【完結】熱血キンジと冷静アリア   作:ふぁもにか

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理子「ひゃ、ひゃっはー! 2日連続更新だぁああああああ! ……ボ、ボクはキメ顔でそう言った、よ?(←恥ずかしがりつつ、どもりつつもどうにか与えられた台詞を言い切るりこりん)」
武藤「……ガフッ!?(←吐血)」
武藤(……『ダメダメユッキーを愛でる会』の会員ナンバー003たる古参中の古参なこの俺が、萌えている、だと……!?)

 どうも、ふぁもにかです。今回は昨日に引き続いての更新です。まさかの2日連続更新です。これまで熱血キンジと冷静アリアで2日連続更新したのって『40話と41話』『71話と72話』以来なのを考えると、今日の120話更新がいかに珍しく、奇跡的なのかがよくわかるかと思います。というか、私が知りたい。どうして一日で約7000字も執筆できたのでしょうか?(;´∀`)



120.熱血キンジと二魔女の後押し

 

「「……」」

「ふぅ、これでよし。やれやれ、我は疲れているというのに無駄に手間を掛けさせおって」

 

 アンベリール号の舳先にて。ジャンヌが金一目がけて100トン(笑)の重量を誇る氷の巨大ハンマーを振り下ろす形で容赦なく気絶させるという、まさかまさかの展開にキンジとパトラがそろって閉口する中。ジャンヌは氷の巨大ハンマーを手放しつつ、しかめっ面を浮かべながら、無様に倒れる金一を見下してため息を零す。

 

 ジャンヌの背後にて、金一と同じように白目を剥いているユッキー(※びしょ濡れの巫女装束をそのまま纏っている)が仰向けに寝かせられていることから、どうやらジャンヌは無事ユッキーを救出しつつ、荒れ狂う海からの生還に成功したようだ。また、ジャンヌの手から離れた氷の巨大ハンマーがそのまま甲板を凹ませたり貫通させたりしなかったことから、氷の巨大ハンマーが文字通りの重量を持っているわけではないようだ。

 

 

「に、兄さぁぁああああああああああん!?」

「ちょっと、ジャンヌ・ダルク30世さん!? 貴女一体何してくれてますの!?」

「ジャンヌではない、銀氷の魔女(ダイヤモンドダスト・ウィッチ)だ。あと案ずるな、今のは峰打ちだ。命に支障はない」

「いやいやいや! そういう問題じゃないって! てか、峰打ちですらないだろ、今の!? モロ頭攻撃してただろ!?」

「心配するな。仮にもイ・ウーにおける上位実力者だ。この程度で死ぬ輩ではない」

 

 死にかけの体に鞭打って意識を保っていた金一にトドメ(?)を刺した下手人たるジャンヌにキンジが思わず詰め寄り、パトラが慌てて金一の治療を再開しつつ糾弾するも、当のジャンヌ――びしょ濡れの武偵制服をどこかで脱ぎ捨てたらしく、純白の下着姿になっている――は意に介さない。キンジとパトラという確かな実力者を相手に、面倒そうに応対する。

 

 

「ま、まぁやり方はともかく、遠山金一さんを止めてくれたのはひとまずグッジョブですわ。ですけど……貴女、何を考えていまして?」

「なに、大したことじゃない。我としてはこの男が生きようと死のうと知ったことではないが……リコリーヌ・ヴィ・ガルランディア・ロゴス・ゼルベスドール・ウィルフィン・アークスウィッドはこの男に懐いている。ゆえに。ここで死なれてはリコリーヌの精神衛生上、非常によろしくないし、我が盟友が悲しみに打ちひしがれ、ボロ泣きする姿は見たくない。だから、ここで奴には強制的にドロップアウトしてもらった。……ただそれだけだ、他意はない」

 

 パトラからの疑念の眼差しを受けて、ジャンヌは一旦、倒れ伏す金一から目を逸らしながら己の心情を吐露する。その後、ジャンヌはキッと目つきを鋭いものに変えて再び金一を見やり、言葉を付け加えていく。

