問題児たちが異世界から来るそうですよ?~箱庭に吹く風~《リメイク中》 作:ソヨカゼ
前話以上にグチャグチャです。
どうか暖かい目でご覧になってください。
では、どうぞ!!
どこまでも青い大空に
ヘックシュン!!
くしゃみの音が響いた。
「ズズッ、あれ?なんかものすごく仲間外れにされてるような.....」
うん。気のせいだと思いたい。
今彼はこの世界に降って来た時に見た綺麗な森へと向かっている。
「それにしても、空を跳ぶって気持ち良いな!」
実際には風を踏みしめるようにして空を駆けていた。
自分に何が出来るのか分からないので、とりあえず考えれるだけの事をやってみた。
空を飛ぶ事は無理だったが、伝説上にあるグリフォンの様に駆けることはできた。
ちなみに彼は、十六夜ほどでは無いが体力はある方だ。うっすら汗をかいているが、まだ余裕だろう。
「お?あそこか!」
しばらくして、目的地が見えてきた。
“綺麗な森”と表現していたが、具体的には、その一角だけ木々は周りより太くたくましく、濃い緑色の葉をつけていた。
まるで、そこだけ大地の力が強いように見えた。
そうしてあと一歩の所まで来たのだが、ふと木々の間からある物が見えた。
それは、獣耳の少女が、五体ほどの赤鬼にボコられていた。
じょうきょから判断すると、まるでイジメの現場のようだ。
(何を........やってるんだ!!あんなの、認めるわけにはいかない!!)
それを見た瞬間、彼の顔は今までの優しそうな物では無く、目付きは鋭く、表情はまるで無い、とても暗い物になっていた。
子猫を助けた時にも、一瞬であるがこんな顔だった。
まるで、全てを無くした、ただの機械の様な雰囲気を纏ってた。
そして、その中に突っ込んでいった。
「はははは!貴様みたいなのがギフトゲームなんて、十年早い!」
「十年じゃねーな!一生出来ねーよ!」
「それに、この森を荒らすな?そもそも、この森はお前らのじゃないんだよ!」
「これだからガキは!おまえの親もそうとうバカなんだろうな!」
鬼たちはそれぞれ子狼のことを馬鹿にしながら攻撃していた。
「くっ!母さんの事を馬鹿にするな!それに、この森はお前らのでもない!」
それに必死に抵抗していた。
鬼たちが森を荒らし、少女がそれに怒ったらしい。
それを突っ込みながら見ていた明は、
(なるほど、ならなおさら許せない!)
そういって高みの見物をしていたリーダー格の鬼に風を纏った蹴りを放ちながら着地した。
ドッパーーーーン!!!!!
「リーダー!!」
「ヒデー!まだ一言も言ってねーのに!」
「無視より酷い扱いだな!」
「ってか、何が起きた!」
「「「!?」」」
結構な間を置いて一体の鬼がツッコンだ。
しかし、
「ナイスツッコミ!しかし遅い!」
そういって一番頭が回ったであろう鬼を風を纏った拳で吹っ飛ばした。
残り三人になった鬼に明は
「ギフトゲームをしよう。俺が勝ったら此処を出てけ。そして二度と近ずくな。」
ボケーとしてた鬼たちはようやく我に帰り
「い、いいだろう。しかし俺らが勝ったらお前らの命はないぞ!」
そして初のギフトゲームが始まった。
『ギフトゲーム「鬼退治」
どちらかのチーム全員が戦闘不能、またはリタイアした方の負け。
敗者は勝者の命令を聞く事。』
「あ、あの!」
急に獣耳少女が話しかけてきた。
「ごめん、話はこいつらを追い払ったあとゆっくりしよう。」
「は、はぁ」
とりあえず、聞いてくれるようだ。
さて、鬼退治と行きますか!
舞台は変わり、耀たち側になる。
とりあえず店だ軽食を頼んでいたり、耀のギフトが動物たちと会話出来ることが分かったりといろいろあった。
省きすぎだって?
ごめんなさい、そんな方は原作読んだり他の二次創作読んだりしてください!!
