問題児たちが異世界から来るそうですよ?~箱庭に吹く風~《リメイク中》   作:ソヨカゼ

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サブタイトルが思いつかないorz
さてさて、それではルイオスフルボッコ回です!
ではどうぞ!


十二話 全力全開!?

明は重力支配(グラビティ・ルーラー)の力で部下たちをおさえ、ルイオスに宣戦布告をする。

 

「これは俺、竜堂 明がペルセウスに売る喧嘩だ!」

 

全員がどよめく。

 

「もちろん、やるよな?ペルセウスのリーダーさん」

 

「っ!あぁ、やってやる!僕を怒らせたことを後悔させてやるよ!」

 

なんとも小物くさい台詞を言い捨てていた。

 

 

 

 

 

さて、そんなこんなで今は城の前にいる。

 

ちなみに明の服装は前回と違い、白のTシャツに黒のジャケット、ズボンは灰色だ。

 

前回の服は破けてしまったので箱庭にきた時の服装だ。

 

では気を取り直し、ギフトゲームの話をしよう。

 

ギアスロールをまとめるとこうだ。

 

・クリア条件はルイオスの打倒

 

・敗北条件はこちらが降伏する事

プレイヤーが勝利条件を果たせ

なくなった場合

 

・プレイヤーはホスト側の人間に

“ 姿を見られてはいけない”

 

・失格となった場合はルイオスへ

の挑戦資格を失う

 

「つまり、敵に姿を見せずにルイオスまで辿り着けた言う事か。

なかなかむずいか?」

 

「難易度以前に一人では無理ですよお馬鹿様ーーーーーー!!!」

 

パシーーーン

 

と見事なフォームでハリセンを振るう黒ウサギ。

 

「いや、仕方ないだろ。十六夜のやつが『テメェのお姫様はテメェで救い出せ』とか言って皆賛成しちまったんだから」

 

まぁ、十六夜の悪ふざけが裏目に出ただけである。

 

「うぅーー。私がジャッチじゃなければ出れたのに........」

 

ルイオスに、黒ウサギはジャッチをする様に言われたため、思う様に動けなかった。

 

「ま、過ぎた事を嘆いても何も変わらないさ。さて、そろそろ........」

 

そう言って明は十六夜よろしくドアを蹴破る。

 

「ショータイムだ!」

 

某仮面ライダーの言葉と共に、明は城内へと駆け出した。

 

 

 

 

 

「インビジブル・エアー!!」

 

すると途端に明の体は風に包まれ、そして見えなくなった。

 

要するに、風を幾重にも束ねる事で光を屈折させ、姿を消したのである。

 

完全に某騎士王の鞘からもらいました。

 

某柱の男でも可。

 

(さて、これからだな)

 

城の中心と思われる中庭で明は静止していた。

 

しかし、誰もそれに気が付かず、城をウロウロしている。

 

それをいい事に明は、その場で目を瞑る。

 

瞬間、明を中心に風が起こる。

 

風はすでに明の手足であり、目や耳や鼻と言っても過言ではない。

 

それを使い、場内の形を認識する事でルイオスのいるであろう場所を突き止める。

 

「見つけた。さて、行こうか」

 

ルイオスの場所がわかった明は、周りに風の爆発を起こす事で部下たちを薙ぎ倒した。

 

「待ってろよレティシア」

 

今の明を突き動かすのは、彼女と会いたいという思いだった。

 

 

 

 

 

「始まってしばらく立ったのになのん音沙汰もないってどう言うことだよ。まさか逃げたか?」

 

ルイオスは今、神殿の様な所にある玉座で寛いでいた。

 

「そんな訳はごさいません!明さんはそんな人ではありません」

 

黒ウサギはジャッチとして決戦の場である神殿にいる。

 

「はっ!じゃあこの静けさは何なんだよ!!」

 

明はギフトのおかげで誰にも見つかっていないため、まだ戦闘が起きていない。

 

それをルイオスは逃げたと勘違いしてあざ笑っていた。

 

「くっ!そ、それは.......」

 