 

 

「大体、話を少しだけ聞かせてもらったが……何が『男の意地』だ。そんなものを理由に命を捨てるなど、くだらない。そもそも、そこらの女よりも女らしくなれる奴が男を語るなど、片腹痛いわ。……とにかく、そういうことだ。だから、遠山麓公キンジルバーナード。教授(プロフェシオン)の元には一人で行け。いいな?」

「……」

 

 ジャンヌの命令口調に、キンジは答えない。答えられない。つい先ほどシャーロックと対峙しただけで、シャーロックという存在に恐怖を抱き動けなくなった出来事が脳裏にフラッシュバックしているからだ。

 

 はたして、もう一度シャーロックの元へ向かったとして、はたして自分は戦えるのか。もし隣に兄さんがいてくれたら戦えただろう。だけど。兄さんという心強い仲間が期待できない現状、自分一人だけで、次もまたシャーロック相手に心が負けてしまわないか。シャーロックを倒し、アリアを取り戻すなんてことが本当にできるのか。ヒステリア・ベルセの血の波が引いていることも相重なり、キンジは珍しく弱気になっていた。

 

 

(俺に、できるのか? いくらあの時はノーマル状態で、今がヒステリア・ベルセだからって、それだけでシャーロックに打ち勝てるとは――)

「――何を怯えている、遠山麓公キンジルバーナード? 世界最強の武偵になるのだろう? かつての貴様が我にそう豪語したこと、もう忘れたのか?」

 

 シャーロックという強大な相手に実際に戦うことなく敗北した。その一件がキンジから無意識ながら勇気を奪い、体を竦ませていることを知ってか知らずか、ジャンヌは挑戦的な物言いを敢えてキンジにぶつけてきた。

 

 

「ッ!?」

「世界最強の武偵を希求するなら、教授(プロフェシオン)は最適の相手だ。武偵の元となった、史上最強の名探偵。そして、化け物ぞろいのイ・ウー勢の頂点に立つ男。もしも奴を倒せたのなら、貴様が自身を『世界最強』と称したとして、それを否定できる奴は早々この世界には存在しないだろう。……誰一人、貴様の『世界最強』宣言を否定しない。それはすなわち『最強』である証だ。違うか?」

「……」

「さて、汝に問う。貴様は世界最強の武偵になるんじゃなかったのか? せっかく、世界最強になれる絶好の機会が転がっているというのに、貴様はただそこで震えあがっているつもりか? 大切なものを守るため、我と戦った時のあの熱さはどうした!? 立ち上がれ! 武器を掲げろ! それこそが遠山麓公キンジルバーナードだろう!?」

 

 ジャンヌは咆哮する。キンジの制服の襟首を掴んで乱暴にキンジを引き寄せると、怒りに満ちた赤と青のオッドアイの瞳でキンジを睨み、ありったけの怒声をキンジに叩きつける。その、ジャンヌの放った一言一言を受けて。怒りに震えながらも真摯さの込められた眼差しを受けて。キンジはハッと目が覚めた。

 

 

 そうだ。そうだよ。俺は一体、何を恐れていた? 俺にはどんな状況であっても勝利するような、そんな世界最強の武偵になって兄さんの汚名を晴らし、兄さんが命を賭して為した偉業を全世界に認知させるという使命があるはずだろう!? だったら、こんな所で挫けてる暇なんてない!

 

 今回の敵が自分より遥かに強大な存在だから何だ? それを言うなら、ブラドもカナ姉もパトラも皆そろって化け物レベルに強かったじゃないか! それでも俺はそんなバカげた強さと理不尽さを持った連中と戦って、打ち勝ってきたんだ! 命がけの綱渡りを、いつも成功させてきたんだ!

 

 ならば、今回だってシャーロックごとき軽く倒して、アリアを再び救い出してみせろ! シャーロックとの戦いを、近い将来、世界最強の武偵になる男の輝かしい武勇伝の1つにしてみせろ! なぁ、遠山キンジ――!

