問題児たちと血を受け継ぐ者が異世界に来るそうですよ?   作:ほにゃー

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メリークリスマス!

よいこの読者に素敵な話をプレゼント!

それではどうぞ!


クリスマス特別編 酒に溺れるなってことだそうですよ?

今俺達“ノーネーム”は“サウザンドアイズ”に来ている。

 

何故か白夜叉に全員呼ばれたのだ。

 

メンバーは俺、十六夜、耀、飛鳥、ジン、黒ウサギ、レティシア、ペストだ。

 

「よく来てくれた。今日はおんしたちに一つ頼み事があっての」

 

「なんだよ?」

 

「うむ、それは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プレゼントを配るのを手伝ってくれ」

 

「「「「「「「「……………………………は?」」」」」」」」

 

取りあえず全員で聞き返した。

 

「聞こえんかったか?プレゼントを配るのを手伝ってほしいと言ったのじゃが」

 

「いや、それは聞こえた。たが、なんでプレゼント配りなんだ?」

 

「まぁ、これは“サウザンドアイズ”の慈善事業の一つじゃ。コミュニティと言えども数は多い。中には貧しいコミュニティもある。そのコミュニティの中には子供もいるところもある。そんな子供の為にプレゼントを運ぶのじゃ」

 

「………要するにサンタクロースになって子供たちにプレゼントを配り歩くってこと?」

 

「そうじゃ!」

 

なるほど、だから白夜叉の奴ミニスカサンタのコスプレなんてしてるのか。

 

「無論、報酬は出す。さらに仕事を終えた後、私の私室で細やかな宴会をするつもりじゃ。どうじゃ?」

 

「面白そうじゃねぇか!いいぜ、やってやる!」

 

「……面白そうだし、私もやる」

 

「そのさんたくろーすってのが何かは分からないけど子供にプレゼントを配るのは賛成よ」

 

「YES!黒ウサギもこういうことでしたら喜んで参加します!」

 

「どうせ、私には拒否権なんて無いのでしょ?いいわ、やるわよ」

 

「そう言う割には嬉しそうだな?」

 

「は、ハハハ、…………皆さんよろしいみたいなので、白夜叉様、その御依頼承ります」

 

「うむ、頼む」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って、なんて私達までこんなはしたない恰好をしないといけないの!」

 

「飛鳥さんの言う通りです!」

 

早速プレゼントを配りに行くとしたら白夜叉が、「折角のクリスマスなんじゃ!それ相応の恰好で行かんか!」っと言って女性陣にミニスカサンタのコスプレをさせた。

 

飛鳥と黒ウサギは猛反対。

 

耀は特に文句なく着用。

 

レティシアとペストは溜息を尽きながらも少し嬉しそうに来ていた。

 

黒ウサギは上半身と下半身が切り離されへそ出しのビキニのようなミニスカサンタコス、腕には赤い二の腕までの長さの手袋を付けてる。

 

飛鳥は肩を大きく露出させ、膝上十センチのミニスカサンタコス、赤い手袋。

 

耀は上はごく普通のサンタ服で少し袖が長く、スカートは膝上二十センチという驚きの短さだ。

 

レティシア、ペストはワンピースタイプのサンタコスでその容姿に良くあっている。

 

そして、全員のミニスカートには絶対に見えそうで見えない鉄壁ミニスカートなギフトが付与されている。

 

あと、全員頭にはサンタ帽子を着用。

 

黒ウサギは耳が出る様に穴が開いてある。

 

そして、俺達男性陣はと言うと…………

 

「………修也、結構似合ってんぞ」

 

「………十六夜も似合ってるじゃないか」

 

「ま、まぁ、お二人とも十分似合ってますよ」

 

俺と十六夜は何故か着ぐるみのようなトナカイ衣装だ。

 

流石の十六夜も顔を引き攣らせていた。

 

ジンはふつうのサンタ服。

 

解せん!