「はは!まぁ、あんなルールだし、一人で乗り込むのはよほどの馬鹿だけだろうがな!つまり僕の不戦勝、戦わずして黒ウサギをゲットできたわけだ!!」

 

「ざんねん、そんな馬鹿がここにいるんでね」

 

「!?」

 

「あ、明さん!」

 

ルイオスは突然の声にケラケラとした笑い声を引っ込め、驚愕の表情なる。

 

逆に黒ウサギは暗かった顔を満開の笑みに変える。

 

「な、何でここに!逃げたんじゃないのかよ!」

 

そう、今の今まで何の騒ぎも無かったのだ。

 

「案外見つからないのって簡単だったよ。さて、決闘を始めようか」

 

「くっ!良いだろう。後悔させてやる!!」

 

そう言うとルイオスはブーツから翼を出し上空に舞い上がる。

 

「言っておくが、僕が名無しふぜいに本気を出すと思なよ!お前の相手はこいつだ!!」

 

そうしてルイオスは首にかかったチョーカーを外し、付属している装飾品を掲げた。

 

「なっ、それは!!」

 

黒ウサギは焦り出す。

 

それもそうだろう。

 

ルイオスの持つギフトはギリシャ神話の神々に匹敵するほど凶悪なギフトなのだ。

 

ルイオスの掲げたギフトが光りだす。

 

その光はだんだんと強くなり、やがてその光は褐色に変わる。

 

「目覚めろーーーーーー“アルゴールの魔王”!!」

 

「GEEEEEEYAAAAaaaaaa!!」

 

それはもはや人では無かった。

 

現れたのは、拘束具と捕縛用のベルトを巻いた、乱れた灰色のかみを逆立てた女の形をした人外だった。

 

「星霊・アルゴール.......!白夜叉様と同じく星霊の悪魔.......!!」

 

なるほど、黒ウサギの言う通りなら、こいつがルイオスの切り札になるわけか。

 

「さぁ、アルゴール!奴らを石にしろ!」

 

ルイオスの命令にアルゴールが動く。

 

しかし、明はそれを許さない。

 

「縛れ、グラビティ・バインド!」

 

「GEYAAッッ!!」

 

明は重力の鎖でアルゴールの体を地面に拘束する。

 

しかし、それもアルゴールは止まらなかった。

 

「GYAAAAAaaaaaーー!!」

 

アルゴールは鎖を破壊し褐色の光を打ち出す。

 

「やばい!!」

 

それをかろうじて避る。

 

ちらりと後ろを見ると、光が当たったところが白から灰色のコンクリートの様なもの変わっていた。

 

それを流しながら明は反撃に出る。

 

インビジブル・エアーで透明になりつつ、足に纏わせた風で速度をブーストさせる。

 

「はぁ!」

 

アルゴールの背後で透明化を解き、足に纏わせた風をぶつける。

 

「旋狼牙(せんろうが)!」

 

風を纏わせた回し蹴りだ。

 

「GYAッ!」

 

短い悲鳴、しかし傷は思ったより浅く、たいしてダメージは通らない。

 

「くっ!」

 

反撃を避け、いったん距離をとる。

 

「透明化のギフトか。なるほど、でも口ほどにも無いな!アルゴールに押されてるじゃん!!」

 

アルゴールに任せ、高みの見物をしていたルイオスがケラケラと笑う。

 

確かに攻撃は当たっているが、押されてるのはこちらだ。

 

「なら、これでどうだ!」

 

明は手を横に払い、その軌道上に三つの小さな風の玉が出来る。

 

「クイック・エアー!!」

 

それぞれから竜巻が発生し、アルゴールを襲う。

 

予想外だったのか、直撃し体が少し浮いた。

 

「今だ……っ!?」

 

次の攻撃の為に風を集めていたが、アルゴールがノーモーションで光を放ってきた。

 

(しまっ!間に合わない!!)