 

 

「そうだ、それでいい。貴様は余計なことを考えず、己の意志の赴くまま、がむしゃらに突っ走るぐらいがちょうどいいんだ」

「……ありがとう、ジャンヌ。正直、凄く助かった」

「礼には及ばん。個人的に、貴様に腑抜けてもらいたくなかっただけだからな」

 

 キンジの雰囲気が変わったことを悟ったジャンヌはニィと凶悪な笑みを浮かべつつ、襟首から手を放す。その後。ジャンヌのおかげでシャーロック相手に立ち向かえるぐらいには精神状態を立て直すことのできたキンジが素直にお礼を口にすると、ジャンヌはぷいとキンジから視線を逸らすように横を向く。

 

 そして。ジャンヌは「……何せ、貴様はユッキーお姉さまの恋慕の対象だ。使い物にならなくなってしまえばユッキーお姉さまが悲しんでしまうではないか、全く」と呟いたが、今にも消え入りそうな声での発言だったため、キンジの耳がその発言を聞き取ることはなかった。

 

 

「さて。遠山麓公キンジルバーナードが復活した所で、後はどうやってボストーク号へ乗り込むかだな」

「……なぁ、ジャンヌ」

「ここ近辺の海を凍らせろとでも? そんな大技、我にできるものか」

「だよな」

 

 キンジは眼前のボストーク号の巨大な船体を見つめ、どうしたものかと思索する。シャーロックがあまりに神出鬼没だったことに加え、アンベリール号とボストーク号とが意外と離れているため、キンジが直接アンベリール号からボストーク号へと飛び移ることはできない。かといって、救命ボートなどを使いボストーク号との距離を詰めた所で、海面からボストーク号の船上まではかなりの高さがある。ワイヤーを使った所で、甲板まで登ることはできない。

 

 

(何か、何か手段は……)

「……クレオパトラッシュ。ここからボストーク号への道を作れ」

「いきなり何を言うかと思えば……今の私の体たらくを見てよくそんなことが言えますわね。無理ですわ、今の私には遠山金一さんの治療で精一杯。例えそれを差し引いても、無限魔力のない私にそんな大胆な魔力行使はできませんわ」

「まぁそうだろうな。そこでだが、これならどうだ? ――顕現せよ。氷像生成(アイス☆メイク)!」

 

 バカを見るような目を向けるパトラを気に留めることなく、ジャンヌは自身の前方の甲板に向けて右手でスッと指を差す。瞬間、ジャンヌの人差し指の先の甲板を起点として、1メートル規模の高さをした氷のピラミッドが生成された。小柄ながら太陽の光を反射して威風堂々とそびえ立つ様は、さながら一種の高価な芸術品のようだ。

 

 

「こ、これは……!?」

「貴様はピラミッド状の建物が近くにあると、無尽蔵に魔力を使えるようになるのだろう? その『ピラミッド状の建物』の基準がわからないから、とりあえず今の我が生成できる最大サイズのものを作ってみたが……これで貴様の無限魔力を引き出せないか?」

「いえ、いえ! これだけ大きければ十分ですわ! でかしましたわ、ジャンヌ! 貴女って人は本当に優秀ですわね!」

「ほぅ、そうかそうか。クククッ。そうだ、もっと我を褒めるがいい。……さて、お膳立てはしてやったんだ。やってくれるな?」

「もちろんでしてよ!」

 

 ジャンヌが生成した氷のピラミッドのおかげで無限魔力を使えるようになったパトラは希望に満ちあふれた表情を浮かべながら、興奮を隠しきれない口調でジャンヌの頼み事を快く了承する。そして。パトラは金一の治療を平行しつつ、ボストーク号へと手を伸ばす。

 

 すると、アンベリール号上の巨大ピラミッドの中から大量の砂金が一斉に飛び出し、アンベリール号とボストーク号との間に次々と集結する。ただの砂金はパトラの強大な魔力によりすぐさま形をなし、あっという間にアンベリール号とボストーク号とを繋ぐ橋が形成された。その橋の入口にはご丁寧に橋名板まで作られており、そこには『クレオパトラ7世のクレオパトラ7世によるクレオパトラ7世のためのブリッジ』と無駄に長々とした橋の名前が刻まれている。

