【完結】熱血キンジと冷静アリア   作:ふぁもにか

80 / 147

バタフライナイフ「ぼ、僕の出番……」
キンジの小太刀その1「m9(^Д^)プギャーwwwww」
キンジの小太刀その2「ねぇ今どんな気持ちぃ? 新参者の俺たちに出番根こそぎ奪われてどんな気持ちぃ?」
バタフライナイフ「うぅぅ、どうしてこんなことに……」
ベレッタ「――ほら」
バタフライナイフ「え? これ、ハンカチ?」
ベレッタ「これで涙拭けよ。お前に涙は似合わないさ」
バタフライナイフ「ベレッタ、お前……!」

 どうも、ふぁもにかです。今回もまだまだシリアスが続きます。でもって、今回はちょっとばかり残虐な描写が存在しますので、「グロいのヤダー」って人は即刻ブラウザバックを推奨します。
……にしても、こうやって執筆してると私って放っておくとシリアス展開しか書かないなぁと思いますね、ホント。私は笑い所は意識して書かないと上手く作れないタイプのようです。




80.熱血キンジと足掻く者たち

 

 横浜ランドマークタワー屋上にて。

 

「ガフッ!?」

 

 ブラドの全力の拳。それを腹部にモロに喰らったキンジは後方に勢いよく吹っ飛ばされていく。まるで大型トラックにはねられたような衝撃にキンジは為す術もなく、バウンドを繰り返しながら転がっていく。今のキンジにできることは精々、バウンドの際に頭部やその他重要な器官を傷つけることがないよう体を捻って調整するぐらいだ。そして。十数メートル後方まで転がった所で、キンジの体はようやく止まった。

 

 ブラドの重すぎる拳撃を受けてしまったキンジはたまらず倒れた状態のまま殴られた腹部に両手を当て、体を丸めて肺の中の息を「ゲホッ! ゴホッゴホッ!」と吐き出す。その際、キンジの口から決して少なくない量の血が吐き出された。

 

(う、これ、肋骨何本か折れたな……)

 

 キンジは呼吸をする度に自身の胸から発生する痛みの感覚に顔をしかめる。それからキンジは激痛を訴える腹部を片手で抑えつつ、なるべく胸を動かさないよう留意しながらも速やかに立ち上がる。本当なら腹部の痛みが治まるまでずっと転がっていたい所だが、今もブラドとの戦闘は続いている以上、そんな我がままを許すわけにはいかない。

 

(マズいな、この状況。限りなくバッドエンド直行コースじゃねぇか、これ)

 

 ワラキアの魔笛。ブラドの奥の手であろうそれを契機に形勢は一気にブラドの方に傾いてしまった。ここより少々遠方に倒れているアリアはおそらく戦闘不能状態。俺も今の一撃のせいで戦闘続行がかなり厳しくなった。

 

(何か、何かないのか? 現状を打破できる、起死回生の策。……考えろ、何かあるはずだ)

 

 キンジは口元の血を手の甲で拭うと、いつブラドが襲ってきてもいいように周囲を警戒しつつ必死に頭を働かせて思考する。しかし。腹部を起点とする激痛のせいで思うように頭は回らない。冷静に物事を考えようとする思考を邪魔するようにマズいマズいマズいマズいと連呼するもう一つの思考が存在するせいで、キンジの脳裏にアイディア一つ浮かばない。

 

(つーか、ブラドはどこに――)

 

 と、ブラドが中々姿を現さないことを不審に感じたキンジは突如、ブラドの気配を背後から察知しバッと後ろを振り返る。その先に、『死になさいッ!』と今にも拳を振り下ろさんとするブラドの姿があった。

 

「なッ!?」

 

 いつの間に背後を取られたのか。なぜ気づけなかったのか。そのような疑問をすぐさま呑み込むと、キンジは上方から迫るブラドの追撃の拳を背中から取り出した二本の小太刀を使って間一髪、受け止める。避けるだけの余裕がなかったキンジはとっさに小太刀二本を頭上で交差させる形でブラドの拳を正面から受け止める。

