アーランドの転生者 ~僕は悪いぷにぷにじゃないよ!~   作:ふに

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本来なら進展するはずの酒イベントは、イクセル・ヤーンがアランヤ村に来たことによって、未然に防がれた

それもコレも【近道の扉】を使うことで、魚を仕入れに来たイクセルさんが、酒場を見つけたことが始まりだった

 

「だーかーらー! くせーんだってココ! 食いもんやとしてマズイだろ常識的に考えて!」

 

「そうか、やはり臭かったのか…」

 

「(臭いなんてもんじゃないわよー!)がんばって~」

 

影からイクセルさんを応援するツェツィさん

実際イクセルさんは料理に関しての事柄のみ常識的じゃなかったりする料理バトルジャンキーなのだが、普段はかなりまともな良物件だったりするのだ

 

「そうだな… 結局酒の種類を増やしてもダメだったんだ、もう最後の賭けに出るしかないだろう」

 

「なんでそうなった!?」

 

「このむらの近くに、ヌシがいてな、そいつを使った酒がダメだったら、店を畳むことにするよ…」

 

「ええええええ!?」

 

いきなり責任重大になったご主人であるが… これ行けんじゃね? むしろ俺も美味しいんじゃね?

 

ヌシ…食べてみたい!

 

 

 

ってことで、ヌシの好物をこっそりイクセルさんから買取り、持っていくことに

 

【ゾンネフルーツ】

もはやミカンでござります

いや、中身もミカンだったけどさ

 

 

俺の上で竿を握るスケさん、応援してうるさいといわれるご主人、舟のように浮く足場の俺

 

「ぬぅうう! きたぁああああ!! ふんぬらああああああああ!!」

 

「「・・・」」

 

「なぁ、聞いてもいいか?」

 

「はい…」

 

「ヌシというのは普通大きな魚ではないのか?」

 

「わたしもそう思ってたんだけど…」

 

近海のヌシ、またの名を巨大タコ

 

「わ、きゃあああああ!! からみついてくるー!? うぅぅ地味に吸盤が痛い…」

 

「ぬぅぅ、こら、そんなところに入ってくるなぁ!?」

 

ヌシの足が切り裂かれ、海にかえって行こうとするヌシ

確かヌシは月に1回釣れるが、回復しているかはわからないよって俺がとった作戦は…

一瞬見えた口に、触手で回復グミをぶち込むことだった

コレで毎月ヌシが食えるぉw

 

「いったか…」

 

「うぅぅ、ベトベトだよ~、ポチ~とって~」

 

俺は本体を上に出し、ご主人を舐める

 

「な、なんで舐めるの!? 私がほしいのはお風呂なんだけど、ひゃわ!?」

 

「はぁはぁ、おいしいぉ~」

 

「そ、そういうことは、私の居ない所でやってくれたまえ」

 

「ポチ~はなれて~ひゃう!? んもう… ステルクさんいると恥ずかしいから先にに送って?」

 

「合点承知の助!」

 

「ふむ、では先に失礼して風呂にはいることにする…」

 

ゲートを開いてスケさんをアランヤ村まで送った

俺はご主人を暫くの間prprし続けた… ヌシうめぇw

 

 

 

 

結果的に見てもヌシで作った酒は大当たりだった

ただし量が作れないのが難点だが・・・

 

【ぬしの切り身】

でかいのにおいしい不思議

それを酒にするなんてもったいない…

 

ご主人は多分頼んでももう行かないだろうし、毎月俺がつってくることにしようw

 

 

 

「臭くない職場って、すばらしいわね~」

 

「そうか、やはり臭かったか… 気づいてやれなくて済まなかったな…」

 

「え、えっと…まぁいいじゃない! 結果的にお客さんも増えたんだから!」

 

一時的にヌシ酒でお客は増えた

ここまでは原作どーりだ

 

だがヌシの酒に使う切り身を1人一口に限定して、原作より10倍は量を作れたおかげと、【近道の扉】からイクセルさんも飲みに来て、結果的にバーは扉からくるお客さんではやった

 

アーランドの酒場はイクセル食堂しかなく、酒の種類も少なかったため、酒好きがこちらへ流れてきたのだ

まぁ売れない原因の1番の理由は人が居ないことだったからなぁ

 

お陰でツェツィさんはてんやわんやで、めでたくヘタレが臨時就職する運びとなった

くそヘタレめ、馬車を潰してもしぶとく生き延びおったわ

まぁ、そのせいでメルヴィアが酒場に入り浸り、ヘタレをこき使う姿が増えたのは仕様だ




イベント消化しつつ、新しい章も書きたいので、交互に書くようになるかもしれません

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