 

 

「ふぅ。これで貴様が教授(プロフェシオン)と戦うに際しての障害はなくなったな」

「あぁ。……何から何まで、本当にありがとな、ジャンヌ。借りは必ず返すよ」

「……クククッ。ま、期待せずに待ってみるのも一興か」

「そうしてくれると助かるよ。あと、ジャンヌ。兄さんとユッキーのことは任せた」

「あぁ。例えどんな不測の事態が起ころうとも、この銀氷の魔女(ダイヤモンドダスト・ウィッチ)が全身全霊を以て守り抜くとここに誓おう」

 

 今回、キンジのために何かと手を尽くしてくれたジャンヌにキンジが心からの感謝の言葉を口にしつつ、自身が心置きなくシャーロックと戦えるよう、ジャンヌに白雪と金一のことをお願いする。そのキンジの頼みをジャンヌが速攻で了承してくれたことにキンジは安心しつつ、今度は金一治療を継続中のパトラへと視線を向けた。

 

 

(後はパトラへの対処をどうにかしないとだな。今のパトラが無限魔力を使えるようになった以上、兄さんを治し終え次第、また何かしでかすかもしれないし)

「パトラ。兄さんの治療のことはよろしく頼む。あと――」

「――心配せずとも、もう戦意はありませんわ。カナさんに散々こってり絞られたせいですっかり萎えましたもの。だから。再び無限魔力を行使できるとはいえ、もう『わたくしのかんがえたさいきょうのぷらん♡』をどうこうするつもりはありませんわ」

「そうなのか。じゃあ、俺の心配は杞憂だったみたいだな」

「そうなりますわね。……で・す・が! 勘違いしないでほしいのですが、私は別に貴方の味方になったわけではありません。決して『負けたらギャグ要員』とかいった立ち位置に立ったわけではありませんから、無能力者ごときが調子に乗らないでくださいまし。とにかく、貴方のお兄さんの命の保証はこの私がいたしますから、こちらのことは気にせず、ボストーク号へ早く行ってくださいませ。そして。カナさんを命の危機に追いやりやがったあのいけ好かない教授(プロフェシオン)に、鉄槌を」

 

 キンジの言葉の先を読んだパトラは、キンジを安心させるように言葉を紡ぎ、シャーロックの討伐を託すようにキンジへと視線を向ける。金一の心臓を撃ち抜くという許しがたい所業をやらかしたシャーロックへの憤りに震えるパトラの瞳を見つめ返したキンジは、「あぁ。望み通り、やってやるさ」と力強く返事をした。

 

 

 シャーロック・ホームズ。お前はやりすぎた。だから、俺はお前を許さない。

 ――首を洗って待っていろ! 俺の兄さんに、容赦なく致命傷を負わせたこと。そして。アリアに、俺の女に手を出したこと。思う存分、後悔させてやるッ!

 

 

 ヒステリア・ベルセの血が濃くなってきた影響か、シャーロックへの心からの殺意を抱きつつ、キンジは前を向く。前までは敵対していたはずの、イ・ウーに所属する魔女二人に後のことを全て任せることにどこか不思議な感覚を覚えつつ、キンジは走り出す。

 

 かくして。キンジは『クレオパトラ7世のクレオパトラ7世によるクレオパトラ7世のためのブリッジ』へ第一歩を踏み出すのだった。

 

 




キンジ→今現在、一応ながらヒステリア・ベルセになっている熱血キャラ。ジャンヌに焚き付けられたおかげで、シャーロックと真っ向から立ち向かう決意ができた模様。
ジャンヌ→理子のためにキンジと金一の共闘を阻止した厨二少女。また、己の敬愛する白雪のために一時的に熱血キャラを自身にインストールし、キンジに活を入れる辺り、自分が大切だと考える人を真摯に思いやれる優しい子である。
パトラ→キンジがボストーク号に乗り込めるように砂の橋を作ってくれた貴腐人。『カナ至上主義』の観点からキンジとは同志として、最も仲良くなれる可能性を何気に秘めている。

