問題児たちが異世界から来るそうですよ?~箱庭に吹く風~《リメイク中》 作:ソヨカゼ
なんか大会から帰ってきたら肺炎と言われました。
不幸だーーーーーーー!!
と、言うわけでベットからお送りします。
励ましの感想が来ると嬉しいです。
ではヒロイン登場です!
歓迎会もそこそこに、イアを含めた子供達は眠りについた。
会がお開きになった後、十六夜と黒ウサギ、そして明が談話室で寛いで居る。
「それにしても明の傷、よく一晩で治ったな」
「全くなのですよ。いくらギフトを使ったとしても少しばかり驚きです」
まぁ、意外と深かったし、当たり前か。
「噛まれてから重力支配(グラビティ・ルーラー)で無理あり傷を塞いでたからね。そのおかげだと思うよ?」
そんな裏があったわけだ。
最近影薄いが、なかなか応用が効くいいギフトなのだ。
「まったく、無茶苦茶過ぎますよ」
それを聞いて黒ウサギがぐったりしている。
さて、話は一変して、昔の仲間が景品に出されるゲームのはなしをしていた。
なにそれ?全くわからないんだけど。
聞くとガルド戦より前の話しらしい。
とにかく、それに十六夜が参加すると聞いて大喜びだったらしい黒ウサギが、今は泣きそうな顔になっていた。
「ゲームが延期?」
「はい.......。申請に行った先で知りました。このまま中止の線もあるそうです」
どうやら巨額の買い手が付いたためそうなったらしい。
「ふざけるなっ!!」
「!?あ、明さん」
明は怒っていた。
ガルドに向けたような、凍りついた機械のような顔で。
人を物と扱う態度に、命を金で決める態度に。
「チッ。所詮は売買組織ってことかよ。エンターテイナーとしちゃ五流もいいとこだ。サウザンドアイズは巨大コミュニティじゃなかったのか?プライドはねぇのかよ」
対する十六夜は金でゲームを取り下げたホストに怒っていた。
黒ウサギもなんだか諦めていた。
「まぁ、次回を期待するか。ところでその仲間はどんなやつなんだ?」
怒りは冷めないが、いつまでもそうしてるわけには行かないので話に加わる。
「確かに気になるな」
「そうですね......一言で言えば、スーパープラチナブロンドの超美人さんです。指を通すと絹糸みたいに肌触りが良くて、湯浴みの時に濡れた髪が星の光でキラキラするのです」
つまり金髪か。
ちなみに明の義妹も綺麗な金髪で可愛らしい娘だった。
やば、思い出したら涙が.....とまでは行かないが懐かしいな。
気にしても仕方ないので話に戻ろう。
「それはもう!加えて思慮深く、黒ウサギより先輩でとても可愛がってくれました。近くに居るのならせめて一度お話ししたかったのですけど........」
「おや、嬉しいことを言ってくれるじゃないか」
三人はハッとして窓の外を見た。
「レ、レティシア様!?」
黒ウサギが歓喜の声を上げる。
しかし、明には周りの声が入ってこなかった。
ただ、目の前の可憐な少女に見惚れていた。
綺麗だ。
表すならその一言で物足りた。
まるで星を溶かしてできた様な、透き通る様なプラチナブロンドの長髪。
雪の様に白く、儚い肌。
そして血の様に赤く、月の様な憂いを帯びた紅の瞳。
動けなかった。
声も出なかった。
明は、ただ目の前の少女惚れた。
「様はよせ。今は他人に所有される身分。箱庭貴族ともあろうものが、モノに敬意を払っていては笑われるぞ」
黒のリボンで髪を結び、紅いレザージャケットに拘束具を沸騰されるロングスカートを着た少女は、
自分のことをモノといった。
「いいね、シンプルイズベストってやつ?」
十六夜の声にハッとなる。
どうやら話が進んでいたらしい。
さて、今の状況を説明すると、いつの間にか外にいて、十六夜と向き合うようにレティシアが満月を背に“飛んで”いた。
翼を生やして。
「へぇ、箱庭の吸血鬼は飛べるのか。」
全く同意見だ。
「互いにランスを投擲しあい、受け止められねば敗北。悪いが、先手は譲ってもらうぞ」
そうして彼女は何処からか、おそらくギフトカードから取り出したランスを投げる。
いや、あり得ないから!
何かランスが流星みたいな速度で飛んでるって!!
「カッーーーーーーしゃらくせ!」
十六夜はランスを殴りつけた。
「「「は?」」」
素っ頓狂な声を出した俺らは悪くないだろう。
流星を打ち返すってどんだけ!?
しかも等のランスは何か砕けて散弾になってるし!
よし、なるべく十六夜とは喧嘩しないようにしよう。
「って危な!」
レティシアが避けない。いや、避けられないのだ!
「くっ!」
俺は今日考えた新技、『閃風』でレティシアを助け出す。
『閃風』
風を纏い、風と一体になる事で、風と同等の速度で移動する技。
風を纏っているので攻撃、防御両方のバランスもいい。
「っ!な、何故!?」
自分を助けたのが意外だったのか、驚きの声を上げる。
ちなみに今は所謂お姫様抱っこだ。
うん、実に軽い。
「何故って、助けるだろ普通。それに、君が傷つくとこ見たくなかったし」
「え?」
いまだわからない様子だった。
まぁ、わからないのならいいか。
良かったのに、いつの間にか近くにいた十六夜がやってくれた。
「はっ!そりゃあ惚れた女なら護りたくもなるだろうな!」
「「え!?」」
レティシアは真っ赤になって明の顔を、明は逆に真っ青になって十六夜の顔を見ている。
「なっ!?おま、何言って」
「あれだけ顔に出てたんだ。わかるだろう?普通」
めちゃくちゃ黒い笑顔だった。
「そう、なのか?」
はい、そこで潤んだ目で見ないでください!
死んじゃいます!!
そうとうテンパってた。
「!?レティシア様、これは一体!」
空気を読まない黒ウサギはレティシアのギフトカードを見ながら何か神格がどうこう言ってる。
どうやら大事なギフトを捨ててまで俺らに会いに来たらしい。
「まぁ、一度屋敷に......」
しかし、空気を読まない奴は他にもいた。
何処からか褐色の光が差し込み、レティシアが明の腕から出ながら叫ぶ。
「ゴーゴンの威光!?まずい、見つかった!」
あれは、まずい!!
明は反射的にそう感じた。
実際レティシアは三人をかばう様に前に出る。
そして呟いた。
「ありがとう。嬉しかったよ。でも、すまない。」
「なっ!?」
このタイミングでそんな事!
そして彼女は光に呑まれ、石となって横たわっていた。
タイトル、タグ、等を修正しました。
この際なのでやっちゃいます。
さて、内容はどうでした?
アドバイス、あと励ましの感想待ってます!
ではまた次回(_ _).。o○
原作あるってすごいですね