魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~ 作:メガネ
そしてコダイのある計画が始まります。
待ち望んだ日常……はい、お約束byコダイ
「コダイ君――大丈夫なの?」
「大丈夫、痛いだけだ――ユーノにも治療して貰ってる」
フェイト達がミッドへ行った日から次の学校の日。
何時もの様になのはとバスを待っている。
「……帰りにホームセンターでシーツを買って。ついでに調理道具もヤバい物もあったから新調して――」
「もしかして寝てないの?」
「ん?シーツが血まみれで使い物にならないし、調理中に力が入らなくて皿も落としたし、その掃除に手間取って……としてる内に気が付いたら――と」
「そうなんだ……何か困ったことがあったら言ってね?」
「分かった」
ユーノに治療して貰ってるが、即死レベルの重傷を何度も受けているから治るのに約1カ月らしい。
全身には至る所に裂傷と火傷が残っていて右目も視力が回復していない……更に胸を貫かれた場所は傷自体塞がっているが中身は全然……心臓はまだ無い。
制服の下は全身に包帯が巻かれていている。
「あ、コダイ君バス来たよ」
「そうか……何か言われそうだな、アリサとすずかに」
「あ、2人は今日車で行くって」
……結局、言われそうだな。
教室にに入ると、一気に静かになった――仕方ないか、包帯目立つし。
「――ってアンタまた傷増えてない?」
無視して席に着くとアリサが呆れた感じで聞いてきた。
「この前はあの犬を助けようとして怪我したんだよね?」
アリサとすずかには、なのはと口裏を合わせてそう言った。
「えっとね?コダイ君その犬の飼い主さんを助けようとしてまた――」
「フラグ立てたのね」
「おいアリサそれはどういう事だ?」
「どういう事もないわよ!アンタは美少女助けるたびに、美少女にフラグ立てているんだから少しは自重しなさい!!」
本当にフラグってなんだよ?…………旗を立てた事無いぞ?
「ちょっと待て、なのはは女とは言ってないぞ」
「アンタが助ける=美少女よ!」
いや何?その極論。
「だがその極論からすると、アリサもすずかもなのはも美少女と言う事になるぞ」
「「「……………ふぇ?!」」」
一瞬間を置いて驚く3人娘。
「いやそうだろ?荷物とか運んだりテスト対策とか………それも助けたの部類だから三人は美少女と言う事だろアリサが言うには」
それにそんな公式聞いた事無いし。それに助けたつもりは無いし、助けたと言うより足引っ張った方が多いから良く分からないし……
そして一番分からないのはいつの間にか赤くなって固まっている3人娘。もう少しで授業のチャイムなるぞ……
――キーンコーンカーンコーン♪
あ、鳴った……
授業は何時もの様に聞き流す、面白く無いので受けるつもりも無い。
そして昼休み。弁当は何時もと同じ出来、怪我の前に常備菜とか作って置いて良かった。後は温めて味を調えるだけで良いからな……
「コダイ君、それで怪我の具合はどういう感じ?」
隣にいるすずかが首を傾げて聞いてきた。
「裂傷と火傷にが酷くて完治には1カ月ぐらいだ」
後、右目の視力が戻って無いのと、心臓がゴッソリ無くなっているとか……
「大丈夫?」
「ん?問題無い。しばらくはまともに動けない、今朝家事をしてて痛感した」
「だったら怪我が治るまで私が家に行ってお家の事手伝っても良い?」
「「えぇ!?」」
別に大したことは無いのに、それと何でなのはとアリサが驚くんだ?
「そこまでされる程では無いが……家に来るなら別に構わないぞ?」
「ホント?!だったら明日「チョット待ちなさい!!」ア、アリサちゃん!?」
「アタシが最初に看病したんだから最後までさせなさい!」
すずかに割り込んできたアリサ……だからそこまでされる程では無いと……
「私も!えっと……一応事情を知ってるし……コダイ君の看病したいの!」
なのは、貴様もか……何故か看病する方向で話が決まっているし……
放課後、何時もの様に翠屋で時間を潰す事になった。
席は何時ものと違い、奥の見えない席に案内された。
「何でだ?何時もなら客寄せに窓側だった筈……それに何か着せられるし」
殆どそうだから、いつもと違うと何か違和感が―――
「それは怪我が治ったらまたイッパイお客さん呼んでもらうわよ♪」
何時もと変わらない笑みで注文したケーキと飲み物を運んできた桃子がいた。
怪我の事はユーノを預ける際に嘘の説明を高町家にした。
「それではごゆっくり~♪」
そのまま仕事に戻って行った桃子。
「客寄せは無しか」
「何で少し残念そうなの……」
「なのは、女装はオシャレだぞ?」
「違うの!オシャレじゃないよ?!」
「怪我してても通常運転ねアンタって」
久しぶりのなのはとのやり取りを少しジト目で見てきたアリサ。
「だから言っただろ、看病される程では――」
――キーンッ!
