問題児たちと血を受け継ぐ者が異世界に来るそうですよ?   作:ほにゃー

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降臨、蒼海の覇者
第1話 人外ではないそうですよ?


多くの人たちの手により今日から収穫祭が再開されることになった。

 

だが、その収穫祭で使われるはずだった食材が巨龍との戦闘で使い物にならなくなってしまった。

 

そのため、ギフトゲーム形式で危険な幻獣を狩り、その獲物で補うことになった。

 

「それじゃあ、お前たちの力見せて貰うぞ」

 

「YES、マスター」

 

「はい、ご主人様」

 

コッペリアとフェルナは張り切ってこのギフトゲームに参加し、俺は二人の保護者として付いている。

 

「では…………“踊る人形撃 第一幕 斬劇”」

 

コッペリアがそう言うと、コッペリアの周りに円状に銀色の剣が並ぶ。

 

そして、その剣は上空に居た数匹のペリュドンを切り裂き、落した。

 

すると、近くに居た魔獣がコッペリア目掛け襲い掛かる。

 

だが、その攻撃は奇怪な人形たちの手により阻まれた。

 

フェルナの持つギフト“操り人形作成(マリオネット・メイカー)”と“操りの糸(マリオネット・コントロール)”だ。

 

“操り人形作成(マリオネット・メイカー)”は、意志を持った人形を作りだし、単一な命令ならこなせる人形江を作るギフト。

 

“操りの糸(マリオネットコントロール)”は指から、透明な糸を出し、意識がない者を自分の意のままに操るギフト。

 

操る対象の霊格が自分より小さければ意識があっても操れるそうだが、今のフェルナにはそこまでの力は無いらしい。

 

“操り人形作成(マリオネット・メイカー)”で操り人形を召喚し、“操りの糸(マリオネットコントロール)”で、その人形を操る。

 

フェルナにとっては二つのギフトがあってこそこの戦いが出来る。

 

コッペリアとフェルナの連携により、次々とペリュドンや魔獣は倒れていき、夕暮れには数十匹を超える量になった。

 

「二人共お疲れ様」

 

「「はい!」」

 

俺が労をねぎらうと二人は嬉しそうに笑う。

 

「だが、まだ甘いぞ」

 

そう言って俺は右手に持った(短くなった)白牙槍を振りかぶり、投げる。

 

投擲された槍は、背後に居た巨大なペリュドンの心臓を貫き、命を狩った。

 

「どんな奴も勝利を確信した瞬間は隙が出来る。気を付けるんだぜ」

 

「「は、はい」」

 

「よし、コイツら回収して耀たちの所に行こう」

 

ギフトカードに狩猟の成果を収納し、移動する。

 

ちなみに、コッペリアとフェルナはギフトカードには収納せずギフトではなく仲間として扱っている。

 

一応、ギフトカードには二人が眷属である証に、“眷属:フェルナ”“眷属:コッペリア”と記載されてはいるが。

 

三人で合流地点まで行くと何故か嫌な雰囲気だった。

 

耀と飛鳥はなんか不機嫌だし。

 

「何かあったのか?」

 

「まぁ、ちょっとな」

 

ガロロさんに聞くとガロロさんは冷や汗を掻きながらはぐらかす。

 

「まぁいいや、それより俺たちの収穫だ」

 

ギフトカードを取り出し、馬車の荷台に獲物を乗せる。

 

すると荷台には数十匹のペリュドンと魔獣、そして、他のペリュドンと比べ物にならないぐらいのペリュドンが乗る。

 

「おお!コイツはスゲェ!俺達の収穫の二倍はあるぜ!」

 

「………修也君、これ一人で狩ったの?」

 

「まさか、俺が勝ったのはこのデカい奴だけ。残りはフェルナとコッペリアだ」

 

「……それでも、この大きさを一人で倒すのは凄いと思う」

 

「……私、自分の力に自信がなくなって来たわ」

 

「ご主人様は自分の力を過小評価し過ぎです」

 

「僭越ながら私もそう思います、マスター」

 

「……………俺って、十六夜並に人外?」

 

「「「「人外ってか吸血鬼(ハーフ)じゃん!」」」」

 

……………あ、そうだった

 




次ぐらいにフラグを立てれるようにします。

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