ただの旅人と愉快な仲間達が異世界から来るそうですよ 作:神崎優
・・・まぁ、まだ連載中と出してたし、そもそも他の世界とか書いてたのでここでやめたら嘘になりますからね。
リアルで嘘とかついたりするけど(汗)
それでは新章スタートです!!!
第二十四話 新たなる世界
「・・・なぁ、少し聞いて言いか?」
「どした?」
「俺達は箱庭から別の世界に飛んだよな?」
「何を当たり前なことを」
「そんで別の世界についたよな?」
「ついたな~」
「それで何故
「「「知るか」」」
「私が先に飛ばされたのに上に乗ってるのは不思議ね」
「おっ?ペストちゃんと来てたのか?」
「むしろ、来なかった可能性があったの?」
「いや全然」
「「「早く退けお前ら!!」」」
いきなり前途多難な新世界スタートである。
「ん~?」
「何か分かったか?」
「植物達に聞いたんだけど、どうやらここは≪
「らしいてなんだらしいって」
「どうやらここは≪空間震≫って言う、空間の地震のようなので破壊された元居住地だったそうだ」
「元・・・じゃあ今誰もいないのか?」
「居ないってよ。
はた迷惑な話だ」
「それも聖杯が絡んでるのかな?」
「いや、聖杯がこの世界に来た時間軸が何時かは知らんけど破壊されたこの辺りの魔力からは聖杯の魔力は伝わらないから元からあったんだろ」
「なんとか治せないか?ユウなら行けるだろ?」
「いや、俺等の状況からこれは治さない方が良さそうだ。
もし、誰かに見つかればそれだけで大騒ぎだからな」
「まぁ、背中に鎌を背負ってるヤツが居れば当然か」
「ロウウィうるせぇ!殺すぞ!」
「やれるもんならやってみろよ!」
「今回ロウウィはスイッチが入ってる、と」
「でも情報集めなきゃいけないだろ?」
「それは当然さ。
情報無しで異世界歩けるわけねぇだろ」
「私はどうすれば良いのかしら?」
「あぁ、ペストは、ヤマトと行動してくれ。
その方が都合が良い」
「「何故?」」
「なんとなくだ」
「「・・・」」
・・・さてと、そろそろ行動するか~。
そうやって腰を上げたユウは、全員に向かってこう叫んだ。
「お前ら
その言葉を聞いてそれぞれ建物の壁に張り付くと、全員のいた場所に、一筋の光が灯され、そこには美少女がいた。
金属のような、布のような、不思議な素材で構成されたドレスを身に纏い、そのドレスから広がった光のスカートのようなものを着け、長い闇色の綺麗な髪を持ち、その眼に摩訶不思議な色を映していた。
見ただけで間違いなく分かる。
・・・恐らく普通の人間じゃない。
その少女がその身に合わない大振りな剣を構え、ユウに斬りかかるが、ユウは真剣白羽取りで抑え込む。
・・・真剣白羽取りって、防御の一種なのか?
「・・・何故来ると分かっていた」
「そりゃ殺気がビンビン伝わってきたからな。
嫌でも分かるさ」
「そうか。
お前はかなりの手練れのようだな。
さっさと片付けようか」
「アイツ等ならとっくに逃げたぜ?」
そう聞き、少女は回りを見渡すが、ユウの言った通りユウ以外の奴らは皆忽然と姿を消していた。
アイツ等流石だな。
おいかけっこ最強だろあの逃げ足。
・・・あれ?ロウウィとヤマトは黒ウサギに捕まってたやん。
「くっ!」
少女が悔しがる中、ユウは耳の通信機を起動させて他の者にメッセージを飛ばす。
「いいか!?このポイントに行け!そこが合流ポイントだ!頼んだぞ!」
「合流ポイント・・・と、言われてもね~。
・・・ねぇ、
ロウウィの目の前には、なんだこれ、と言いたくなるようなでかさの巨大な白兎がいた。
しかも、イメージとは違い、明らかに噛み千切る為の牙がついていた。
しかし、話しかけているのは、このウサギでは無い。
その上にいる人物に言っていた。
可愛らしいウサミミが着いた緑色のレインコートを着ており、ふわふわそうな海のように青い髪をしている女の子である。
「ここは、通し、ません!」
『ヤッハー、悪いねおにーさん』
「うお!?ウサギが喋った!」
『えぇー。
心外だなー。
よしのんはちゃーんとしゃっべれっるよーん』
「じゃあ喋ってくれよ、心臓に悪いわ」
『にゃははー、今度からそうするねーん』
・・・ふざけてても、逃がしてくれそうもないな。
ガキン!ガキン!!