そう言いながらフォークを取ったのだが、突然腕に痛みが走り思わず手を離してしまい、フォークを落としてしまった。
「あ――――――」
「大丈夫かい?」
その音に駆け付けたのは士郎だった。
「ゴメン、ただフォークが落ちただけ」
「そうか、今替えのフォークを持ってくるから待ってて」
落ちたフォークを素早く拾って、厨房に戻って行った士郎。
「……今のは」
痛みが走ったのは右手首、そこには傷は無くあるのはデバイスのレイだ。
あの時、クローンとの戦闘の最中に起きた現象……
……それによる副作用見たいな物なのかもな、成長痛と同じ理由で。
自分でも使っていても良く分からないデバイスだ。成長したのかとレイに聞いてみても『うゆ?』と返す、まだ馬鹿のままだし………所で――
「何をしている?」
思考を切り上げると。なのは、アリサ、すずかがケーキを掬ったフォークが俺の目の前にある……………どうしろと?
「えっと……コダイ君、あ~んなの」
「ほら、早く………あ、あ~ん」
「コダイ君、あ~んして欲しいな」
「――いや、一人で食べれ「さっきフォーク落とした奴が言える事?」……言えるから言ってるだろ」
フォーク落としただけで大きくしするな。
「そうなの!我慢は体に毒なの!」
「体は頑丈だ、問題無い」
「もうその姿で頑丈と言っても説得力が………」
ホントに大丈夫何だが……………痛いだけで。
「「「む~………」」」
「睨むな、食べれば良いだろ?」
3人のスプーンを順番に咥えた。
勿論………それは一度で終わらず――
「「「あ~ん♪」」」
何で嬉しそう何だ……
「フォーク……は良いか」
持って来い士郎、今すぐに。
「コラ逃げるな~」
「キュー!キュー!」
美由希はユーノを玩具にしていた……
久しぶりの日常だけど……なんだろ?こういうのお約束って言ったっけ?
翠屋を出た後は、当初の予定通りにホームセンターでシーツと調理器具を買って家に帰った。
「それにしてもさ………なんなの?この資料の山」
ユーノが聞いて来たのは夜中の時だった。
もう寝る準備は済ませて寝間着に着替えて、机に向かって大量の資料に目を通していた。
ユーノは机の上に乗ってその資料の一部を眺めていた……
「何かの論文見たいだね……魔法文化の歴史?魔法の構築論?手書きみたいだけど……」
「それ、俺が考えた新しい魔法体系の仮定理論」
「へ~……………え?!」
それを聞いたユーノは一呼吸置いて………
「ええええええええええええええええええええええええええええっ!?」
叫んだ。
「どうした?」
「どうしたもこうしたも無いよ!!」
ユーノは机から降りて、人間に戻って詰め寄ってくる。
「普通誰も考えないよ、新しい魔法体系を創る何て!」
「前に言っただろ、ユーノの力も必要だと」
前から言っていた、ある計画は俺が唯一使える魔法体系を創る事。
「ミッドもベルカも使えないなら俺が使える魔法を創るだけだ」
「だけだって。そんな簡単に出来るような事じゃ――」
「簡単に出来るとは思って無い……」
そのためにあの資料の山だ、だがまだ足りない。
遥か昔に二つもあったんだ、現代の技術で出来ないはずが無い。
「それで、クロノにも安全な場所を貸してもらう様に聞いたんだ」
「あの時の。でも凄い……本気で創るつもりなんだ」
「その方が面白いからな」
「コダイらしい理由だよ……でも、コレが本当に完成したら面白そうなのは間違いないかも。僕の力が必要って言ったけど……」
「魔導師側の意見とかが欲しかったんだ」
資料の山から取り出した資料の一部をユーノに渡す。
「新しい理論を200通り考えたから、それがちゃんとなっているか感想が欲しいんだ」
「200って……そんなの一体いつ?」
それはもう時間の合間に。
「通して見たけど……使えそうなのは10個ぐらい」
ユーノに見て貰って正解だな……
「よし、早速ため「ダメだよ」何故?」
「試すのは怪我が治ってから」
………こっそりため「ダメだから」……心を読むな。
「今はこの資料で何処までいけるか調べる事」
「………分った」
「あれ………………もう朝」
ユーノと資料に没頭していたらいつの間にか朝日が昇り始めていた。
作業に没頭して気がつかなかった………………
「コダイ、学校は?」
「サボる…………………がその前に」
ご飯作ろう………
不屈の心様、シーザス様、感想を有難う御座います。
~次回もお楽しみにしてください~