 

「ぐッ!?」

 

 ブラドの力任せの拳の重圧にキンジはうめき声を上げる。キンジの足元の床に放射線状のヒビが入り床が数ミリ沈んだことが、ブラドの繰り出した拳がいかに強力かを如実に物語っている。

 

『キャッハハハハハハハハハッ! なに、なになに!? 人間の分際で私と力勝負!? 身の程知らずもここまでくると笑えてくるわねぇ!』

「くぅッ!?」

(まだ力が増すのかよ、こいつ!?)

 

 未だ興奮冷めやらぬブラドはキンジを潰さんと小太刀二本にせき止められている拳に惜しみなく力を注いでいく。その結果、キンジの足元の床がさらにズンと沈む。どうやら屋上の強度がブラドの拳の重圧に耐えきれなくなっているようだ。

 

 ブラドの重すぎる拳を小太刀二本で受け止めているキンジは動けない。ブラドと真っ向から力勝負を挑むことがどれだけ愚かなことか知っていても、その場から一歩も動くことができない。ブラドの拳を跳ね返すことはもちろん、拳を真横にズラして攻撃をいなすことすら叶わない。一瞬でも気を抜けばブラドの拳に潰されてしまう現状下において、今のキンジにできることはただ歯を食いしばってブラドの拳に耐え続けることだけだった。

 

(ヤッバいな、これ……)

 

 今現在、キンジは本格的に命の危機を感じていた。両腕の骨がミシミシと鳴っている。折れた肋骨のせいでブラドの拳の重みがやたら肺に響く。重圧に晒されている体全体が軋んでいるように思えて仕方がない。火事場の馬鹿力の要領で普段では出し得ないであろう力を発揮してブラドの拳の重圧に必死に抵抗しているキンジだったが、それでも体の限界は刻一刻と迫っていた。

 

(もう、ここまでか……?)

 

 一瞬。キンジの心に諦めの感情が差しかかったが、キンジは陥没中の床をさらに踏みしめることでブラドに屈しそうになった自身の心を即座に奮い立たせた。

 

 

 ふざけるな。体力が既に限界? もうブラドの拳を受け止めきれない? だからどうした。そんなの、勝利を諦めていい理由にはならない。ブラドに負けていい理由にはならない。

 

「お――」

 

 こんな所で。負けてたまるか。死んでたまるか。終わってたまるか。かなえさんの冤罪を晴らすって決めたんだ。理子を助けるって決めたんだ。世界最強の武偵になって兄さんの汚名を晴らすって決めたんだ。

 

「おお――」

 

 ブラドは力が強い? イ・ウーナンバー2の吸血鬼? だからどうした。俺は、遠山キンジは世界最強の武偵になる男だ。だったら。相手の得意分野で相手を叩きのめせなくてどうする。たかが一組織のナンバー2ごときに力で負けてどうする。

 

「おおおお――」

 

 命を燃やせ、全ての力を絞り出せ、己の全てを賭けろ、遠山キンジ。一瞬でいい。一瞬でいいんだ。あいつの力を超えてみせろ。あいつの領分を超えてみせろ。人間に限界なんてない。あるとしても、限界なんて超えるためにあるだけだ。

 

 

 ――人間を見下す人外に見せつけてやろうじゃないか! 遠山家次男の意地を! 覚悟を! 不屈の魂を! 諦めの悪さを!