そんなぶつかり合う金属音が聞こえてきた。
その正体は二人おり、一人は合流ポイントに急いでいた零だった。
もう一人は、これまた少女であった。
袖から揺らめく火焔を纏った白い和装をし、天女の羽衣ような帯がその身体に巻き付いており、頭の両サイドに着いた無機的な角が着いていた。
だが、驚くのはそこだけではない。
その手に持っているは、少女の身の丈を超えている漆黒の棍の先端に、空気を焦がす程の焔が有り、刃になっていた戦斧だった。
「なぁ?逃がしてくれるか?」
「あなたはバカなの?敵がいるのに見逃してくれると思ってるの?」
「思わないナー」
「つまりはそういうことよ」
「あんまり戦いたくないんだけど」
「なら簡単よ。
あなたが私にやられればそれで解決よ?」
「冗談!そんなので死ねるかよ!」
「なら良いわ・・・焼き焦がせ
「はぁ!・・・はぁ!・・・はぁ!」
廃虚であるこの場所は、既に使い物にならなくなったビル等が立ち並んでおり、サバゲーをしまくってるヤマトは、そういう知識もあってか追っ手から逃げるのにビルを上手く使って逃げているがユウみたいにいつの間にか回り込まられてしまい、そのたびにまた移動を繰り返していた。
「流石に・・・これ以上・・・来ないだろ!」
「あらあら?これで逃げ切れたと思いなのですか?」
今ヤマトは、ビルの支柱の影に隠れていたのだが、その後ろから声が聞こえてきた。
これもまた綺麗な少女であった。
赤と黒のドレスを纏った赤と金のオッドアイを持ち、その両手に細緻な装飾が施された古式の長さが違う銃を握っていた。
だが、これだけならヤマトは一人でも勝てるのだが、勝てない理由があった。
それは彼女が
その後ろでは、彼女に似た人物が複数いたからだ。
流石にお互い銃使いで一対多でもこれは流石に無いと思うんだ。
「引き金を引いた瞬間に、自分も引かれる事を自覚してないのですか?」
(分かってるけど、限度があるだろ!!?)
これは・・・理不尽である。
ここで一句。
今現在
敵に見つかり
逃走中
なんてやってる場合じゃないけど、必死に逃げているレオンであった。
「冗談じゃねぇぞ!なんだよあの早さ!黒ウサギよりはえぇじゃん!!」
そこでレオンは、追いかけてきている追っ手を確認する。
その相手もまたしても少女だったのだ。
しかも二人。
橙色の髪に、水銀色の瞳で、暗色の外套を纏い、身体の各所をベルトのようなもので締め付けているのは共通していたが、片方は、右手右足と首に錠が施されており、そこから先は引きちぎられた鎖が伸びており、もう片方もそれと鏡合わせのように逆に錠と鎖が着いていたのだ。
唯一違うのは左に錠を着けている方が長い髪を三つ編みにしていることと気だるそうにしており、もう片方は、すごい活発的そうなところだけである。
ただ、メチャクチャ早い。
ジェット機か?、と思うほど早いのだ。
「ふん・・・もう終わりか?所詮は我が暗黒の風の前に吹くそよ風よ」
うわぁー、めっちゃ中二病~。
「発見。もう逃げられませんよ」
「・・・」
「質問。何故夕弦を見たまま固まっているのですか?」
「お前がマトモそうで良かったと思ってんだよ」
「同調。耶倶矢には困ったものです」
「お前・・・大変だったんだな」
「首肯。ありがとうございます」
「え?何で私抜きでお互い納得しあってんの?ねぇ、夕弦~!!」
「これ勝ち目なくね?」
「なら、さっさと捕まって」
ここでミーレスの状況を確認してみよう。
白い純白のウェディングドレスみたいなのを着ている少女に壁際に追い込まれている、終わり。
とまぁ、何とも最悪な状況になっていた。
その少女の頭上では王冠のようなものがこちらに照準を合わせていた。
間違いなくあれは、こちらを狙い打つ物だ。
「流石にまだ死にたくないな~」
「大丈夫、痛みは一瞬だから」
会話のキャッチボール出来てないなこりゃ。
恐らくあの王冠から発せられる技は、間違いなくユウの
そんなの食らったらひとたまりもないなと思いながら、戦うしかないなと思い、諦めかけていた。
「さっさと殺す」
「おーい、目的変わってるぞ~」
「今千里眼で見たけど、アイツ等見事に見つかってるじゃねぇか!!」
「お前達劇団でもやってるのか?」
「それ前にも言われたからちょっとショックだわ」
「さぁ!今度の世界はもう分かった人もいるだろうけど≪デートアライブ≫の世界だぜ!」
「大体の人が知ってるだろ」
「俺達いきなりピンチなんだが」
「流石にこんな展開作らなきゃ盛り上がらないと思って」
「「おぉ、メタイメタイ」」