どうも、ふぁもにかです。今回は戦闘回なのですが……うん。多分、熱血キンジと冷静アリア至上最大にカオスな戦闘になることをここに宣言しておきます。ま、あれですよ。ここの技術チートな武藤くんが戦闘員になるって展開になった時点でお察しって奴ですよ。
――14:50
体育館にて。不知火とジャンヌのにらみ合い。武藤と中空知との対峙。まず最初に動きを見せたのは、ジャンヌだった。
「――改変せよ、
ジャンヌは床にデュランダルを突き刺したのを合図に、体育館一体に氷を張る。床も壁も天井も一様に薄く氷が張り巡らされ、体育館は一瞬にして白銀の世界へと化す。ちなみに。何気に床に倒れ伏す、ジャンヌに付き従う後輩女子武偵(※既に不知火によって撃破済み)の周囲だけには氷を張らない辺り、ジャンヌの優しさが垣間見えるというものだ。
「行くぞ! 貫け、
ジャンヌは懐から取り出した銃剣三本を一気に投擲しつつ、不知火の元へと一瞬で距離を詰めてくる。対する不知火は素早いサイドステップであっさり銃剣三本の襲撃を避け、「お返しだ!」と銃を発砲する。銃弾ごときをかわせないジャンヌではない。だが、敢えてジャンヌは銃弾をかわさなかった。かわさずに。「呑み込め、
「なぁ!?」
これには不知火は驚愕を隠せない。そもそも不知火はジャンヌが氷の超能力者であることすら知っていなかった。ゆえに、先の『
「ちぃッ!」
「まだまだ! 震わせろ、
不知火は迫りくる炎の獅子をギリギリの所で転がるように真横へ避けることで回避に成功する。だが、その隙を逃すようなジャンヌではない。ジャンヌは不知火へと『
当然だ、そもそもジャンヌはキンジ・アリア・白雪の3名が協力をしなければ倒せなかった相手であり、それに加えて今のジャンヌは白雪の教えで炎の超能力まで習得し超強化されている。いくらジャンヌの不知火への恋慕という強力なハンデがあろうと、本来なら一介の強襲科Aランク武偵の手に負えるような相手ではないのだから。
「それじゃ、こっちも始めようか!」
「……応……」
ジャンヌという頼りある相棒が不知火を劣勢に追い込んでいる様子を見つつ、中空知は戦闘開始宣言とともに黒のグローブの爪先から例の限りなく透明に近い極細ワイヤーを5本、まずは様子見で武藤へと射出する。一方。武藤は頭に付けていたサングラスを目に装着する。このサングラスは目に見えづらいものを見やすくする効果があり、中空知の限りなく透明に近いワイヤーなどを鮮明に映し出してくれる仕様となっているのだ。もちろん、言うまでもなく開発者は武藤である。
その後、武藤は中空知のワイヤーから逃れるために後方へ退いた。が、自分の足でバックステップしたわけではない。己の開発したジェットブーツを装着している武藤は靴の爪先から勢いよく空気を射出し、ジェットブーツの勢いに身を任せる形で後方へと移動したのだ。
その想定外なワイヤーの避け方に中空知が「ふぇ!?」と珍しく素の可愛い声を漏らしつつ、一旦ワイヤーをグローブの中に収め直す中。武藤は天へと両手を伸ばす。そのオワタ\(^o^)/のようなポーズを取る武藤を中空知が内心で首を傾げていると、武藤は突如空から降って来た携帯式対戦車ロケットランチャーをキャッチした。どうやら、いつの間にやら武藤の真上で待機していたらしい回転翼機型の黒いドローンが空から武藤にロケットランチャーをプレゼントしていたらしい。
「……はい、ドーン……」
「ちょぉぉおおおおおおおおお!?」
黒のドローンが体育館から退却する中。武藤はロケットランチャーを速やかに肩に担いで構え、後方爆風をまき散らしながらさも当然のようにロケットランチャーを発射する。戦車をも破壊しうるロケット弾が相手では中空知のワイヤーなど意味をなさない。ゆえに、中空知は自身に正面から迫りくるロケット弾に対し、横に回り込むように移動しつつ、ロケット弾の側面に右手の甲を丁重に押し当てることで照準をどうにか自分から逸らす。黒のグローブの手の甲の微妙に膨らんだ白の正方形型の中にワイヤーが収納されてあるからこそできた芸当である。
そのようにして中空知が必死に逸らしたロケット弾は偶然にもジャンヌと不知火との戦闘地点付近の床に着弾し、その爆風をもってジャンヌと不知火を宙へと吹き飛ばした。『仲良きことは美しきかな』とはこのことか。
