」
「どうなんだ?」
「・・・どうしてそんな話になったのか聞いてもいいか?」
「正確にはまだ確定してないけどな・・・だがお前には三つの違和感があった」
「三つの違和感?」
「まず一つ目はお前の心を読む能力だ。明らかに人間技ではない」
「それは仕方がないか(汗)」
「で、二つ目だ。あの一瞬で消えるやつだ」
「ん?それなら能力って考えるのが自然じゃないか?お前もそうだし」
「確かに俺のは能力だしお前も能力だろうさ。だがな、黒ウサギが跳んでいくのが分かっただろ?」
「心を読む能力のおかげじゃないのか?」
「いや。お前はあのお嬢様の質問に後ろで答えた。だとすれば
「ふむふむ・・・で?最後はなんなんだ?」
「悪いがこれはただの仮説だ」
「それでも構わん」
「なら答える。お前は・・・
「!!」
「何故ならばお前は常に・・・殺気が漏れているからだ」
「・・・何故だ?」
「考えたことがないのか?なら教えてやるよこういう類いのやつはな・・・皆が怪しいから警戒してるんだよ」
「・・・フフ・・・フフフフ・・・アハハ!」
「・・・」
「スゲェよ!まさかこんな変なキーワードだけでここまで行くなんて!」
「へっ・・・」
「あぁ!
「・・・はっ?」
「半分だ半分。妖が少し合ってただけだ」
「それってどういう・・・」
十六夜が言い終わる前に二人の近くの滝から水しぶきが上がりこう言ってきた。
「人間よお前達を試してやろう」