問題児たちと血を受け継ぐ者が異世界に来るそうですよ?   作:ほにゃー

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コラボ7話 月三波・クルーエ・修也VS五十嵐五月雨

「十六夜、お疲れだ」

 

「ああ、後は任せたぜ」

 

ボロボロになった十六夜とハイタッチを交わし、十六夜は手当、俺は最終戦に向かった。

 

「修也君、あと一勝よ。頑張って」

 

「いえしゅ!しゅーやしゃんなら、じぇったひにかちぇましゅ!(YES!修也さんなら絶対勝てます!)」

 

「修也、信じてるから」

 

「ああ、行ってくる」

 

みんなに激励の言葉を貰い、中央に進む。

 

「よぉ、五月雨。俺がお前の相手だ」

 

「まぁ、僕としては修也と戦いたかったから嬉しいけどね」

 

俺と五月雨は軽く握手をし、距離を開ける。

 

兎「では、最終戦 月三波・クルーエ・修也VS五十嵐五月雨 スタートです!」

 

黒ウサギの合図と共に、五月雨は金と銀の剣を出し、斬り掛かってくる。

 

白牙槍で、銀色の剣を、ハープーンガンで金色の剣を受け止める。

 

「デュランダルで斬れないとは良い槍だな」

 

「そっちこそ、この槍に斬り掛かって刃こぼれしないとは恐れ入るぜ」

 

次の瞬間、互いに距離を取り、離れる。

 

ハープーンガンを五月雨に向け撃つ。

 

五月雨はこの銃の威力を分かっているかのように、素早く避ける。

 

ハープーンガンから飛び出した銛が、地面に突き刺さり、紙面を抉る。

 

「うお、すげぇ~。あれ、受け止めてたら大変なことになってたな」

 

「初見でよくコイツの威力を理解できたな」

 

ハープーンガンの威力を見切られたとなるともう使えないと判断し、大人しく仕舞う。

 

代わりに血の小瓶を取り出し飲む。

 

「……それ、血か?」

 

「あ、言ってなかったな。俺、吸血鬼なんだ」

 

そう言うと、俺は素早く移動し、背後を取る。

 

そして、白牙槍を振る。

 

「ちっ!」

 

五月雨は金の剣で斬撃を受け止め、銀の剣で斬りつけてくる。

 

後ろにのけ折ることで銀色の剣の一撃を躱す。

 

「まさか、吸血鬼だとはな!」

 

「へ!ついでだ、良い物見せてやるよ」

 

俺は槍に風を集め、そして一点に集中させる。

 

そして、突きを放つ。

 

突きを放つと、槍の先に集まってた風が一気に飛び出し、巨大な風の槍になって五月雨を襲う。

 

風の槍は、五月雨に直撃したように見えた。

 

砂煙が酷くて良く見えないが、おそらく「これで、倒せると思ったか?」

 

いつの間にかは背後に五月雨が立っていた。

 

「まさか、グリフォンのギフトが使えるとはな。それもギフトか?」

 

「ああ、幻獣の血を飲むことでその幻獣の力を一時的に使うことが出来る。俺のギフトの一部だ。それで、お前はどんな方法であの一撃を交わした?正直、あれを倒せないにしろ手傷ぐらいは負わせれると思ったんだが?」

 

「ああ、それはこうしたんだよ」

 

次の瞬間、五月雨はまた俺の後ろに居た。

 

「光+速度、これで俺自身の素早さを瞬間的にあげて光速の速さをだした」

 

「おもしろいことするな」

 

そして、再び槍と剣が切り結び合う。

 

「雷+発射+拡散」

 

今度は雷を俺に向け発射してきた。

 

おまけに拡散していて攻撃範囲がでかい。

 

翼を出し、上空に避難する。

 

「そこだ!風+斬撃+拡散!」

 

俺が上空に避難すると分かっていたらしく、俺は風の刃に切り裂かれる。

 

 

「くっ!」

 

体中を切り裂かれ、ヒリヒリとした痛みが体を襲う。

 

このままじゃ、こっちが負ける。

 

なら………

 

もう一度、槍に風を纏い、風の槍を放つ。

 

だが、狙うのは五月雨じゃない。

 

俺はそのまま、風の槍を地面に叩き付けた、

 

地面に激突した風の槍は地面を抉り、そして、砂煙を巻き起こす。

 

さっきのよりも威力を高めたので砂煙が俺たちだけでなく、十六夜達も襲う。

 

「修也のヤロウ!やりすぎだぞ!」

 

「ゲホッ!ゲホッ!無茶苦茶じゃない!」

 

「……二人が見えない」

 

全員の視界が塞がってる。

 

やるなら、今だ!

 

俺は素早く耀の背後に回り、耳元でささやく。

 

「悪い。あとで、何でもしてやるから」

 

「え?」

 

耀が頭に疑問符を浮かべた瞬間、俺は耀の首に噛みついた。

 

「あうっ!」

 

ゆっくりと耀の血を口に含み、飲み込む。

 

飲み終わると、傷口は舐めて塞ぐ。

 

「あひゃ!」

 

耀の血を飲んだおかげで、傷も塞がり、力が湧いて来る。

 

「五月雨、決着と行こう」

 

「どうやら、何かしたらしいな。いいだろ、とっておきを見せてやる」

 

そう言うと、五月雨は、二本の剣を交差させた。

 

「全能の神嵐・十閃(ゴッドテンペスト・クロス)!」

 

あれは、まずいな。

 

素早く腕を切り裂き、血を撒き散らす。

 

「我が血よ!我が名のもとに従え!我が命を守りし盾となれ!」

 

血に命じ、血の障壁を造りだし、五月雨の攻撃を受け止める。

 

だが、血の障壁はそれを全て受け止められず破壊される。

 

「まさか、あれを防ぎきるとはな」

 

五月雨が感心そうに言う。

 

俺はというと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は、はは、ははははははははははは!あはははははははははははは!」

 

高笑いしていた。

 

「おい、どうした?笑いだしたりして?」

 

「いや、十六夜以外だとお前が初めてなんだよ。人間で、俺と対等、いや、それ以上の奴と戦うのは」

 

「それで?」

 

「…………ありがとな。お前のおかげで箱庭がもっと楽しくなりそうだ。案外、探せばいるかもしれないな。お前みたいな奴」

 

「……そうか。僕も、お前みたいな奴は初めてだ。この世界で会えたら家族になりたかった」

 

「お前と戦うのは楽しいが、そろそろ終わりにしよう」

 

「そうだな」

 

そう言うと五月雨は金の剣を仕舞い、銀の剣を正眼に構える。

 

俺は槍に自分の血を塗り、そして、麒麟の血を飲む。

 

「我が血よ。我が名のもとに従え。その血に流れる力を槍に纏わせよ!」

 

槍に血の力が宿り、麒麟の雷が纏わりつく。

 

「行くぞ!」

 

五月雨は銀の剣に光を集め収束する。

 

「くらえ!血の雷槍(ブラッティ・サンダースピア!)」

 

「全能の神嵐・裂斬(ゴッドテンペスト・スラッシュ)!」

 

槍と剣がぶつかり、巨大な爆発を起こした。

 

そして、勝負は…………………

 




次回、コラボ最終話

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