 

 

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」

 

 キンジはブラドの力に負けないように咆哮を上げる。ブラドの拳を跳ねのけようと既に限界を振りきっている体に更にムチを打ち、腹の底から声を上げる。

 

 しかし。ブラドの拳を真正面から力で押し返すことに全神経を注ぐキンジは、それゆえに気づかない。ブラドが『いい加減に潰れてよね!』と、もう片方の拳を振り下ろさんとしていることに。

 

「ッ!?」

 

 突如、キンジの身にドゴンと、砲台から射出された鉄球をその身に受けたような鈍重な衝撃が襲いかかる。そのあまりに強力な一撃を最後に、キンジの意識はブラックアウトしたのだった。

 

 

 ◇◇◇

 

 

『ふふッ。下等な人間風情が、吸血鬼(この私)に歯向かうからこうなるのよ』

 

 無駄に抵抗するキンジを殴り飛ばしたブラドは倒れたまま全く動く気配のないキンジとアリアの姿を交互に見やり、『にゃはははははははははッ!』と高らかに笑う。そして。ひとしきり笑ったことですっきりしたブラドは、倒れる二人のうち自分の近くにいるアリアを見やる。刹那、ブラドの口元がニヤリと弧を描いた。

 

『起きなさい、神崎・H・アリア。誰が寝ていいと言ったかしら?』

「~~~ッ!?」

 

 ブラドは側に倒れていたアリアの胴体を掴んで1メートルほど持ち上げると勢いよく床に叩きつける。いきなり体を床に叩きつけられたことで意識を取り戻したアリアの言葉のない悲鳴が響く。

 

『おはよう、神崎・H・アリア。いい夢は見れた?』

「ブラ、ド……」

『さて。寝起きの所悪いんだけど……リュパン四世をどこにやったのかしら? さっさと答えてくれる?』

 

 ブラドはアリアを床に押しつけたまま理子の居場所を問いただす。しかし、理子を安全な場所に避難させたのはキンジである以上、理子の居場所をアリアが知っているはずがない。なのに。ブラドはアリアに脅迫染みた問いを投げかけてくる。それはつまり、ブラドが依然として冷静な思考能力を失ったままだということだ。

 

(……これは、不幸中の幸いですかね。ブラドがまだ平静を取り戻していないのなら、隙は生まれやすい。早くブラドの隙を見つけて体勢を立て直さないと――)

 

「だ、れが……」

 

 視界の端に映った倒れ伏すキンジの姿を見て現状がいかに最悪に近いものかを悟ったアリアは後ろ目でブラドをキッと睨みつける。ブラドはアリアの言葉を全て聞く前に『そう』とそっけなく答えると、アリアの頭をわし掴みにして持ち上げる。そして。もう片方の手でアリアの右足を掴むと、躊躇の欠片も見せることなくボキッと右足を折った。

 

「――――ッッ!?」

『あーあ、右足折れちゃったわね』

「うぁあぁあああああああああああああああああああ――ッ!?」

『うるさい』

「ガフッ!?」

 

 右足を脛から折られ、あまりの痛みに絶叫するアリアをブラドは再び床に叩きつける。それからもう一度ブラドはアリアの頭をわし掴みにしたまま自身の目線の高さまで持ち上げて『さぁ。リュパン四世はどこかしら? 早く答えないと、次は左足が折れちゃうわよ?』と恍惚の笑みとともに尋ねる。今まで散々攻撃された鬱憤を存分に晴らせることが嬉しくて仕方ないのだろう。

 

「く、ぅ……」

 

 満足に悲鳴一つ上げられない中。アリアはジトリと脂汗を浮かべながらも、それでも頑なに理子の居場所を言わない。テキトーな場所を言って少しでも時間を稼げばいいとわかっている。いっそ「知らない」と言い切った方が幾分かマシなのはわかっている。それでもアリアは口を噤む。それが最善の一手じゃないとわかっていながら沈黙を貫き通す。

 

『……わからないわね。どうして貴女はリュパン四世を庇うの? 貴女にとって、アレは母親に罪を着せた一人。仇といってもいいような存在よね?』

「……理不尽な境遇に置かれた知り合いを、助けようと思うのは、おかしいですか?」

 

 わずかに首を傾げるブラドにアリアはしばしの沈黙の後、荒い息とともに答える。

 アリアは理子の状況に自身を重ね合わせていた。理子に降りかかる理不尽を他人事として見られなくなっていた。

 

