問題児たちと血を受け継ぐ者が異世界に来るそうですよ?   作:ほにゃー

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コラボ4話 春日部耀VS日比野花音

「ごめんなさい、負けてしまったわ」

 

飛鳥は落ち込みながら俺達の下に帰ってくる。

 

「気にすんなよ」

 

「お嬢様にしてはかなりいい戦いっぷりだったぜ」

 

「うん、すごかった」

 

俺達は飛鳥を慰め励ました。

 

兎「それでは第二回戦の選手をお選びください」

 

「じゃあ、次は私が出る!」

 

花音が声を上げて前に出てくる。

 

「誰が行く?」

 

「じゃあ、私が出る」

 

耀が手を上げる。

 

「いいのか?別に俺が出てもいいんだが?」

 

「闘っていやらしいことを合法的にするつもり?したら、許さないよ」

 

拳を握り、音を鳴らしてくる。

 

「いえ、どうぞ」

 

「行ってくる」

 

親指を立てて花音の下移動する。

 

「お!よったんが相手?」

 

「よったん?」

 

「うん!よっちゃんはもうこっちのよっちゃんの渾名だから、異世界のよっちゃんは、よったんね!」

 

「……わかった」

 

「それでは、第二回戦!春日部耀VS日比野花音 スタートです!」

 

耀は試合を速攻で決めるつもりなのか、光翼馬のブーツで花音の背後に回り蹴りを入れる。

 

だが、その蹴りは見事に受け止められた。

 

「え?」

 

鎧を身にまとい、手には槍を持った一人の男がいた。

 

「この程度の攻撃、防げぬ呂布ではない」

 

アレは三国志で有名な呂布。

 

花音のギフトは変身?いや、見た感じあれは変身じゃない。

 

まさか、憑依させた?

 

「くっ!」

 

驚いていた耀だが、すぐに攻撃に移り、再度蹴りを放つ。

 

「甘い!」

 

たが、軽く受け流され、槍でのカウンターが来た。

 

なんとか避けきった耀だが、顔に焦りの色が見え始めていた。

 

光翼馬のブーツは素早さがあるが威力に欠ける。

 

そこで、耀は光翼馬のブーツを解除し、別の物に作り替え始める。

 

「ふん、そんな時間………与えると思うか!」

 

呂布になった花音は槍を構え、突進して来る。

 

そして、花音の持つ槍が耀に突き刺さる。

 

だが、槍は様に突き刺さってはいなかった。

 

何故なら、槍の先は溶けていたからだ。

 

そして、耀は紅い鎧をまとっていた。

 

「不死鳥の鎧、貴女は私に触れることはもうできない」

 

「…………そっか」

 

すると急に花音は元の姿に戻り、笑顔になる。

 

「少し、よったんのこと舐めた。ごめん」

 

「……別にいい。でも、今から本気で来て」

 

「分かった」

 

そう言うと花音は深呼吸する。

 

「宿れ 太陽の騎士!」

 

そう叫ぶと、花音は甲冑を身に纏い、剣を持っていた。

 

円卓の騎士の一人、ガウェイン

 

アーサー王の甥で、円卓の騎士で優秀な騎士として活躍したと言われている。

 

朝から正午にかけて力が三倍になる特性を持ち、強情で勇猛果敢。

 

持っている聖剣ガラディーンも、昼間の間は力が強くなるとされている。

 

力が三倍の時ならランスロットよりも強いと言われている。

 

今は、だいだい11時。

 

もし、力や特性も同じとしたら耀に勝ち目がないな。

 

「来たまえ、耀殿。円卓の騎士が一人、ガウェインがお相手する」

 

剣を鞘から抜き構える。

 

剣には炎が纏われている。

 

「私も本気で行く」

 

ガラディーンは日輪の剣。

 

不死鳥の鎧は効かないと思い、耀は不死鳥の鎧を解除した。

 

そして、今度は巨大な矛を創りだした。

 

耀の身長の倍はある。

 

よく見ると矛は雷を帯びていた。

 

まさか、麒麟か…………

 

「うおおおおおおおおおおおおお!」

 

「せやああああああああああああ!」

 

麒麟の矛とガラディーンがぶつかる。

 

炎と雷がぶつかり辺り一帯を焦がす。

 

熱風が頬を撫で、雷鳴が耳を支配する。

 

煙が晴れると、地面が抉られ、その中央に二人が立っていた。

 

どっちの勝ちだ?

 

周りが黙る中、中央に居た二人の内一人が動いた。

 

「………花音は強いね」

 

そう言って耀は倒れた。

 

「ふう、なんと勝てた。でも、危なかった」

 

向うの黒ウサギが駆け寄り、耀の安否を確認する。

 

確認が終わると手を上げ声高らかに言う。

 

「春日部耀、戦闘続行不能!日比野花音の勝利!」

 




なんか無茶苦茶になってしまった気がする……………

次回は黒ウサギVS八咫烏

お楽しみに

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