問題児たちが異世界から来るそうですよ?~箱庭に吹く風~《リメイク中》   作:ソヨカゼ

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どうも!
最近嬉しい感想が増えて来て頑張ろうとおもってます!
さて、今回はいつも以上にキャラが不安定です。
では、始まり始まりε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘


十四話 鬼ウサギ到来♪

ペルセウス戦から約一ヶ月。

 

明とレティシアは付き合い、レティシアはノーネームのメイドとして働いていた。

 

問題児三人にからかわれる事は多々あったが、それでも幸せな日々だ。

 

しかし、俺は今ものすごいピンチなんだ!

 

それは何故かと言うと.......

 

「.......ぅ...ん......。あき.....ら...」

 

そう、レティシアが俺のベットで寝ているんだ!

 

しかも服装はピンク色の薄いパジャマで、なんか俺は抱き枕みたいに抱えられている。

 

嬉しいには嬉しいのだが.....いや、ぶっちゃけかなり嬉しい。

 

でも流石に限界だ。

 

あまりの威力にダウンして三度寝とかしそうだよ。

 

「くそっ!十六夜め!!」

 

まぁ、こうなったのはまたしてもあの問題児、逆廻十六夜の

せいだ。

 

というのも数日前、レティシアに「付き合ってるのなら一緒に寝たらどうだ?」とか吹き込んだらしく、またしてもそれを間に受けたレティシアはそれを実行した。

 

そしていざ寝てみれば、レティシアは抱きつく癖があったらしく精神衛生的に宜しくない感じなのだ。

 

服の上からでも直に伝わる体温。

 

目と鼻の先にある綺麗で可愛い寝顔。

 

健全な男子高校生にはかなりきついモノがあります。

 

そんなこんなで、改めて十六夜への復讐を誓った時にレティシアが目を覚ました。

 

「うっ....ん?おはよう、明」

 

少し寝ぼけた眼差しで微笑みながら挨拶をするレティシア。

 

「あ、あぁ。おはよう、レティシア」

 

そんな可愛らしい動作に戸惑いつつ明も挨拶を返す。

 

「............」

 

「............」

 

部屋を支配するのは静寂。

 

しかしそれは、重たい沈黙ではなく、むしろ暖かく、優しいものだった。

 

そして明が口を開こうとしたその時、

 

「失礼します、明様!!」

 

「し、失礼します!」

 

静寂を破ったのは、カートを押しながら部屋に入ってきたイアとリリだった。

 

「「「「......えっ?」」」」

 

四人の声が見事に一致する。

 

そしてまた部屋に静寂が戻った。

 

「えっと、その.......朝食を持って来たのですけど.......」

 

その沈黙を破ったのは意外にもリリだった。

 

「あ、あぁ。そこに置いといてくれ。その.....ありがとう?」

 

明は、一応返事はしたものの、この反応があってるのかわからずに語尾が疑問形になってしまった。

 

そして、ようやく我に帰ったイアと共にカートを移動させ、まさしく風の様な早さで部屋を出て行った。

 

「えっと、俺たちもはやく行こうか」

 

「ふむ、そうだな」

 

そんな感じで、今日も一日が始まった。

 

 

 

 

 

その後朝食をとり、レティシアはメイドの仕事に直行した。

 

何でも、黒ウサギと大事な話があるとか。

 

一方の明は、日課となった朝の鍛錬のあと、屋敷内をブラブラしていた。

 

「あら明君、ちょうどいいわ」

 

すると飛鳥が目をキラキラさせてこちらに近づいて来た。

 

「おう、飛鳥。どうかしたのか?」

 

「えぇ!こらから北側の区画で祭典があるんだって!それで今からサウザンドアイズに相談に行くから貴方も来なさい!」

 

「祭りか......。うん、楽しそうだな!レティシア連れて行くから先行っててくれ!」

 

えぇ!と楽しそうな声で頷く飛鳥。

 

そして何処かえ走って行った。

 

「さて、レティシアは確か外だったな」

 

黒ウサギとの大事な話。

 

確か土地がどうこう言ってたから外だろう。

 

よくよく考えると初デートみたいなモノなので、明もだんだんと楽しくなってきていた。

 

 

 

 

 

そしてレティシアを探しに外に出るとすぐに見つかった。

 

見つかったのだが.......

