それ往け白野君!   作:アゴン

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今回はグダグダです。

どうかその辺りをご容赦の上、お読み下さい。


甘い物を食べた後は歯を磨くべし

 

夢を────見た気がする。

 

まだ父が生きていた頃。母も一緒に……親子三人でピクニックに出掛けた時だ。

 

両親共に局員の人間である為に多忙で、一緒に過ごした時間なんてほんの僅か。

 

確かに寂しかった。託児所や幼稚園で遅くまで帰ってこなかった二人に、まだ我が侭な部分のある自分は随分勝手な事を言っていた。

 

 その度に二人はごめんなさいと、済まないと、心底後悔した様子で俯き、二人が悲しそうに顔を歪めると、自分の胸の内にモヤモヤした感情が渦巻き、感情が抑えられなくなり、更に喚き散らしていた。

 

我が侭を言い、困らせていたにも関わらず二人は忙しい合間になんとか時間を取り、家族で初めてのピクニックに来れた。

 

そこで父と交わしたのは言葉は………何だったのだろうか。

 

『ねぇ、どうしてお父さんとお母さんはいつも一緒にいられないの?』

 

『それはね、世界中の困っている人のお助けをしたいからなんだよ』

 

『じゃあ、僕の事は助けてくれないの?』

 

 あぁ、そうだ。確かそんな事を言ったりもしたっけ。

 

構ってくれない事に捻くれて、自分よりも世界の平和を守る両親が……自慢で、だけどそれ以上に嫉妬してた。

 

管理局に勤めてたりしなければ、こんな嫌な気持ちにならずに済んだ。もっと皆で笑い合う事が出来た。

 

そんな子供ながらの屁理屈であの時の僕は酷いことを聞いた。

 

世界と自分、どっちが大事なのかと。

 

『勿論、お前だ』

 

返ってきたのは、当たり前の返事だった。

 

その時は一瞬、だったら何故と疑問に思ったが父はそんな自分の気持ちを察したかのように続けた。

 

『父さんはな、確かにお前を満足に構ってやれない。母さんも、いつもお前に寂しい思いをさせていると悔やんでばっかだ』

 

 その言葉に、何故か心が痛んだ。父のその言葉はお前に気を遣ってやってんだ。と、暗に言われた気がしたから………。

 

けれど、父は次の瞬間はにんまりと笑い、自分の身体を抱き上げた。

 

『けどな、父さんは後悔してないぞ。父さん達が頑張れば頑張る程、お前やエイミィちゃんを守るって事に繋がるんだからな!』

 

『僕達を………守る?』

 

『ああ! それに、自分の父親が世界を守るって自慢になるし、何より格好いいじゃないか!』

 

 それは、まるで宣誓だった。

 

僕達を守る為、そして僕の自慢になる為に父は戦っていると、そう宣言したのだ。

 

 そんな父を自分以上の子供だと思った。けれど、同時にそんな父を格好いいと思ってしまったのもまた事実で……。

 

『なら、僕もなる! お父さんやお母さんみたいな格好いいヒーローに!』

 

『ははっ、ヒーローか。じゃあさしずめ、クロノは────────って所か』

 

『うん! なる! 父さんや母さん、エイミィや皆を守る─────に!』

 

 肩車をして、──────という言葉に父は笑う。それが決して自分をバカにしたものではなく、本気でそうなれると父は信じてくれていた。

 

けど。

 

『だけどなクロノ、お前は一つ思い違いをしている。それは───────』

 

そこから先の事は、良く覚えていない。父の悲しみと憧れの混じった呟きに僕は─────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、うん?」

 

 気がつくと、目の前には見知らぬ天井が広がっていた。辺りを見渡せば丁寧に整えられた清潔な雰囲気、広々とした間取りで大きな窓ガラスからは綺麗な夜景が映し出されている。

 

どうやら、相当高級な部屋に置かせて貰ったようだ。

 

しかし、一体誰が何の為に?

