問題児たちが異世界から来るそうですよ?~箱庭に吹く風~《リメイク中》 作:ソヨカゼ
学校行事が忙しく、
なかなか書けませんでした!
またせてしまった上に
薄い内容になってしまいましたが
楽しんでいただけると嬉しいです。
ではどうぞ!
さてさて、前回は十六夜達のせいで黒ウサギが壊れ、やばいくらいの恐怖を味合わされた。
理由は、北側で行われる火龍誕生祭とやらに行きたい彼らが勝手に飛び出し、今日中に捕まえないとコミュニティ脱退するとの事。
まぁ、そんなこんなで今、明とレティシア、リリ、イアは十六夜達がいるであろうサウザンドアイズに向かっている。
あれからしばらく飛ぶと、サウザンドアイズ支店が目にはいる。
「やっとついた!リリ、イア、レティシア、しっかり捕まってろ!」
明に張り付いている三人はそれぞれ頷く。
さて、よくもやってくれたな問題児共!
覚悟しろよ!!
「いーーざーーよーーいーー!!!」
明は降りるなり三人を下ろし、おそらく首謀者と思われる十六夜に飛び膝蹴り、別名シャイニングウィザードで強襲をかける。
「ぶっ!?」
しかし、不幸にもそれを食らったのは近くにいた少年、ジン=ラッセルだった。
「おっと、危ねーな。何すんだよ」
ジンを盾にした十六夜はしれっと返す。
ちなみにジンは白夜叉が回収済みだ。
「十六夜!お前の手紙のせいで黒ウサギがぶっ壊れたぞ!?そのせいで酷い目にあったんだが言い訳等はあるかな!!」
明も良い感じに混乱していて少しばかり危ない状況だった。
「あぁ、あの手紙か。なるほど、黒ウサギをおびき出す餌にはちょうど良かったらしいな。でも、あれを送ったのは俺じゃなくお嬢様だぜ?」
.....何だと?
いや、忘れていた。
彼だけが問題児なのでは無い。
ここにいる三人を全てが問題児だったのだ。
「白夜叉、お願い」
我関せずの耀が発したその声に、一同が動き出す。
「し、白夜叉さm「黙りなさい!」......!?」
急に起きたジンの言葉を遮るように飛鳥が威光のギフトをつかった。
「ふむ、では行くぞ?」
白夜叉のいたずらっぽい横顔に悲鳴を上げるジン。
しかし、現実は非情にも、そんな彼を余所に進んで行く。
白夜叉は両手を前に出し、パンパンと柏手を打つ。
「よし。これで北側についたぞ」
「「「「.....は?」」」」
今の僅かな時間で?
そんな疑問は一瞬で過ぎ去り、全員が店外えと走り出した。
「へぇ......。ここが北側か」
明は目の前の光景に感動していた。
「あぁ、ここが北側だ。東側もそうだが箱庭は美しいだろう?」
いつの間にか隣にいたレティシアがそうつぶやく。
確かに、どちらも美しい。
あの飛鳥もはしゃぐほどにな。
「そうだ、おんしに渡したい物があったのだ」
白夜叉は、レティシアの反対に明の隣に立つ。
そして、白い封筒を差し出して来た。
「うん?これって........」
白夜叉が何かをしゃべろうと口を開いたその時......。
「見ィつけたーーーのですよおおおおおおおおおおおおおお!」
ズドォン!!
「「ヒィ!?」」
イアとリリはさっきのことを思い出してか悲鳴をあげた。
「ふ、ふふ、フフフフ.....!ようぉぉぉやく見つけたのですよ、問題児様方!」
そう、そこにいたのはあの黒ウサギ、もとい鬼ウサギであった。
「「逃げるぞッ!!」」
「逃がすかッ!」
「え、ちょっと」
十六夜が飛鳥を、明がレティシアを抱きかかえて逃げ出す。
耀も逃げようとするが、鬼ウサギがあまりにも早く、あっけなく捕まってしまった。
(すまない、耀......)
