問題児たちと血を受け継ぐ者が異世界に来るそうですよ? 作:ほにゃー
私にとっては二回目のコラボとなります。
タイトルから分かる通り、クラッカーVさんの作品『英雄に憧れる問題児が来るそうですよ?』の要弥生くんとのコラボになります。
ゆっくりとお読みください。
今日、俺は自室に籠り、白牙槍の研磨をしている。
いつ敵が襲撃に来るかわからないんだ。
いつでも戦えるように武器のメンテをしとかないとな。
それに、今日は暇ですることがない。
白牙槍を研ぐのは、ちょうどいい暇潰しになる。
そう考え、再び白牙槍を砥石に当てようとすると
ズッド―――――ン!
巨大な音が響き、部屋を揺らす。
「何事だ?」
槍をギフトカードに仕舞い、部屋を出る。
館から出て、音の発信源を捉える。
そこでは、十六夜が誰かと戦っていた。
いや、戦っていると言うより…………
「オラァ!」
「うわぁ!」
一方的なリンチだな。
…………てか、今の声、どっかで聞いたような…………
「何処のどいつだが知らねぇが、とにかくぶっ潰す!」
「こっちの十六夜も好戦的すぎる!てか、なんで会って早々バトルなんだよ!」
うん、やっぱり聞いたことある声だ。
「修也君!一体何事!」
「修也……何があったの?」
耀と飛鳥も騒ぎを聞きつけて、やって来た。
「ああ~…………十六夜が敷地に侵入してきた侵入者とバトルしてる」
やって来た耀と飛鳥に状況を説明すると、二人は目つきを鋭くして、臨戦態勢になる。
「二人とも、待て」
今にもリンチに参加しそうな二人を制する。
「何?相手は私達の敷地に無断で侵入したのよ。なら、それ相応の対応をしてあげるべきよ」
「その侵入者なんだが、心当たりがある」
「「え?」」
「取り敢えず、二人はジンと黒ウサギを呼んできてくれ。ちょっとややこしい話になりそうだ」
俺の言葉に二人は疑問符を浮かべ首を傾げる。
俺はグリフォンの血を飲み、ギフトカードから出した白牙槍に風を纏わせる。
槍を振りかぶり、そして。
「喧嘩は………そこまでだ!」
風の槍を十六夜と侵入者にぶつける。
「うをっ!」
「へぶっ!」
十六夜は見事風の槍を躱すが、侵入者は風の槍を躱すも、風の槍の余波で吹っ飛ぶ。
「おい、修也!俺も巻き込むつもりか!」
「こうでもしないとお前は止まらないだろ」
十六夜にそう告げると、俺はうつ伏せで倒れてる侵入者に声を掛ける。
「よぉ、気分はどうだ?」
「手荒い歓迎だな」
「文句は十六夜まで頼む」
「十六夜に文句なんて言えるか」
「違いない」
そう言って俺達はくくっと笑う。
「まぁ、事情は後で聞くことにして、今は」
そこで言葉を切り、俺は手を差し出す。
すると、そいつは差し出された手を取る。
「久しぶりだな、弥生」
「久しぶり、修也」
そいつは、要弥生。
一度、異世界で出会った、俺の友達だった。
いかがでしたでしょうか?
次回は弥生くんとの再会を祝い、そして、バトル展開になる予定です。
弥生くんのキャラが壊れてないといいですが。
では、次回もお楽しみに。