 

「うむ!あえて言おう、黒ウサギはエロい!」

 

「黙らっしゃい!この駄神様!」

 

景気よく黒ウサギのハリセンが炸裂。

 

「冗談はここまでじゃ。では、今からプレゼン度を配ろう。後、組み合わせはこれじゃ」

 

そう言って白夜叉は懐から紙一枚取り出した。

 

ちなみに白夜叉はレティシアたちと同じワンピースタイプだ。

 

 

 

 

 

 

組み合わせ表

 

十六夜&ジン

 

飛鳥&黒ウサギ

 

修也&耀

 

レティシア&ペスト

 

白夜叉&店員

 

 

 

 

 

 

 

「では、各々、健闘を祈る!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

十六夜&ジンペア

 

「メリークリスマスだぜ!ガギ共!」

 

「メリークリスマスです!」

 

「サンタさんだ!」

 

「トナカイさんもいる!」

 

「おう、トナカイの十六夜さんだ!一夜限りよろしくな!」

 

「はい!プレゼントだよ」

 

「ありがとう!」

 

「ありがとね!小っちゃいサンタさん!」

 

「う…………小っちゃいサンタさん…………」

 

「ヤハハハハハ!」

 

 

 

飛鳥&黒ウサギ

 

「メリークリスマスですよ!よい子にプレゼントを持ってきました!」

 

「えっと、め、メリークリスマス…………これでいいのかしら?」

 

「ウサギの姉ちゃん、へそ出てるけど寒くねーの?」

 

「こっちの姉ちゃん肩出てる。寒くねーの?」

 

「きっと、そういう趣味なんだよ」

 

「「そーか!」」

 

「「…………………」」

 

 

 

 

 

 

レティシア&ペスト

 

「メリークリスマスだ」

 

「…………メリークリスマス」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ロリっ子、やっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉい!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

「「………………………………」」

 

 

 

 

 

 

 

白夜叉&店員

 

「メリークリスマスじゃ!小童どもプレゼントじゃ!」

 

「「「「「わ-い!!」」」」」

 

「これこれ、慌てるでない。全員分ある」

 

「…………………普段からこれならよいのですが……………」

 

 

 

 

 

 

 

修也&耀

 

「………メリークリスマス」

 

「め、メリー、クリスマス」

 

「サンタのお姉ちゃん。どうしてトナカイさんの背中に乗ってるの?」

 

「……サンタの乗り物はトナカイだから」

 

「そっか、じゃあ、このトナカイさん、サンタのお姉ちゃんのペットなんだ!」

 

「うん、そう」

 

「ちょっと待て!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆!ご苦労であった!」

 

「結構楽しめたぜ!」

 

「疲れましたね」

 

「もう、こんな恰好しない」

 

「もう、白夜叉様の事は信用しません」

 

「……………私達、頑張ったわよね?」

 

「……………ああ、頑張った」

 

「……楽しかった」

 

「……つ、疲れた………」

 

プレゼントを配り終え、全員が“サウザンドアイズ”に集合するころには十六夜と耀、白夜叉以外グロッキー状態だ。

 

「報酬は後で渡そう。まずは、宴会じゃ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後白夜叉の私室で俺達は二つの炬燵を使い、鍋パーティーを行った。

 

ちなみに女性店員は用事があるらしく帰った。

 

 

あと、炬燵の班分けはこんな感じだ。

 

第一炬燵

 

俺 十六夜 飛鳥 耀

 

第二炬燵

 

ジン レティシア ペスト 黒ウサギ 白夜叉 

 

 

 

 

 

「あれだな。寒い日に鍋はいい」

 

「まったくだ」

 

「……美味しい」

 

「体が温まるわ」

 

俺達は問題児四人でのほほんと鍋を突っついた。

 

そして、あちらはというと

 

「ちょっと!それは私が狙ってた鱈!」

 

「ふっ、鍋の世界は弱肉強食だぞ」

 

「白夜叉様!その鶏肉はまだ生煮えです!あと、さっきからお肉の食べ過ぎです!こちらをお食べ下さい!」

 

「白菜は嫌じゃ!肉を食わせろ!」

 

「………うどんがおいしいです」

 

周りが騒いでる中、ジンは一人うどんに手を付けていた。

 

「おい、白夜叉!これはなんだ?」

 

十六夜が何かに目を付けた。

 

「ん?おお!それは………ジュースじゃ」

 

「へぇ………ジュースねぇ」

 

ん?どうした?