 

自分がこれまで何をしてきたのか思い返していると。

 

「あ、気が付いたんですね。良かった」

 

 ふと、穏やかな声が耳朶を擽った。

 

 

振り返ると白衣を纏った少女が、手に食器を乗せたトレイを持ち、丁寧な言葉遣いで此方に歩み寄っていた。

 

「あの……貴女は? それにここは? 僕は確か……」

 

おしとやかな少女の登場に少しばかり混乱してきた。

 

何とか思考と呼吸を落ち着かせ、自分の事を思い出そうとすると。

 

「あ、私は間桐桜って言います。公園で倒れていた貴方を先輩達が運び込んで来てくれたんですよ」

 

微笑みながらそう告げてくる彼女に、思わず胸が高鳴る。

 

大和撫子。確かこの世界この国に於ける言葉だった気がする。

 

成る程、確かにこの言葉は目の前の彼女にこそ相応しい。柔らかな物腰といい、綺麗な顔立ちといい、今まで出会ったことのないタイプの女性に思わず頬が熱くなる。

 

「そ、そうなんですか。それはありがとうございます。あの、僕はクロノ=ハラオウンと言って───」

 

そこまで言って、自分が今まで何をしてきたのか完全に思い出す。

 

拙い。何故だか分からないが本能がここにいるなと叫んでいる。

 

桜と名乗る少女には申し訳ないが、ここで大人しくしている訳にはいかない。

 

急いで愛用のデバイスを手に、アースラへ帰還せねばならないと、ベッドから出ようとした時。

 

「桜君、そろそろ夕飯の時間だ。ここは私達に任せて君も食べてくると……おや、起きていたか」

 

 扉が開かれ、入ってくる褐色白髪の男にクロノは驚愕し。

 

「アーチャー、どうかしたのか……ん? 起きていたのか」

 

 その後ろから出てきた青年、岸波白野の存在に絶句し、自分が如何に危うい状況にいるのか瞬時に理解した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クロノと名乗る管理局に所属する少年を倒してしまってから数刻、既に時刻は夕食時を過ぎ、現在は九時過ぎとなっている。

 

流石にあのまま公園で置き去りにして置くわけにもいかず、自分達の拠点に連れて帰る事にした。

 

 終始不機嫌だったキャスターには後日埋め合わせをする事を約束し、何とか折り合いを付けた。

 

ギルガメッシュとセイバーにはひとまず自室で待機していて貰い、何かあった時は駆け付けて貰うよう言い含めてある。

 

 まぁ、彼の武器が此方にある以上向こうも下手に攻撃出来ないと思うけど。

 

 そして、一番こう言った話し合いの場に適しているアーチャーと一緒に目の覚めた少年と向かい合っているのだが。

 

「…………」

 

この少年、警戒心バリバリである。

 

当然と言えば当然の反応、敵と認識していた者に拠点へと連れてこられたら自分だって警戒する。

 

ただ、話しを聞いて貰うには多少はその警戒心を解いて欲しい所。どうしたものかと頭を悩ませていると。

 

「色々聞きたい事はあるだろうが、先ずは食べてたまえ。遅くはなったが……なに、お粥や比較的カロリーの低いモノばかりだ。太る事はない」

 

 アーチャーが比較的日常らしい会話で相手の緊張や警戒心を解きにいった。

 

「毒の類は入っていない。なんなら私が先に食べたら信用してくれるかね? 私としては温かい内に食べて欲しいのだが……」

 

 困り顔のアーチャーに少年は漸く膝の上に置かれたトレイ……お粥の入った土鍋に視線を落とす。

 

 真っ白く、温かいお粥を前に少年の腹から空腹の音が鳴る。それを聞かれた事が恥ずかしかったのか、少年は顔を赤くさせながら一心不乱に食べ始めた。

 

その姿を見て、僅かばかり警戒を解いた事を察したアーチャーは、やれやれと肩を竦める。

 

そして、瞬く間にお粥を食べ終えた少年は今更ながら咳払いをして表情を強ばらせ、ベッドの上で正座をして此方に向かい合った。

 

そして………。

 

「………この度は、色々な意味でご迷惑をお掛けてしまい、誠に申し訳ありませんでした」

 

それは、清々しい程に見事な土下座だった。

 

単なる開き直りではなく、その姿は全ての非と責は自分にあると、全身から滲み出てくる謝罪と自分がやってしまった行為に対する後悔の念から、この少年からはあの公園で感じた敵意はないと分かった。

 