 

 ――私と峰さんはよく似ている。性格は違えど、境遇が似ている。

 

 一つは、ある日突然理不尽が襲いかかったという点。私のお母さんはある日突然、濡れ衣を着せられて捕まった。峰さんもきっとある日突然ブラドに目をつけられ檻に閉じ込められたのだろう。これら二つを理不尽と呼ばずに何と呼べるだろうか。もう一つは、その理不尽が何とかなるかもしれないという点。私は冤罪の証拠を集めればお母さんを助けられる。峰さんも私たちがブラドを倒せば助けられる。再び檻に閉じ込められる必要はない。

 

 私と峰さんは境遇がよく似ている。だから。峰さんを救うことで、理不尽を払いのけることができると証明したい。でないと、自身を取り巻く理不尽を払いのけられない気がしてしまうから。例え私が峰さんの居場所を知らなくたって関係ない。ここでブラドに屈して峰さんを差し出す発言をしてしまえば最後、お母さんを檻の中から救い出せない。そんな気がしてたまらない。

 

 峰さんのことはもう他人事じゃない。だから庇う。

 それがアリアの純粋な行動原理だった。

 

 

『ええ、おかしいわね。私の機嫌を損ねればどうなるかわかっててリュパン四世を庇うなんて、マゾとしか思えないわ』

「……」

『まぁいいわ。吐かないというのなら、吐くまで痛め続ければいいまでよ。貴女はどこまで持つかしらね?』

 

 しかし。ブラドはアリアの答えを鼻で笑うとアリアの左足をガシッと掴み、左足を折ろうと力を込め始める。この時、ブラドの注意は完全にアリアの左足のみに向いていた。

 

(――今ッ!)

 

 アリアは即座に腰から白黒ガバメントを取り出すと、無防備なブラドの両目に向けて発砲する。続いて、白黒ガバメントを腰に戻しつつ残っていたもう一本の小太刀を背中から取り出すと、ブラドの手首に突き刺した。正確には、尺側手根屈筋、短掌筋、長掌筋を斬るように。結果、握力を失ったことによりブラドの手からアリアは解放される。

 

(悔しいですが、ここは戦略的撤退しかないですね。ブラドの傷が治る前に、一刻も早くキンジを回収して屋上から脱出して、どこか近辺にいる峰さんも回収して逃走する。……かなりシビアな賭けですが、ここは是が非にも成功させないと――)

 

 ブラドが醜い悲鳴を上げる中、アリアは重力に従い地面へと落下するほんの少しの時の中で今後の自分の行動を素早く決定する。そして。スタッと数メートル下の床に着地したアリアは、声にならない悲鳴とともにその場にうずくまった。考え事に気を取られていたせいでアリアはつい利き足である右足から着地してしまったのだ。

 

 アリアは激痛を無視して立ち上がろうとするも、体はアリアの意思とは裏腹に、立ち上がるどころか膝をついてしまう。これまでブラドに何度も痛めつけられた体はアリアの想定より遥かにボロボロだったのだ。そんなアリアの致命的なミスをブラドが見逃すはずがない。

 

『やってくれたわね』

「ッあ!?」

 

 持ち前の再生能力で撃ち抜かれた両目と斬られた腕をすっかり元通りにしたブラドは背後からアリアの頭を掴むと力任せに床に叩きつけた。

 

(わ、私としたことが……)

『ふふふふふふふふ、もーぉ許さない。もーぉリュパン四世の居場所を吐こうが吐かまいが関係ないわ。そうねぇ。まずは左足を潰して両手の骨を折って、次は爪を一枚一枚剥いでいこうかしら。ぜーんぶ剥ぎ終わったら今度は目を潰して耳を削ぎ落して、ついでに四肢も切断しちゃおうかしらねぇ。ふっふふふふふふふふふふふふふふ――』

「ぇ、あ……」

 

