問題児たちが異世界から来るそうですよ?~箱庭に吹く風~《リメイク中》   作:ソヨカゼ

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どうも!
今回は短め?です!
そして少し混ざります。
わけわかんないですよね?
どうしようもない駄文ですが読んでください!!
では、どうぞ!!


六話 決闘(仮)

白夜叉と名乗る少女は言った。

 

「おんしらが望むのは“挑戦”か―――もしくは、“決闘”か?」

 

その瞬間、世界は形を変えた。

 

そこにあったのは、白い雪原と湖畔、そして水平に太陽が廻る世界だった。

 

「今一度名乗り直し、問おうかの。私は“白き夜の魔王”―――太陽と白夜の星霊・白夜叉。おんしらが望むのは、試練への“挑戦”か? それとも対等な“決闘”か?」

 

立ちすくむ四人に、白夜叉は今一度そう問うた。

 

 

ドクン.....

 

 

体が脈打つ。

 

柔道をやっている時も何回かあった。

 

圧倒的強者にであった時の感覚、闘争心とでもいうのだろうか。

 

ただ、自分の力を試したくてしょうがない。

 

「水平に廻る太陽と.....そうか、白夜と夜叉。あの水平に廻る太陽とこの土地はオマエを表現してるってことか」

 

十六夜ですら驚愕の表情を浮かべていたが、それでもなんとか睨みながら言った。

 

「如何にも。この白夜の湖畔と雪原。永遠に世界を薄明に照らす太陽こそ、私が持つゲーム盤の一つだ」

 

白夜叉が両手を広げると、地平線の彼方の雲海が瞬く間に裂け、薄明の太陽が晒される。

 

「これだけ莫大な土地が、ただのゲーム盤.........!?」

 

「如何にも。して、おんしらの返答は? “挑戦”であるならば、手慰み程度に遊んでやる。―――だがしかし“決闘”を望むなら話は別。魔王として、命と誇りの限り闘おうではないか」

 

「..........っ」

 

白夜叉がいかなるギフトを持つのか定かではない。だが四人が勝ち目がないことだけは一目瞭然だった。

 

「降参だ、白夜叉」

 

「ふむ? それは決闘ではなく、試練を受けるという事かの?」

 

「ああ。これだけのゲーム盤を用意できるんだからな。あんたには資格がある。―――いいぜ。今回は黙って試されてやるよ、魔王様」

 

苦笑と共に吐き捨てるような物言いをした十六夜を、白夜叉は堪えきれず高らかと笑い飛ばした。

 

プライドの高い十六夜にしては最大限の譲歩なのだろうが、『試されてやる』とは随分可愛らしい意地の張り方があったものだと、白夜叉は腹を抱えて哄笑を上げた。

 

一頻り笑った白夜叉は笑いをかみ殺して他の二人にも問う。

 

「く、くく.......して、他の童達も同じか?」

 

「.........ええ。私も、試されてあげてもいいわ」

 

「右に同じ」

 

白夜叉の問いに飛鳥と耀がそう答えた。

 

そして、視線が明に集まる。

 

「俺は.......白夜叉と戦いたい」

 

「「「!?」」」

 

十六夜はヤハハと豪快に笑い、白夜叉はホウと面白い物を見る様な目を向ける。

 

それ以外の三人は呆気に取られていた。

 

「ふむ、よかろう。その申し出、受けて立とう!!」

 

白夜叉が笑いながら宣言した。

 

そうして三人は試練、明は決闘をする事になった。

 

 

 

 

 

まずは三人の試練をやった。

 

どうやら耀がグリフォンの背にまたがって湖畔を一周するらしい。

 

結果ギリギリ勝利していた。

 

そして耀のギフトは動物との意思疎通ができ、その能力を得る事が出来るらしい。

 

ちなみに俺はグリフォンをじっと見ていた。

 

なぜならグリフォンのギフトは風を踏みしめ空を駆けることだからだ。

 

(すごいな。本物はあんなふうに飛ぶのか。後で研究してみよう)

 

風使いとしてはいろいろ得るものがあった。

 

「さて、次はおんしのばんじゃ。」

 

「ちょっ!本当にやるんですか?いくらなんでも無謀すぎます!」

 

白夜叉になおもつっかかる黒ウサギ。

 

ってかまだ言ってたのか。

 

「黒ウサギ、これは俺と白夜叉が決めた事だ。それに、戦うとは言ったが決闘するとは言ってないだろ?」

 

「え!?たっ、確かにそうですが、何か違うんですか?」

 

「うん。まぁ、ルールはこれで良いか?」

 

黒ウサギの疑問にギアスロールを見せる事で答える。

 