「……続けて、ドーン……」
中空知がどうにかロケット弾の直撃という最悪の未来から脱する中。武藤はロケットランチャーを付近に投げ捨てると、武藤の上空へとやってきた真っ白なドローンから再びロケット弾装填済みの新しいロケットランチャーを受け取り、すぐさま中空知の体を目がけて発射する。
一方。中空知は武藤がほとんどタイムラグなしに2発目のロケット弾を放ったことに「2発目!?」と驚愕しつつも、両手の黒グローブから計10本のワイヤーを一斉に射出し、自身の前方の床に全本突き刺す。そして、中空知は床を起点にワイヤーであたかも滑り台のような急勾配な坂を、自分の頭の高さを越えるような坂のレールを構築する。
すると、ワイヤーに正面から突っ込んだロケット弾がワイヤーと接触した直後、ワイヤー製のレールという形で構築されたルートに誘導される形で進路方向を変えて突き進み、結果、中空知の頭上すれすれを通り抜け、最終的に体育館の天井に直撃。体育館の一部天井に綺麗な風穴が開拓されることとなった。
「……ロケット弾の進路を変えたんだ。やるね……」
「その厄介なの、壊させてもらうよ!」
武藤が中空知の機転の利いた回避方法を目の当たりにして目を細めるのをよそに、中空知は3本のワイヤーを武藤の上空まで飛ばし、その直後、武藤の上空から退却しようとしていた白のドローンと、新たにロケットランチャーを持って来ていた緑のドローンの2体がまるで大型猛獣の鉤爪の被害に遭ったかのようにバラバラに引き裂かれた。
(よし、これで武藤くんは空からの武器の調達はできなくなっ――)
「……甘い……」
「――ぇぇぇぇえええええええええええええ!?」
武藤の空を使った武器調達ルートを潰した中空知。今後ドローンが近づこうものならいち早くワイヤーで切り裂けばいい。そう考えていた中空知は、それゆえに驚愕した。なぜなら。体育館が突如細かい振動にヅヅヅヅヅッと揺れたかと思うと、武藤のすぐ右側の床を突き破るようにして、皇帝ペンギン型ロボットが現れたのだ。
どうやら頭部に取り付けられているドリルで地面を掘り進み、体育館までやってきたらしいその皇帝ペンギン型ロボットは、『ペェングイン!』と武藤にこれまた次弾装填済みのロケットランチャーを手渡ししつつ、自身は両手をギュイイイイインとドリル型に変形させつつ中空知の元へと一直線に突き進んでいった。
『ペェェエエエングィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!』
「……空から武器を調達できないのなら、地面から武器を調達すればいいじゃない……」
「そ、その発想はちょーっとなかったかなぁ……」
中空知は武藤が呼び寄せた援軍に内心で冷や汗を流し、引きつった笑みを浮かべながらも、バカ正直に正面から迫ってくる皇帝ペンギン型ロボットをワイヤーで亡き者にしようとする。と、この時。中空知の両足が誰かにガシッと掴まれた。中空知がバッと下を向くと、彼女の眼鏡越しの視界に映ったのは、床から突き出た皇帝ペンギン型ロボットの黒い両手部分。
「ッ!? まだ地面にッ!?」
中空知はワイヤーと念動力で操作し、自身の真下の床下に潜んでいたらしい皇帝ペンギン型ロボットの両手を切断し、両足を拘束から解放させる。同時に中空知は『ペェェエエエングィィイイイイイイイイイイイイイン!!』という相変わらずな機械音声の雄叫びとともにドリル部分の両手を中空知の頭部へと突き刺さんとするアグレッシブな皇帝ペンギン型ロボットをもワイヤーであっさり縦から真っ二つに両断する。中空知の装備するワイヤーの切れ味を舐めてはいけないのである。
だが、武藤の常軌を逸した頭脳がもたらす戦術能力もまた舐めてはいけない。何せ、中空知が真っ二つに割った皇帝ペンギンの背後から、中空知目がけてロケット弾が飛んできたのだから。どうやら武藤は中空知が皇帝ペンギン型ロボットをあっさり破壊することを見越した上で、皇帝ペンギン型ロボットを中空知の視界から飛来するロケット弾の軌道を隠す大きな壁として使い捨てていたようだ。
(やられた……ッ!)
