アーランドの転生者 ~僕は悪いぷにぷにじゃないよ!~ 作:ふに
草を食べながら歩いていると、俺はいつの間にか緑色だった
何を行ってるか分からねーが、俺も何を言っているのか分からねー
てか緑プニって、草の食べ過ぎが原因だったんだな・・・
そんな感じで緑プニの生まれる条件が分かった気がする今日このごろ、平原から逃げおおせたおれは、今、採掘地跡地らしきところにいる
アトリエシリーズの採掘地なんて数が多くて場所なんて覚えてないからここが初めての場所になるんだが・・・
「ぷに~(暗いな~)」
鉱山系のダンジョンの特徴としては、主に
・モンスターが居ない場所がある
・鉱石が取れる
この2つだ
そして俺は運がいいことに、敵の居ない鉱山に来たらしい
まだまだ弱い俺にとって、モンスターの居ないこの地は素晴らしい場所に思えた
しかしここは、住むにはいいが、草(メシ)がないんだよな~
「ぷに~?(そういえば、草食ったら緑プニになるんだから、鉱石食ったら何になるんだ? そもそも鉱石って食えるのか?)」
物は試しに適当な石を食べてみたが、普通に食えた
普通の石は、なんつーか、ん~…味のしないクッキーみたいな?
無味ではないからまだ食えるんだが、餓死しそうになるほど腹が空いている時しか食べたくない
粉っぽい鉱石や、冷たい鉱石、石よりかなり硬い鉱石などが主な主食になりそうだ
【粉っぽい鉱石(フェスト)】
歩いているだけでいつの間にか食べている鉱石
粉っぽいから地面に産卵していたりするが、小麦粉を食べているような気がする
まぁ無いよりはマシ
【冷たい石(樹氷石)】
氷の中に草っぽいのが入っていてとてもうまい、食べる度に体温が下がっている気がする、おいしいので食べまくっていると、体が動かしづらくなってきた
やはりプニプニは凍るようだ
ここでは1番美味しいのだが、食べ過ぎないように注意しよう
【硬い石(スティム鋼石)】
瓦せんべえ並に硬い、そこそこうまいが硬い
消化に時間が掛かる為、腹持ちがいい
「ぷにに~!(素晴らしい場所だな、ここを住処にしよう!)」
こうして俺は、安全な家を手に入れた
っと、思っていたのか?w
奴らがやってきた、冒険者(デストロイヤー)だ
もしトトリが冒険者免許を持っているならば、ここはアランヤ村の近場だ、よく通ることになるだろう
しかし、前見た感じでは、まだプニを棒で叩いていた
冒険者になるくらいなら爆弾くらいは持っているはず・・・たぶん
よってこんかいの相手は爆弾魔ではない気がする
まぁ人って時点でもうヤバイんだがな!
幸いここは暗い、物陰に隠れてやり過ごそう
しばらくして声が聞こえてきた
「師匠~、居ませんか~? ・・・そうだよね~、居ないよね~、はぁ…」
逆光でわかりづらいが、アノ声はまさしくロロナボイス!
・・・最悪だ、最悪の一人が来てしまった!!
放浪する死亡フラグ ロロライナ・フリクセル (通称:無限爆弾製造機)
どこからともなく現れ、師匠~師匠~っという鳴き声を発しながら、通常攻撃=爆殺 という恐るべき手段で敵を屠り続けるターミネーターの一人だ
見つかれば、死、有るのみ…!!
こっちくんなよ~、こっちくんなよ~、帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ!!
足音が止まると、ガツンッ、ガツンッと音がする
ちらっと見てみると、杖で岩肌をゴリゴリ削りとっていらっしゃるではないですか
「ガクガク((((゜Д゜)))ブルブル(ば、バケモノだ、アーランドにいる奴らはみんなやばすぎる!)」
「よ~っし、トトリちゃんのお見上げげっと~! いっくぞ~!」
そのまま帰れ! 早く帰れ!
って、っこっちキタァアアアアアア!?
あまりの恐怖に動けない俺を、悠々と近づいてきた死神は俺に気づかずに俺を思いっきり踏みつけた
脚が俺の上に近づいてきた時、俺は走馬灯が駆け巡り、あ、死んだなって思ったよ
人間だったら確実にちびってるね
「うひゃぁ!?(滑りました)うぅ~、いたいよぅ・・・・回復薬まだ在ったかなぁ・・・」
その頃俺は、恐怖に怯えながら地獄にして天国を味わっていたんだ
ロロナの尻の下敷きという至福にな!!
「あ~コレじゃない、コレでもない・・・暗くてよく見えないな~・・・あ、あったこれこれ、ナントカの秘薬! ん~マズイ! もう一粒!」
コケただけで使うシロモノなのか、その秘薬とやらは・・・
「あれ~、この岩すべすべしてるのになんか柔らかいな~、こんなトコロに弾む石なんて在ったかなぁ」
やっべー、マジヤッベー、導火線の赤と青の2択を切れって選択肢並にやっべー
ムギュッと俺の体を掴むロロナ
「あ、なんか餅っぽい! 弾む石より餅っぽいから餅石! 餅石に決定だよ~! でも床にひっついて取れないな~、む~、えいっ!」
ブチッ俺の体の一部をちぎった
「ぷ、ぷにぃいいいいいいいい!?(ひぎぃいいいいいい!? 殺されるーーーー!!)」
「ふぇえ!? なにこれ、い、生きてる~!? ひゃわ!?」
ジャンプする要領でロロナを突き飛ばしてしまった
・・・ロロナを倒した
やれば出来るじゃん俺!
って、目が覚めたら死ぬじゃん俺
ハハ、短いプニ生だったぜ・・・ってまた走馬灯に浸ってる場合じゃねぇ!!
「ぷに~(今のうちに逃げないと)」
・・・そういえば今までそんな余裕なかったけど、錬金術師って美味しそうな臭いがするんだよね~
いや、卑猥な意味じゃなくってね?
イイ材料の匂いが体に染み付いてるって言うかね?
主に腰の袋あたりからすっごく美味しそうな臭がするわけですよ
「ぷに、ぷに~・・・(ちょ、ちょっとだけ見るだけだし、起きる前に逃げればいいだけだし!)」
腰についてる開いたポーチに顔を突っ込むと、ソコはまさに・・・何もなかった
本人じゃないと取り出せなくなってるのか~
臭いがしたのはさっき薬を取り出したからだな、う~ん残念
そしてロロナをもう一度見ると足元にナンチャラの秘薬?が数粒落ちていた
もちろんロロナの手には俺の残骸が・・・
「ぷに、ぷにに~・・・!(等価交換だよね、俺は悪くない!)」
ナンチャラの秘薬?を手に持っていた3粒ほど拝借してとんずらしよう
「ぷ、ぷにぃいいいいい!?(な、なんじゃこりゃ、うっめぇえええええええ!?)」
すっげー錬金術師すっげー
「う、う~ん・・・・」
「ぷに!?(まずい、起きた!?)」
俺は洞窟を捨て、安全な家を探すため、また旅に出るのだ・・・さらばマイハウス1号、強くなったらまた来ることにしよう、うん