アーチャーもそれを理解したのか、一度深い溜息をこぼすと、呆れながらも少年に顔を上げるよう促した。

 

「誤解が解けたようで何よりだ。しかし、だからといって此方がそれで納得するかは別の話だ。君も組織の人間であるなら、先ずは理由を話してくれないか」

 

「はい。僕もそのつもりです。あと、ご飯、おいしかったです」

 

「それは重畳、では始めようか。立場的に尋問めいた問い掛けになってしまうが、宜しいな?」

 

 アーチャーの問い掛けに少年は小さく頷き、そこへ自分も混じり夜っての尋問ならぬ質問か始まった。

 

互いの自己紹介と少年の所属組織を話し、それからは淡々とした質問が繰り広げられていく。

 

何故自分とキャスターを襲ったのか、どうして守護騎士達と相対しているのか、此方も時空管理局なる存在を事前に知っていた為に、話はトントン拍子に進んだ。

 

「なる程、次元漂流者。それならあなた方の扱う魔法系統が僕達の知らない代物であるのは当然ですね」

 

「正確には魔法ではなく魔術だがね。そちらこそまさか事前に此方の存在を掴んでいたとは……しかも、聞いた限りでは君達の魔導はどちらかと言えば機械よりだ」

 

 クロノ少年からの質問は、此方が次元漂流者だという事で全て納得してくれた。

 

 “次元漂流者”文字通り次元を越えての漂流者である為、管理局の情報にも当てはまらず、魔導を扱いながら何者であるかも分からないし、証明しようもない。

 

 筋書きとしては、ある日なんの前触れもなくこの世界に来た自分達は取り敢えず日常生活に溶け込む為に日々を過ごし、そんなある日リンカーコアを狙う守護騎士達に襲われ、二度も交戦した事で自分達が次元漂流者だと分かり、どうしようかと悩んでいた所でクロノ少年という管理局員に遭遇した───と、大体こんな所である。

 

 大体本当の事だが、その中に幾つか嘘が混じっている為、素直に納得してくれているクロノ少年に罪悪感MAXである。

 

しかも守護騎士であるシグナム達とはその後和解した事や彼女達の主である八神はやての事は一言足りとも話していない。

 

まぁ、シグナム達からは管理局には自分達の事は話さないという先の約束があるし、仕方ないといったら仕方ない……と、思う。

 

やがて自分達が闇の書を狙う組織でないことを理解してくれたのか、クロノ少年は何度か頷いた後、自分に向き直った。

 

「岸波さん、貴方には本当に申し訳ない事をした。情報が無かったとはいえ此方の勝手な憶測で貴方に冤罪を着せる所だった。重ねてだが、済まなかった」

 

 と、立場的に上からの物言いだが、その謝罪は真摯なものだと分かった為、此方からはもうそれ以上彼に対して責めることは無かった。

 

それに、こちらにも非があると言うとクロノ少年は目をぱちくりと見開かせて何がと返してきた。

 

「少年、君達の乗る艦……アースラと言ったか? そこに妙なハッキングを受けたことはなかったかね?」

 

「っ!」

 

 アーチャーの言葉にクロノ少年は目を大きく見開かせて驚きを露わにしている。

 

「この拠点には確かに君達で言うロストロギアに等しい文明遺産が存在している。……誰かが興味本位でそこへアクセスしたのだろう。私達の持つ遺産は電脳に長けた性質を持っているから、ハッキングされた事に対し自衛も含めて………」

 

「カウンターハッキングを受けた……と?」

 

 クロノ少年の呟きにアーチャーは頷く。少年は自分の疑問が全て解決したのか一頻り悩んだ後、「そういうことか」と呟いた。

 

「お陰で自分の中にある全ての疑問が解決しました。あなた方という次元漂流者の存在。ロストロギア級の遺産を持ち合わせている事にも理解しました。ただ、僕も………」

 

「なに、此方としてはそちらも敵対する意志が無い事を示しただけても儲けモノだ。君も君の立場があるだろう。我々の潔白の証明は後日、ほとぼとりが冷めてからと言うことにして頂きたい」

 

「はい。………本当に申し訳ありません」

 

最後に深々と頭を下げる事で少年は改めて謝罪し、此方も気にするなと返す。

 