 

「春日部、お嬢様。一杯どうだ?」

 

「………もらう」

 

「そうね、頂くわ」

 

「ほれ、黒ウサギとジン、レティシアにペストも飲め」

 

「あ、すみません」

 

「ありがとうございます。白夜叉様」

 

「………いただくわ」

 

「ああ、すまないな」

 

そうして、俺と十六夜、白夜叉以外のメンバーはそのジュースを飲んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あははははは!十六夜さんが三人いらっしゃいますぅ~」

 

「僕だって、僕だって、頑張ってるんですよ!」

 

「ラッテ~ン、ヴェ~ザ~、会いたいよ~、二人に会いたいよ~」

 

「うふぇふぇふぇふぇ、視界がくるくる回ってるよ~」

 

「…………おい、白夜叉」

 

「うむ、正直やり過ぎた」

 

「なんっつーか、カオスだな」

 

十六夜と白夜叉が飲ませたのはチューハイだった。

 

まぁ、ジュースみたいなものだから、全員が気づかなくてもおかしくないか………………

 

「まさか、黒ウサギが笑い上戸だったとはな」

 

「ジンは泣き上戸か………」

 

「レティシアとペストに至っては人格変わってるぞ」

 

これは放っておいた方がいいな。

 

そして、飛鳥と耀はというと

 

「こら~、十六夜く~ん!こっちに来てお酌しなさい!」

 

「……………」

 

飛鳥は顔を真っ赤にして、一升瓶を片手に酔っぱらっていた。

 

耀は黙々と飲んでいて普通に見えるが、顔がほんのりと赤い。

 

「はいよ。修也、俺はお嬢様の相手をしとくから、春日部を頼む」

 

「ああ」

 

飛鳥を十六夜に任して耀の床に向かう。

 

「耀、飲み過ぎだぞ」

 

「………………修也?」

 

ようが虚ろな目で見てくる。

 

「ああ」

 

「…………修也だ!」

 

「おわっ!」

 

いきなり飛びつかれた。

 

「えへへへ、しゅ~や~」

 

「ちょっ、よ、耀!?」

 

耀が満面の笑みで抱き付いて来る。

 

「すりすり」

 

頬ずりしてきた。

 

「ちょっ、やめ!」

 

「えへへ、ちゅ~」

 

「それはOUT!」

 

キスしようとして来る耀を止める。

 

「十六夜!助けてくれ!」

 

十六夜に助けを求めるが

 

「いい!分かってる!そもそも、男子たるもの――――――」

 

「あ、ああ、うん。分かったから少し落ち着こうぜ。な?」

 

飛鳥の目の前で正座をし何かについて熱く語られていた。

 

「黒ウサギ!少し落ち着かんか!」

 

「白夜叉様ぁ~、可愛らしいですよぉ~」

 

「聞いてますか!?僕だって!」

 

「ラッテ~ン、ヴェ~ザ~!」

 

「うふぇふぇふぇふぇふぇふぇ」

 

白夜叉は向うで大勢に絡まれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ、こんなクリスマス初めてだな…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝

 

「ふ~、また一日が始まりますね」

 

いつも通りの割烹着に着替え女性店員がやってくる。

 

そして白夜叉の私室に向かう。

 

「オーナー、今日の仕事をお持ちしました」

 

襖を開けるとそこには

 

黒ウサギに抱き付かれ苦しそうにしてる白夜叉と白夜叉を幸せそうに抱いてる黒ウサギ、大の字になり寝てるジンとジンの両腕に絡みついて涎を垂らすレティシアと涙の後があるペスト、死んだように眠る飛鳥に腕枕をしてる十六夜、耀に抱き付かれ目に隈を作った修也がいた。

 

「………………どういう状況ですか?」

 

女性店員は冷静にそう聞いた。

 

「………酒は飲んでも飲まれるなってことだ」

 

修也は苦しそうにそう呟き溜息を吐いた。

 




今年のクリスマスはどう過ごしましたか?

私は自分で予約したケーキを食べながら小説を書いています。

予定なんかない。

寂しいね………

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