明は心の中で謝罪する。
「さて、これからどうしようか」
「そうだな、とりあえず黒ウサギの怒りが鎮まるまで逃げるしかないだろうな」
「だな。それじゃあ、デートといこうか!」
いつまでこうしていても何も変わらない。
というわけで気分を入れ替え、当初の予定通りレティシアとデートを楽しむ事にした。
白夜叉から渡された封筒の事もあるが、まずは楽しもう。
「あぁ、そうだな。では、まずあそこからいこう」
余談ではあるが、イアとリリは白夜叉の必死の説得のおかげで九死に一生を得る事ができたそうだ。
明はとりあえず大きな通路に降りることにした。
「ふむ、何処から見たものか.....」
「そうだな......。あっ、あそこのクレープ屋とかどうだ?」
レティシアの問いに対し、明は近くにあった店を指差して言った。
「そうだな。それではエスコートを頼めるかな?王子様?」
言っていて恥ずかしいのか、少し赤くなりながらレティシアは言った。
不覚にもあきらは見とれてしまっていた。
考えて見てくれ。
金髪ロリっ子メイドの美少女が目の前でそんな事を言っているのだ。
堕ちない男はいないだろう。
いや、堕ちたらそれはそれで嫌だな。
「ええ。任せて下さい、お姫様」
郷に入っては郷に従えってね。
明はとりあえず、それらしい言い回しで返す。
それに満足したのか、レティシアは明の腕に抱きつき、引っ張って行く。
「ち、ちょっとレティシア?」
「フフフ、はやく行こう!時間がもったいない!!」
さっきまでの紳士淑女の雰囲気はどこへ行ったのか、可愛らしくはしゃぐ。
「あぁ。そうだな」
そして二人はクレープ屋へと向かった。
明はチョコバナナ、レティシアはストロベリーのクレープを買い(もちろん代金は明持ち)近くのベンチで食べる事にした。
「はむ.....。うん、やっぱり甘いものはいいな♪」
明はクレープを食べながら楽しそうに言う。
ちなみに明は甘党だ。
「はむ.....。うん、そうだな。私は特に、この温かくて柔らかい皮を噛み砕いた時に溢れる赤くて甘いドロリとしたソースが、口の中で滑りながら広がる感触が好きだな♪」
「そ、そっか......」
いや、それは吸血鬼がおっしゃるとゾッとしてならないのですが...
.。
しかし、初めて血を吸われた時の事を思い出し、そうでもないかと思い直す。
彼女は純血の吸血鬼な訳で、明から定期的に血を吸っているのだが、それはまた別のお話。
「あ、そっちも美味しそうだな。一口ちょうだい?」
とりあえず思いつきでカップルらしい事を言って見たが、結構恥ずかしい。
「え?あ、あぁ。.......いいぞ。あ、あーん?」
レティシアも恥ずかしいらしく、頬を染めながらクレープを差し出す。
「はむ........」
沈黙。
「えっと、美味しいね」
明はかろうじて声を出した。
なぜなら、初の間接キスで興奮していたからだ。
彼は内心では、『よっしゃあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!』とかなりのハイテンションなのだ。
「そ、そうか。よかった......。えっと、そっちのも食べさせてくれないか?」
「あ、うん。えっと......あーん?」
今度は逆に、しかし同様に赤くなりながらも『あーん』を見せびらかす二人。
くそ!!
リア充爆ぜろ!!!!!!
そしてまたもや沈黙。
レティシアは自分がやった事の恥ずかしさによって湯気が出るまでふやけていた。
「お、美味しい......な」
赤くなりながらもしっかりと答えた。
そんな感じで公共の場でイチャイチャしていた二人。
もう少し自重しようぜ?
そして二人がクレープを食べ終えたとほぼ同時に近くの建物が壊れ出す。
よくみると黒ウサギと十六夜がいた。
「はぁ、仕方ない。この続きはまた今度、ゆっくりやろうか」
今回は仕方ない。
何せ雲行きがあまりのよく無い感じがした。
ガルド戦以来の悪い予感に、明は仕方なく動き出す。
「む......。そうだな。また今度、絶対しよう」
レティシアは不満そうだったが何とか承諾してくれた。
さて、我らが同志のところへ駆けつけますか。
レティシア黒い羽、明は風で空を飛び、現場へと向かった。
本当にすみません!
自分はリア充した事無いので
いちゃつくシーンは難しいです。
それと、番外編作成中なので、
首を長くして待ってもらえると
助かります。
ではまた次回(_ _).。o○