……まぁ、向こうからすれば自分達という未知の勢力が闇の書を狙っていると映っていたみたいだから、仕方ないと言えば仕方ない。

 

なんだか向こうでは酷く追い詰められていたみたいだったし、冷静な判断すら出来ない状況なのだとしたら、今回の出来事は不思議ではなかったのかもしれない。

 

尤も、此方がもう少し大人しく対応できていれば、話し合いで解決もできただろうに……。

 

いや、挑発した自分も悪いんですけどね。

 

「今日はもう休んで行くと良い。流石に君の得物は返せないが明日、君が組織に帰る時になったら返却しよう」

 

「……本当、申し訳ありません」

 

 少年の度重なる謝罪にアーチャーも苦笑いになる。

 

自分も全ては間の悪かった誤解であった事が証明され、内心で深く安堵する。

 

 アーチャーは少年が食べ終えたオボン下げ、部屋を後にして自分もそれに続いた。

 

 

 

 

 

そして、一人残されたクロノは自分の疑念が勘違いと誤解によるものだと分かり、自身を未熟だと罵りながらベッドに横たわる。

 

その時、ふと思う。

 

「………あれ? 何か、もの凄く大事な事を忘れていないか、僕」

 

 この時、戦闘に於ける疲弊と自分の疑問が解消した安堵感、そして呑気に昔の夢を見ていた少年はすっかり自身にとって重要な案件がある事を失念していた。

 

 

 

 

「く、クロノ君が辞表を出したってどういう事!?」

 

「そ、それが自分にもさっぱりで……エイミィさんは何かご存じないのですか?」

 

「…………きゅう」

 

「わわ! 気絶しないで下さいエイミィさーん!」

 

 

なんて遣り取りがあったのは、岸波白野達には関係のない話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クロノ少年との話し合いを終えた後、自分は自室へと戻り、備え付けられたパソコンを前にしていた。

 

見た目はどこにでもある一般のモノと大して変わらないが、その中身はまるで別物である。

 

何故なら……。

 

『あら白野、遅かったじゃない。ダメよ、あまり女性を待たせてしまっては』

 

 画面一杯に映る少女、メルトリリスを前に深く溜息を吐く。

 

……それで、これは一体どういう事かな?

 

『これは? 何のことを言ってるの? ……いえ、これは適切じゃないわね。“どれの事を言ってるの?” が、正解かしら?』

 

 主に君が知っている事を全部。メルトリリスの相変わらずな態度に頭が締め付けられそうな感覚になる。

 

『そうね。先ずは私の……いえ、私達の経緯を話すことから始めましょうか。私達は殺生院キアラに取り込まれた後、消滅する筈だった私達を貴方達がキアラを倒したことで解放され、BBへと還っていった。その後ムーンセルの初期化プログラムにBBごと処分されたのだけれど……』

 

 生きていた……いや、蘇ったBBと同時に自分達も復活した、と言うことか。自分の言葉にメルトリリスはそうだと頷く。

 

それじゃあ、その分だとパッションリップも生きているみたいだな。

 

『えぇ、けどなんだかあの子、今は会いたくないといってムーンセルの奥の方へ引っ込んでるわ。貴方に好かれるよう努力すると言ってたけど』

 

 そうか。なんであれ、リップも電脳世界とはいえ存在しているのは嬉しい。今度は戦いを抜きにして会ってみたいものだ。

 

……と、待てよ。今までメルトリリスと話して思ったのだが、彼女には自分との記憶が存在しているのか?

 

『? おかしな事を言うのね? あるに決まっているじゃない。貴方との迷宮で駆け巡った愛の逃避行劇、たとえムーンセルに消化されて消えはしないわ』

 

 逃避行というより鬼ごっこだけどね、命懸けの。と、聞こえないように呟く。

 

けれど、だとしたら尚更おかしい。何故BBの分身である彼女には記憶があってBB自身には記憶がないんだ?

 

『あー、それはー……まぁ、追い追い分かるわ』

 

 メルトリリスの言葉に首を傾げる。やはり、彼女はBBについて何か知っているのだろうか?

