問題児たちが異世界から来るそうですよ?~箱庭に吹く風~《リメイク中》   作:ソヨカゼ

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どうも!
久々の投稿です!
といっても、まだ入院中ですけど(汗
今まで投稿に使っていたIpod がぶっ壊れたので、思いきって携帯電話で投稿してみました!
いろいろと不備はあると思いますが、これからもよろしくお願いします!
それでは、どうぞ!







※キャラ崩壊注意











番外編 レティシアの憂鬱

side〈明〉

 

「買い物に付き合ってください!」

 

いきなりだがこんにちは。

 

竜堂明です。

 

今俺はイアにそんな事を言われている。

 

まぁ、断る理由もないな。

 

「あぁ、いいよ」

 

するとイアが太陽のような笑顔になる。

 

あ、カワイイ。

 

「ありがとうございます!」

 

「うん。さて、何処に行くの?」

 

久々だなぁ、イアと二人って。

 

いつ以来かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side〈レティシア〉

 

「………付き合ってください!」

 

「え?」

 

私は明を探して回っていた。

 

ようやく見つけたと思ったら、イアに告白されていた。

 

え?

 

状況がいまいち理解できない。

 

さ、流石にOKはしないよな?

 

「あぁ、いいよ」

 

え?

 

今なんて?

 

いいよ?

 

「………こ、これはあれか。う、ううう浮気というやつか!?」

 

まさかあの明が………しかも相手はイアだぞ!

 

こんなの見てられる訳がない!

 

よし、尾行しよう!

 

矛盾してるが知るか!

 

明にギャフンと言わせてやる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side〈明〉

 

さて、今向かっているのはサウザンドアイズ支店だ。

 

何でも、ノーネームの食料を調達するとか。

 

あ、今現在イアを肩車している最中だ。

 

やってあげるとキャッキャして楽しそうだからな。

 

うん。

 

「明様、重くないですか?」

 

「ううん、全然」

 

急に心配になったのだろうか。

 

俺が笑顔で返してやると、イアは顔を少し赤らめた。

 

うん、やっぱりレティシアとは違うベクトルでカワイイな。

 

「おっと、着いたぞ」

 

「あ、はい!」

 

気づいたら着いてたな。

 

そういえば少し視線を感じるが………ま、いいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side〈レティシア〉

 

私は今、明とイアを尾行している。

 

理由はもちろん、明が浮気をしていないか確かめるためだ。

 

「あっ!?」

 

明がイアを肩車した!

 

私だってやられた事ないのに!

 

「い、いいもん!私はお姫様だっこされたもん!」

 

そうだ、まだ私の方が勝っているではないか。

 

というか、誰だ今の!?

 

私か?

 

私なのか!?

 

されたもん!ってなんだーーーーーーーーーー!!

 

「ハァ………ハァ………」

 

な、なんか疲れた。

 

「むっ!?」

 

明が微笑んでイアが真っ赤になってるだと!

 

そして店に………なっ、サウザンドアイズ?

 

「サウザンドアイズに用事?一体なんだ………」

 

なかに入ったら確実にバレる。

 

仕方ない、ここで待ってるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side〈明〉

 

「ふぅ。ま、こんなものかな?」

 

俺は大きな袋を四つもち、サウザンドアイズを後にする。

 

「あ、あの。すみません。全部持たせてしまって」

 

イアが申し訳なさそうにしている。

 

ほんと、気遣いもできるいいこだな。

 

「大丈夫だよ。次は何処に行くの?」

 

「あ、小麦粉が手に入らなかったので、次はあそこです」

 

そう言って、イアを先頭にして次の目的地へ向かう。

 

トテトテと歩く姿も愛らしい。

 

………なんか最近、徐々にロリコン化してきてると思う今日この頃。

 

………気にしたら負けだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side〈レティシア〉

 

む?

 

サウザンドアイズから出てきた明は、大きな袋を四つほど持っていた。

 

見ると、ノーネームの食料のようだった。

 

「よ、よかった。そうだよな。明に限って浮気なんて「何をしておるのだ?」ひゃい!?」

 

レティシアは突然の声に驚く。

 

普段は決して出さないような声で。

 

「な、なんだ。白夜叉か」

 

声の方を見ると、そこには店から出てきた白夜叉がいた。

 

「なんだとは失礼な。………それで、おんしはこんなところで何をしていたのだ?」

 

白夜叉は明とイアの方とこちらを交互に見ると、ニヤリと笑った。

 

どうやらわかっていて言っているようだ。

 

だがまぁ、相談するのも手かな?