中空知はロケット弾をかわすこともそらすこともできないと瞬時に悟り、己の負けを確信する。と、ここで。武藤と中空知の戦闘領域の外側から繰り出された雷の槍がロケット弾の側面を貫き、その場で爆発させた。武藤と中空知から少々離れた一角で不知火と戦うジャンヌが、中空知の窮地を即座に察知して『
結果、中空知はロケット弾の爆風に少々体を持っていかれ、後方へと吹き飛ばされることとなったが、当の本人の怪我は軽い火傷に収まった。ジャンヌのファインプレーである。
「大丈夫か、
「うん。ありがとう、ジャンヌさん! 助かったよ!」
「武藤! わりぃ、ジャンヌの奴を妨害できなかった!」
「……不知火、次はないぞ……」
「怖ぇよ!? 何するつもりだ、テメェ!?」
中空知は遠巻きにかけられるジャンヌの声に対して自身の無事と感謝の気持ちを伝える。一方、武藤による中空知へのトドメを食い止めるジャンヌの妨害工作を止められなかったことを謝る不知火に、武藤はゴゴゴゴッと背後に黒いオーラを纏いながら不知火を脅しにかかる。同じ2人チームであるというのに、チーム仲に関しては割と差が存在しているようだ。
「全く、やりたい放題やってくれるじゃない、武藤くん?」
「……ふぅ。今ので決めたかったんだけどな……」
「あれ? もしかして、もう攻撃手段は尽きたのかな?」
「……否、引き出しはまだまだある。今までのは序の口、俺の攻撃手段は百八式の二乗まで存在する……」
「……それマジ?」
さも当然のように次々と規格外な攻撃手段を講じてくる武藤を相手することでそれなりに精神的疲労を負っている中空知は、武藤の発言から一時は武藤がもう戦えなくなったことを期待したが、その後の武藤の綴った言葉にげんなりの境地に追いやられた。ご愁傷さまである。
「……マジ。次はこれ……」
一方。意識してか無意識か。着実に中空知のメンタルを削っている武藤は淡々と言葉を紡ぐ。それに応じて中空知が何が起こってもいいように周囲一帯に目を光らせるも、何も起こらない。何かのハッタリだったのか。そう疑問に思いつつ、中空知が再び武藤へと視線を戻した時、衝撃的な光景が彼女の視界に展開されていた。
武藤の髪が、若干茶色がかった、短く切りそろえられた武藤の黒髪がまるで一種の生物のように蠢いていたのだ。それはもう。ポケモンのモンジャラのようにうねうねと。海洋生物のイソギンチャクのようにゆらゆらと。頭にアンテナついてる系の二次元キャラのようにひょこひょこと。1本1本の髪がそれぞれ固有の意志を持っているかのようにわちゃわちゃと動き始めたのだ。時折体育館を吹きすさぶそよ風に敢えて逆らうように、武藤の髪がうねりにうねっていたのだ。
そして。そのような珍妙な光景を予備知識なしで目の当たりにした中空知は「ぶふぉ!?」と吹き出した。とても淑女の反応とは言い難いが、今回ばかりは見逃されてしかるべきだろう。
「あ、あはははははははははッ! 何それ!? 何それぇ!? あっはははははははは――ゴホッ!? ゴホッ!? や、ヤバッ。ツボ入った。ヒィィイイイイ! お、お腹、お腹痛い! 壊れちゃぅぅうう!!」
「……そこまで笑わなくても……?」
「いやいやいや、笑えるって。爆笑モノだよ、イソギンチャクみたい! アッハハハハハハハハハハハハハ!!」
うねうねうねとの効果音を引き連れて動きまくる武藤の髪を見つめつつ、中空知は爆笑する。中空知的には武藤の髪がうねうねしている光景がよほど笑いのツボにジャストミートしたらしく、目尻から涙を流さん勢いで笑っていた中空知は前後不覚の感覚に陥り遂に足元の氷に足を滑らせ「あいたッ!?」と盛大に尻餅をつくこととなった。ところが。その中空知の反応は想定外だったようで、武藤は「……解せぬ……」と不満を顕わにした。