 

すると、此方の疑問視の目線にメルトリリスはわざとらしく咳払いをし、無理矢理話を区切った。

 

『こほん、それは兎も角として次は私が何をしていたか、ね。あの子供、クロノという魔導師が持っていたデバイスには貴方も知っての通りよ。あのデバイスには私の蜜で満たしてある』

 

 メルトリリスの自慢気に語る仕草にやはりと納得してしまう。

 

 メルトリリスの持つ蜜は甘美なまでの猛毒だ。一度彼女の蜜に振れてしまっては最後、それはどんな強固なプロテクトだろうと瞬く間に溶かされ、メルトリリス自身になるか壁や天井と言った物言わぬモノに成り果てるしかない。

 

そんな彼女の猛毒に掛かってしまってはクロノ少年のデバイスはもう元には戻らないのか。

 

『いいえ、それはいらない心配よ。だって本体は私なんだもの、私が命じたらあのデバイスは元に戻るわよ』

 

 あ、そうですか。

 

あっさりと最後の疑問が解決されてしまったことに思わず間抜けな声を出してしまう。

 

『(と言っても、あのアースラに忍び込ませた私の蜜はまだ消さないわ。もし奴らが白野を狙ったりしたらその時の罰ができないもの。大気圏で燃え尽きる人間の断末魔、聞いたことがないけどどんな音を奏でるのかしら?)』

 

………メルトリリス?

 

どうしたのだろう。何やらほくそ笑む表情で何やらブツブツと呟いているが──もしかしたら彼女は彼女で忙しいのだろうか?

 

 彼女にはクロノ少年のデバイスを元に戻す作業もあるだろうし、あまり酷使に扱う訳にもいかない。

 

そろそろ時間も遅いし、今日はこの辺にしておくか?

 

『あら酷い。まるで邪険に扱うのね。折角貴方とこうして会えたのだからもう少し話そうという甲斐性はないのかしら?』

 

 メルトリリスの冷ややかな指摘が胸にグサリとくる。き、今日はキャスターにもやたらとダメ出しを受けたのだからそろそろ勘弁してほしい所だ。

 

『私としてはもう少し貴方を弄って楽しみたいところでしょうけど、仕方ないわね。いいわ、今日はこのくらいで勘弁してあげる』

 

そ、そうしてくれると助かります。

 

『ただ、これだけは忘れないで頂戴。私は貴方を諦めない。近い内必ず貴方の前に現れるから覚悟しときなさい』

 

 そんな宣戦布告にも似た告白を最後に、パソコン画面の映像が切れる。

 

相変わらずの彼女に思わず苦笑いするが、ふと疑問に思う。

 

目の前に現れる。とはどういう意味だろう。既に自分と彼女は邂逅を果たしていると言うのに……。

 

 今はそれは置いておこう、今日は色々あって疲れた。

 

クロノ少年との誤解は解消された訳だし、後ははやてちゃんを闇の書の呪縛から解放させるだけ。

 

その事だけを頭に残し、ベッドに横たわった後、俺は意識を眠りの中へと落とすのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう間もなく、聖誕祭。

 

さぁ、闇の書に捕らわれし者達よ、踊れ踊れ。

 

それが呼ぶのは悲劇か喜劇か、いずれにしても叫びが上がるのは確実だ。

 

 

 




今回は本当にグダグダでした。
次回はもう少し早めに投稿しますので、どうか宜しくお願いします。


そして申し訳ありません。

私生活が忙しくて感想に答えられる時間が無いため、誠に勝手ながらここで大雑把に返したいと思います。

〉クロノ、及び管理局アンチについて。
これについてはもう言い逃れが出来ないことになってます。
ただやはり自分にはあのような展開でしか物語りを書く事が出来ませんでした。
ただ、次元漂流者という言葉を使ってもっと穏便に出来たのでは? と、気付いたのはこの話を書いて思いました。
……本当、申し訳ありません。

〉メルトリリスなら闇の書どうにか出来んじゃね?
なったらなったで白野君をターゲットにしそう。
魂レベルでの契約だし、その気になれば闇の書に閉じこめることも可能。

………あれ? マジで一つになるんじゃね?


と、長々しくなりましたが、これからも執筆していこうと思いますので、宜しくお願いします。


PS
興味半分でランキングとやらを覗いてみたら14位になってた!?

ありがとうございます!!


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