 

「じ、実は………」

 

しかし、レティシアは気づかなかった。

 

相談する相手を間違えていると。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど。明が浮気をしたというわけか」

 

「ま、まだ未遂だ!」

 

説明を聞いた白夜叉は、さらにニヤける。

 

「ふふふ。しかしのぉ。あやつが愛人を作るとは………実に面白い」

 

「………あっ」

 

このとき、私は気づいた。

 

相談する相手を間違えていると言う事に。

 

しかし、時すでに遅し。

 

やってしまった。

 

「さて、追いかけるぞレティシア!」

 

「ちょ!?待って………」

 

そうして白夜叉は、明のいった方に駆けて「白夜叉様っ!!」………いけなかった。

 

主に割烹着の店員によって。

 

「白夜叉様。今はお仕事の時間です。ボスに怒られますよ?」

 

「なっ!?し、しかし、このような面白いものを「だいたい、そのような不純極まりない動機でサボろうと思ったのがそもそもの間違いなのです!それに、先日ボスからも言われてましたよね?そろそろ真面目にやらないと支部全体の給料を40%カットすると!!」………むっ!?おんし聞いておったのか!?」

 

………なんかとてつもなくリアルな話になってきたのでスルーだ。

 

「ぐぅ!?………し、仕方ない。レティシア。すまんが、私は行けそうにない」

 

ホッ

 

なんだかすごく安心した私は間違ってないだろう。

 

「じゃが、その代わりにノーネームの三人を呼んでおいたぞ」

 

私の中で何かが崩れる。

 

間違いなく主たちだろう。

 

普段は誠心誠意尽くすところだが、今は別だ。

 

はっきり言って邪魔だ。

 

「まぁ、頑張れ!」

 

そう言って白夜叉はサムズアップする。

 

その顔はとてもいい笑顔だったという。

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

side〈明〉

 

まぁ、そんなわけで無事、小麦粉を入手できた。

 

「さて、後は帰るだけかな?」

 

「あ、はい。ありがとうございました!」

 

まだ終わってもいないのに、何かある度に礼を言うイア。

 

うん、将来いい嫁さんになりそうだな。

 

「じゃ、帰るかなっと」

 

「きゃっ!?」

 

俺はイアを肩車する。

 

最近はギフトの使い方だけでなく、体も鍛えていたのでへっちゃらなのだ。

 

「だっ、大丈夫ですか?」

 

「うん、鍛えてますから」

 

おっと、ついつい某太鼓の鬼のセリフを言ってしまった。

 

まぁ、イアには言わないが、これはこれでいいトレーニングになるしな。

 

それはそうと、さっきよりも多い視線を感じるな。

 

気のせいか?

 

「えっと、明様?」

 

「ん?あぁ、なんでもない。さて、行こうか」

 

気のせいだとは思いたいが、何やら見知った視線のようだ。 

 

それこそ気にしたら負けのような気もするが、撒いてみるか?

 

「イア、しっかり掴まってろよ」

 

「え?きゃっ!?」

 

俺はギフトを発動させる。

 

同時に、髪と瞳の色は白へと変わる。

 

これが俺のギフト。

 

風を司り、ギフトを切り裂く"正体不明(コード・アンノウン)"だ。

 

といっても、今わかる範囲ではだが。

 

「いくぞ?」

 

俺は風を踏みしめ、空へと飛び立つ。

 

目指すはノーネームの屋敷だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side〈レティシア〉

 

「まさかあの明君が………」

 

「ヤハハ。ついにロリコン紳士に覚醒か?」

 

「………見損なった」

 

説明しなくてもわかるだろうが、今私の目の前にいるのはノーネームの問題児たち。

 

飛鳥、十六夜、耀の三人組だ。

 

私が仕える主たちにして、今現在は顔を合わせたくなかった人たちベスト3だ。

 

「だ、だからまだ未遂だ!」

 

「ヤハハ。ま、それは見てればわかるだろ?」

 

十六夜の目はニヤニヤしていた。

 

ただひたすらニヤニヤしていた。

 

(なぜこうなった………)

 

あの時白夜叉に会わなければ………。

 

いや、いずれ見つかっていた気もする。

 

「あら、出てきたわよ?」

 

サウザンドアイズから出た二人を追うと、また別の店に入っていったのだ。

 

出てきたのを見ると、買ったのは小麦粉のようだ。

 

実際、どこから見てもノーネームのお使いのようなのだが………。

 

「あっ、明が肩車した」

 

時々そんな感じでイチャつくから油断ならない!

 

「やべっ!隠れろ!!」

 

十六夜の指示で全員が物陰に隠れる。

 

どうやらこちらに気づいたらしい。

 

「なっ!?」

 

明の髪の色が白に染まる。

 

恐らく、瞳の色も変わっているだろう。

 

「ちっ!完全に気づかれたか!追うぞ!」

 

十六夜は飛鳥を抱えて跳び、耀はグリフォンのギフトを発動させる。

 

私も吸血鬼のギフトを使い、影で翼を作る。

 

「………本当に、なぜこうなった」

 

レティシアの悩みは空に溶けるばかりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side〈明〉

 

「よっと」

 

まぁ、イアが大丈夫な範囲での全速力だったと思う。

 

「あぅ~~………。き、急にどうしたんですか?明様」

 

あらら。

 

大丈夫だと思ったんだが、案の定目を回していた。

 

「あはは………ごめん。えっとね。ああいう事だよ」

 

そう言って俺は今きた方向を指差す。

 

「ほぇ?」

 

「ーーーーーぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!」

 

ドッスーーーーーン!!