それにしてもこの二人、体育館の一角ではジャンヌと不知火が真面目に戦っていることを踏まえると、何というシュールっぷりだろうか。
「で、それのカラクリは一体何かな?」
「……イロカネ。知ってる……?」
「え、ウソ。まさか――」
「……否。これは擬似イロカネ。前に本物に触れる機会があったから、その経験を元に作ってみただけ……」
武藤は中空知からの問いかけにズボンのポケットからルビー色の十字架を取り出し、種明かしをする。そう、武藤は以前、キンジから頼まれて理子の持つイロカネ入りの十字架の偽物を拵えたことがある(※78話参照)。武藤はその経験を元に、今回、本物のイロカネとは別の物質を材料に擬似的なイロカネを生成してみせたのである。技術チートはとどまる所を知らないようだ。
「何だ、偽物か。いや、でも偽物でもとんでもない発明だよね、それ!?」
「……そうでもない。性能は本物に遠く及ばないし、使用時間を越えるとただのガラクタになるし……」
「それでもだよ! 何たって、世界中が欲してやまない超常の力を人力で開発しちゃったんだよ!? こ、これは日本で2人目のRランク武偵誕生も近いかもなんじゃないかなぁ?」
「……それは大げさ……」
「……武藤くんって何気に自己評価低いよね。でもさ。そのイロカネの能力はさしずめ髪を自在に操ることなんだろうけど、武藤くんの髪、短いよね? 髪に武器を持たせる、なんて使い方はできないし……正直、そんな力を得た所で意味があるとは思えないけど」
「……意味なら、ある……」
「へぇ。それは興味深いね。ぜひ教えてほしいかな?」
中空知の興味本位からの質問に武藤は「……言われずとも……」と応じる。その時、中空知の背中まで伸ばされた長いストレートの黒髪が勝手に動き、中空知の両手を後ろ手にきつく拘束したのだ。加えて、中空知の髪の毛先が中空知の手とグローブの間に器用に入り込み、シュルリと黒のグローブを外していった。
「え、えぇぇぇ。自分のだけじゃなくて人の髪も操作できちゃうの? とんでもないね」
「……これで、無力化。大人しく撃破されてもらう……」
「甘いよ、武藤くん! 今のはすっごく驚いたけど、尋問のプロを拘束プレイごときで無力化できると思わないでよね!」
武藤が手に持つ拳銃で中空知へと連続発砲するも、中空知は床にポテリと落ちた黒グローブに収容されているワイヤーを蜘蛛の巣のように周囲一帯に展開させ、武藤の弾丸と、ちゃっかり中空知へ向けて発砲していた不知火の弾丸とを
その一方で一本のワイヤーが武藤の体を絡めとろうと迫ってきたため、武藤はジェットブーツによる空気の出力で背後に飛び、ワイヤーの射出速度を超えて後退する。この時。中空知は武藤からの銃撃を終わらせた隙を利用して、念動力でワイヤーを操作して、自身の両手を拘束する黒髪をバッサリと断ち切った。
「……念動力を使ったワイヤーの操作はグローブを直接手につけていなくても可能か、厄介な……」
「その言葉、そっくりそのままお返しするよ。武藤くんを相手するのがここまで大変だなんて思ってもみなかった」
「……それも大げさ。けど、良かったの? 髪は女の命って言うけど……?」
「ま、今は夏真っ盛りだからね。イメチェンとでも思っておくよ。ショートカットの中空知美咲なんて滅多に拝めないんだから、今の内に目に焼きつけておいてよね♪」