 

気ずいたらもう目の前。

 

回避は不能。

 

「でも、負けない」

 

次の瞬間、明は褐色の光に呑まれた。

 

「あっ、明さん!!」

 

それを見ていた黒ウサギは今にも泣き出しそうだ。

 

「ははっ!本当に口ほどにも無かったな!」

 

ルイオスは喜びのあまり地上まで降りてきて盛大に笑っていた。

 

「ところがどっこい!!」

 

「「!?」」

 

二人が同時に驚く。

 

石になったと思っていた明の声が聞こえたからだ。

 

そしてアルゴールの方を見ると、褐色の光は途中でわずかに屈折していた。

 

「なっ!まさか、光を曲げた!?」

 

明は今、インビジブル・エアーの応用で褐色の光を屈折させていた。

 

「はぁ!」

 

そしてそのままアルゴールに突っ込んで行く。

 

鏡の様な、綺麗な風を纏うその姿はまるで銀狼のようだった。

 

「閃風(せんぷう)!」

 

そしてそのままタックルをかました。

 

「GYAAAAAーーー!!」その体は今度こそ吹っ飛び、ルイオスに激突して。

 

「うわ!?おい、アルゴール!早くどけろ!!」

 

アルゴールに押しつぶされ、ルイオスは動けずいた。

 

明はグラビティ・バインドでアルゴールの手足、首にだけを何重にも拘束し、地面に繋げた。

 

動けないのを確認すると、明は二メートル位のところまで浮く。

 

「風よ、我が身に集え、我が身を砕け、

我が身に纏いて、我が身を食らえ!」

明の左右と後ろに合計四つの竜巻が昇る。

 

「我は力を欲すもの

我は護りを拒むもの」

 

四つの竜巻は、明の背後で巨大な一つの竜巻になる。

 

直径はアルゴールの三倍はあるだろう。

 

「故に我はこの身を差し出そう

故に汝はその身持て力を宿せ!」

 

風はよりいっそう強くなり、まるで天を衝かんと唸りをあげる。

 

「まっ、待て!あの吸血鬼はくれてやる!だから、命だけは!!」

 

「命をモノとしか扱わない奴らが、今更何を吠えている?」

 

ルイオスの命乞いに帰ってきたのは、まるで機械の様に冷めた声。

 

「ひっ!?」

 

「俺の、俺たちの前から永遠に消えろ!!」

 

そしてあき手を前に出す。

 

「風龍天衝閃(ふうりゅうてんしょうせん)!」

 

その言葉と同時に竜巻はうねり、まるで竜のごとくルイオスたちに向かう。

 

「ぃ、嫌だ!来るな!!おい、アルゴール!何とかしろ!」

 

しかし、今だ鎖から抜け出せないアルゴールに何も出来るはずがなく、だだ唸り声をあげている。

 

ゴォォォォォォォォーーーーーーー!

 

刹那、二人は竜に呑まれ、そのまま雲を裂き天に登って行った。

 

「黒ウサギ、これで俺の勝ちだな?」

 

「えっ?あ、はい!勝者、竜堂 明!」

 

こうしてルイオス戦は幕を閉じた。

 

ちなみにそのあとルイオスとアルゴールは、白夜叉の店に突っ込み、全治三年の大怪我と屋根の修理をやらされるのだか、それはまた別のお話だ。

 

 

 

 

レティシア視点

 

「う......ん?」

 

レティシアは、目覚めたら見知らぬベットにいた。

 

「此処はどこだ?私は確か、石にされて......」

 

そう、確かにあの時ゴーゴンの威光を受けて石になったのだ。

 

すると、とびらが開く音がした。

 

「お?起きてたんだ」

 

そこにいたのはつい先日会った少年。

 

「あぁ。君は確か.....明でよかったか?」

 

「あぁ、覚えててくれたんだ」

 

会ったのは一回だし、よく考えるとあまり話して無かったな。

 

「む?君がいると言うことら、ここはノーネームなのか?」

 

「そっか。石になってたもんね。それじゃあ今の状況を説明しようか」

 

聞くと、彼が一人で私を助けてくれたそうだ。

 

「ふむ、それは済まなかったな。何かお礼をしなくてわな」

 

命の恩人に等しいのだ。

 

何かをしなければ気が済まん。

 

「いいよ、別に。俺が好きでやったんだし」

 