 というわけで、120話終了です。原作ではいなかったはずのジャンヌちゃんが大活躍、ついでにパトラさんもちょっとだけ活躍するお話でしたね。この二魔女が味方についてるとホント頼りになりますなぁ。


 ~おまけ(その1 ジャンヌの使った技説明)~

・氷像生成(アイス☆メイク)
→某魔導士ギルドのグレイ・フルバスターをリスペクトした技。割と小さめのサイズであれば武器や無機物を模した氷の造形物をすぐさま作ることができる。ジャンヌ自身はちょっとしたお遊び気分でしばしばこの技を使用する。ちなみに、遠山金一を昇天させた100トン(笑)の氷の巨大ハンマーもこの技で生成したそうな。


 ~おまけ(その2 一方その頃:ジャンヌの失策)~

 キンジがパトラの生成した『クレオパトラ7世のクレオパトラ7世によるクレオパトラ7世のためのブリッジ』を通る中。

パトラ「ジャンヌ・ダルク30世さん」
ジャンヌ「む? 何だ?」
パトラ「いくら遠山金一さんを確実に助けるためとはいえ、どうして私に無限魔力を与えてまでサポートしてくれますの? 研鑽派(ダイオ)の貴女は主戦派(イグナティス)筆頭の私を嫌っていたはずですのに」
ジャンヌ「決まってる。貴様を支援することで恩を売り、貴様に見返りを所望するためだ。誰が貴様なんぞに好き好んで慈善事業などするものか」
パトラ「まぁそうですわよね。それで、貴女は私に何をしてほしいんですの?」
ジャンヌ「それ(・・)の治療が一段落したらでいいから、ユッキーお姉さまも治療しろ」
パトラ「……えーと、星伽白雪さんのことでいいんですわよね?」
ジャンヌ「あぁ。ユッキーお姉さまはただでさえ貴様との激しい戦闘で消耗しているというのに、船酔い状態で海に落ち荒波に呑まれたせいで、残り少ない体力を奪われてしまった。このまま衰弱したユッキーお姉さまを放置したくない。それゆえに、貴様の力を借りたい」
パトラ「……残念ながら、それはできませんわ」
ジャンヌ「ほう、貴様は恩を仇で返す正真正銘のクズのようだな。そんな狭量な人間が次期イ・ウーのトップを狙い、ましてや銀河☆掌握を目論むなんて……ククッ、とんだ笑い話だな」
パトラ「別に貴女に意地悪をしたくてこんなことを言っているのではありませんわ。私の治癒の力は外傷にのみ作用する……つまり怪我は治せても、体力の回復は管轄外ですわ」
ジャンヌ「――え? な、何だと!? バカな、そんなことは聞いてないぞ!?」
パトラ「だって元々貴女に言ってませんでしたもの」
ジャンヌ「何てことだ、これでは我の完璧な計画が……ッ!」
パトラ「……あ、あのー。ジャンヌ・ダルク30世さん? 私としても貴女に借りを作ったままというのは怖いですし……何か他に私にできることがあるなら、手を貸してあげてもよろしいですわよ?」
ジャンヌ「……仕方ない。なら我とユッキーお姉さまの下着と洋服をテキトーに作ってくれないか? いつまでも水に濡れた服のままではユッキーお姉さまがさらに消耗してしまうからな」
パトラ「どんな服がいいとかいった要望はありまして?」
ジャンヌ「ない。貴様のセンスに任せる。……が、くれぐれもネタに走るなよ?」
パトラ「わかりましたわ、ふふッ」
ジャンヌ(嫌な予感がヒシヒシとするんだが……)

 その後、ジャンヌはパトラから赤色を基調とした2人分のチャイナドレスと無駄に洗練された無駄に布面積の少ない下着をプレゼントされたのだが、それはまた別の話。

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