『ギフトゲーム「白夜に吹く風」

先に攻撃を当てた方の勝ち

以上』

 

「つまり、試練の内容を戦う事にするというわけか。なるほど、では受けるとしよう!」

 

白夜叉が同意し準備は整った。

 

黒ウサギもしぶしぶ納得し他の三人と一緒に一歩下がったところから見ている。

 

「では、ギフトゲームを始めよう!!」

 

白夜叉のかけ声と共に試練(仮)が始まった。

 

 

 

 

俺の持ってるギフトは風を使う事と重力支配(グラビティ・ルーラー)の二つ。

 

しかし後者は攻撃に向かず、むしろ相手の動きを止めたりする支援系だ。

 

よって攻撃は基本風なのだ。

 

「先手は貰う!エアーショット!!」

 

開始と共に風の塊を三つほど放つ。

 

「ほう、なかなかやるのぅ」

 

そういって白夜叉はふたつをかわし、最後の一つを持っていた扇子で砕いた。

 

(くっ!あんな簡単にやられるなんて!!)

 

あまりにも軽くあしらわれたため、かなりショックだった。

 

「ふっ!それで終わりか小僧!!」

 

くっ、ならこれでどうだ!

 

今度はエアーショットを二つ放つ。

 

しかしそれはさっきとは違う不規則な動きをしていた。

 

「っ!なるほどな.....」

 

それを見た白夜叉は感心した様に頷く。

 

これはエアーショットを重力支配で操り、不規則な動きを加えた物だ。

 

しかも重力でコーティングして硬化してある。

 

してあるにも関わらず、またもや軽く砕かれた。

 

「ふむ。ギフトを手に入れて一日でこれとは、なかなか面白いな。しかし、この程度ではこの白夜叉には勝てぬぞ?もっと全力でこんか!!」

 

完全に遊ばれてるな。

 

しかもあちらから攻撃する気はないらしい。

 

それにあそこまで言われたらやるしかないか。

 

「なら、受けて見せろよ元魔王。いくぞ!!」

 

そういって俺は手のひらに風を集める。

 

今からやるのは、訳あって今まで使わなかった技。

 

鬼達やガルドでは絶対に耐えられないくらいの.....。

 

結構早い段階で気がついた、いわゆる広範囲技だ。

 

そうして集めた風を圧縮しさらに集め、また圧縮する。

 

その工程を繰り返し、それはサッカーボールくらいの密度の高いものになった。

 

「ほう?」

 

「ヤハハ、すげーなおい!!」

 

白夜叉に続き、十六夜も興奮している。

 

ほか三名は、なおも唖然と立ち尽くしていた。

 

そんな事はお構い無しに、明は技を放つ。

 

「風よ、我が敵を砕く槌となれ!

ストライクエアー!!!」

 

そういって風の塊と共に腕を横に振るう。

 

すると、そこを起点に大きな竜巻が出現し、白夜叉へと向かって走る。

 

ズドォォーーーーーーーーン!!

 

直撃し、あたり一面に砂埃が舞う。

 

「ごほ、ごほ!し、白夜叉様!?」

 

あまりの威力に四人のところまで衝撃が行ったらしい。

 

黒ウサギがめちゃくちゃ心配している。

 

これをやった本人はというと.....

 

「げほっ!ヤバイ、やり過ぎた」

 

「.....マイペース」

 

「えぇ、まったくね」

 

耀と飛鳥も混じってきた。

 

「って、本当にやり過ぎです!何を考えてるんですか!!」

 

「ヤハハ、マジでやるとはな。見直したぜ明。あいつも文字通り形無しだな!!」

 

何やら十六夜に認められたらしい。

 

それにしても黒ウサギはうるさいな。

 

「ふむ、なかなかの威力じゃな。けほっ、油断したわい。」

 

砂埃が晴れてきた時、その声が聞こえた。

 

なんだかんだ言って元気そうだな。

 

流石にやり過ぎかと心配になったよ。

 

さて、だんだんと砂埃が晴れてれ一同が目にした物は、竜巻によってえぐれた大地だった。

 

扇子がボロボロだから、アレで逸らしたのだろう。

 

「本当に油断した。扇子ももう使えんし、このゲームにも負けてしまった。」

 

そういってこれまたボロボロになった着物の袖を見せびらかす。

 

どうやら俺が勝ったらしい。

 

こうして決闘(仮)は幕を下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、某騎士王の鞘ですね。
風と言ったらあれでしょう!
.....調子乗ってすみませんでした!!
次回は主人公のギフトがわかります。
ではまた次回(^-^)/



追伸
お気に入り15件突破!
これからも宜しくお願いします(=゚ω゚)ノ

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