 ブラドが狂気に狂喜を混ぜ合わせたような表情でアリアへの仕返し方法を聞かせたことで、身動きの取れないアリアの顔が徐々に蒼白なものへと変わっていく。実際にブラドが口にした通りの仕打ちを受けさせられる自身の末路を想像してしまったのだろう。

 

『じゃあまずは左足からね!』

「――ッ」

 

 ブラドはわずかながら震えを見せるアリアの姿に口角を吊り上げると、アリアの左足を踏み潰そうとクククッと足を上げる。アリアは数秒後には自身に襲い来るであろう激痛に恐れを抱き、思わずギュッと目を瞑るのだった。

 




キンジ→足掻く者その1。気合いでブラドと力で拮抗しちゃった熱血キャラ。ただいま本格的に命が危ない感じ。現時点で肋骨が何本か折れちゃってる。
アリア→足掻く者その2。理子の境遇を他人事と思えなくなったメインヒロイン。ここぞという時にミスっちゃったのはきっとここ最近ももまんを全然食べてないせい。現在、右足骨折中。
ブラド→現在、私TUEEEEEEEE!!を実行中のオカマな吸血鬼。今現在、ブラドの着用するメイド服はそれなりに血に染まってたりする。

 というわけで、81話終了です。前回以上に絶望臭が凄まじいですね、これ。そして今回はアリアさんが特にひどい目に遭ってますが……別にアリアさんを苛めて楽しいとかゾクゾクするとか気持ちいいとか、そんなこと欠片も思ってないですよ? 自分でも執筆してて「これはさすがに可哀想だろw」って思ってたぐらいですからねww。ふぁもにか、ウソツカナイ。
 よって、決してアリアさんを合法的に痛めつけられる貴重な展開だからって調子に乗ったわけではないので……ご、誤解しないでよね!

 さて。未だピンチの続くキンジくんたちですが、果たして彼らの命運はいかに!?


 ~おまけ(一方その頃)~

理子「遠山くん、オリュメスさん……大丈夫かな」
理子(遠山くんはボクにここで待ってろって言った。でも、本当にボクはここで待ってるだけでいいの? 二人の無事を願うなら、ボクにも何かできること、あるんじゃないの?)
理子「……」
理子(――行こう。ボクにも何か手伝えることがあるはずだ。体の痺れももうなくなってるし、あとは二人の足手まといにならないよう気をつけて行動すればきっと大丈夫……なはず、うん)

 カタン。←何か金属製のものが落ちたらしき音。

理子「ひッ!?(←ビクンと肩を震わせる)」
理子「き、きき気のせい、かな?」

 カラカラカラァー。←薬瓶が転がっているっぽい音。

理子「ひにゃ!? なに、今度は何の音!?(←ビクリと肩を震わせる)」

 バタン! ←扉が勢いよくしまった風な音。
 シュロロロロロロー。←蛇がチロチロ舌を出しながら周囲を徘徊してるような音。
 ピィィィィィィィィィ。←やかんが水が沸騰したことを声高々に知らせてるっぽい音。
 キュェェイイイイン。←黒板を爪で引っかいたような音。
 ヤラナイカァァァァ。←アッー!な人が誘ってきているみたいな音。
 イェェガァァァァァァ。←巨大な何かを駆逐している感じの音。
 マンマミーヤァァァァァァァ。←配管工なお髭のおじさんが嘆いてるらしき音。
 トーブンガタリナインダケドォォォォ。←天然パーマがブチ切れてる風な音。

理子「ひぃぃいいいいいいいい!?(←思わず腰を抜かしちゃう)」
理子(無理ぃぃぃ、無理だよぉぉぉ。ここ、何かいるよ!? 何かいっぱいいるよ!? お化けとかお化けとかお化けとか絶対いるよ!? と、とととと遠山くん! お願い、早く戻ってきてえええええええええええ!)←部屋の片隅で膝を抱えてガタガタ震えながら

 理子はポルターガイスト現象にビビっていた。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。