 

………まぁ、簡単にいうなら問題児三人が降ってきた。

 

後ろにはレティシアも飛んできていた。

 

「明君!神妙にお縄につきなさい!!」

 

まず口を開いたのは飛鳥だった。

 

まぁ、言ってる内容はこの際無視だ。

 

「言っとくが、言い訳は無用だぜ!!」

 

さらに十六夜が言い放った。

 

俺、何か悪いことしたっけ?

 

「………浮気者」

 

ピシッと音が出るくらいの勢いで指を指しながら言う耀。

 

うん?

 

いま、聞き捨てならない事を聞いたような。

 

「………浮気者?」

 

「みっ、みんな!待ってくれ」

 

そんな俺たちの間に割るように入ってきたレティシア。

 

もう訳がわからん。

 

「あぅっ………」

 

イアも訳がわからないようでオロオロしていた。

 

あら、何この可愛い生物。

 

………っと、いけないいけない?

 

「えっと………どういう事?」

 

俺もイアもそろそろ限界だったため、仕方なく十六夜に聞いてみた?

 

「ヤハハハ。ごまかしても無駄だぜ!お嬢様、春日部!」

 

「了解!」

 

「………ラジャ」

 

「え?ちょっ、何す「"眠りなさい!"」………フニャン」

 

あ、ありのまま今起こった事を話すぜ!

 

『耀がレティシアをおさえ、その隙に飛鳥がギフトでレティシアを眠らせた』

 

な、何を言ってるのかわからねーと思うが、俺も何をしたのかわからなかった………。

 

頭がとうにかなりそうだった………。

 

催眠術とかチームワークだとか、そんなチャッチなもんじゃあ断じてねぇ。

 

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……(主にレティシアが)

 

おっと、混乱のあまりポルポルパニックを起こしてしまった。

 

でもわかって欲しい。

 

そのくらい、こいつらの行動には隙がなかった。

 

……もっとも、その力を他の事で発揮して欲しいのだが。

 

「ヤハハ。それでは始めようぜ、明。質問はすでに拷問に変わっている!」

 

レティシアをどこからか持ってきた椅子に座らせ、飛鳥がその後ろにしゃがむ。

 

言うなれば、コ〇ンの眠りの〇五郎だな。

 

「ンッンン!!………あ~あ~………それでは本題に入ろう」

 

いや、飛鳥はマジでやろうとしているのか?

 

眠りの小〇郎を。

 

……棒読みに関しては触れない方がいいのか?

 

そう思ってると、十六夜がと耀の目が触れるなと語っていた。

 

まぁ、いいか。

 

「明………なぜ浮気をしたのだ?」

 

「う、浮気?さっきからなんの事だよ」

 

飛鳥の棒読みは置いておいて、さっき耀も言ってたな。

 

浮気なんてした覚えはないぞ。

 

「フッフッフ………。とぼけるな!現場はすでに抑えているのだ!十六夜君!」

 

すでにレティシアのまねではない気がするが………触れない優しさもあるだろう。

 

「お、おう。………えー、レティシアさんは朝、明がイアにコクられそれを承諾したのを見たと。そうですね?」

 

「Yes !」

 

もう誰だよ。

 

ってか、今十六夜はなんて言った?

 

イアがコクって俺が承諾した?

 

そんなことは………あったかも。

 

「それに関して、何か反論はあるか?」

 

「あーっと。………多分それ、勘違いだな」

 

「「「え?」」」

 

十六夜の質問に俺は、正直に答える。

 

なぜ皆そんなに驚くんだ?

 

「まぁ、実はな………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず、朝の事を簡潔に話した。

 

なんとか三人は勘違いだと納得してくれた。

 

目を覚ましたレティシアに真相を告げると、真っ赤になって謝ってきた。

 

早とちりしたのがよほど恥ずかしかったのだろう。

 

けっきょく、何を言っても頭を上げなかったので、今度デートしてくれたら許すという事になった。

 

まぁ、納得してくれたなら俺はそれでよかったんだがな。

 

こうして、早とちりから始まった長い一日は幕を下ろす。

 

一件落着だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、白夜叉は溜まりに溜まった仕事のせいで、三日三晩徹夜したらしいがそれはまた別の話だろう。




ようやく書けた番外編。
イアメインのはずが、レティシアの方が出番が多いorz
さて、この作品の再開を楽しみにしてくれた人はどれくらいいるでしょうか。
もしもそんなかたが居てくれたら嬉しいです。
更新ペースはかなり遅くなりますが、まだまだ続けますよ!
それではまた次回!

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