問題児たちと血を受け継ぐ者が異世界に来るそうですよ?   作:ほにゃー

14 / 106
あら、魔王襲来のお知らせ?
第1話 問題児たちが脱退するかもだそうですよ?


「く~~~~~~~~~~」

「修也の寝顔・・・」

なんだろう?

修也の寝顔すごく可愛い。

今朝、飛鳥を起こしに行ってコミュニティにある農地について話していると“サウザンドアイズ”から手紙が来た。

内容に“火龍誕生祭”への招待状と書いてあり面白そうなのでみんなで行こうと話になった。

飛鳥は十六夜を探しに行き、私は修也を起こしに行った。

「修也、起きて」

「ん~~~~~~、後、半日」

「夜になる。早く起きて」

布団からゆっくりとした動作で修也が起きる。

頭に寝癖が付いてる。

その寝癖が少し猫耳の様に見えた。

「何の用だ?」

「白夜叉から手紙が来た」

「ん」

修也は寝ぼけながら立ち上がる。

「わ!」

急にふら付きこちらに倒れてくる。

「しゅ、修也?」

おそらく今の私は顔が真っ赤だろう。

「ZZZ」

寝てるし・・・・

取りあえず修也を担ぎ、飛鳥を探す。

飛鳥、どこだろう?

 

耀SIDE END

 

 

 

修也SIDE

目が冴えてきてまず最初に見たのは混沌だった。

「起きなさい!」

「させるか!」

「グボハァ!」

飛鳥が十六夜に飛び膝蹴り、別名・シャイニングウィザードを放ち、それを十六夜がジンを盾に防いでる光景だった。

「ジン君がぐるぐる回って吹っ飛びました!?大丈夫!?」

今叫んだのは“ノーネーム”の年長組の子「リリ」だ。

割烹着に狐耳が特徴の子だ。

「側頭部に飛び膝蹴りを食らって大丈夫な訳ないと思うな」

顔色一つ変えず合掌する耀。

てか、なんで耀は俺を担いでるんだ?

「耀。色々聞きたいがまずお願いがある。下ろしてくれ」

「うん」

耀の背中を降り、現状を確認する。

眠そうな十六夜。

興奮しきってる飛鳥。

相変わらず無表情の耀。

混乱してるリリ。

気絶してるジン。

・・・・ゴメン、さっぱり分からん。

「十六夜君、ジン君!緊急事態よ!二度寝してる場合じゃないわ!」

「そうかい。取りあえず、側頭部にシャイニングウィザードは止めとけ。

俺はともかく御チビの場合は命に関わ」

「って僕を盾に使ったのは十六夜さんでしょう!?」

復活したジンが十六夜にツッコミを入れる。

意外とタフだな。

「大丈夫よ。だってほら、生きてるじゃない」

「デッドオアライブ!?というか生きてても致命傷です!飛鳥さんはもう少しオブラードにと黒ウサギからも散々」

「御チビも五月蠅い」

十六夜が投げた本の角が的確にジンの頭に当たり、加えて先ほど以上の速度で後ろに飛ぶ。

あれ、死んだんじゃね?

リリは先ほど以上に混乱しジンを助けに行く。

「それで?人の快眠を邪魔したんだ。相応のプレゼントがあるんだろうな」

睡眠を邪魔されて不機嫌な十六夜。

対して飛鳥はそんな不機嫌な十六夜を無視して話を進める。

「いいからコレ読みなさい。絶対に喜ぶわよ」

不機嫌な表情のまま十六夜は手紙を読む。

俺も一緒になって読むことにした。

「何々?北と東の“階層支配者”による共同祭典“火龍誕生祭”の招待状?」

「そう!よくわからないけどきっと凄いお祭りだわ。十六夜君もわくわくするでしょ?」

なんで自慢げなんだよ?てかよく分からないのかよ。

「おい、ふざけんなよ。こんなことで人の快眠邪魔して側頭部にシャイニングウィザードを決めようとしたのかよ!?それに、なんだよこのラインナップ!?『北側の鬼種や精霊達が作り出した美術工芸品の展覧会および批評会に加え、様々な“主催者”がギフトゲームを開催。メインは“フロアマスター”が主催する大祭を予定しております』だと!?

クソが!少し面白そうじゃねえか、行ってみようかなオイ♪」

結構ノリノリじゃないか

まぁ、俺も結構興味があったりするんだがな。

「ま、待ってください!北側にいくにしてもせめて黒ウサギのお姉ちゃんに相談してから、

ジン君も起きて!皆さんが北側に行っちゃうよ!」

「・・・・北?・・・北側だって!?」

気絶していたジンが「北側に行く」の言葉で飛び起きる。

やっぱりタフだな。

「ちょ、ちょっと待って下さい!北側に行くって本当ですか!?」

「ああ。そうだが?」

「何処にそんな蓄えがあると思ってるんですか!?此処から教会壁までどれだけあると思っているんです!?リリも、大祭の事は皆さんには秘密にと――――」

「「「「秘密?」」」」

ジンはどうやら北側の大祭の事を知ってたらしい。

それを俺達に黙ってたってわけか。

「そっか。こんな面白そうなお祭りを秘密にされてたんだ、私達。ぐすん」

「コミュニティを盛り上げようと毎日毎日頑張ってるのに、とっても残念だわ。ぐすん」

「毎日ギフトゲームをしてコミュニティの為に頑張ってるてのにな。ぐすん」

「ここらで一つ、黒ウサギ達に痛い目を見てもらうのも大事かもしれないな。ぐすん」

泣きまねをしながらニヤリと笑う俺達。

ジンは汗をダラダラにながし青ざめている。

取りあえずお仕置きな♪

 

「黒ウサギのお姉ちゃぁぁぁぁぁん!大変――――!」

「リリ!?どうしたのですか!?」

「飛鳥様が十六夜様と耀様と修也様を連れて・・・・・・・・あ、こ、これ、手紙!」

『黒ウサギへ。

北側の四〇〇〇〇〇〇外門と東側の三九九九九九九外門で開催する祭典に参加してきます。貴女も後から必ず来ること。あ、あとレティシアもね。

私達に祭りの事を意図的に黙っていた罰として、今日中に私達を捕まえられなかった場合”四人ともコミュニティを脱退します”。死ぬ気で探してね。応援しているわ。

P/S ジン君は案内役に連れて行きます』

「な、―――――何を言ちゃってんですかあの問題児様方あああああ――――――!!!」

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。