「……悪いが、俺はユッキー一筋だ……」
「あらら、そりゃ残念」
はらはらと、中空知の絹のように綺麗な黒髪が床へと落ちゆく中。中空知は念動力でワイヤーを収容した黒いグローブを改めて装着する。そうして。中空知と武藤はまた再び軽口を言い合いながら次なる戦闘フェイズへと突入していく。お互い、普段は前線に立って戦うような専攻でないがゆえに。それだけに、他の武偵よりも遥かに頭を存分に働かせた、知略戦を前提とした変則的な戦いがまだまだ続いていくのだった。
◇◇◇
抗争は激化する。どこまでも。どこまでも。
【探偵科Cランク:
【強襲科Aランク:
平賀製の大量の鳥人型ロボットが武偵狩りを行い、武藤製の大量の皇帝ペンギン型ロボットがそれを妨害する中。人口浮島内のあちらこちらへと戦場を移しながら、平賀製の『┌(┌ ^o^)┐ホモォ』型の巨大ロボットと武藤製の皇帝ペンギン型の巨大ロボットとが互角のギガントバトルを繰り広げる中。東京武偵高三大闇組織を始めとする、多種多様な闇組織同士の醜い争いは終わらない。どこまでも過熱するばかりだ。
【情報科Aランク:
【超能力捜査研究科Dランク:小早川透過(2年)が強襲科Aランク:羅刹暴吾(3年)を撃破しました。小早川透過に27ポイント付加されます】
寮取り合戦という名目がいつの間にか消失した戦いは。寮のメンバーでのチーム編成という前提が崩壊した戦いは。これまで決して表舞台に姿を現すことのなかった闇組織の暴れようにより、混沌を増す一方。物語は作者のふぁもにかすらも与り知らぬ方向へと転がっていくのみだ。
【衛生科Cランク:
【諜報科Bランク:和狼(2年)が特殊捜査研究科Cランク:
そんな最中。未だ生き残っている強かな武偵たちは、遅かれ早かれ知覚する。表面が氷に覆われた体育館に気づき、体育館内に鳴り響く派手な戦闘音に気づき、そして悟る。寮取り合戦がもはや終盤に差し掛かっており、体育館がその舞台になっている、と。
【強襲科Aランク:
【車輌科Bランク:秋塚翔(2年)が救護科Aランク:
各闇組織はここが攻め時だと残存勢力を結集し、徒党を組んで体育館へと歩を進める。闇組織に属さずに出撃組として撃破ポイントを稼ぎ続けてきたやり手な武偵たちや、これまで潜伏を行っていた武偵たちは、闇組織同士の抗争の漁夫の利による大量の撃破ポイント獲得のチャンスを掴むため、激戦地たる体育館へと向かう決断を固める。
【尋問科Bランク:ティール(2年)が通信科Dランク:
【強襲科Bランク:アキ(2年)が尋問科Bランク:大菊寿老太(3年)を撃破しました。アキに18ポイント付加されます】
【尋問科Bランク:大菊寿老太(3年)が強襲科Bランク:アキ(2年)を撃破しました。大菊寿老太に25ポイント付加されます】
各々がそれぞれ異なる思惑を胸に。譲れないものを掲げ。未だ撃破されていないほぼ全ての武偵たちが今、確かに体育館へと集結しつつあった。
【尋問科Aランク:衣咲命(1年)が通信科Aランク:
【強襲科Eランク:宮本リン(3年)が強襲科Cランク:
それは。今現在、武藤&不知火 VS 中空知&ジャンヌとでタッグマッチが行われている体育館が未曽有の戦場とならんとしている、何よりの証左であった。
【探偵科Bランク:
【特殊捜査研究科Aランク:
武藤→ドローンや皇帝ペンギン型ロボット、さらには擬似イロカネなど、己の開発したグッズを最大限利用して戦う技術チート。平賀さんですらシャーロックさんが接触していたというのに、なぜ全世界の組織はこいつを野放しにしているのか。ちなみに。擬似イロカネの使用時間は初期起動から30分間のみ。