まぁ、ここで大事なのはこれからだ。
そんな楽しい空気の中、一人のKYがいた。
その名はガルド=ガスパーだ。
ピチピチのタキシードに身を包んだそいつは、ジンたちノーネームの抱える問題を伝え、二人を引き抜こうといていた。
曰く、彼らのコミュニティは元はそれなりに大きく、名のしれた所だったらしい。そんな彼らがノーネームとなった理由、それは他ならない『魔王』と呼ばれる者の仕業だった。
魔王とは、彼らのゲームに拒否権は無く、挑まれたが最後、理不尽なルールにより、コミュニティの名や旗印などを奪い尽くされる事もあるそうだ。
そしてそれを聞いた二人の反応は
「私、久遠飛鳥は―――裕福だった家も、約束された将来も、おおよそ人が望みうる人生の全てを支払って、この箱庭に来たのよ。それを小さな小さな一地域を支配しているだけの組織の末端として迎え入れてやる、などと慇懃無礼に言われて魅力的に感じるとでも思ったのかしら。」
春日部さんは?とうながすと
「別に、どっちでも。私はこの世界に友達を作りにきただけだもの」
「あら意外。じゃあ私が友達一号に立候補していいかしら?私達って正反対だけど、意外に仲良くやっていけそうな気がするの」
飛鳥は自分の髪を触りながら耀に問う。口にしておきながら恥ずかしかったのだろう。
「うん。飛鳥は今までの人たちと違う気がする」
「にゃ、にゃー《よかったな、お嬢......お嬢に友達ができて、ワシも涙が出るほど嬉しいわ》」
との事だった。
ガルドとジンを放って話を進める
「お......お言葉ですが、みなさま
「黙りなさい」
言葉を続けようとしたガルドの口はガチン! と音を立てて閉じられた。
本人は混乱したように口を開閉させようともがいているが、まったく声が出ない。
「貴方からはまだまだ聞き出さなければいけないことがあるのだもの。貴方はそこに座って私たちの質問に答え続けなさい」
飛鳥の言葉に反応して、ガルドは椅子に罅を入れる勢いで座る。
「ガルド=ガスパー......?」
ジンは突然のことに口を挟めずにいた。
ガルドは完全にパニックに陥っていた。
どういう手段かわからないが、手足の自由が完全に奪われていて抵抗さえできない。
「お、お客さん!当店で揉め事は控えて」
ガルドの様子に驚いた猫耳の店員が急いで彼らに駆け寄る。
「ちょうどいいわ。猫耳の店員さんも第三者として話を聞いてくれないかしら。たぶん、面白い話が聞けると思うわ」
店員は首を傾げる。
「ねぇジン君。コミュニティの旗印を賭けるギフトゲームなんてそんなに頻繁に行われるものなのかしら?」
「い、いえ。そんなことはありません。旗印を賭ける事はコミュニティの存続を賭ける事ですからかなりのレアケースです」
「そうだよね。それを強制できるからこそ魔王は恐れられる。だったら、なぜあなたはそんな勝負を相手に強制できたのかしら?」
「ほ、方法は様々だ。一番簡単なのは、相手のコミュニティの女子供を攫って脅迫すること。コレに動じない相手は後回しにして、徐々に他のコミュニティを取り込んだ後、ゲームに乗らざるを得ない状況に圧迫していった」
「なるほど。だが、そんな方法じゃ、組織への忠誠なんて望めないよな。どうやって従順に働かせている?」
「各コミュニティから、数人ずつ子供を人質に取ってある」
ピクリと飛鳥の片眉が動き、コミュニティに無関心な耀でさえ不快そうに目を細める。
「それで、その子供たちは何処に幽閉されているの?」
「もう殺した」
場の空気が凍りつく。
「始めてガキ共を連れてきた日、泣き声が頭に来て思わず殺した。それ以降は自重しようと思っていたが、父が恋しい母が愛しいと泣くのでやっぱりイライラして殺した。それ以降、連れてきたガキは全部まとめてその日のうちに始末することにした。けど身内のコミュニティの仲間を殺せば組織に亀裂が入る。始末したガキの遺体は証拠が残らないように腹心の部下が食
「黙れ」
ガチン!と先ほど以上の勢いでガルドの口が閉じられた。
「素晴らしいわ。ここまで絵に描いたような外道とはそうそう出会えなくてよ。さすがは人外魔郷の箱庭の世界といったところかしら......ねえジン君?」
飛鳥に冷ややかな視線と凄みを増した声を向けられ、ジンは慌てて否定する。
「彼のような悪党は箱庭でもそうそういません」
「そう?それは残念。それよりジン君。箱庭も法を犯せば裁くようだが、この件は裁けるのかしら?」
「難しいです。吸収したコミュニティから人質を取ったり、身内の仲間を殺すのはもちろん違法ですが……裁かれるまでに彼が箱庭の外に逃げ出してしまえば、それまでです」
「そう。なら仕方がないわ」
パチンと指を鳴らす。それが合図だったのか、ガルドを縛り付けていた力は霧散し、自由が戻ったガルドはテーブルを砕き、
「こ......この小娘ガァァァァァ!!」
雄叫びとともに虎の姿へ変わった。
「テメェ、どういうつもりか知らねえが……俺の上に誰が居るかわかってんだろうなぁ!?箱庭第六六六外門を守る魔王が俺の後見人だぞ!!俺に喧嘩を売るってことはその魔王にも喧嘩を売るってことだ!その意味が
「黙りなさい。私の話はまだ終わってないわ」
また勢いよく黙る。だが、ガルドは丸太のように太くなった腕を振り上げて飛鳥に襲い掛かった。
が、しかし。次の瞬間ガルドの体は深々と地面に埋まっていた。
「「「「「!?」」」」」
「沈め外道が!《重力支配(グラビティ・ルーラー)》!!」
その場にいた全員が驚いた。
それは、この場にはいないはずの少年の声が聞こえたからだ。
「だいたいの事情は聞かせてもらった。ガルド=ガスパー.....貴様は許さない!」
そう、そこにいたのは自分たちがよく知っているはずの人。
しかし、そのあまりにも変貌した顔のせいで、明だと認識するのにしばらくかかった。
例えるのなら、氷でできた機械。
能力の説明や疑問点は次で語ります。
グチャグチャですみませんでした!!
感想等待ってます!!