「ならばこちらも好きでやることだ。何か無いのか?」

 

すると少年、明は苦笑いをした。

 

「うーん........。特に無いな。あ、でも一つ良いかな?」

 

「命の恩人なのだ。何でも言ってくれ」

 

「それは少し大げさだって。..........うん、話を聞いて欲しいんだ」

 

「話を聞く?」

 

私は首を傾げる。

 

何の話だろうか。

 

「いや、そんな難しい話じゃなくてさ。ただ、真剣に聞いて欲しいんだ」

 

「......わかった」

 

彼の顔を見て、これからする話を理解した。

 

すると、彼はよりいっそう引き締まった顔をする。

 

それはおそらく、不安や恐怖からくるものなのだろう。

 

「レティシア」

 

「はい」

 

「俺と.......付き合ってください!!」

 

「........私なんかの何処がいいんだ?」

 

彼の事はよく知らないが、少なくとも嫌いでは無い。

 

だから、取り敢えず気になる事を聞いてみた。

 

「えっと、初めは一目惚れだった。でも、君が石にされてすごく頭にきたし、何より君のためだって思ったら力が湧いてきた。だから、俺は君が好き何だと思った。」

 

「それ......だけなのか?」

 

「あぁ。あと、可愛かったし、もっと君と話したいと思ったからかな」

 

そう言って彼は微笑んだ。

 

拍子抜けするような理由だったが、考えてみれば彼との付き合いはそんなに長く無い。

 

それどころか短い部類だろう。

 

「やっぱり、嫌.......かな?」

 

「嫌じゃない。ただ.......私なんかで良いのか?」

 

すると彼は一瞬驚いた後、すぐ満面の笑みに変え、言い返した。

 

「レティシアが良いんだ。他の誰でもない、君が」

 

「ふふ、後悔しても知らないぞ?」

 

「大丈夫。後悔なんてしないさ」

 

運命の歯車が噛み合った瞬間だった。

 

 

 

 

 

(やったーーーーー!!何か告白成功した!!)

 

何て叫んでたね。

 

本当良かったよ。

 

「っと、そろそろ皆出て来いよ」

 

そこの扉から覗いてる奴!

 

やるんならもう少し見えなくやれ!

 

「ちっ!ばれてたのかよ」

 

「やっぱ十六夜かよ」

 

十六夜がいたずらな笑みを浮かべて出てきた。

 

「残りもとっとと出て来いよ」

 

今の俺を誤魔化せると思なよ!

 

といっても、十六夜が出てきた時に風で調べたんだが。

 

「ま、まさかレティシアが付き合うなんて!」

 

すごく申し訳なさそうな黒ウサギ。

 

「しかも、明くんから告白するとは思わなかったわ」

 

面白いものを見た様な飛鳥。

 

「.......。」

 

無言を通す耀。

 

「全く、全員暇なのかよ」

 

「いや、黒ウサギが覗こうって」

 

「いってません!」

 

バシンッ

 

と、いつもながら何処からかだしたハリセンで突っ込んでいた。

 

「そうなのか?黒ウサギ」

 

「あぁもう、レティシア様まで!」

 

ははは、綺麗にのるな。

 

「何はともあれ、レティシア」

 

黒ウサギが真面目モードになる。

 

「おかえりな「「「メイドよろしく!!!」」」ってコラーーーー!何言ってるんですお馬鹿様方

!!!」

 

たぶん「おかえりなさいませ」って言おうとしたんだよな。

 

いや、その前に......

 

「十六夜」

 

「あん?何だよ」

 

ニヤリ。

 

こいつ、分かってやってるよな。

 

「殴らせろーーーーーーーー!!!」

 

こうしてレティシアがノーネームに帰ってきた。

 

そして、俺の彼女になりました!




告白のシーンってむずいですね!
もうヤケクソでした。
さて、これからはレティシアとオリ主のイチャラブを書く予定です。
感想、アドレス等はいつでも待っているので、宜しくお願いします!
ではまた次回(_ _).。o○




追伸
通算UA4500突破!
お気に入り50突破!
皆さん、タイトルって大事ですね!

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