不知火→ジャンヌが相手では分が悪い不良。だが、あっさりと瞬殺されない辺りに強襲科Aランク武偵としての意地を感じないでもない。一応、武藤のことを考えたチーム戦もできる。
ジャンヌ→テイルズシリーズから技名の元ネタを引っ張りつつ戦う厨二少女。大局的視点に優れているという策士らしい特徴を持っているため、チーム戦には結構向いているっぽい。
中空知→武藤に終始振り回されるという、珍しい一面を見せたドS少女。でもって今回のリアクション担当。武藤が中空知の髪を操ってきた影響により、髪を肩にかかる程度までワイヤーで斬り捨てることとなった。ショートカットな中空知さんもきゃわわわである。
■『読者さんが実際に番外編に登場しちゃう企画!』からのキャラ
①衣咲命→読者のアイディアから参戦したキャラ。尋問科Aランク、1年・女。中空知の戦姉妹。とりあえず、まだ撃破されていない模様。
④小早川透過→読者のアイディアから参戦したキャラ。超能力捜査研究科Dランク、2年・男(?)。メガネが本体であり、メガネがないと死ぬ(※実証済み)。ユッキーと別れた後、とりあえず、まだ撃破されていない模様。
⑥大菊寿老太→読者のアイディアから参戦したキャラ。尋問科Bランク、3年・男。ダスターコートに黒いペストマスク、顔とマスクとの隙間から漏れ出る紫色の煙が特徴的な狂人。アキと相討ちとなった。殺しても死にそうにない狂人たるこのお方が人間に敗北したという衝撃の事実。
⑦宮本リン→読者のアイディアから参戦したキャラ。強襲科Eランク、3年・男。艶のある黒髪をオールバックにしている。アリアと別れた後、とりあえず、まだ撃破されていない模様。
⑫アキ→読者のアイディアから参戦したキャラ。強襲科Bランク、2年・男。肩にかかる程度に伸ばしたボサボサな栗色の髪に、榛色をした瞳が特徴的。大菊寿老太と相討ちとなった。どのようなやり取りの末に進化する狂人:大菊寿老太を撃破したのかは完全に闇に葬り去られている。
○よくこの作品に感想をくれていた人を名前だけでも番外編に登場させてみた枠
和狼→読者さんの感想文字数ランキング4位の人。思い出登板のノリである。
秋塚翔→読者さんの感想文字数ランキング7位の人。思い出登板のノリである。
ティール→読者さんの感想文字数ランキング8位の人。思い出登板のノリである。
■その他のオリキャラ(モブ)たち
羅刹暴吾→『ダメダメユッキーを愛でる会』の過激派。強襲科Aランクの中でも割と強いとの評判がある程度は広まっている……割には、特に目立つことなく小早川透過に撃破されたらしい。
○テキトーな名前のオリキャラ作ったったシリーズ
○歌手の名前を元ネタにしたシリーズ
○動物の名前を名字にしたシリーズ
○企業名に漢字を当ててそれっぽい名前を作ってみたシリーズ
というわけで、EX11は終了です。武藤くんがイレギュラー過ぎて書いてて凄く楽しかった件について。そしてそのせいで戦闘描写が大幅に削られちゃったジャンヌちゃんと不知火くん。いや、だって、不知火くんの戦闘シーンとか異様に書きにくいんだもん、なんでだろうね。
でもって、『テキトーな名前のオリキャラ作ったったシリーズ』のネタも今回でギャグ方面に本領発揮してきた感がありますね。いい加減、このシリーズもネタ切れになるかと思いきや、案外ふざけた名前のアイディアはまだ底をつきそうにないみたいですね。どうなってんだ、私の頭。