 

「何を言っちゃってるんですかあの問題児様方ああああああーーーーーー!!」

 

黒ウサギの絶叫が辺り一面に響いた。

 

「っっう〜〜〜!み、耳が......」

 

そのあまりの声量に明は危うく倒れるところだった。

 

それにしても、近くにレティシアとイアとリリがいてあの状況とは何があったのだろうか?

 

というか、三人は耳大丈夫なのかな?

 

「まったくあの問題児は!そもそも行き来の路銀もないのにな何言ってるんですか!それよりも捕まえられなかったらコミュニティを脱退!?ふざけるのも良い加減にしなさい!あの方々はまったく...etc」

 

と、そんな感じで黒ウサギはマジギレしてた。

 

三人もおっかなびっくりに黒ウサギを見ている。

 

「なんかやばいな」

 

まぁ、話の内容からして十六夜達が祭りに行きたいと言って、それを止めるなり反対したりした黒ウサギに一泡吹かせようと冗談を言ったわけだ。

 

でも脱退はやり過ぎだろ。

 

そうしてグチグチ言ってた黒ウサギはその口を急に閉じ、イアとリリを見た。

 

「そもそも、あなた達は何故止めなかったのですか?」

 

ギロリ。

 

「「ヒッ!?」」

 

あまりの圧力に二人は互いを抱きしめてカタカタと震えていた。

 

「お、おい黒ウサギ!それは何でも......」

 

「レティシア様は黙っててください!」

 

「ヒッ!?は、はい......」

 

やばいくらいに黒ウサギが壊れた。

 

何の罪もない二人を威嚇し、止めようとしたレティシアを叱りつけるくらいに。

 

あ、レティシアまで青くなった。

 

マジでやばいって!!

 

ガサッ

 

「しまっ!」

 

物音を立ててしまった!

 

気づかれてないよな?

 

ピクン

 

黒ウサギ、否。鬼ウサギの動きが止まる。

 

あ、聞こえちゃいました?

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!

 

ゆっくりと、ゆっくりとこちらを向く。

 

「捕まえなさい」

 

「「「え?」」」

 

「はやく明さんを捕まえなさい!!」

 

「「「ヒャイ!?」」」

 

黒ウサギが信じられないくらいの低音で三人に命令する。

 

おいおい、レティシアのこと尊敬してなかったっけ?

 

ともかく、三人はその圧力に負け、こちらに走ってくる。

 

「えっ?ちょ、待てって!」

 

三人も気が動転してるのか、何も見えていない様に突っ込んでくる。

 

結果、イアとリリがそれぞれ明の両肩にへばりつくように、レティシアはぜんぽうから抱きつくように抑える。

 

子供(見た目が)とはいえ、三人もいればそれなりの重さはある。

 

「フフフフフフフフ......。明さん?わかってますよね?」

 

壊れたラジオのような笑い声を漏らす鬼ウサギ。

 

その手にはいつものハリセンではなく.......

 

鉄製のハリセンを持っていた。

 

そしてそれを大上段に構える。

 

「.......覚悟♪」

 

「「「「ヒッ!?」」」」

 

四人の心が一致した。

 

あれはやばいと。

 

「ごめん、無理!!!!」

 

明は耐えきれずに、レティシアをお姫様抱っこし、イアとリリに肩につけたまま風を使い空へと飛び上がった。

 

「なっ!?待ちなさい!!」

 

待てと言われて待つ奴はいない。

 

ごもっともです。

 

「........三人とも、大丈夫か?」

 

肩の二人はまだカタカタ言いながら頷く。

 

レティシア頬をほんのりと染めながら頷いた。

 

あ、めっちゃ自然にやったけど、お姫様抱っこになってる。

 

うん、レティシアめっちゃ軽い。

 

「はぁ。仕方ないから、このままサウザンドアイズに行くか」

 

四人はうなだれながらサウザンドアイズへと向かって行く。

 

空の旅は楽しめそうにないが.......。




ところで、最近イアの出番が少ないので
その番外編を書こうかと思ったりしたんですけど
どうでしょう?
意見がある方感想待ってます。
ちなみに要望がないとしばらく後になりそうです。
ではまた次回(_ _).。o○

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